194 花籠遊里
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[顔を上げる頃には頬紅は成りを潜めていたけれど、言葉紡ぎ朗らかに微笑む御方には目元を和らげてみせ]
…いいえ。今日も甘露を頂きましたから。
[櫻色の唇を落とされた髪をゆるりと揺らしながら微笑み。 選ばれ遊ばれた言葉を頂けば]
…月が欠けてしまう前に、必ず。 貴方にお会いしたい。
[針が示す前と同じものを紡いでは、射干玉を凪いだ瞳で見つめ返し、後ろ髪を引かれる思いを断ち切り、見送ったのでした。]*
(*33) 2014/09/15(Mon) 14時半頃
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座敷守 亀吉は、メモを貼った。
2014/09/15(Mon) 14時半頃
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/* 櫻子さんのト書きの後だと敬語になってしまうのですがこれいかに… 亀吉が櫻子さんをお慕いし過ぎているような…絆されております
トレイルさんの焦らすようなお手さばきにも、もう…
(-46) 2014/09/15(Mon) 14時半頃
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座敷守 亀吉は、メモを貼った。
2014/09/15(Mon) 15時頃
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[言葉を売れば戻って来たのは買い言葉>>125 少なくとも座敷遊びを初めてだと口にした相手に心の音が乱されるなど、らしくない。]
…ええ。まさか貴方のような淡麗な方と閨を共にするとは思わなかったので。
[一度は指摘された項に唇引き結びつつも。 けれども次には凪いだ瞳を取り繕い、ゆぅるひと弧を描いてみせる。
それでも外気に身体が晒されていけば、笑みは強張り。 裾を寄せる仕草と寸前見咎めた眇められた眼差し。
負けじと刺激される征服欲は、ただただ耳元に捻くれた言葉を送り込む。それが教えに反することなのかどうかは覚えていない。
一拍。その内に蝶が微かに惑う。 情の籠った視線を向けらたのなら、くすくす。笑み零して。]
…何を識りたいのですか?
[唇は耳元に置いたまま囁き。 一拍置いた後、隠された犬歯を歪んだ紺瑠璃を認めたならば、コクリと喉を鳴らしただろう。]
(132) 2014/09/15(Mon) 21時半頃
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[月下の元で蝶の望んだ花如く。 命を受けたのならば、首を傾げて微笑み一つ浮かべるだけ。
それが正しい『花』としてのやり方なのだろうか。 ならばきっと此処は口端上げて首を垂れるべきなのだろう。
“仰せのままに”なんて大仰な言葉を紡ぎながら]
─…その手を使って慰めろと?
[小さな鉢から連れ出してくれた指先見下ろしつつ、溶けいるような声色で問いかける。>>127 導いてくれたその手を使い、教えろなどと。
僅かに瞳に宿るは寂寥感。 けれども相手は『蝶』であり、その人が望むのならばそうせねばならぬ。そう教わったのだから。]
…仰せのままに。
[小さく、微か揺れる聲で返事をすれば、黒に覆われた指先に口付ける。 そのまま控えめにその手を引いたのならば、首筋、鎖骨、胸元、臍へと時折息を零しながらも手を滑らせて。相手の様子をそっと朱を目元に乗せつつ窺った。]
(134) 2014/09/15(Mon) 21時半頃
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[腕を引いてくれと、そう望んだのは他ならぬ自分。
その手にまた触れることが出来た時、確かに左胸は鼓動を大きく揺らしたというのに。
結局、『花』は『花』でしかあらぬのだ。 胸元に残る花の教えを深く、深く刻みつつ。
そっと銀で覆われた縁を歪ませた。]
(*36) 2014/09/15(Mon) 22時頃
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新たに告げられた命>>162には双眸を眇めただろう。苦さの残る瞳を唯々揺らめかしながら。
それでも諦念がこの身を渦巻けば、そっと蝶の望むままに花を芽吹かせる。甘い蜜を与えようと。
首筋に落とすは蝶の翅。硬く体温を感じさせない皮の感触は何処か無機質に思えた。
それでも夜風にあたる際に腕に触れ、顎を取った指先だと思えば何とも言い難い色で、主の望むまま線を辿らせただろう。
上気し熟れた頬を薄暗い室内で揶揄られたならば、キュッと唇を引き結ぶ。鼓膜を叩くその声に憎まれ口が顔を出そうと覗かせたけれど。 追撃>>163には口許を和らげて、にっこりと。]
……貴方の、ペティンガー様の指がこの身に触れると心地良くて。 …悦んでいるのです。
[誘うように焦らすように、首を傾げつつ睫毛に蔭を落として。布擦れの音を立てて態とらしく下肢に手のひらを押し付ける。]
(169) 2014/09/16(Tue) 00時半頃
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…濡れてしまいました。
[熟れた頬を隠すことなく囁けば。微か燻る熱に触れさせた手は力が込められたか。
結局言い出した癖に肌蹴けさせようとする指先には、鼻で軽く嘲笑して。それも熱を孕んだ奥底を慰められたのなら、少しばかり胸元に体重をかけて耳許で声を落とすだろう。]
…花を散らすのと、花に愛づられるのと。 ……貴方は何方がお望みですか?
[悪戯に相手の胸先を弄りながら、ゆっくりと。]
(170) 2014/09/16(Tue) 00時半頃
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[牢の中。月明かりもあまり届かないこの場所で響くは淫靡な宴。 薄暗い室内でぼんやりと輪郭を映していただけであったのに。
徐々に瞳は明瞭に蝶の姿を花房に止め、蠱惑な笑み>>183を唯々見つめるだけ。
その中に隠された意図など知り得もしない花は、銀月の睫毛を微かに下げているのみ。
胸の中に小さく芽吹こうとしていた蕾を摘まんでしまうまでは。]
[心の奥底に根を張った種は、色を滲ませて笑みを浮かべただろう。 劣情など隠すこともせずに。]
…分かっている癖に。 ああ、それとも生娘のように恥じらう方が、…お好みですか?
[僅かに息を乱すのは、擦れる音と同じ頃か。一つ零れる笑みを耳にしたならば、明確な意思を持った指が潜り込み。 熱を孕み微かに膨れた下肢に触れられれば、嘆息を。]
(192) 2014/09/16(Tue) 02時頃
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[狂笑に嘲笑返せば、一度沈黙が訪れたように思えて。
様子を窺えば顔を出したのは月のように淡麗な微笑。 それが作り笑いであり、紡がれたそれが虚言であると薄っすらと感じれば。]
…なら、今宵は貴方のために。
私の腕を、…抱いてくれますか?
[音もなく姓ではなく、相手の名を紡いで。 甘い蜜の香り漂わせながら、綻んでみせただろう。]
(193) 2014/09/16(Tue) 02時頃
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[身体を少しばかり預ければ、拒絶される気配は無かったようで。 より密に近寄ろうと指先伸ばしつつ身動ぎを。
胸先を苛めれば、心音が惑ったように思えて笑みを零し。 先までは大人しかった男の手が体躯を弄れば、浅ましくも滲んだ露を垂らしただろう。
紺瑠璃の双眸が向けられたのならば、見下ろして。 やんわりとしか主張していなかった胸先が芯を持てば、途切れる言葉。歯を食いしばり嬌声を耐えれば花は蝶を見下ろし]
…なら、…抱いて差し上げますのに。
[暗喩>>184に対して口惜しそうな顔をすれば、先程まで決して触れようとしなかった蝶の口吻を指先で辿れば、その端にそっと掠めるような口付けを落とし。]
…辛くは無いのですか?
[視線はやがて、未だ乱れぬ相手の衣服へと。 先を促すように情欲に満ちた双眸を向けただろう。]
(194) 2014/09/16(Tue) 02時頃
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座敷守 亀吉は、メモを貼った。
2014/09/16(Tue) 02時半頃
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[宵闇が空を覆う頃。格子の中、生けられた花の蜜が蔓延する。 桜の梢や藤など様々な天露が今も滴っているのだと思えば、なんと甘美なものだろうと。
だというのにこの方は相も変わらず可笑しなことを仰られるから>>198 嘲笑を浮かべようとして失敗した花は、僅か赤らんだ頬を隠すように水面を泳がせたのだったか。]
──…んっ、…
[胸元に添えられた指と薄布一枚隔てた熱に戯れを施されれば、吐息。 眼下の元、名を呼ばれれば僅かに瞳を瞠目させて。微かに眉を下げる仕草を。
やがて蝶の口吻から漏れた文句>>199には、劣情を煽る愛撫も忘れ僅かばかり呆気に取られてしまったように口元緩めつつ]
…私なりに優しく抱いて差し上げますよ?
[口端掠める前に一言落とし。決して触れようとはせぬ癖に強請るように食まれた唇を追いかければ、下肢に加わる圧力に。]
ん、…ぅ
[どくり、と。喉仏が音を立て下がったことを唇落とした蝶は気付いたか。]
(203) 2014/09/16(Tue) 11時半頃
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[対して茶々>>200には“どちらでも”と愛想の無いことを。 居心地悪いと零した蝶が上服を脱ぎ捨てれば露わになる半身を。
ぐらりと揺れる視界の中。見下ろす形で触れることになる>>200
飽くこと無く男の逸物を擦り付ける手の先に、切々と募り行く快楽が太腿を震わせ。
逸らした視線は先程より近くなった丸窓へ。 そこに僅か欠けた月を視界にいれたような、錯覚を覚えれば。
──いつかの問いが蘇り、小さくそれは小さく囁いただろう。 蝶にも届かないような声で。そっと。]
(204) 2014/09/16(Tue) 11時半頃
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──幸せとは、こんなにも胸が苦しいことなのですか。
[“教えて下さい”
闇世の中、音にさえならなかった吐息が小さく反響しては、消える。]
(*47) 2014/09/16(Tue) 11時半頃
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[浮かび上がった言の葉を断ち切るように、僅か淡藤を揺らしたのならば、喉を嚥下させ]
……それが貴方の望みなら。
[新たな命>>200を頂戴したなら、視線を蝶へと戻す。
唇には切なげな視線を落としつつも決して触れず。 言葉を発する喉仏に軽く歯を立てた後、真似るように首筋に唇寄せては痕を残し。
やがて先程微かに揺らいだような胸先を中指で押し潰しながら、頬紅を乗せた花は綻んだ。]
──月が欠ける前に、はやく。
[暗に焦らすなと告げれば相手の片手を取り窄まりへと誘っただろう。]
(205) 2014/09/16(Tue) 11時半頃
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/* 更新時間…今日でしたっけ… 櫻子さんの赤の使い方に魅せられました素敵 朧さん藤之助さんは切ない
(-81) 2014/09/16(Tue) 11時半頃
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座敷守 亀吉は、メモを貼った。
2014/09/16(Tue) 12時頃
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[向けられる紺瑠璃の双眸をじっと見下ろせば、銀糸に柔らかい感触>>210 見た目より緩やかに結われた髪は流れに沿うように形を変え、はらりと一房首にかかる。
劣情というよりはただ触れ合うような戯れに、瞬き一残して双眸を眇めただろう。命>>200を受ける以前までは。
言葉通りに唇で愛撫を施せば控えめに漏れ出る呻き声>>210]
…イヤですか?気持ち良さそうなのに。
[情を乗せた声色に苦い顔を浮かべる彼とは裏腹、気分良さそうに問いかけつつ、親指と人差し指で摘まんでは転がして。 意地の悪い笑みを浮かべただろう。]
(231) 2014/09/16(Tue) 22時頃
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[けれども刻一刻と過ぎ行く時を案じて、急いたように誘い文句を投げかければ、くるりと弧を描く指先と唇。 背筋走る微かな痺れに口元を噛み締める力を加えながら、皮肉めいた笑みを。
されども柔らかな接吻けが落ちれば、花は震え。僅かな隙を埋めるような埋め込まれる指>>212にキツく眉を寄せる。]
──ッ、…はぁ…っ、
[真っ直ぐと結ばれた唇が形を崩し、つま先を丸めれば、圧迫感が抜けて行き。
依然として熱を帯びる下肢に手が触れ、過敏に反応する濡れた先端の蜜を掬われれば、傾く身体は相手の肩口へと顔を寄せ。
先程よりも抵抗無く受け入れながら、唇にギュッと力を入れて。]
(232) 2014/09/16(Tue) 22時頃
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[間も無くして己の名を呼ばれれば哀願するように少し水気を含んだ眼差しで見つめ。 鼓膜を侵食する粘膜の音に唇を震わせる。
体内を埋め尽くす指は狭い奥底では微かな痛みと圧迫感。加えて違和感を訴えている。
けれども耳から、下肢から、絶え間無く響く淫靡な旋律に。]
……っ、はや、く…ッ
[耳まで血を伝わせたその顔で首筋に歯を立てれば、膝で下腹を躊躇なく押し当てて。
胸先を弄っていた手は唯々しがみつくように相手の胸元へと。 ただただ焦がれる。]
(233) 2014/09/16(Tue) 22時頃
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座敷守 亀吉は、メモを貼った。
2014/09/16(Tue) 22時頃
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[口元から吐き出す息は熱を孕み、情を孕んだ嗚咽と共に空気へと溶けていく。 耳を掠める熱っぽい吐息が焦りを含んでいるなんて露ほどにも知らず。
反転する世界と柔らかな布団の弾力。瞬きも忘れて相手の顔を見やれば──カチャリ。 箍の外れる音が聞こえた。>>268]
まっ…ッ!
[腕を伸ばし誘い請うたのは己が自身。されど腸内を圧迫していた栓が抜ければ透明の糸が後を引いて。
やっと真っ直ぐにその貌を瞳に映す。 唾液を嚥下すれば下がる喉仏。 霰も無い痴態を晒す羞恥心が今更のように襲えば、はしたなく露垂らす箇所への責め苦が始まり>>269]
(273) 2014/09/17(Wed) 01時半頃
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ん、っ…、……ッ!
[咄嗟に伸ばした手で翅を掴もうと伸ばせども、背筋を通る汗は快楽の度に脚を濡らし。 唾液を顎まで伝わせながら、窄まりに沈む熱塊に、ただただ花は狂い咲く。その口吻に甘い蜜を与えるために。
明星の気配は近い。 気紛れな蝶は枯れた花より新たな蜜をまた探しに飛び交うだろう。]
……トレ、…っ、
[一つ囁くよう名を呼べば。 彼の背に脚を絡めるように力を入れながら、自身を引いてくれた手を取り、はにかんだ。*]
(275) 2014/09/17(Wed) 01時半頃
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座敷守 亀吉は、メモを貼った。
2014/09/17(Wed) 01時半頃
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[どうせいつかは枯れる花なれば。 月下の元 夢に揺蕩うことは許されよう。
押し潰した筈の芽は 結局は小さく蕾を芽吹かせた。 けれども孰れ摘み取られてしまうのだから。 蜜濃くなるその一瞬だけでも。
『花』として、『蝶』を望む]
(*58) 2014/09/17(Wed) 02時頃
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