197 獣ノ國
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これは花瓶に活けて貰うとするかな。
[片腕でブーケを抱きながら、下男が茶と饅頭を揃え顔を出せば 下がるのと同時にブーケを預けてしまう。]
一番花が売れやすい時節は三月と四月だっけか。 いまは少し落ち着いてる位なのかな。
へぇ、新規客は大事にしねぇと。 新しい風は福も一緒に運んでくれるというからね。
俺はまぁ、ぼちぼちだなぁ。 本の印税はそれなりに入って来るし…。 センター試験が近づいて来ても、俺の学部は関係ないしねェ
[朝食のデザートに残したむかれた柿の皿に気づき、 饅頭は後にしてこちらを先に食おうと。 テーブルの上に用意された灰皿は、真ん中に置き。]
(154) 2014/10/07(Tue) 23時半頃
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―カフェ→公園―
[カフェではあれから幾らか話したかどうか。
ふらふらと男が辿り着いた場所といえば公園。 全てが始まった場所でもあった。
だが噴水前には誰もいないし、ブランコの軋む音も聞こえない。
小石が辺りに散らばり、花々が揺れているけれど、タイミングが重なったのか、今は男の独壇場であった。
あの日と同じように腰掛けながらまだ口内にて残るチョコレートの味に舌を出しつつ、デニムの中を弄る。
コツン、とした硬さに端末の存在を思い出して、先程確認したまま返事をしていなかった一件>>95と新たに届いた一件>>136。
気を取られていたから気付かなかった。足元に一匹の白猫が擦り寄っていただなんて。]
――…ん?
[すりっと布を撫でる毛玉。みぃ、と小さく喉を鳴らす子猫に男は目元を和らげて、伸ばした片手で喉を擽りつつ、余った片手で返事を打つ。]
(155) 2014/10/07(Tue) 23時半頃
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[さて、スザンナは何処へ行ったのか。 家人に視線で問うも、首を横に振るだけで。
ふと目についた物置の襖>>152に視線を向け。]
(頭隠して尻隠さずとは、このことだな。)
[取り敢えずは何も居ないふりをしておこうと思うも、 トレイルが気付くようなら、隠しだてるつもりは無く。
適度な大きさに切られた橙の実に爪楊枝を立てて、 口にいれては、笑いを咬み殺す。]
(156) 2014/10/07(Tue) 23時半頃
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―――――――――――――― 差出人:ヤニク 宛先:カリュクス ―――――――――――――― Re:件名なし 20xx年 10月3日 ―――――――――――――― 同じ読み物であっても、視点や考えを変えれば新たな視点や発見がある
それは同じ経験であっても全く異なる経験 既視感を感じつつも得られる充足感はまた違う味
それを味わうために人は、昔の書物や風流を重んじることもあるのかな
(157) 2014/10/07(Tue) 23時半頃
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だって証拠を見せろって言われたんだ! この耳じゃあ満足しなかったらしくて、なら尻尾のない僕が見せられるものはこれしかなかったんだよ
話すことが得意でなくても『視る』ことは得意じゃあないか 僕は『視る』ことは苦手だから 君の力を借りたいのさ
知っているよ 彼は君を天使だと呼んでいたく気に入っている様子だったから、きっと楽しみにしているだろうね 楽しんでおいで
ベネットかい…? そう言えば僕も昨日彼と約束をしていたんだけど姿が見えなくて… 僕も探してみるよ 待つといっても無理はしないようにね ――――――――――――――
(158) 2014/10/07(Tue) 23時半頃
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/* 脹脛がすっぱり切れてる。 お布団の中、刃物とかないのに……なぜ? リアルかまいたち??? ピリピリするけど、そこまでひどくないからいいや。
(-76) 2014/10/07(Tue) 23時半頃
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―――――――――――――― 差出人:ヤニク 宛先:トレイル ―――――――――――――― Re:Reおはよう寝坊助さん 20xx年 10月3日 ――――――――――――――
ああ、もしかして君の店に訪れていた確かティソという名前の少年かな?
何だい随分と優しいじゃあないか なら用意しといておくれよ?
もし、ケーキを買うのならチーズケーキとチョコレートケーキ以外だ
最近飽きてしまってね 食べるのなら、アップルパイがいいな 気分なんだ何となく
追伸:正解だと言ったのなら?君は、主人公になるのかい? ――――――――――――――
(159) 2014/10/07(Tue) 23時半頃
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[送信し終われば、手持ち無沙汰に携帯を弄る。 随分と席を外していたコミュニティサイトは、ちらほら活動しているよう。 それでも、もう人間のフリをする必要がなくなった獣は暫く眺めるだけに留める。
友人によく似た青年のレスを最後に。]
(160) 2014/10/07(Tue) 23時半頃
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□獣につゐて 20xx年10月3日 xx:xx お花畑の匿名さん
やあ何だか場がとても動いていて驚いてるよ みんなお幸せに
>>=2 へえ、いいね! 新しい物語の主人公に君はなるのかな? なら是非とも聞かせてほしいものだね 差し入れは葡萄のジュース 少し炭酸の入ったね
楽しみに、しているよ*
(=10) 2014/10/07(Tue) 23時半頃
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[獣達の中で噂になっていることなど露知らず、男は端末をポケットに突っ込む。
腰を上げた男の影を追うように、猫が尻尾を揺らして歩み寄るので]
――また会いにくるよ。
[なんて戯言を投げつつ、商店街へと、本屋の方角へと向かっていく。
その道すがら、何色にも属さない透ける雨具を手渡した少女の言葉>>149を思い出せば双眸を眇めてみせるのだ。]
(161) 2014/10/07(Tue) 23時半頃
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――全く。女の子ってヤツは分からないね!
[嘘つきだと自称する少女から貰った皮肉の数々>>149]
手紙を受け取る人が皆、嫌な人だというのなら。
それを心待ちにしている人がいるというのなら。
――君は、最低だね。
[鼻を鳴らし、花を散らし、男は嗤う。]
綴った文字の一つ一つは、お喋りより簡単に、ウソが吐けるんだから。
[風が頬を撫でる。何者にも防がれることのない髪が揺れる。]
(162) 2014/10/07(Tue) 23時半頃
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―街中の喫茶店―
[あれから、開店直後の家具屋へと向かい。必要な家具を取り揃え終えたのは丁度ブランチの時間くらいだった。 大口の買い物を多くしたからか、店の店主が男の無理を快く聞いてくれたのは嬉しい誤算だ。頼んだ家具は、夕方には届けてくれるらしい。 それまでにせめて、あの埃まみれの家の掃除を終えておかねばならぬのだけれど――取り敢えずは珈琲が飲みたい、と。 しかしヤカンもミルも全て置いてきてしまったので、ひとまずは近くにあった喫茶店に入ってみたのだけれど。]
…珈琲を。豆は…
[カウンターに座り、注文を済ませ。豆の種類は、取り敢えずは目に付いたものを。 時間が時間だからか、人のあまり居ない店内に、レコードの音が静かに響くのが心地良い。煉瓦造りの壁の前で、コポリコポリと丸いフラスコの中で湯が湧く様をぼんやりと眺め、このひと時を堪能する。 火から降ろされたフラスコに、ミルで挽かれた豆が入ったロートが差し込まれれば。湧いた湯が、その筒を伝って上へ上へと昇って行く様は、何度みても面白い。 ゆうるり、ゆうるりと竹べらで回されていく豆と湯と共に香る豆の香りに目を細めていたのなら、ひとつ、ポケットが震えた。]
(+7) 2014/10/07(Tue) 23時半頃
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[取り出した携帯端末に表示されていたのは、先程手に入れたばかりのアドレスと"彼"の名前。思わず口元が緩んだのは、男の意識の外だったけれど。 ――だけれど、その文面>>66を見たのなら。柔らかく細められた男の目は、怪訝そうに見開かれる事となっただろう。]
――……殴られた?
["兄に殴られた"、と。その一文を見るなり、男の眉は至極不満げに寄せられる。 しかしすぐにそれの――殴られた理由を理解したのなら。嘆息と共に、こめかみを指で押さえはしただろうか。]
……"責任"、か。 そんな物は…幾らでも取ってはやるさ。
…帰りに氷を買っていくか。
[彼が、家を出ると言うのなら。それはきっと、渡したあの紙に書かれた場所へと――自分の居るこの場所へと、向かう為だろうから。 彼が自分を追い掛けてくれるのだと言うそのメールの文を、何度も、何度も目で追い。焦がれる想いを誤魔化すように、運ばれて来た淹れたちの珈琲を、一口口に含む。]
(+8) 2014/10/07(Tue) 23時半頃
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/* どうしよ。夜というか、午後?を本屋に当てるつもりだったから、回してしまっていいのか、何なのか。(ごろごろ)
…どう立ち回ったらいいですか、多分今日が終わったら後は後日談なのです。便箋。
(-77) 2014/10/07(Tue) 23時半頃
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………、美味いな。
[はた、と。手にした珈琲を、もう一口。 珈琲を出す店は星の数ほどあれど、美味い珈琲を出す店は少ない。男の目に敵う珈琲を淹れてくれた店主を見たのなら、白髪の奥の瞳を小さく細め、柔和に笑っていただろうか。
嗚呼、遠く離れたあの國で、彼もまた今この時に…自分と同じく、珈琲を味わっていると知れたのだ。身を焦がす想いは強くはなれど、その小さな繋がりを感じたのなら、じわりと胸に熱さも広がろうと言うもの。 返事を打ちかけた手を無理矢理に止め、開いた返信画面はそのまま保存もせぬままに閉じ。本当であれば…彼のその声が、聞きたくて仕方が無いのだけれど。
――だけれどどうやら、彼は珈琲が苦手なようだけれど。最後に加えられた一文を眺めながら、またいつか会えた時は…彼にこの珈琲を、味わわせてやりたいと。 最初は、甘い物と共に飲むのが良いかもしれない。嗚呼しかし彼は甘い物は好むだろうか? チョコレートケーキが好物だなど、男は未だ、知り得ない。
そうしてその時には、自分とあまり仲の良く無い堅物の兄の話でもしようか…そして彼の兄の話も、聞いてみようか。 ――なんて。そんな事を、思いはしただろうか。]*
(+9) 2014/10/07(Tue) 23時半頃
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――君は、誰のためにウソを吐いているのかな。
[独り言を小石代わりに落とす。落とす。
無駄な行為と分かってはいても、男は歩を進めて。
向かうは本屋。選んだ道草はポツポツと落ちる独り言。友は、供は、いぬまま。]
――…何が欲しい、か。
[囁くような声は風に描き消えた。]
(163) 2014/10/07(Tue) 23時半頃
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/* くらりっさちゃん;;;;;メールありがとうおおお;;;;; お手紙書こうか迷いしたんだよなぁあああ;;;;;
(-78) 2014/10/07(Tue) 23時半頃
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/* あ、オスカー君の大目標、と言う意味で。
ヘリオトロープでの日常と言う意味では、もう少し。
(-79) 2014/10/07(Tue) 23時半頃
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/* 心待ちにしている人に手紙を渡す→好きだとウソをつく? おしゃべりはウソを付かない?→手紙はウソを綴る?=だから手紙よりおしゃべりがすき
ということなんだろうか
(-80) 2014/10/07(Tue) 23時半頃
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/* >>149 胸がずくんとした というか皆様飴ありがとう…
(-81) 2014/10/07(Tue) 23時半頃
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――昼頃・→本屋前――
[ ――過ぎ行く景色を。見慣れた光景を。やがては緩んだ表情を取り戻しながらも視界へ流して、足を進めている。 目へ口へ縫い止められた軽薄さは、それでも昨日の、現状の目紛しいまでの“変化”に確かに波立ちを見せながら。 手に持つ薄い鞄に、課題の1、2科目程度は入っていただろうか。 単なる口実として上げたそれらの、それでも義理深く安否を訝しんだ>>2:273 相手の反応を思えば。――端末を幾度か確認して。]
、……
[ 丁度本屋へ向かう路地を曲がらず――曲がりかけた頃だったろうか。 通知音を立てるそれ>>107 を開けば、画面に新着を表示させる。本屋の前、黒のコートにマフラー、キャスケット。単語じみた文章を小さく反芻しながら。 下文には>>1:44 出会ったころ交わした鳶色を過らせ、文面から滲むそれに僅かに目元を緩ませた。*]
(164) 2014/10/07(Tue) 23時半頃
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/* まって死人のメモは見れないけど死人のメモ通知はもしかして見えるの????
(-82) 2014/10/07(Tue) 23時半頃
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――、…
[ やがて本屋の前に立つ、文面通りの相手の姿と>>106、目が合ったか。つばを上げたキャスケットの奥から覗く変わらない鳶色に、歩幅を伸ばし近づいて行く。 ――店前に>>88 傘を借りた少女の姿があるのには気付かないまま。しかし陰干しにして室内に閉じ置いたままであれば、その時点返せることもなかったが。
互いに向き合って軽い挨拶に一間を留めれば、マフラーに覆われていないそこが問いを投げるのには小さく頷いて。 その視線が自らの襟元から地へと落ち着く>>107のには、首を傾げたままその線を追いかけている。
――2人で、と。先を示すように、友人へと手を伸ばしかけて。
“どうする”と己を呼び語尾を上げた相手が、キャスケットを外せばその頭には、
黒く硬く伸びた――角、だろうか。
現実味が無い、とどこか遠くに思いながら。友人の顳かみ辺りから生えるそれに、小さく暗灰色を移ろがせる。]
(165) 2014/10/07(Tue) 23時半頃
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――、…オズ?
[ 緩んだ思考は声を大きく上げて驚く事もなく。ただ目の前の光景へと、首を擡げた。 獣人、と幾度となく見聞きした単語が胸中に落ちては、 ――だから、と以前受けた唐突な問いを思い返す。 口元を引き締め、眉は寄せたまま落とされた鳶色はただ交わることもない。ぴんと張った糸のような空気に、つられるようにこちらもただ微かな息を零した。 目の前の彼は、動かない。
獣。
触るか見るか聞くか、――逃げるか。 革靴が地面に掠れれば、小さくざらついた音が鳴った。乾いたシャツの衣擦れが、互いの間に落ちる。]
(166) 2014/10/07(Tue) 23時半頃
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……、オズ。…それ痛いの?
[ 引き締められた表情に、小さく軽く、視界は斜にしたままに声をかける。 向き合った距離を緩慢に詰めて、伸ばしかけていた腕をそっとその腕へと向けた。戸惑うようならただ静かに手を下ろし。それ、と角に目を向ければ、獣人だったんだねと、流石に掠れた声を漏らす。
――やがて暗灰色を鳶色へと落とせば、“獣人って単語、出来る?” と先の約束を軽口めいて付け足した。]
(167) 2014/10/07(Tue) 23時半頃
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――回想・自宅――
[ ――“シメオンくんが”
その先も中途で相手の咽喉奥へと途絶えてしまえば、また改めて聞き返すこともなく。以前の語>>125に含まれた意味を辿れば、自惚れじみた思いが過った。小さく眉を顰めて薄笑いに息を零しては、
――他の誰かに独り占めされるぐらいなら、と腹の底深い部分が緩くぐらつくのには、声を殺す。
やがて胸を張る相手に笑い返しては。机上に皿を並べるその背を眺め、出来上がった暖かい食事を口に含む間も。 癖付いた笑みはそのままに、ただやわに滲む感覚は暗灰色に映しながら。*]
(168) 2014/10/07(Tue) 23時半頃
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[ そうして、壁時計が深夜の入りを伝える。 小雨が窓硝子を打つ音を微かに聞きながら、ソファに座る相手を黙ったまま見つめていた。口元が、伏せられた睫が揺らぐ動きを擡げた視界に捉える。 ――微かな瞬きを終えれば、その視線が絡んだ。小さく咽喉奥が鳴れば、声が鼓膜を叩く。]
……失望、――
[ 自分だけに、と告げられたのには僅かに体を硬くする。 失望、の言葉の真意は分からずとも、手のひらを微かに戦慄かせる姿を見やれば、思わず名前を呼びかけて。 ――開いた襟元近くを縋り付くように掴まれれば、自然体が相手へと傾く。]
…――恥ずかしい?
[ 胸元へと沈められる顔を見下ろせば、宥める様にその背へと手を回した。くぐもった声が“君が”と告げれば、シャツが強く握り込まれる。 ――薄笑いも緩い口調を保つ余裕もないまま、回した手を静かにその頬へと動かし、耳元へと顔を寄せた。]
(169) 2014/10/07(Tue) 23時半頃
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好きだよ、先輩。…何があっても。俺だけは。
だから、――俺には全部見せてよ。
[ ――背凭れへと相手の体にゆっくりと体重を掛けては、耳朶へ、首筋の横へと幾度か口を近付けた。 途中その顔が上を向いたなら、真っ直ぐに視線を絡めながら。今度は自分から深く唇を合わせ、自らのそれを口内に割り入らせる。
服の上からその腰元へと手を滑らせ、抵抗を見せるようなら静かに手を下し。 受け入れられたなら緩く撫ぜ、その先を求めただろう。]
(170) 2014/10/07(Tue) 23時半頃
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― 居間 ―
店にあった最後の向日葵です。 全部持ってきてしまいましたので、それで最後ですね。 …あぁ、お代はそんなに取るつもりもないのでご安心を。
[出されたお茶>>154はやはり息を吹きかけて湯気を飛ばす。 ある程度まで熱を取ればこくりと喉に通し、渋みを持つお茶の味に堪能をしては茶菓子にも手を伸ばし]
その時期は卒業式や入学式などがありますからね。 花を届けに毎日何処かに駆け回ってますよ。 疲れますけど、嬉しい悲鳴です。
錠さんの本は面白いですから。 俺は錠さんの話は好きですよ。 でもセンター試験に出たら難しすぎてお手上げです。
[饅頭を持ったまま笑って両手を肩まで挙げる。 勉強はどちらかと言ったら苦手だ。興味のないことはからっきし。 灰皿を置かれたら饅頭を口の中に放り投げて懐かしむように少し昔の話を。]
(171) 2014/10/08(Wed) 00時頃
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煙草…いいですか? 錠さんは相変わらずこれを?
[煙草の箱を見せれば、一本加えて火を付ける。 紫煙が上がれば息を吐き、白い煙を吐き出した。]
この光景も恒例になりましたね。 煙草の話をされた時は驚きましたけど。 ほら、最近嫌煙家が多いので。
[燃えた灰は人差し指で軽く叩いて灰皿に落とす]
(172) 2014/10/08(Wed) 00時頃
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