5 おんがくのくにのふしぎなおはなし
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―回想―
[新たにやってきた、大柄の男性と金髪の男性にお辞儀をする。ごつり、と頭をぶつけるのを見れば]
だ、大丈夫ですか!? 痛そう……
[心配そうに大きなこぶを見遣る。隣の男性にふと視線を移すと]
――……? あら、どこかで……?
[そのさらさらとした金糸の髪に、どこか既視感を覚えて、独りごちる]
(7) 2010/03/21(Sun) 11時頃
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―回想―
[王子が彼に垣間見せた猫を被っていない姿には、王や王女の側近くに仕える事で自然と知れていたため、特に動じることはなく。 どちらかといえば、金髪の男性の、王子への態度に目をぱちぱちとさせる]
……うーん?
[その金糸の毛並み。最近、どこかで――?と、首を傾げていたが]
あ、ゾーイちゃんの…
[大臣の血筋だと自己紹介する言葉に納得して、呟いた。]
(8) 2010/03/21(Sun) 11時半頃
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―回想―
歌い手として宮廷にお仕えしております、コリーンです。
[両親共に王室に仕えており、幼少から宮廷に出入りしていたため、ディーンの事を見知ってはいた。 しかし、彼が自分を覚えているかは疑問だったので、自己紹介を済ませる]
[やがて、アーヴァインとサイモンからの説明が始まると、神妙な顔で耳を傾ける]
凍った、音楽…音楽の、破片…
……強い心、かぁ。
[少なくとも、屈強な身体や魔法が求められる条件でなかったことには安堵して。ネズミの従者の先導について歩き出す]
(11) 2010/03/21(Sun) 12時頃
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[サイモンが見せた音の砂時計に、視線を凝らし]
それが、音楽の欠片……?
[水晶のような透きとおった欠片が、さらさらと儚く零れ落ちてゆく]
――…綺麗………
なんて、音…
[微かに響いた音楽に、耳を澄ませて目を閉じる。 久しぶりに耳にするそれは、サイモンがすぐに砂時計を仕舞っても、いつまでも耳の奥に残るようで]
(99) 2010/03/21(Sun) 20時半頃
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[ギリアンとヌマタロウが、ヨアヒムの妨害を懸念するのを聞いて]
妨害……十分に、有り得ることよね。
[現に、王は呪いを受けたのだから。 そう考えて、ふと浮かんだ疑問]
――……、あの、ディーン様。
陛下の御身に降りかかった呪いとは、どのようなものだったのでしょうか……ディーン様は、ご存知ですか?
[子息である王子に問うのは気がひけて、ディーンに近づくと、小声でそう尋ねた]
(105) 2010/03/21(Sun) 21時頃
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[翡翠の青年が、自分の言葉に羽を震わせたのに気付き]
……ぁ。ごめんなさい、ね。ラルフさん。
変に不安を煽るつもりじゃ、ないのだけど… 心づもりがあるだけでも、少しは違うかと思ったの。
[すまなそうに、眉を少し下げてそう伝える]
(111) 2010/03/21(Sun) 21時頃
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[返ってきた答えに、眉を顰めて]
そんなに、ですか……。
そう、ですね。 では……話の流れで、お聞きになれそうでしたら。お願いします。 無理にお尋ねするのも、酷かと思いますので。
ディーン様は、ご遊学されていたのでしたよね。 ヨアヒムもそうですが、魔法使いについて、何かご存知ですか?
[王宮を離れていたという言葉を聞いて、見識のありそうなディーンなら何か知っているだろうか、と尋ねてみる]
(116) 2010/03/21(Sun) 21時半頃
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うん…、でも、ごめんね。
[慌てて手を振る様子に、もう一度、そう告げた]
[ザックがラルフの肩に腕をまわし、励ましているのを見ると、少しだけ表情を和らげて]
そう、よね。 それぞれが、できることを、するしか…
[ザックの言葉に、うんっと頷いた]
飛ぶ力が、必要になった時は。 よろしくね、ラルフさん、ザックさん。
(119) 2010/03/21(Sun) 21時半頃
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うんっ。…へへ。
[終始緊張した様子だったラルフが、笑みを見せてくれたのが嬉しくて、ほにゃりと笑みを返す]
んー…あたしにできることって、何かなぁ…… 歌の他には、足が速いのと、跳ねるのくらいしか…
あ、あと、耳がよく聞こえるから、何かあった時に、すぐ気づけるかも。
[考え込みつつ、ぶつぶつ呟く。 レティーシャの言葉と大きな欠伸には、ちょっと苦笑して]
ふふ。なんていうか…度胸が据わってるね。
(126) 2010/03/21(Sun) 22時頃
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願いを叶える、指輪……?
[ディーンの指先に視線を移すと、きらりと輝く指輪がはまっている]
それは、凄いですね。 大臣家にはそのような秘宝が…。 いざという時の、切り札になるかも知れませんね。
国の統治なども学ばれていたんですね。 ではやはり、ゆくゆくは殿下のお傍に……
[ディーンと王子を、どことなく面白そうに、ちらりと見比べる。]
(133) 2010/03/21(Sun) 22時頃
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[話が、ヨアヒムへの対抗手段に及ぶと、長い耳をぴんと立てて続く言葉を待ったが]
…… ですよ ね。
そう簡単に、わかることではありませんものね。
[耳がぱたんと音を立てて垂れた]
(134) 2010/03/21(Sun) 22時半頃
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ええ、そうします。ザックさんも、ね?
[不器用なウィンク>>127に、こちらはぱちりと器用にウィンクを返した。 ラルフの同意の言葉>>128には、うんうんと頷いて]
それか、生まれついての大物なのかも。
お昼寝の時間……やっぱり、大物だわ。
(139) 2010/03/21(Sun) 22時半頃
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[ならざるを得ない、という言葉に、思わず笑みを漏らし]
…絶妙な相性だと思いますよ?
[ふたりの遣り取り、そして王子を慮る言葉を聞いて、そう評した]
[一陣の、強い風。振り向くと、大きな鳥が]
――……っ!?
(148) 2010/03/21(Sun) 23時頃
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―――!?
声、が……
[懸念されていた、ヨアヒムの術を目の当たりにし、身を竦ませる。混乱する頭に、流し込まれる言葉。]
[鳥に埋め込まれていた水晶が砕け散り、鳥が血を流す]
ひ、…ぁっ………なんて、ことを…
(178) 2010/03/22(Mon) 00時頃
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[口元を両手で覆い、苦しみもがく鳥から目を離せないでいたが。 羽ばたきの音に、はっと空を振り仰ぐ]
……ラルフさん、ザックさんっ……!
どうか、気をつけて、無理はしないで…!
[その背に向かい、よく通る声で叫んだ]
(180) 2010/03/22(Mon) 00時頃
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[暫し耳を澄ませて、二人の羽音以外に気にかかる物音がない事を確かめる。 そうしながら、頭の中でヨアヒムの言葉を反芻する]
…見届けられる、権利………?
……、裏切り、者……
[他に、気にかかる言葉はあったか。必死に記憶を巡らせる]
(184) 2010/03/22(Mon) 00時半頃
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…毎夜、一人……
[皆を見回して、人数を確かめる。飛び立った二人を入れて、十五人。]
………逆に、言えば。
一晩に、一人以上は。 呪い、には。遭わないってこと……?
[サイモンの地図を見るディーンに気づき]
…ディーン、様。 ヨアヒムの塔までは、徒歩でどのくらいかかりそうな距離か、分かりますか――?
[そっと声をかけた]
(190) 2010/03/22(Mon) 00時半頃
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[ザックとラルフが戻ってくると、はっとそちらに向き直って]
――ラルフさん、ザックさん! 無事で良かった……!
[遅ればせながら気づく、ローズマリーとレティーシャが作った鳥の墓標。 ローズマリーの手が血で汚れているのを見ると、白いハンカチを差し出して]
ローズマリーさん、これ……良かったら、使って下さい。
(193) 2010/03/22(Mon) 00時半頃
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[鳥の墓標の傍にしゃがみこみ、黙祷を捧げる。 王子の供えた花束の横に、自分も一輪だけ花を手向けて立ち上がる]
――あたしは、戻る気はないわ。行く。
[ザックに向けられた視線と言葉に、間髪入れず答える]
ヨアヒムが言ったように、毎晩一人……呪い、に、かけられるのだとしたら。 一人でも多い方が、いいはずよ。 あたしには、武力も魔力もないけど……少なくとも、頭数にはなれるもの。
[きっぱりとした口調を、ふっと緩めて]
……でも。気遣ってくれて、ありがとう。 ザックさん。
(203) 2010/03/22(Mon) 01時半頃
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[ザックの真剣な態度に、言葉をゆっくり選びながら]
んん…身代わりと、いうよりは。 一人増えることで、ヨアヒムの元に辿りつける可能性が、ちょっとでも上がるなら。 あたしは、そっちに賭けるわ。
[少し声を顰めて、続ける]
………それに……ヨアヒムは、国が滅びると、言ったわ。 戻っても、同じことかも知れない。
(212) 2010/03/22(Mon) 02時頃
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[そして、何よりも]
……あたし、音楽が、なかったら。
どうやって生きていけばいいのか、わからないもの。
[幼い頃から、朝起きて夜眠りに就くまで、音楽のことばかり考えて生きてきた自分には。 周囲に聞こえるか聞こえないかの微かな声で、ぽつりと呟いた]
(216) 2010/03/22(Mon) 02時頃
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