233 逢魔時の喫茶店
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ー 夜 ー
[夜中に閉ざされたこの領域は、昼間と色違う姿を現す
―――、そしてそれは、自分も同じ事。 ]
(+9) 2015/08/09(Sun) 03時頃
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[例えば長いこの黒髪は、夜に似合わぬ細い銀糸と変わる。 それは、トレイルも恐らく見慣れた姿でもあろう。 隠すものでは無いと、夜には曝け出していた。
されど、変化はもう一つ。 それは、>>+6トレイルが義父を強く思い続けた間の話 >>1:116ホレーショーと口論を交わした翌年から
人前で晒すことの無くなった 深紺の着物の中の、―――純白なままの翼。]
(+10) 2015/08/09(Sun) 03時頃
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[待ち合わせ場は デニーが経営するバーの路地裏 時刻ぴったりに来たので到着はほぼ同時か。
今は外。当然昼間と同じ容貌の自分の双眸が 視界の端に捉えた影は 遅刻とは程遠い誠実さ 行動で以って性格を裏打ちしてくれる人物の姿
自然と両の足は、彼の元へと近づき そのまま夜の喫茶店へと、共に向かおう]
…似合っている。
[真面目にか、それともからかいか。 されど、一途な眼で普段と違い彼を見遣り そっと指差すは、束ねた彼の前髪ら辺]
(+11) 2015/08/09(Sun) 03時頃
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[ それと、 ]
…――ひとつ、問おう。 普段の私と、夜の私、お前はどちらが好ましい。
[彼が>>+8何を問うか葛藤する間 此方は、今日この時間まで 先に伺おうと予定していた疑問を放ち]
店に着くまでに応えなければ、このまま…。
[静かに奪ったのは、自分より一回り小さな彼の利き手。 繋いだ指。 先程から地味に刺さる視線を、無理に合わせ 最悪を口にすると、薄く笑い飛ばす]
(+12) 2015/08/09(Sun) 03時半頃
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[間もなく着く、喫茶店へと歩む足音 スーツケースを引く、不協和音
其れ等を越えて、耳横でずっと響くのは 随分と懐かしく思える、自分の心臓の音色だった**]
(+13) 2015/08/09(Sun) 03時半頃
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/* 動かしすぎた(震え)
ごめんねぇ… お相手さんが拾い上手だから、 つい、色んな事したくなるとです。。
もっと焦らず、意地悪せず、ゆっくり動かします。
(-6) 2015/08/09(Sun) 09時半頃
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[夏の空は、冬より低い位置に、蒼が広がる。 率直な問いは、湖水を閉じ込めた彼の瞼を振動 隣に居る彼まで影を伸ばし、意向を待つ最中
―――… 一向に返事が来ないと>>+21 僅かばかりの驚愕に、彼を盗み見る
それを大義名分に ずっと、指を繋いだ侭と、申した筈 悩ませる意地の悪い質問だった自覚在れ]
(+49) 2015/08/09(Sun) 19時頃
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[ただ瞳に映した 曰く初心を見せる横顔に、間を置いた。
離す理由の欠如した指から伝わる 上がり始めた彼の体温は 昼間で知った温いものより、肌に馴染み]
―――何時か離すのが、 惜しい…な。
[それに今宵は少し危険な薫りが、孕んだ空気。 トレイルに不和無く、此処で出逢う夢夜を呉れた 満月の悪魔に、宛ら心中で礼を述べ>>5
ふ、と息を付き>>+22強弱見せる彼の指を愉しむ 何時人が訪れるとも知れぬ、路地裏で勤しむ密事]
(+50) 2015/08/09(Sun) 19時頃
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[肉球或る猫の足音より 静かに歩むは、時間稼ぎ
本末転倒に。新鮮な笑みを見せる彼を このまま浚う事も、一瞬浮かんでいた故 目的地に誘えば、離そうとした手を引き止めたのは 黒髪を掴む彼の指]
――― …………、
[>>+23>>+24 何方かを出は無く、自分自身を 求めて貰えることが、受け入れられることが。 こんなに喜ばしいなんて、初めて識れた。 それから]
(+51) 2015/08/09(Sun) 19時頃
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――……名前 、 奥の席でも、読んでくれる?
[トレイルの弱々しい声に、隠れた主張に弦月を描く唇。 彼の恥辱を理解しながらも、繋げた瞳は誘う色。 己の稚気を受け入れるよう、捏ねる駄々は稚く。
離れていく指を追うよう 頭部から毛先まで、銀色が髪上を走った]
(+52) 2015/08/09(Sun) 19時頃
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[開いた夜の扉、トレイルの後に続いて侵入 近くに店員、または店主が居れば、簡素に]
とりあえず酒に合う つまみ。 トレイルも口にできるモノを。
[寝癖の残った彼の襟元を見つめて銀糸を揺らし 着いた奥のテーブルに腰かける前に 指を名残惜しく離そうとしながら]
仕事以外で、此処に来ることは稀だろう ……… 緊張するものか
[スーツケースを机下に仕舞い 漆黒に似た双眸は、ジッと、間近から彼の顔貌を覗いていた。]
(+53) 2015/08/09(Sun) 19時頃
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[>>+58藍色の空より、近い彼に意識が向き ゆっくりな時間稼ぎをしても すぐに辿り着く目的地の扉前
>>+59期待したYESでは無く ケースに寄るとは、はぐらかされた感覚 不満を表わすよう、繋いだ手に、爪でもたてようか悪巧み ――交わす視線の熱に、悪戯心が融けた
手を結んだ儘、緩慢な足取りで訪れた精霊
店内は想像より、人が少なく マスターは相変わらずの愛想の良い接待か]
(+74) 2015/08/09(Sun) 23時半頃
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……お世話になるな。
[>>*1出迎えてくれたのは、親しい天邪鬼 黒がベースの制服姿に、柔和に声かけ]
黒が基調とされた服も似合う。 普段と色が違うだけで、随分と印象も変わる
[悪びれも恥じらいも欠如した、指を結んだ2人 >>+604人掛けテーブルに向かう際に、簡素 されど長らかな立ち話は紡げずとも、喜色を噛んで
注文したつまみとグラスは間もなく到着]
(+75) 2015/08/09(Sun) 23時半頃
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そう。 昼と夜では、招待する意味は変わるからね。
[実際はこの喫茶店に人外が人間を誘う、一般的理由に乏しい
されど、自分がと或る昼間に出逢った 梧郎を此の喫茶店へ誘った時と 今彼を招待した時とでは
自分の中でも 意味も、価値も、大きく変わる案件
>>+61予想を裏切らない返事に、頷きで応え]
…… 狭いが、平気か
[言われた通り、起因を見出すことなく奥の席 冷気を失わない男の隣りには、呼気を感じる彼の音]
(+76) 2015/08/09(Sun) 23時半頃
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[―――嘘 >>+62見当が行方不明な前置きに顔を寄せ]
…おま、え
[知らず指は、彼の鼓動を、脈を聞き。 一度視線を外したが、再度湖水の眼に吸い寄せられる。 間近でぶつかる眼差しが、瞼も下ろさず問いかけ]
……その顔も、――…中々良いな。
[甘ったるく強請るような視線に 煩い鼓動を鷲掴まれたような――そんな錯覚 参った、と静かに笑気を吐いて、そのまま]
(+78) 2015/08/09(Sun) 23時半頃
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そう……それは私が、怖いから?
[自覚がないのか、此方を喜ばせたいのか。 どちらだ、と問いかける代わり 試すような口振りは、それでいて縋るよう]
…――しかし、困ったね。 そんな顔を見せられては、
私は今夜お前を、 子供として扱えないかもしれない
[優しい響きを伴って注ぐ言葉は、穏やかな物腰を取り 相反、躊躇いを払った仕草で、彼の腰に腕を回した]
(+79) 2015/08/09(Sun) 23時半頃
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…――もっと、近くへ。 ほら、酒を注いでやるから。
[密会を交わすような淡い声量の囁きは スーツケースから取り出した箱を開いて 中から、甘露の強い、日本酒を登場させても継続]
グラスを持って。 酔ったお前は、介抱してやるから、安心を。
[そのまま透明のグラスに、遠慮なく琥珀を満たしていく。 自分のはその後に。 されど彼の方が、アルコールの量が多いのは 逃したくないと言う、短絡な願望の所為だ。**]
(+80) 2015/08/09(Sun) 23時半頃
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[温かい視線を感じてた気がした。>>*2 それは、彼にとって義父代わりの まるで家族のような存在から。
誰かに見守られて居るからとて トレイルに対する態度が変わる配慮は 生憎欠如しているが
そんな温もり或る2人の関係は、純な羨望が募るばかり
さて、此処まで主張の激しい微熱を トレイルに注ぐ一夜が在っても >>42未だ、純粋な心した東洋人との関係を疑う 古い友人の存在は、当然に知らぬ侭。
静かに、想い人だけを、視界に閉じ込める>>+86]
(+103) 2015/08/10(Mon) 03時頃
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[そして長年蓄積した意思を持つ瞳は 彼の動揺の揺らぎを捉えても 硬く、甘く、彼に固定された侭である
翼を気遣う言葉には、有難うと応答 翼越しに身体まで、痛覚は現在通って居ない
寧ろ其方こそ、冷えた気温が辛ければ 正直に申告して欲しい――と
ジ、と彼の顔貌を見据えて、一言忠告 彼の傍が恋しくて、彼の体温が愛おしくても 自分の霊力の所為で、トレイルの躰に支障が在っては堪らない]
(+104) 2015/08/10(Mon) 03時頃
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………
[不器用な彼だからこそ つつける要素が在って、楽しいが >>+91確かに可愛げ溢れた従順な態度に、また興が惹かれる
だから>>+93自分の限界を把握しているらしい彼に 過去に友人のバーで、随分酔っぱらった記憶は指摘せず]
有難う、――――…乾杯。
[掠めたグラス同士、軽快な音を
その間、振り向けば姿の見えた>>+101>>+992人には 軽く手を挙げて、挨拶を交わしたのみ]
(+105) 2015/08/10(Mon) 03時頃
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―――――…
見栄っ張りな、やはり子供?
[訊かれた日本酒の品名を応える間には 既に出来上がっていた彼に、宣言と違うと間近に溢した溜息 それでも自ら捧げた毒素に染まり色付いていったのは、愛しい過程] ……深夜に羽を広げて。 まあ、数日位かけて此処に来るね。 着物は、故郷には十数着…… [やがて質問の乱舞に、わりと隔たりなく素直に応え 寝泊りに関しては、それこそ山小屋を勝手に借りたり… そこまでは、公表する事は止す
舌足らずな口調で、名を呼ぶ聲 子ども扱いして、からかおうかと、口を開いた刹那]
(+106) 2015/08/10(Mon) 03時頃
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[>>+95届く声が 彼の本音が クリアに鼓膜を震わせる。
彼が恐れていた矛先は、もしや自分に繋がって居たのかと 繋ぎ穂を合わせ推測すれば、途端左胸が重く痛む]
―――…トレイ…ル…
[慣れぬ毒素に、喉も、声も 焦がす想い人
>>+97 駄々を捏ねる勝手な幼児の如く それでいて家族を待つ寂しがり屋な息子みたいな]
(+107) 2015/08/10(Mon) 03時頃
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[考えるより先 服を掴む身体ごと 傍らにいる彼を、羽の様に、そっと抱きしめる。 端から見れば、酒に脆弱な彼の介抱をする仕草で]
なんだ… お前は …今も 誰かに置いていかれる事が、怖いのか
[温かさも 癒しも無い身体は、彼の体温を容赦なく浚い されど、彼の瞳に篭るのは拒絶ではなく、期待を増長させる代物]
私は、自分を必要とする人間の傍に居ないと ”消滅”する 脆弱な存在だから
(+108) 2015/08/10(Mon) 03時半頃
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………、お前も 私を 欲しがってくれるなら 傍から離れる事は、止すよ
[漏らした言葉は自分も自覚せぬほど乾いた。 彼が強請る以上に、己は不足を覚えていたのか 意図も込めず、掌は彼の背筋をあやすよう撫で擦り]
トレイルは 私にとって 誰よりも―――……特別な人
[氷の腕の檻中 曝け出した額に合わせた唇は、夏の日差しなどより余程熱く、**]
(+109) 2015/08/10(Mon) 03時半頃
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[甘露の濃いアルコールは 同じ温度で隣の彼の喉を温める
喫茶店に広がる笑い声の中 男は遠慮しがちに、店主の姿を探した >>*3 大切な店員との交酒は認証済みだが 持ち込みに関しての許可は、得て居ない立場故
――微弱ながらも 自分を気遣った優しさに関し、知る機会は もう少し過ぎてからの話か**]
(+120) 2015/08/10(Mon) 20時頃
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悪気のない子供なのだろう。 …――それともわざと煽っていると?
[>>+123呆念の溜息を吐いても、ある意味逞しく反論を綴る相手 叱るようなたしなめるような声を落とし、躊躇いの無い疑問は 肩にかかる体重に、心の揺れを更に揺さぶられ、声尻が上がる]
………ケイは 空へ羽搏く翼を 持っていただろうか
[そして、此処でケイを頼る言に 少しの不可思議と、それ以上の嫉妬]
(+132) 2015/08/10(Mon) 22時頃
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……… 無償に 抱きしめたくなった。 とても。
[引き寄せた胸板付近で声がすると いま彼を抱きしめて居る実感が、生々しく呼び覚まされる
即座に逃げてしまわない気配に、喉を揺らして笑気を漏らし 顔を上げた彼>>+124へ、介抱とは名ばかりの 甘やかす振りした執着も添える]
(+133) 2015/08/10(Mon) 22時頃
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[温度も違う 立場も相違 常に心の中心にいて、遠い存在の彼を 何度も躊躇いながらも、結局 腕の中へと強引に納めている
ぬくい…、と胸に巡らせた筈の独り言が小さく唇から零れた。 やはり、彼は温かい]
―――― …
[>>+124 調べは、視線をかちりと合わす 覗き込む眸は、相変わらず美しい。 固く閉ざした心の氷壁は、清らかな淡雪のように溶けてしまう
―――― 君の、熱で]
(+134) 2015/08/10(Mon) 22時頃
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[息をするより、彼をもとめて。>>+125 何かを考えるより、言葉をもとめて 彼の熱が現状を混ぜ込んで真実へと誘った]
トレイ ル…
[冷たい声を吐く唇に、甘い名を呼ばせる。]
…――有難う。
自分で告げた言葉。 今更、反故にするなよ
[願い、求めた、約束 クーリングオフなど許す善良な選択肢は、思考に存在しない]
(+135) 2015/08/10(Mon) 22時半頃
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[掌から頬に伝う体温 酒に酔っても、場の熱を浴びても。他と混じらぬ体温 そっとすり寄る仕草は、彼の顔貌に影が掛かろう こんな顔、他の誰にも見せたくないのだから]
―――好きだぞ、トレイル。
[囁いた声は、彼にしか届かない。 彼だけが知っていれば良い、情熱。]
置いて往かない……、ずっと、 別つことなく、傍らに。 ―――…私の、可愛い人。
(+136) 2015/08/10(Mon) 22時半頃
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