25 花祭 ― 夢と現の狭間で ―
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―椿の間― [>>1:699濡れる瞳の中に、焔の揺れる。 眉尻の下がるを映せども、そこに何処の誰を見ていたか]
そのような言葉、望んでなど……
――手折った花など、好きにすればよいのです。 その覚悟もないのなら、何故。
何故……
[己から舞を奪った主は、最後の最後、 命をも奪う寸前に、己を手放したのだ。 ああ、けれど主の幻と、目の前の“主”とに、 なんの違いがあろうかと――戻らぬ記憶は囁いて]
……慰み者にでも、なんでもすればよいのに。
[薄暗く呟けば、白い指先は“主”が袂煽る様に、すべり落ちて――その身は、ふわり袖を翻す。足元にはつぶれた白い椿]
(@1) 2010/08/05(Thu) 01時頃
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落胤 明之進は、メモを貼った。
2010/08/05(Thu) 01時半頃
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[落ちた小袖が、指先はいまだ震えて]
―――…なにも、わかって
[詰りかけた唇を引き結ぶ。 見上げた瞳は、いまだ昏い火を燈し]
あなたは嘘つきだ。
[鮮やかな色だけを残して、戸口へと向かう。 椿には香がない、その鮮やかな色形があればこぞ、香は必要ないのだという。
残り香ひとつもなく]
(@2) 2010/08/05(Thu) 01時半頃
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落胤 明之進は、戸口を開けば、そこに2人の姿はあったか
2010/08/05(Thu) 01時半頃
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―本邸・椿の間― [扉を開けば見知った姿、一瞬の険しい表情は驚愕に紛れる]
夜光……
[眉をひそめたままでは、うまくは笑えなかっただろう。 それは学院に戻った時に見せた表情に、少し似ていたかもしれない]
(@4) 2010/08/05(Thu) 02時頃
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/* この展開わかっていたとはいえ、切ないな!
あれか、元主はSATUGAI寸前で。 でも寸前で学院に戻されて、結果人狼病の餌になった、と。
しかしズリエル様が、主じゃない、っていう根本的な誤解が解けていないままだという…?
(-10) 2010/08/05(Thu) 02時頃
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[釣られて鈴の音の先を見やる、 また心配をかけてしまったのだろうか、と揃いのように鵠へと頭を下げた。]
昨日の…あ、あれか。 酷い目にあわなかったから、よかった。
[律儀なことを言う友人に、今度は小さく微笑んで。 それから少しだけ困惑を滲ませる]
――あの、部屋はちょっと中にまだ刷衛様がいらっしゃるから……
[2人を見比べて、ゆるり俯く]
(@6) 2010/08/05(Thu) 02時頃
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[舞いに触れられれば常ならば饒舌になる、 けれど今は、ありがとう、と言葉を返すのみで]
――あ、うん。 離れても大丈夫、忙しくも、ないよ。
[一々気遣うような友人の言葉は、 懐かしさもあいまって、少しばかり心を脆くする]
夜光…… 私は、また、主様に――
[言いかけて、続いた伝言にひとつふたつ瞬いて、 やはり小さく微笑って、同時に申し訳なさそうに身を縮めた。]
華月殿と高嶺様が…… ――お気に止めていただいて、ありがたいな。 すごく、申し訳なくも思うんだけど………。
[傾げられた夜光の首には、当然どなたが高嶺様かわからない と首を振っていたのだけれど]
(@9) 2010/08/05(Thu) 03時頃
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あ――……
[視線の動くを見れば思わず、友の手を追いかけた。 おいていかないで、とそんな言葉はさすがにもう口には出ないけれど。それは幼い頃の所作のようで、気づけば少し恥ずかしい。 触れた指先は、けれどその頃とは、もう違う温度]
いや、きっと、私が主様を探してた姿が、 何かぼんやりしてたとか、頼りなかったとか、そういう……
[俯いてしまうから、隠されたものには気づくはずもなく。 そして続いた言葉に、ゆるりと首が傾いた]
髪を結わえて……?
[彼の人の一番印象に残ってる姿は、 髪を下ろした時だったのだ――悩ましい沈黙の後、続いた言葉]
(@10) 2010/08/05(Thu) 03時頃
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似ている、二人……?
[その手が触れていれば、 びくりとした震えはひとつ伝わっただろう]
――……いや、うん。 わかった、どなたかわかったよ、ありがとう……
そう、あの方が……
[同じく声は落ちるのだけれど、 何ゆえかは己自身もわからないまま]
(@11) 2010/08/05(Thu) 03時半頃
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/* 夜光とおともだち和むなあ。 そして法泉様初回襲撃の予感?
(-22) 2010/08/05(Thu) 03時半頃
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[伝わる温かさに気を抜けば、 滲んでくるものはあるのだけれど、唇をかみ締めて。
「ぼんやり」と「頼りない」をさりげなく肯定されれば、 少しだけ横目で拗ねたように睨んでみせたりも、した] そう、うん。お話したんだ、その高嶺様と。 似てる方を知ってる、とかそういうことを……
――って、もう、お礼くらいちゃんと言える よ
[言う間でもないこと、にやっぱり少しだけ拗ねた風を見せて勢いよく言いかけたけれど、――けれどわずか自信のなさは滲んでしまって]
あ、ごめん―― 君まで、冷えるから……
[不吉なつめたさをこれ以上伝えることのないよう、触れる手はそっと引かれた**]
(@12) 2010/08/05(Thu) 04時頃
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落胤 明之進は、メモを貼った。
2010/08/05(Thu) 04時頃
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―椿の間・前― [>>109涼やかなる白鳥の人、 案じる言葉には、茫洋とけれど微笑みを作って向ける]
……鵠殿、 昨日と続いて本当に――
体調が優れぬわけではないのです。 身を案じていただくのも申し訳なくて……
[そう、身は軽く。舞うには何も支障はない。 まるでそれだけの為に、あるように。 退いた指先を、そっと小袖の中に隠した。]
(@13) 2010/08/05(Thu) 17時半頃
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[窓辺へ寄る人の視線の先を見やる、 “主”は行ってしまったのだろう――ふ とかき消える瞳の彩。 椿についての詫びにはただゆるく首を振る]
そのように落ちるが、 あの花のさだめにありましょう。
散花のことなど、どうぞお気に留めることなきよう。
[部屋につぶれた白花を思う、 八重の牡丹に咲いたあの椿の名は――名は、
―――りん、と鳴る。 沈んだ眼差しのあがる。
何を見たのか。 何に触れたか。]
(@14) 2010/08/05(Thu) 17時半頃
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―――人の業を。
[去り行く人に頭を下げる。 ―――りん、と。 涼やかなるその音は鳴っていた。
傍らの友人は、その言葉をどのように聞いただろう。 眼差しをそちらへ向ける]
庭に出るなら、 部屋を抜けて行けば早いと思う……
[誘えば、その室内に潰れた白椿はあったか。 あるいは、葉月の陽炎が如く消えていたかもしれず]
(@15) 2010/08/05(Thu) 17時半頃
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落胤 明之進は、メモを貼った。
2010/08/05(Thu) 17時半頃
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/* は、華月殿挟んでしまった。 本郷様とイアン殿がはじまったのを把握…!
>>225 あ、祇王ですね、ちょっと痛い…!
(-61) 2010/08/05(Thu) 18時頃
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―庭・椿の間前― [陽光に影は濃く、涼を求めて木陰が下に。 虚ろな黒は友に向かえば、けれど笑みを浮かべてみせる。]
久しぶりなのに、ごめん。 もっと良い話が出来ればよかったのに、
[詫びながら俯けば、髪の零れる]
――その 私は、 また主様に手放されて……
[“また”と零れた言葉、ゆるりこめかみに指を当てれば、 重なる記憶がぐらりとゆれて、ふたつに割れた。 ――そう、手放されるのは2度目なのだと、 記憶と共にゆらいだ体は、幹にそっと手をついた]
(@16) 2010/08/05(Thu) 18時半頃
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―庭・椿の間前― [小さな混乱、最初に誰が己に言ったのだろう。
『明之進殿は、遠く外つ国の主の元に――』
そう、そのように言われたのに、と。 黄泉花は、その透けるような掌でそっと顔を覆う]
――そう、あの方は前の主とは違う、新しい遠く外つ国の主で。前のあの方とは違うから、舞うことも禁じられずに―― 触れも、せず。
[ひとりごちるようなそれは友にも気が触れたと、見えるだろうか、 乱れる前髪にくしゃり、とその指先の通れば、撫でられた手を思う。 ――まづかきやりし人、唇を小さく掠める呟き。]
けれど、手放されたのは、おなじ こと……
[友が知る学院に戻された事実と、刷衛の知らぬその事実。 噛みあわぬ事実が揃えば新たに浮かぶ何かもあろうけれど。それはいまだ繋がらず**]
(@17) 2010/08/05(Thu) 19時頃
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/* 黒髪のみだれも知らずうちふせば まづかきやりし人ぞ恋しき
臥せってると髪を撫でてくれた人が恋しい、とかそういう。
(-62) 2010/08/05(Thu) 19時頃
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落胤 明之進は、メモを貼った。
2010/08/05(Thu) 19時頃
落胤 明之進は、メモを貼った。
2010/08/05(Thu) 22時半頃
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―裏庭・日陰の椿― [花は虚ろに目蓋を開く。 芝に横たわる躯、土の匂い。指先を持ち上げれば触れる花びら]
……手放したくないなら、 そのまま閉じ込めでもなんでもして、
枯らしてしまえばよかったのに。
[くらり、と揺らぐ記憶の端、 思い返すは友の言葉とあたたかな手]
(@22) 2010/08/05(Thu) 22時半頃
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[庭の傍らの葉椿には、無論花のひとつもなかった。 眼差しは友の瞬く黒檀に遷ろう。 友へ告げた言葉は、主に禁じられたこと、舞うな笑うな出歩くな。 他にもあったか、それは記憶の定かではなく。
伸びてきた指先が己が指に触れる、 ずるり、と手を落とせば、優しく撫でるその指先。 脆くなる、眸を狭めて、震える口唇を一度かみ締める。
懐かしい名を呼んで続く言葉に、 けれど黒紅はきつと目元厳しく見据えた。 それほどの花だ、と――]
「それほど なんて、 ねえ、その価値は誰が決めたの?」
(@23) 2010/08/05(Thu) 22時半頃
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[才能だとか扱いきれぬだとか、“主”に告げられた言葉を思い出す。 花の価値などそれを認める者の裡だろうに、 何故持て余すなどというのか、わからずに。
――わかっているのは八つ当たりじみているということ、 髪に触れた手に引き寄せられれば、つめたい指先は上衣を捉えて小さく縋る。 けれど泣きはすまい、とやはりきつく口唇を噛みしめて、かみしめて――意識は途切れる]
[傍らの葉椿、八重の牡丹咲き ――白い椿花の名を、白拍子という。 踏みにじられるも、またあわれ]
(@24) 2010/08/05(Thu) 22時半頃
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[途切れた先に、思い返すは、 一度手放されたときのこと]
――けれど、 ああ、そうだ……
署名を記されるまでは、まだ、私は―― [あの方の花、なのだ と。 ――記すべき書などあろうはずもないののだけれど。
途切れた意識も、己の在る場所も不思議を思うことはなく、 黄泉花はふわり 彷徨いうつろう]
(@25) 2010/08/05(Thu) 22時半頃
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[やがて、黄泉花は―― あてどなく彷徨うその先で、 再び“主”が傍らに白き桜花の在るを見る。
されど、その姿は陽炎。
その場にひらり、と舞い落ちた、 踏みにじられた白花の一片も、やがては消える幻]
(@26) 2010/08/05(Thu) 22時半頃
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/* どろぬまふらぐをたてにいった。 まぞい。
(-76) 2010/08/05(Thu) 22時半頃
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―大広間・窓辺― [それは影のように窓辺に佇んでいた。 水干の下の単は勿忘草色、袴も白く涼やかに、 袖括りと頸かみと、2つの緒紐は萌葱色を棚引かせ。
身に纏う色は春の色。
されどその春は穏やかなるものではなく、 心千々に乱される春の嵐の前の、静けさ]
―――…、月の満ちる。
[戯れる友と花と花主と、 その姿を遠く見るも、再びうつろに月を見上げた。 それは画に描かれたと同じように――紅色であっただろうか]
(@31) 2010/08/06(Fri) 00時頃
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落胤 明之進は、夜光の大声には、はたり、と瞬いて思わずそちらをみたのだけれど
2010/08/06(Fri) 00時頃
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[とくり、と湧き上がる畏れと昂揚を押さえ込む。 それは何処からかの視線であったか――。 けれど、それに気を取られるは、ひと時のこと。]
―――……、あ
[白を纏う桜花、それを連れる“主”を見れば、 小さく項垂れるも、唇を引き結ぶ。
――なんのことはない、あの花を傍らにあるということ。 扱いきれぬなどと、体よく払われただけなのだろう、と。
されど、花として勤めを果たすべく。 それは主が傍らに歩み寄る]
(@33) 2010/08/06(Fri) 00時半頃
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―大広間― [花はいまだ“主”と呼ぶその人の傍らに付き]
……その物言い、 少々失礼ではありませんか?
[会話の間に割ってはいるでなく、 「なにかした」という“主”への言葉に、 ただ一言を静かにロビンに向けて――
どこか怯えたようにも見えたその人の、 様子の変わったことには、気づいた。 とくり、と、また一つの胸騒ぎ]
(@35) 2010/08/06(Fri) 01時頃
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[>>377 落ち着いたか、 と尋ねるその言葉には、沈黙の降りる]
――……いらぬなら、 いらぬと仰って下さればよいものを。
[小さな呟きを搾り出し]
されど、書面を記すまでは、私はいまだあなたの花です、 ご不快であろうと花としての務めは果させていただきますゆえ…
[感情を押し殺した声音、制止する手も相まって途切れる]
(@36) 2010/08/06(Fri) 01時頃
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[笑みを見れば、瞬く。 冬の張り詰めた空気のような、 そんな緊張感を抱いていたそれとは異なる]
ご理解いただければ、私はそれで。 主様も気になさっておられませんようですので。
[怯えも険も、篭らぬその言葉]
……その、随分と、柔らかに。
[けれど、胸騒ぎは止まず。 >>384 交わした言葉をロビンが捉え、 口を開きかけたところで声は響いた、舞台を見やる]
(@38) 2010/08/06(Fri) 01時頃
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[散った朱に、黒紅を見開く。 かたかたと震えの走る、躯]
――――……あ、
[座する膝元のくずれる]
(@39) 2010/08/06(Fri) 01時頃
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[容疑と聞いて案じて見上げるその先]
主様――
[震えた透ける様なその手は、 結局は“主”が元に伸びて、その袖に縋ってしまう。 ――縋るようで、 けれどそれは此岸に繋ぎとめることを願うような。 乱れる感情は、四肢の裂かれるが如く]
―――……、
[一つの名にふと、一度大広間を見渡した。 虎鉄――知らぬはずのその名、その姿を見出そうと仰ぐ眼差し]
(@41) 2010/08/06(Fri) 01時半頃
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