3 ビー玉坂〜卒業式の前に視るその場所は…
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奏者 セシルは、日誌を再び捲り始める。――(08)
2010/03/03(Wed) 01時頃
奏者 セシルは、メモを貼った。
2010/03/03(Wed) 01時頃
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―用務員室―
――ッ…、…
[きん、と澄んだ音がした。眼を眇める。 淡い色の紫水晶は、手首近くまでを侵食する。 ――非現実的な、きらめき。 自分を抱くようにして、身体を折った。 腕を包む布が切れた。薄く皮膚を、切る。]
……、 は、……はは。… これじゃ… 本当に、…
[空笑い。俯いて。床に爪を立てた。痛む。 闇が。闇が。――声が きこえた]
(10) 2010/03/03(Wed) 01時半頃
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[ ――重なる ] [少女の嘆きは己の声とよく似ている]
…――ぇ あ
[あたしが][あたしのせいだ] (俺が)(俺の所為だ)
[あたしが触れたから] (俺が触れたから)
[闇が/傷が]
ぁ、あ、あああああああ…!!!!!!
(14) 2010/03/03(Wed) 01時半頃
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[それなら、 ひとりで いた方が。]
(16) 2010/03/03(Wed) 01時半頃
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奏者 セシルは、叫ぶ。叫ぶ。――さけぶ。――(04)/侵食
2010/03/03(Wed) 01時半頃
奏者 セシルは、メモを貼った。
2010/03/03(Wed) 01時半頃
奏者 セシルは、メモを貼った。
2010/03/03(Wed) 01時半頃
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―用務員室― あ、ぁあ、…ッ…
[引き攣れた咽喉の痛み] [苦しい 苦しい] [それは、同調と呼ぶに近いものだろうか]
[光薄れた薄紫の双眸] [顔を上げ、視界に入ったもの。]
――ヘク、…、
[闇に飲まれるひとり、少女の嘆き。 声が。聞こえた。>>22>>26]
――…、…っ、…――
[首を横に振る。言葉が、上手く出てこない。]
(29) 2010/03/03(Wed) 01時半頃
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…、 イト
…、ケイト
…――ケイト ―― どうして
[闇が 沈む音を、 聞いた。>>@2]
(32) 2010/03/03(Wed) 01時半頃
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――。
――、… ぃ
じょ 、ぶ。
……、 [――微か。増えた気配が。違和感を、増幅させる。]
(*8) 2010/03/03(Wed) 01時半頃
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さわ、
るな。
おれに
(*10) 2010/03/03(Wed) 01時半頃
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―用務員室―
――…、… っ、 さわ … る、 な ――、…、 ぃ、ら、ない
[水を、と差し出されても、声が掛かっても、 まともに答える余裕は生まれない。 もう遅い、ぜんぶおそい。声が聞こえる、こえが>>@3 震えた指先が日誌の一ページを、開く。
――76>>2:#39]
(45) 2010/03/03(Wed) 01時半頃
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…、 だ、
れ。
(*15) 2010/03/03(Wed) 01時半頃
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――ケイト。
ケイト。
ケイト。
どうして。
どうして。
どうして。
(-17) 2010/03/03(Wed) 01時半頃
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奏者 セシルは、メモを貼った。
2010/03/03(Wed) 01時半頃
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うさんく、さい…?
――何、… ――
(*17) 2010/03/03(Wed) 01時半頃
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―用務員室>>49―
…、…――、ッ…
[口元を押さえる。頬が切れた。 息を整えようと、浅く喘ぐ]
い、…らない……、 ……いら、 ない。
[首を横に振った。]
(57) 2010/03/03(Wed) 02時頃
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―用務員室― …、…―― …――
[ぼやけた視界。日誌に、微かに名前が見える。 その頁は、開いたまま、在るだろう。 透けた手が近づいてくる。びくりと身体を退くが>>62]
…、―― 何
[透けた指先の感触はない。 僅か眼を見開く。]
(65) 2010/03/03(Wed) 02時頃
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(――に、だれも きづかない)
(――たすけてよ)
(誰かの声が した)
(*23) 2010/03/03(Wed) 02時頃
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――、…、
、… ――…、…わから、ない。
…――誰か、知らない、 …声が、
(*26) 2010/03/03(Wed) 02時頃
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…… …ディーン?
(*27) 2010/03/03(Wed) 02時頃
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―用務員室―
――……、便利なんだか…不便なんだか
…もとの、世界に。 ……どう、だろう、な
[――教師は、笑う。 眼を伏せ、鉱石の指を握りこんだ。]
(70) 2010/03/03(Wed) 02時頃
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かえれない。
(-24) 2010/03/03(Wed) 02時頃
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――帰れないんだ。
おれは、 “鬼”だから
(-25) 2010/03/03(Wed) 02時頃
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[笑い声。送った? じゃあ一体]
…… 誰なんだ?
[つめたくて、さみしい。 ――さみしい? 階段で、 尋ねた、言葉は]
(*31) 2010/03/03(Wed) 02時頃
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……お前も
[いや、違う。自分は、ただの]
――「鬼」 か
(*37) 2010/03/03(Wed) 02時頃
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―用務員室―
[>>72弾けない。――弾けない。 鉱石の指先が透かす文字列が微かにぶれる]
…―― …、れ ない
[重ねられるような 手の動きに びくりと腕を 、退く]
…帰れない
[――おにさん。こちら。半端者を、嘲笑う誰かの声]
帰れないんだ…!! 帰る場所なんて、なにも … どこにも!!!
(86) 2010/03/03(Wed) 02時半頃
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―生徒会室― [立ち上がり、振り払って 扉のところまで歩いたところで誰かの声。 ――死したるものの影。
日誌が舞う。ばらばらに散る紙の群れ。]
――ッ…、 五月蝿い…!!
[ばさり。 大きな音を立てて落ちる 遠い日の足跡を踏み越えて、逃げるようにその場を去る。]
(88) 2010/03/03(Wed) 02時半頃
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奏者 セシルは、メモを貼った。
2010/03/03(Wed) 02時半頃
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―木の下― いやだ。 五月蝿い。 聞きたくない…!!!
[闇雲に駆け出した先、大きな、大きな樹が見える。 耳を塞いでもたれて蹲る]
――…、っ、
[帰れない。帰らない。 半端者の帰るところはない。 ならばけれどせめてケイトを。どうして。 似ているから?わからない。わからない。 鬱々と重なった闇が絡み付いてくるようだ。 鬼になりきれない鬼はされど何処までも鬼なのだ。]
(98) 2010/03/03(Wed) 03時頃
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[――鬼さん此方]
[鬼さん此方]
[鬼さん、此方]
[――厭うのは裡に]
……、――俺なんか
[――その先、闇に飲まれる呟き]
(99) 2010/03/03(Wed) 03時頃
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――いなければ
(-38) 2010/03/03(Wed) 03時頃
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[闇を映していた薄紫は 白い携帯を視界に収め たった一言――濃紺に宛てた]
・To : Donaldo=Barbieri ・Title:No Title ・Subject
さみしい
[――悪戯と思われるかもしれない 読まれるかどうかも分からない、メール。 それきり、セシルは俯き、項垂れて*しまう*。]
(103) 2010/03/03(Wed) 03時頃
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―― … 寂しい。
(-40) 2010/03/03(Wed) 03時頃
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奏者 セシルは、メモを貼った。
2010/03/03(Wed) 03時頃
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[―ー交わされる言葉を聞き取る余裕はまだなく]
――…、 …
[微かに唇を動かすような気配があったが それが明確に伝わることは*なかった*]
(*50) 2010/03/03(Wed) 03時頃
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――
…――さみしい。
(-43) 2010/03/03(Wed) 03時頃
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