207 Werewolves of PIRATE SHIP-2-
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[男の枯れ果てた喉から溢れるのは、悲鳴では無く。
ヒューと言う空気が漏れる音と生温かい紅い紅い体液。
喉笛を食い千切られた男はその身を以て絶望を知らしめた*]
(3) 2014/12/11(Thu) 01時頃
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『ああ……美味しい』 ああ……不味い。
[重なる聲と血を啜る音。 蕩ける血の味に、爪の先まで満たされて。 今本当に人では無くなったのだと。
泣いていた赤子が笑う代わりに……何故か泣きたくなった。]
(*0) 2014/12/11(Thu) 01時頃
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− 医務室 − [自室に戻るには血塗れでベッドが汚れると医務室へ。 何とか着替えだけは済ませたが、 服や包帯を捨てる力は何故か無かった。 そしてそのまま血に埋もれたまま医務室のベッドで眠りへと。
夢の中、オルガンが鳴っていた。
カラミティ《疫病神》と呼ぶ仔をニシンの箱に詰めた女。 壊れた様にオルガンで子守唄を引く女の指には銀の輪。
目覚めは不愉快なものだった**]
(8) 2014/12/11(Thu) 01時半頃
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/* 動きが怪しすぎる……(土下座) これで今日あたり死んだらラッキー。
後は船長とヴェラとギリ―に任せる!!
(-7) 2014/12/11(Thu) 01時半頃
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− 朱い月の夜の事 − [見張りは気を抜いていた。 当然だ。 姿を見せたのは10年はこの船にいる船医。 俺も酒を呑みたいと笑った笑顔はそのまま引き攣った。
応える様に上げた手の先には鋭い爪が、 笑みを浮かべた口は裂け、 紅い紅い舌と三日月の様な牙があった。
声を出す暇も無く、彼は息絶えた。 そして声が枯れた男もまた、牢の中で息絶えた。]
(67) 2014/12/11(Thu) 21時半頃
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[血に満たされた身体は酒よりも深い悦楽に浸っていたせいか。 それともここが慣れ親しすぎた場所だからか。
姿を見られた事>>23等気付かなかった。
気付いていれば───だっただろうに*]
(68) 2014/12/11(Thu) 21時半頃
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− 医務室・朝 − [自室では無く、医務室へ向かったのは 余韻に浸る様に眠りたかったからか。
だが目覚めは早く、不愉快だった。
血の味よりも、耳に残るオルガンの音。 鼻に残るのは生臭い腐りかけた魚の匂い。
くんくんと自分を嗅いで、漸く夢だと理解した。]
……そんな酒飲んだ覚えねぇけど。 確か昨日は……リーが弄りまくってた傷を治して。
(74) 2014/12/11(Thu) 21時半頃
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[夢と境の無い現実を思い出そうと頭を掻いた。 最後の客はリーだった>>9 話を聞けば刀傷だった筈だが、何故か傷口は不揃いで それこそ彼お得意ののこぎりで切りつけられたかと尋ね掛けた。 傷を縫いはしたが、恐らく瘢痕になるだろうと告げて、 内出血で筋肉が圧迫されて痛むだろうからと良く冷やせと 解熱剤と痛み止めを渡した筈だ。]
あー、あいつらの傷も後で診に行かないと。 それで……あ。
[今日の予定も考えていた視界の端に 大量の血染めの布を見つけて、弾かれた様に顔を上げた。]
(75) 2014/12/11(Thu) 21時半頃
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そうだ……俺は……ヒトじゃ無くなったんだった。
[舌に食い殺した血の味が蘇る。 同時に胸を締め付けるこの感情は………。]
は、はははははっ。 もう人間じゃないのに、何、人間みたいな事思ってるんだか。
[渇いた笑いを絞り出して、最後に1つ自嘲を重ねた。]
(*7) 2014/12/11(Thu) 22時頃
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[暫く血塗れの布の塊を見つめていたが、 徐に立ち上がり布の仕分けを始める。
いつもの仕事。
洗って再生させる布と捨てる布を分けるのだ。 本来なら使えぬ布も火の足しにするが、血塗れの布で 料理を作らせるつもりもなく。 たっぷりと血を吸った包帯と、着ていた服を船から破棄する つもりで甲板へと抱えて歩き出す。 下から這い上がって来る血の匂いに、一度だけ足を止めたが、 階下へ降りる事は無かった。]
(80) 2014/12/11(Thu) 22時頃
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[甲板で包帯を破棄する姿を見た者がいたかも知れないが。]
血やら埃やらで汚すぎるんだよ。
[そんな一言で何食わぬ顔をして布を海へと。 後は使える布を洗濯させて、と医務室へ戻ろうとした所で 泡を食った様な船員に甲板に引き戻された。]
(81) 2014/12/11(Thu) 22時頃
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/* 船長のメモが可愛すぎてだな。
(-50) 2014/12/11(Thu) 22時頃
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− 甲板 − [船員全員が並ぶと壮観だが、船長が放つ静かなオーラに 冗談を飛ばす余裕も無く、何を言うのかと口を開くのを待った。]
殺し……了解、キャプテン。
[少し考えれば当然かと船長の命令>>72に静かに頷いた。 他の連中は騒がしいが、どこか滑稽だと吹き出しそうになるのを 何とか耐えて続く船長の言葉を聞く。]
(85) 2014/12/11(Thu) 22時頃
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/* 2人きりって超怖い(どきどきわくわく)
(-52) 2014/12/11(Thu) 22時頃
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/* グレッグがホレーショー好きすぎて、 ホレーショーを狼にして、グレッグを殺すと言うのが素敵とか。下衆。
(-53) 2014/12/11(Thu) 22時頃
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仲間殺し。
[続く船長の声はどんな冬の朝よりも底冷えがする、 身体の奥から凍り付かせるモノだった。
船に乗る者としての御法度中の御法度。 10年も同じ船に乗っていて……それでも法を破った。]
(91) 2014/12/11(Thu) 22時頃
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そうだな、俺は仲間じゃない。
[船長の聲に静かに目を閉じる。 ヒトを、仲間を棄てたのは自分の方。 徐々にヒトで無くなっていたかも知れないが、仲間を棄てたのは 自分の意志だと自嘲を浮かべ。
やっと産声を上げ、紅いミルクを呑む事を許された赤子は死を拒む。 当然死にたくないと思う反面、殺されても仕方ないと、 むしろ死を望んだ方が良いかもしれないと思う片割れである己と。
混ざり合い、自分でも袋小路になった思考を、聲>>*8が突然 現実に引き戻した。]
(*10) 2014/12/11(Thu) 22時半頃
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……ああ。
[船長が同じ聲を持つ驚きよりも、 犯人を捜し出して殺せと命じた直後の呼び掛けられた事に驚いた。 彼には全てお見通しで、殺されるのだと怯える様に 顔を歪ませ掛けた赤子の感情を殺して、短く返す。 凪いだ波間の様に笑えていれば良いと思いながら。]
(*11) 2014/12/11(Thu) 22時半頃
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[船長の言葉の後は各々好き勝手に憶測や恐れを口にする。 それを嗜める者、説明を補足する者。 様々な様子を静かに見つめてはいたが、 内心は穏やかではなかった。]
憶測で話すんじゃねえよ。 それこそ毒だけじゃなくて、俺達全員。 お互い殺す位の力あるだろうが。
[誰か特定を指す様な言葉を否定して。 それこそ全員容疑者だろう、と。]
(109) 2014/12/11(Thu) 22時半頃
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……船長……ど、して?
[イラついた感情が届いたのか、一瞬身を固くしかけたが。 言葉の意味を理解すると恐る恐る船長を見つめる。
思ってもいなかった言葉に、多少動揺したのか、 赤子の不安を映した瞳の色は隠せないままだったが。]
(*14) 2014/12/11(Thu) 23時頃
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考えると難しそうな条件だな。 理詰めは軍人様にお任せ出来そうだな。
[ジェレミーの尋問の様な条件>>114を指を折って数えていく。]
警察みたいな捜し方はあんたに任せた方が良さそうだ。 俺は最優先の事項があるから。
[余計な事を言えば襤褸が出そうだと、ジェレミーに頭脳を任せ、 これ以上船長の機嫌を損ねるわけにはいかないと、 船長の後を慌てて追った>>111] じゃ、行って来る。
(123) 2014/12/11(Thu) 23時頃
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…………。
[船長の聲>>*15も、ギリ―の聲>>*16も聴こえたが、 どんな言葉を口にすれば良いのか。 どんな表情をすれば良いのか、胸に沸くものを形にするものは 探しても見つからない。
ほんの少しだけ泣きそうな嬉しそうな、 困惑を混在させた表情のまま階下へと消える。]
(*17) 2014/12/11(Thu) 23時半頃
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/* ミナカタチップの不機嫌さからどうしてこんな赤ん坊が生まれたと 本人が困惑するレベル。
(-75) 2014/12/11(Thu) 23時半頃
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− 牢前 − [全員甲板に上がり、船内は静かなものだった。 波に揺られて、僅かに軋む音よりも、響く足音が やけに耳についた。]
「人間」じゃないのは確か。
[じっくり見なくても、肉塊の傷に人間の手によるモノは 何1つ見出せない。 刃物の後も、銃痕も、絞殺の痕も無い。]
他にも傷を見た奴いるんでしょ? 誤魔化せないでしょうね。
[会話は淡々と続く。]
(134) 2014/12/11(Thu) 23時半頃
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/* きゃああ船長!! 惚れるから止めて!!
(-78) 2014/12/11(Thu) 23時半頃
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……船長……あんたが…謝る必要なんて。
[紅い聲が何を語るのか、殺さないと言われても まだ何処か不安が残っていた。
だが……初めて聞いた彼の謝罪に絶句し、 屈むその背を見つめた。]
(*20) 2014/12/11(Thu) 23時半頃
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!? ……駄目だ、あんたまで……ヒトでは無くなる。
[船の仲間であるはずの、肉塊を食い千切る姿に 慌てて駆け寄り止めようとした。 そこに恐怖も怯えも無く、ただ純粋に、彼が船を、仲間を ヒトを裏切る事になる行為を止めたかった。]
(*22) 2014/12/11(Thu) 23時半頃
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……船長……あんた……馬鹿だろ……。
[肉を食い千切り、咀嚼する音を間近で聞いた。 間に合わなかったと悲しむより早く、 浮かんだ笑みと掛けられた言葉に泣きそうになった。
ギリ―に頭を撫でられた時と同じように 受け入れられ、赦された事を喜ぶ赤子の感情と。 ヒトを止めたのに、仲間を殺したのに。 仲間と言ってくれた事への感謝と、喜びに。]
……連れて行ってくれ……死神の元まで一緒に。
[泣きそうな笑みを浮かべたまま、最初に受け入れてくれた時と 同じ笑みに近寄ると、血で汚れた唇を舌で舐め取った。 まるで仔犬が親に甘える様に。]
(*23) 2014/12/11(Thu) 23時半頃
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/* ヴェラとどう絡むかだ。 あの誇り高い狼が慣れ合う様な関係になるのは難しいな。
思い切りお兄ちゃん、って懐きたいけど。
(-80) 2014/12/12(Fri) 00時頃
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/* だよね。 このヴェラ、中身は物凄く懐きに行きたいけど。 どうすればいいんだあああああ!!
(-82) 2014/12/12(Fri) 00時頃
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