297 湿っぽい古風和ホラーRP村「紫陽花奇譚」
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−回想・踵を返す前に(>>0:78)−
[少女は軽い会釈を返した。 よろしくと伝えようとした本人が、双子の家の戸口に見える。何年前になるだろうか。少女は朝顔と共に二人の子守をしていたことがあった。けれど少女の記憶では、夕顔と共に二人で子守をしていた。
記憶とはあいまいなものだと少女は思う。 時の流れに移ろい、事実は歪められてゆく。けれどそれが真実になってゆくことも、あるのかもしれない。]
”…どういたしまして”
[そんな物思いが過りながら、少女は夕顔と同じように唇だけで応えた。それはまるで子守の秘密の引継ぎのようだと。少女は思う。**]
(6) 2019/07/04(Thu) 08時頃
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子守り 日向は、メモを貼った。
2019/07/04(Thu) 08時頃
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…うちは狂うてない。
[少女が棒きれを振りまわすたびに、 透明な花びらが宙を舞う。そこは棚田を横切るいつもの細い道。見たこともない紫陽花が満開で咲いていた。この道に紫陽花の株など、ついぞ見たことがないにもかかわらず。
瞳孔の開ききったような表情で、やがて少女は紫陽花の額をすべて叩き落してしまう。]
うちは… うちは…ちょっと言うてみただけや。
[山になら紫陽花が咲いているかもしれない。 そう子守の終わりの別れ際に、たえを唆したのは、ほんの数時前だった。*]
(34) 2019/07/04(Thu) 20時頃
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子守り 日向は、メモを貼った。
2019/07/04(Thu) 20時頃
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−箕島家−
無理したらあかん言うたのに…
[抑揚のない声で少女は呟いた。 亀吉こと吉治の自宅に戻ってはみたが、彼が先に戻ってきた様子はなかった。鍋の蓋を開けてみれば、透き通った水の下に白い米が静かに沈んでいた。
やがて少女はまた、日の落ちた外へと向かう。]
(77) 2019/07/05(Fri) 08時頃
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[そこは避けて通れない道だった。(>>55)
あえて歩みを止めず、叫びもせず、しかし目を離すことは出来ない。まるで誇るように、何も無かったと言わんばかりに、満開の紫陽花が揺れている。瞬きもできずに凝視をしながら、足早にそこを通り過ぎる。]
探さな… たえちゃんも、坊ちゃんも、探さな……
無事なんやから。探さな…
[独り呟きながら、 しかしその足はむしろ、雷門の家へと向かっていた。**]
(79) 2019/07/05(Fri) 08時頃
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子守り 日向は、メモを貼った。
2019/07/05(Fri) 08時頃
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おばちゃん… うち、うちな……(>>#1)
[もう居られへん…。 うつろな目がすがるような目になる。けれど消え入るような声と共に、その目はまた元に戻っていった。
小首を傾げる女の横を、またふらり歩き去りながら思う。彼女はきっと、少女に遠くへ行くなと言ってくれる、最後の村人なのだと。]
(103) 2019/07/05(Fri) 19時半頃
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−雷門の家・裏口−
たえちゃん…
[少女が正門からこの家に入ったことは、なかった。 たえを預かり連れ出すときも、屋内で世話をするときも、何か用事を請けるのも、少女はいつも裏口を使う。少女はこの家の客となったことが、なかった。]
…居るんやろ? …ほんまは居るんやろ?
[居間の方から、村人たちのざわめき声が聞こえた。 勝手知ったるというにはおぼつかない足取りで、少女はいつもたえの居る部屋へと向かい、その戸をそっと引いた。*]
(104) 2019/07/05(Fri) 19時半頃
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子守り 日向は、メモを貼った。
2019/07/05(Fri) 19時半頃
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[そこは沈黙の薄暗闇(>>104)。 人の気配がない、よそよそしい部屋だった。 いつも少女の顔をみるなり笑顔になる、たえの姿はない。
ぴしゃり。音を立てて少女は戸を閉める。 不自然なほどに、その音が廊下に響いたように感じた。]
うちや…。うちのせいや…。うちが…
(124) 2019/07/05(Fri) 23時頃
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旦那はん…… うち…うちは……(>>136)
[壁伝いに、暗い廊下を辿ってくる足音が聞こえる。 それが雷門だということに、少女は疑いようもなかった。やがて立ち尽くしていた自身に声を掛けられて、少女は声にならない告白(>>34)をなんとか口にしようとあえいだ。
ようやく、せめて謝りに来たのだと、自分がこの雷門の家まで来た理由を知る。そう悟りながら、その口の端をついて出ようとする別の感情の存在を、少女は感じていた。**]
(139) 2019/07/06(Sat) 00時半頃
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子守り 日向は、メモを貼った。
2019/07/06(Sat) 00時半頃
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[少女は首を横に振りながら、一歩後ずさる(>>140) 心底心配そうな雷門の表情と気遣いに、少女の良心はなお呵責されるようだった。それなのに、むしろそれだからなのか、湧き上がる暗い感情を抑えられなくなった。]
嘘や… もうたえちゃんは居らん! うちが…うちが山に返したもん!!
… うちだけなんで…もう無理や。 おとうもおかあも、なんで出稼ぎから帰ってこんの… うちだけで田んぼやって、奉公やって、子守やなんて…
せやし……… 村から子供が居らんようなったらええ… 山に返したらええんや!
そしたら…そしたら…… **
(154) 2019/07/06(Sat) 07時頃
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子守り 日向は、メモを貼った。
2019/07/06(Sat) 07時頃
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朧はん…(>>169)
[継いで吐きそうなった毒は、雷門が夕顔を求めて視線を外したことと、朧の言葉で威圧感で飲み込んでしまった。けれど一度出し始めたものは、やはり止まらないのだろう。怯えたように、また一歩後ずさりながら。]
知らんもん… 山なんか…山なんかどこにでもあるやろ…
[そうだ。こうやって、もう自分を受け入れる村人は居なくなったのだ。少女は先の思い(>>103)を思い出す。霜が降りたような寒さを心に感じながら、同時に反発心がたかぶる。]
どこでもええやろ!
(172) 2019/07/06(Sat) 19時半頃
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子守り 日向は、メモを貼った。
2019/07/06(Sat) 19時半頃
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[少女がたえを唆した先は、朧が言う通り村の山だった。正直に言うのならばきっと今なのだろう。少女にまだ残る冷静な部分がそう告げていた。けれど。]
知らん…
あの山や思うんなら…はよう探しにいったええ。 はげ山なるまで草も木も、アレも刈ったらええんや。
(185) 2019/07/06(Sat) 21時頃
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[挑むような表情で、少女は朧を見上げた。 見上げなければ、俯いていては、我慢していた涙が溢れてしまいそうだった。]
なんでや…。 うちのおとうもおかあも、誰も探してくれへんのに… たえちゃんならなんで……
みんな寂しなったらええ。 みんな悲しなって…
みんなうちと同じになったら…ええんや……。
(186) 2019/07/06(Sat) 21時頃
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子守り 日向は、メモを貼った。
2019/07/06(Sat) 21時頃
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言うだけや… みんな言うだけなんや…(>>196,>>200)
[雷門や朧への恨み言には、すましたように雷門の袖を引く夕顔への何かも含んでいたかもしれない。冷静な頃の少女なら、夕顔が雷門の元へ、たえを連れてこない事そのものに、何か違和感を感じたかもしれなかった。]
嫌いや。
旦那はんも… 朧はんも…幸せそうなひとはみんな…嫌いや!
[言いながら、いまだ朧を見上げるその目からは、朧の言葉(>>201)が切った堰のように、とめどない涙が流れこぼれ落ちていた。**]
(203) 2019/07/06(Sat) 23時半頃
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子守り 日向は、メモを貼った。
2019/07/06(Sat) 23時半頃
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