94 眠る村
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僕はもう怒られたしィ。 僕より大人がこれじゃあねェ。
[そう返す間に、やはりお決まりの一言>>3。 返す返事はやっぱり、はいが2回。 カップを差し出されると、素直に受け取る。]
お礼を言うのは僕の方だしィ? 泊めてもらってる上にうちの幼馴染がまことにお世話になりまして……
[戻ってきたフィルをちらりとみると、にやりと口の端を上げる。]
今日もお世話になるようで。
(6) 2012/06/16(Sat) 00時頃
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僕が思うにィ。 クラリスに手当してほしくて彼はわざとォ……
[にたにたにたにた。 クラリスの背中に向けて、彼女に届くか届かないかくらいの潜めた声。 そのクラリスを前にしたフィルは緊張を通り越して興奮状態に見える。 椅子の上に膝立ちになると、フィルに見えるように、ハグのジェスチャーなんかしてみる。]
(12) 2012/06/16(Sat) 00時頃
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シメオンは、ハグに続いてもちろん唇も尖らせる。
2012/06/16(Sat) 00時頃
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なんで僕が不安そうな顔するのさァ? 理由がないよォ。
[やや心当たりがあるのか、返す言葉は不機嫌。 その横で、ハナが。
小さな指が、目付きの悪い男を、指す。
人狼。]
――な。
[自分には、まだ、何も視えない――]
(27) 2012/06/16(Sat) 00時半頃
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あ、こらじゃないってのォ!!
[飛び出していったハナと、追いかける男。 僕と同じようにハナが、狼を見分けられるというのなら、 あの紅茶屋は――]
何ぼさっとしてんだよォ! ハナ殺されちゃうよ!!
[ためらったように視線を流してくるフィルに容赦無く蹴りを入れた。**]
(35) 2012/06/16(Sat) 00時半頃
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― 夜/森 ―
[森の中を疾走する。 ――キィィィィィィィ…… 幼馴染の鳥が、悲鳴を上げたのが聞こえた。]
トリィ…ッ! ハナァ!
[少し先を行く幼馴染が足をもつれさせるのが見えた。 もう少しで追いつけそうなのに、自分の意識も危うい。 眠くなるはずないのに、なんでこんなに――
かろうじて、フィルが伸ばした手には、触れた。]
(64) 2012/06/16(Sat) 11時半頃
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― 早朝/森 ―
――…、さむ…
[朝露に服が濡れて気持ち悪い。 また洗濯だよ……と寝ぼけた頭を振って昨日の夜のことを思い出す。 まだ眠りこけているフィルを揺さぶる。]
フィル、起きろってばァ!
[紅茶屋は何処にいったのだろう。 ハナは逃げられただろうか。]
昔から悪人面だとは思ってたけど、ほんとに悪人だとは思わなかったよ!
[引き取られた直後は学者の家に出入りする男にびっくりして 逃げ隠れたこともあったろう。 それを見た学者は顔は悪いが紅茶は良質だよ、と笑っていた。]
(65) 2012/06/16(Sat) 11時半頃
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……、わからな、
[目覚めたらしいフィルにそう答えかけて。 気付く。 茂みの向こう、老人と、紅茶屋の姿。
老人の口が、動いた。
――人狼はフィリップだと。]
――…、じーさん。 あんたとうとうぼけたのかい……? だってさっきハナが、そこの紅茶屋を人狼だって。
(67) 2012/06/16(Sat) 12時半頃
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ンなわけあるかよォ!
[人狼はフィリップだと繰り返す老人に向かって、怒鳴る。 紅茶屋を思い切り睨んだ。 学者が懇意にしていた男だ。悪くは思いたくない。 だが――]
フィルとあんたと、どっちかが人狼だっていうなら。 僕はフィルを信じる。 だから。
[アンタを殺す。 言外に込めた殺意。]
(68) 2012/06/16(Sat) 13時頃
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[老人が、紅茶屋が立ち去るなら追いかけはしないだろう。 今はハナを見つけるほうが先だ。 ――最も目が覚めて、もう宿に戻っているかもしれないが。]
トリ、探してやらないと。
[自分が人狼だと言われて幼馴染はどんな顔をしているか。 軽く小突いて動くように促す。]
――、僕は紅茶屋を殺す。 きっとじーさんは耄碌してボケちゃったのさ。
[青い炎に包まれ、灰に帰せと。 幼馴染の少し先を歩きながら呟く言葉。 紅茶屋か幼馴染か――どちらか死んだ時に僕には判るはずだ。 真実を語ったのはどちらなのか。]
もし、じーさんがボケてなかったら――
(76) 2012/06/16(Sat) 13時半頃
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その時は僕が、君を殺してやるよォ。
[ニヤ、と何時ものように、口の端を上げて。 弄れた笑いを浮かべた。]
(77) 2012/06/16(Sat) 13時半頃
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[───そン時は、あンたは独りぼっちだ。
紅茶屋の言葉が頭の中をぐるぐる回っている。 紅茶屋を殺せば仲間が先生を殺すのか。 それとも紅茶屋は実は――]
――…、お礼とか気持ち悪いなァ。 紅茶屋のいうことなんか気にするなよォ。 センセーなら大丈夫さ。
[加護の力が満ちている間は。 そのあいだに全ての人狼を、殺すことが出来れば――]
(120) 2012/06/16(Sat) 15時半頃
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シメオンは、クリストファーに話の続きを促した。
2012/06/16(Sat) 15時半頃
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まかせたまえ。
[さくっとやってくれ、というフィルに親指を立てる。]
――そうなる前に、クラリスにキスの一つもしておいた方がいいんじゃないのォ? 君をサクっとヤるのはいいけど、ヤった後にクラリスにキスも出来なかったとかで 化けて出られたら困るんだよねェ。
昨日絶好のチャンスだったのにさァ。 今日は――君じゃなくてトリを手当してやらないとだし。
[幼馴染の腕の中で蹲る極彩色。]
……さっさと戻ろう。 ハナもひょっとしたらケヴィンたちが捕まえてるかもしれない。
(158) 2012/06/16(Sat) 17時頃
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僕?
[回りこんで顔を覗きこむ幼馴染にぱちりと瞬く。]
僕は恋とかそんなのには興味ないよォ。 でも、そうだねェ。 君の経験済が何処まで指してるのかはわからないけど――
[覗きこんできたフィルの顔に、自分の顔を近づけて。]
済んでるよ?
[にやり。]
僕がキス教えてあげようかァ?
[ぽんぽんとフィルの肩を叩いてにやにや。]
(172) 2012/06/16(Sat) 18時頃
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――…そんなこといって後悔するなよォ?
[フィルの頬へ手を伸ばす。 ゆっくりと、刺青をなぞって手を当てた。]
ほんとは高いんだけど、フィルは特別に無料にしてあげる。
[目ェ、瞑らなくていいのォ? なんて聞きながら、ゆっくり顔を近づいていく。 フィルの吐息が感じられるくらい、距離が縮まって――]
(187) 2012/06/16(Sat) 20時半頃
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かぷ。
[フィルの鼻先に噛み付いた。 幼馴染はどんな顔をしているだろう。]
冗談だよォ。 あ、ほんとにしてほしいならしてあげるけどォ。
[けらけらけら。 笑いながら、宿屋の扉を開けた。]
(188) 2012/06/16(Sat) 20時半頃
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ハナ…
[老人の膝の上であやされている少女。 それぞれが違う者を人狼だと言ったのに、なんだか妙な取り合わせだ。]
……、何かあったのォ?
[ローズと、ブローリンの会話に何か事が起こったのを感じる。]
(197) 2012/06/16(Sat) 21時半頃
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喰われてるのは見たくないよォ。
[ブローリンの言葉に肩を竦める。 喰われたものは人間だから。]
寝言は寝てからのほうがいいよォ、じーさん。
[取り合った様子もなく、椅子に座る。 いつものように逆向きだ。]
(204) 2012/06/16(Sat) 22時頃
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死んでくれ、か。
[背もたれに腕を乗せて、その上に腕を乗せる。]
――フィルが死んだとき、もしじーさんの言ったことが嘘だってわかったら…… 僕は同じセリフをじーさんに向かっていうからねェ。
[フィルにさっさとトリの手当してやろう、と声を掛ける。 クラリスがいれば、救急箱借りるねェと断りをいれるだろう。]
(218) 2012/06/16(Sat) 22時半頃
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[傷は丁寧に消毒してやる。 翼に異常があるなら添え木もしてやる。 極彩色の羽に白が混ざってなんだか奇妙な感じだ。]
僕は獣医じゃないからこれでいいかわかんないけど…
[やらないよりはマシかな、とフィルを見る。 名前を呼ばれて、ちらりとは振り返る。 けれど、自分の加護について話すつもりは、ない。 少なくとも、フィル以外には。]
(223) 2012/06/16(Sat) 22時半頃
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[幼馴染の腕の中のトリをこちらもやさしく撫でる。]
君が死んだらトリの世話はしてやるから、安心しなよォ。 僕が死んだ時は…――
[センセーは僕が死んだら悲しむかなァ。 口をつきかけた疑問の答えはとうに知ってることに気付いた。]
(242) 2012/06/16(Sat) 23時頃
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シメオンは、フィリップに、わかっているよ、と頷く。
2012/06/16(Sat) 23時半頃
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