247 満天星躑躅の宵闇祭り
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[>>62気になるのか、と問われれば目を瞬かせ]
ん、 何だか、近しい気配がしてな。
[そう、言外に肯定を示す。
音のする方へ視線を巡らせれば、紅と青の火の玉は見えるだろうか。 火の妖怪もいるが、それらからは危険性は感じられず。]
…行ってみるか?
[気になるのは己の方ではあるが、そう問うてみた。]**
(64) 2016/05/26(Thu) 02時頃
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[>>65感謝されれば、これで直りが早くなるわけではない事を伝えた。 手製の傷薬は預けた鞄の中だ。]
あぁ、あたしと同じ星。 宿す力は多分違うだろうがな。
[>>66そう、短く言葉を添えて。
肯定の後、行くとするか、と立ち上がったアキに声を掛けられれば、 少女は一つ頷いて彼らと共に楽の音のする方へ向かおうと。
そこに、急襲。]
(78) 2016/05/26(Thu) 23時頃
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[飛び上がり、樹妖の攻撃を避けるアキ。 >>76彼の繰る誠が迎え撃とうとしたが躱されてしまい。
近くにいた少女も獲物を握っていたが、 巻き込まないか、という不安から、攻撃を喰らわせる事は出来ず。]
――鳴雷!
[アキと誠が逃げる隙を作らんと、放った雷鳴。 咄嗟に放った為に威力も精度も低いが、目晦まし程度にはなっただろうか。 少女もまた、彼らの走っていった方へ駆けて行く。]
(79) 2016/05/26(Thu) 23時頃
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…は、……。
[そうして辿り着いた先。 確かに闇星の気配はしたが。]
知り合い、か?
[着ている服は馴染んでいるように思うが。 ウトの事を女性か男性か判別出来ず、少女は緩く首を傾げながらアキに尋ねた。]
(80) 2016/05/26(Thu) 23時半頃
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[>>84アキによれば、先程斎と共にいたのを見ただけらしい。]
そうなのか。
[であれば、斎の知り合いか。 また聞きよりは本人に聞いた方が、と思ったので深く追及はせず。 >>81此方に気付いたかの人も斎の名前を出したので、何かしらの繋がりはあったのだろうかと。>>86アキに紹介を受ければ、二人に向き直る。]
あ、その。 何だか気になって、だな。
[何が、と言われれば、心が落ち着くような心地、としか言えないのだが。]
(87) 2016/05/27(Fri) 00時頃
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――…ッ!
[>>82少女は枝が伸びてきた方向に素早く方向転換する。 そのまま木刀を振るおうとしたが、沖縄辺りの衣装に身を包んだかの人は鈴鳴らし。]
……。
[>>83鬼火に身を焼かれ、黒焦げになって逃げてゆく樹木子を見つめる。]
…すごい、な。
[去っていった樹木の妖に向けたウトの物騒な声音には動じなかったが、 少女の口から零れたのはそんな言葉。]
(88) 2016/05/27(Fri) 00時頃
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[>>85面白い格好、と言われれば、はたりと目を瞬かせ。]
…貴方も過去の人なのか?
[自分から見れば、という補足を忘れてそんな言葉を。 声立てて笑う理由は分からなかったが、面白がるような響きを伴って問われた内容には僅かに眉を寄せて]
大丈夫か、そうでないか、なら大丈夫だ。 腹は減っているがな。
…貴方は平気なのか。
[応じてから、そう問い返す。
煌星が同じ空間の中にいても、じりじりと耐えている己と比べ、 彼の様子は泰然としたもの――まるで凪いだ水面のよう。 己より年上に見えるが、余程修練を積んでいるのだろうか。
じっと、彼を見つめた。]
(89) 2016/05/27(Fri) 00時頃
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ウト、と小鈴。
[>>90名乗りを聞き、少女はその音を反芻し、 アキの名乗りの後に自己紹介をして軽く頭を下げた。]
あたしは羽澄 灯里だ。 宜しく。
[笑みの後に返ってきた答えには、言葉を交わして間もない故に確信はないが。]
この格好を知らないのなら、恐らくは。
[そう返した。]
(96) 2016/05/27(Fri) 01時頃
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いや、小さな子にたかるわけには…。
[>>93唆しには眉を下げる。 彼女は気配からして狐の妖怪のようだが、それくらいの矜持は残っていた。
煌星の事か、と問われれば頷きを返事にする。 ――此方を見て目を細めるウトの貌はまるで狐のよう。]
……自分の意志でコントロールしている、という事か。
[そっと息を付く。
細めた瞳に宿る業火にも似た強き光からは確固たる自我と意志を感じさせた。 揺れる己とは胆力が違う――そう感じさせられたけれど。]
(97) 2016/05/27(Fri) 01時頃
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しかしそれなら‘自分が望むなら、喰らう事も厭わない’、と。 …そういう事にならないか?
[それはある意味、星に呑まれるよりも恐ろしい事に思えた。
勿論、するしないは、やはりウトの意思によるのだろうが。]
(98) 2016/05/27(Fri) 01時頃
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[>>92愛らしい、小鈴、という狐の妖怪は、ウトに自分の知識を披露する。]
…良く知っているな。 でもあたしはパンケーキよりあんみつの方が好きで、持っているのはガラケーだぞ。 自撮りもしない。
[クラスメイトの約半数は、彼女の言う言葉に当て嵌まるかもしれないが。 そして]
…幻術をかけて人を困らせているのか…?
[じとりと小鈴を見やる。 此方は>>95ウトのように撫でるのではなく、返答によってはデコピンするくらいはする構え。]
(99) 2016/05/27(Fri) 01時頃
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…そうだな。
[>>101笑って告げられた言葉を受ければ、僅かに喜色が滲んだ。 闇とは相対する、光を連想させる名前。 その名の意味を問うた事はないが、ある種の祈りであり、まじないのようなものなのだろう。
ウトの恩人である生臭坊主の事を少女は知らない。]
飴屋、なのか。
[まじまじと小柄な少女を見つめる。 ポケットを探ってみると穴の開いていない銀色の硬貨が二枚。 生憎と、財布は鞄の中に入っていた。
これで足りるだろうか、と考えながら緩く首を傾げた。]
(106) 2016/05/27(Fri) 02時頃
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あぁ、制御、というか。
[つい使ってしまった外来語に補足をしつつ、ウトの言葉に耳を傾ける。 ウトがそう在れるのは己が欲を認めているからだ、とウトは説く。]
…人の、欲…。 汚いものばかりだとは思わないが――
[口の端を下げて応じる姿は、真っ直ぐな気性だという印象を補強するだろうか。]
(107) 2016/05/27(Fri) 02時頃
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[>>103疑惑に対する答えには、呆気に取られて数瞬の間が空く。]
……。 そう言いきられてしまうと、いっそ清々しいな。 ――それが欲を認めるという事か。
[赤い唇を三日月の形に吊り上げたウトを見ながら、 自分にはなかなか難しそうだと肩を竦めた。]
(108) 2016/05/27(Fri) 02時頃
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[>>104小鈴の顔に浮かぶ表情は、少女の視線に怯んでのものか。 腕と尻尾をぱたぱたと動かす振り付きの言葉には、視線の力は維持したまま。]
本当に…? 狐に化かされる話は幾つもあるが、楽しんで帰ったという話は聞かないが。
[永遠に目覚めない、とまでは考えが至っていないが、 何かしら困らせているのだろう、と。
取り敢えず、己の目の前で悪さをするならお仕置きの一つはしよう。 そう決めると視線に力を籠めるのを辞める。]
(110) 2016/05/27(Fri) 02時半頃
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ところで小鈴は、飴売りだそうだな。
一つ飴を売ってくれないか。 これで足りないなら、また後で支払おう。
[ポケットに入っていた硬貨を見せながら、そう話し掛けた。]
(111) 2016/05/27(Fri) 02時半頃
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[煌星を宿している者とて人である。 互いに相容れぬ性質を持っていても共存は出来る筈、とこれまでの少女は考えていた。 人を害すれば罪になり、法の下に裁かれる世であるし、少女も理由なき争いは望まない。
けれど、実際に琥珀を見れば、渇き――かの者を狩らんとする星の黒い衝動を感じた。 それ故に銀の星と相対しても衝動に駆られない方法を、と考えるようになったのだが。]
…それも道理だ。
[>>112何処か優しくも聞こえるその言葉には小さく頷いた。 ウトはウトであり、己は己なのだと。
その後に続いた助言めいた話には]
飲まれるくらいなら、飲み込んでやる。…か。 成程。
[身体に宿った星を飲み込む事は当然できない。 つまりは思い――腹を決めるという事、と少女は受け取る。]
(116) 2016/05/27(Fri) 03時頃
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…いい話を聞いた。
ウト、ありがとう。
[少女は微笑みを浮かべてみせると、ウトに向かって頭を下げた。]**
(117) 2016/05/27(Fri) 03時頃
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…ふむ、
[>>119言葉少なに応じはするが、小鈴の言葉を全面的に受け入れたわけではないのは窺えるか。
人と人とでさえ、唯一不動の理屈というものはないのだから、 妖と人とで一致しないのは当たり前か。 妖は己が好む者を浚うもの。
苛める心算はないので、そこで視線の力は弱めるが。*]
(122) 2016/05/27(Fri) 21時頃
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[硬貨を透かし見る姿を眺めている分には微笑ましいのだが、 きっと己よりも長い時を生きているのだろうな、と少女は考える。]
――ありがとう。
…む。
[飴籠を見せられれば、幾つかの種類があって迷ってしまう。
どれも美味しいらしいから、腹に溜まる方がいいだろうか。 ――そうなると林檎飴かあんず飴か。 数をと見れば、林檎飴は残り一つらしい。 という事はこちらが人気商品か。
二つの飴を真剣に見比べながら、少女は長考する。]
(127) 2016/05/27(Fri) 21時頃
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[>>121飴を買うらしいアキに先を譲り。 彼が黒飴を買い求め、誠を挟んで小鈴と言葉を交わすのを横目にしていたが、水飴に包まれたあんず飴の方に心を決める。]
じゃあ、あたしはこれを。
[そう言って、あんず飴を籠の中から引こうか。]*
(128) 2016/05/27(Fri) 21時頃
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[少女はあんず飴を齧る。 水飴の甘さと、杏子の甘酸っぱさが口の中に広がった。]
…ん、確かに美味しい。
[言いながら、少女は目を細めた。 自然な甘み―非常食のチョコバーはとても甘かったから、その柔らかさが際立つ―に活力も湧いてくるように思う。]
(137) 2016/05/27(Fri) 22時半頃
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…さて、もう一度働くとするか。
[言いながら、少女は木刀をしっかりと握り直す。
どれだけの妖が撃退されたかは分からない。 それに活力は十分に湧いたから。]
小鈴、飴ご馳走様。 後でもう一本食べたいくらいだ。
[ふ、と狐の少女に笑みを向けた後、 少女は意識を集中させ、妖の気配を探り始める。]*
(138) 2016/05/27(Fri) 22時半頃
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…よし。
[少女は小さく呟く。 駆ければ数分の距離に樹木の妖怪の気配があるのを感じ取った。
炎に焼かれるのを恐れて近寄れないのか。 それでも飢餓を、人を、星を喰らう欲求を抑えられないと見える。]
(――或る意味、似ているのかもしれないが。)
[けれど違う、と断じる。
己は、星を喰らおうとは思わない。]
(148) 2016/05/27(Fri) 23時半頃
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…あっちに妖怪がいるようだ。
[そう辺りを見渡していたアキに伝えようか。 それを聞いてどうするかは彼に任せる心算でいた。
少女の心は、闇星を、その欲求を、まるごと受け入れる段階にはない。 けれど]
(――喰われる心算もない。)
[その誓いは、音にする事なく。 己の胸の裡だけに――但し、僅かに口端を上げて。]
参る!
[少女は樹木の妖怪の許へと、駆ける。]*
(149) 2016/05/27(Fri) 23時半頃
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く…ッ!
[アキらと共に向かった先にいた樹木の妖怪は一体。 攻撃を仕掛けるには先ず接近しなければならない此方側に対し、樹木子は悠々とそれを迎え撃つ形。
二体いる、と思ったのだが、移動したのか、或いは木々の中に潜んでいるのか。 それを考える暇を与えぬよう、繰り出される枝の連撃を、 一本は地面を蹴って避け、もう一本は木刀でいなす。
けれど上手く勢いを殺しきれなくて、びりりと腕が痺れた。]
…鳴雷!
[少女は目を眇めながらも、碧の雷蛇を妖の足元近くに撃ち込む。
――その目的は、妖怪の意識を束の間でも逸らす事。]
(154) 2016/05/28(Sat) 00時頃
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[矢のように飛ぶ蛇が地面に刺さると共に轟く雷鳴。
稼いだ時間で木刀に宿すのは、黄色い雷光。 少女の顔の倍程の大きさの顔を持つ蛇が顎門を鳴らす。]
――大雷。
[「大」は威力が盛んである事を意味する美称。 八雷神が筆頭の名の冠されている事から、八柱の中でももっとも強く。 そして扱いづらい力。
当然、消耗もそれに見合った分となるが、敢えてその力を使う理由は、少女の性格故。 絶対に手を抜かないと決めているからだ。]
(155) 2016/05/28(Sat) 00時頃
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アカリは、大雷の牙は、樹木子を捉えるか。1+1
2016/05/28(Sat) 00時頃
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[――くらり。
視界が揺れる。]
(157) 2016/05/28(Sat) 00時頃
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…ぐ、
[少女は歯を食い縛ってそれを堪えようとしたが、大雷の牙は妖怪の身体から大きく逸れる。
木刀を振り下ろした格好。 その、がら空きの頭部に枝が迫る。]
…っ、…!
[咄嗟に身を低くして横に跳んだが、 撓る枝は少女の背中に打ちつけ、走る痛みに眉を寄せた。]*
(158) 2016/05/28(Sat) 00時頃
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[何とか踏みとどまったが、少女は着地した姿勢のまま、それ以上動く事は出来ずにいた。
>>159アキ達が樹木の妖怪とやり合う音が聞こえる。 ――自分が前に立って守る心算でいたのに。 少女は苦い思いで歯を食い縛る。
>>161耳に届くのは鋭い音。 視線を上げれば切り株のような姿になった樹木子の姿が見えた。 >>162アキが此方に駆けて来る音を聞きながら、 ほ、と安堵の息を付いた少女はその場に座り込む。]
…はは、大丈夫だ。 ちょっとしくじっただけ。
[打たれたところはじわりと熱を持っているが、動けない程ではない。 安心させるように彼に笑みを向けてみせたが、痛みに歪んでいただろう。]
(164) 2016/05/28(Sat) 00時半頃
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