192 革命の嵐
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許婚 ニコラスは、メモを貼った。
2014/09/06(Sat) 22時半頃
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―砲撃の少し前・帝宮― [いつにもまして厳重に警備された門をくぐり、帝宮へ。 ロココ様式の華麗な宮殿は、重苦しいロージナの冬の最中にあっても春の如くに明るく軽やかであったが、今日この時ばかりは物々しい雰囲気に包まれていた。
煌々と燭の灯る廊下を、家臣を引き連れて進むニコライは、反対方向から内務大臣が歩いてくるのに気付いた。 それは向こうも同様で、足を止めて軽く頭を下げて一礼する。その白髪頭の背後で、供の事務官数名が強風になびく葦のように腰を折り曲げた。 いかにも好々爺といった笑みが、大臣の深い皺の刻まれた顔に浮かぶのと対照的に、ニコライのそれは端麗だが茫漠として、まるで神聖劇の仮面のようだった。]
(28) 2014/09/06(Sat) 23時頃
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「公爵閣下は陛下にお会いに?」
[大臣がさり気なく話を振ってきたので、ニコライもその場に留まざるを得ず、苛立ちを押し隠して返答する。]
いえ、私でお役に立てることがあればと、馳せ参じましたが…… 陛下の御心を安んじる一助となればと思っております。
[声音も態度も、真に静穏でありながら、鎌首をもたげる二匹の毒蛇のにらみ合いに他ならぬ。]
「ああ、会議が終わった後、陛下はフリストフォル大公殿下にお声を掛けておられたので、今頃はお二人ご一緒なのではないかな。 内密にご相談されたいことがおありのご様子だったので」
そうですか。お教え下さって感謝いたします。 では――
[ニコライは一区切りついたのを潮に会話を打ち切ろうとしたが、老人はそれを一切無視して話の穂を接いだ。]
「時に、フリストフォル大公殿下と言えば―― 公爵はご息女のマリア殿下とご婚約されていらっしゃるのでしたな」
(38) 2014/09/07(Sun) 00時半頃
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許婚 ニコラスは、メモを貼った。
2014/09/07(Sun) 00時半頃
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[ニコライとマリア公女の婚約は、帝国全土に大々的に発表された。少なくとも貴族や上級官僚でそれを知らぬ者はいない。 意図を掴みかね、無言で老人を見つめ返す。殆ど白に近い、淡色の眼が僅かばかり細められた。]
「こうして改めて拝見いたしますと、閣下のご容姿は、お祖母様から受け継いだ帝室のご一族の特徴が良く出ていらっしゃいますなあ。 ――そう、先年プロシアに嫁がれたアナスタシア皇女殿下に面差しが似てらっしゃる。 閣下が女性で、髪と眼の色が違っておられたら、姉妹のようであったでしょうな」
[滔々と語る老人に、表情を一切変えなかったのは強い自己抑制の賜物だろう。 泡立つ内面を氷の無表情に押し隠し。 微かに頭を傾けたのが動揺の印と言えば言えようか。]
(39) 2014/09/07(Sun) 00時半頃
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許婚 ニコラスは、メモを貼った。
2014/09/07(Sun) 00時半頃
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[内務大臣は何処まで知っているのか。それとも鎌を掛けているだけのか。 ほのめかしている内容が、女装で出歩いているのを目撃したというだけなのか、「ナスチャ」の名で密会していたことまで指すのか。 もしまだ相手が計画の全容を突き止めていないのなら、口を噤むことは相手の疑惑を肯定してしまうだろう。 ニコラスは、敢えて微笑んだ。]
子供の頃から私とナスチャ……アナスタシア皇女は仲が良かったですからね。 皆を驚かそうと、悪戯してふたりで服を取り替えたこともあるのですよ。 彼女の服を着て、侍女の振りをしたりね。
[懐かしむように語り、相手の瞳を見つめ続けた。 緊迫した間が訪れた。]
(40) 2014/09/07(Sun) 02時頃
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[緊張を先に破ったのは、内務大臣の方だった。 なるほど、と一つ頷き、]
「アナスタシア皇女殿下もマリア公女殿下も、ともに皇帝ご一族の栗色の髪でいらっしゃるから、お生まれになる未来のユスポフ公はますます皇族方に似ておいでかも知れませんな。 ともあれ、ご成婚までには、この騒動も片付いておりましょう」
[では失礼、と老人は丁寧な宮廷礼をして、歩き出す。 すれ違う寸前、のんびりとした響きの囁きがニコライの耳を打った。]
「閣下。 政治は火遊びの具とするには危険すぎます。ほどほどで手を打たれることですな」
[内務大臣の姿が廊下の先に消えるのを待たず、ニコライもまた歩き出した。 茫洋とした眼差しは常と変わらなかったが、胸中にはブリザードが猛り狂っていた。**]
(41) 2014/09/07(Sun) 02時半頃
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許婚 ニコラスは、メモを貼った。
2014/09/07(Sun) 02時半頃
許婚 ニコラスは、メモを貼った。
2014/09/07(Sun) 11時頃
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―皇帝宮殿― [第二の砲撃は、ニコライが控えの間で皇帝とフリストフォル大公の会談が終わるのを待っている間に起こった。 宮殿の奥とあって、砲撃の音は聞こえず、情報収集に侍従の間に向かわせた家臣の報告によって知ったのだった。
ニコライは眉をしかめた。 海軍はまだ艦を処理できないらしい。 宮殿に入った直後に受けた報告では、艦長は河口の停泊地へ戻れという海軍司令部からの命令を受諾したということだったが。 或いは、水兵の暴動で本格的な反乱に発展したのかも知れぬ。 鎮圧、収束に向かうにせよ、拡大するにせよ、いずれにせよニコライはこの件には関与できない。 軍の働きに期待する他ないのだ。]
(55) 2014/09/07(Sun) 12時頃
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許婚 ニコラスは、メモを貼った。
2014/09/07(Sun) 12時頃
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