262 【突発誰歓RP】聖夜におうちに帰れない村
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は、はは… 焼き豚なるかと思うた。笑えへんわ。
[粗末なジーパンはいつ流行るんだ、って感じのダメージジーンズと化した。 無情にもアラームは鳴り続ける。 はよ止めんと近隣のご迷惑ってか 火ィ焚いてもうたし怒られる…と立ち上がろうとした所に駆けてくる足音。誰や。近隣のひとか。 それともおまわりさんか。おまわりさんはあかん。 弱まった火、乏しい街灯の光は白雪に反射しなんとか辺りを照らしていた、が。
……なんか、ちょいイモなおねーさん?>>2:60が走って……]
(4) 通雨 2016/12/22(Thu) 12時半頃
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ちょ、待––––––––––ッッッ!! ねーさん何、いやあの、何その棒何!? やめっ待ちぃ勘弁勘弁勘弁 すんませんカネなら出すから––––––!!
[決死の形相で枝を構えて襲いかかってくる、 何でか知らんがめっちゃ目を細めた若いねーちゃん。 一難去ってまた一難、神は我に四苦八苦を与えたもうたか! ホームレス狩りとかいう言葉が頭をよぎり 慌てて諭吉ガードを試みるも、 先ほどのローリングで諭吉は手の届かぬ位置に舞い落ち鎮座の模様。 慌てた勢いでポケットの全財産3050円(札2枚、あとは小銭)を更にぶちまけ。じゃりりん、なんて金属同士がぶつかり合う音、
おん。
それを追う様に、背後で犬の、吠える声。]
(5) 通雨 2016/12/22(Thu) 12時半頃
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[背後。 川に置いてきた、黒と茶色。 不細工なまだら模様の雑種犬が、 ほとんど千切れた様な尻尾をゆるやかに振り。
混ぜろや、なんて言いたげに 遠慮無しに飛び込んできた。]*
(6) 通雨 2016/12/22(Thu) 12時半頃
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お、おおぅぅう!?
[まさか、おまえ、助けに……… ……なんて事はなく、犬は一旦振り下ろされ、 また大きく振りかぶられた枝へとわふわふと視線を向けて飛び跳ねた。 この光景。あ、あれや。フリスビー投げる前からテンション上がってるドックランのわるいこちゃんや。 完全に遊んでるもんだと勘違いしてはるこのあほ犬!]
犬は喜び庭駆け回り、てか…
[犬公効果か何なのかはわからんが じりり、と後ずさり>>8する女性。 蒲生は姿勢を立て直すとよたよたとアラーム音の方角へと走る。 真っ白な雪の上。燃え尽きかけた雑誌。 古びた小銭。湿気た紙幣。無残な姿のビニール風。 その向こう側にすっぽり埋まってたそいつ…… きちんと手に取って確認してみりゃ、 何ぞ丁寧に包まれた荷物。]
(9) 通雨 2016/12/23(Fri) 01時半頃
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…時計、よな? なぁんでンなモン空から降って… ……いやあのねーちゃんが投げたんか。 いやそんでもなぁんで時計なぞ投げて…
[小首を傾げつつ、女性の方をちらと伺い。 膠着状態らしいのを確認してから、包みを開く。 出てきたのは、ペンギンのかき氷マシーン…]
ちゃう、時計か、これ。 投擲武器にしては新品やん……
[かち、とスイッチを押せばクリスマス・ソングは。 アラームは止まる。辺りには静寂が帰って…… …は来ず、 はふはふ尾を振る犬の白い息と。 >>8涙交じりの声が、ようやっと聞こえてきた]
(10) 通雨 2016/12/23(Fri) 01時半頃
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[ 深夜。 クリスマス。 涙声の若い女。 ホームレス襲撃。 飛んできた時計。
–––––––––––謎は全て解けた。]
(11) 通雨 2016/12/23(Fri) 01時半頃
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あー、ねぇちゃん。ねーちゃん? これ、ねーちゃんのよな?
[棒で殴られかけた、というか 時計をぶつけられた(と思い込んでいる)身。 少し警戒しつつ、自分の身を抱き震える女性に こちらはやたらと重量感のあるペンギンを抱き歩み寄る]
だいじょーぶ、だいじょーぶ。 男なんざ星の数ほど居るもんやし、 悪い男もええ男もよぉわからんのも居る。 悲しいんはわかっけど、 だからちゅーて人に当たったらあかんよ。
[犬がこちらを振り向いた。 何やその無表情。 さっきまで犬通り越して幼稚園児みてぇなツラしてたんに––––]
(12) 通雨 2016/12/23(Fri) 01時半頃
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そんにな。 プレゼントのセンス如きでモメてまう男なんざー、 別れてとーぜん、大正解やん!
[蒲生 陽。 彼は、手先はそこそこ器用なれども。 人として不器用でもあり、
勘違いの力も、抜きん出ていた]*
(13) 通雨 2016/12/23(Fri) 01時半頃
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おーおー泣くな泣くな。 いや泣いてもええんか。 クリスマスに泣いちゃあかん法律なんざ 何処ぞにもあらへんもんなー。
[先ほどの剣幕とは真逆に、 ぺこぺこと謝り泣き始める女性。 うんうんわかるわかるで。失恋直後のおにゃのこちゅーのはメンタルがね? いやわかるんやけど、正直俺ぁ慰めのスキルにゃ自身あらへん。]
…あー、せやせや。
[何となく手の中で居心地の悪そうなペンギンの時計。 この贈り物が彼女との恋人との関係に なんかケツレツ的なアレを齎したんやろ。多分。]
(27) 通雨 2016/12/23(Fri) 22時頃
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あんなぁ、確かえーっと… そ、多分あっちの橋…赤い橋があるんやけど… …の、近く……駐輪場の横。 リサイクルショップがな、あるんよ。 時々世話んなるんやけど。
そこに売っぱらっちまえばええねん。 折角ならほかすよか役に立てちまい?
[ぐい、と女性の手の中にその時計を押し付ける。 それからなお彼女の足元でてちてちとうろつく犬に しゃがみ込んでから声を掛けた]
おめさん、そこまで案内できっか?
(28) 通雨 2016/12/23(Fri) 22時頃
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[汚いまだらの名無しの犬は、 鳴き声あげず、こて、と首を傾げるだけ]
…出来んよなぁ、うん、知っとる。 でもねーちゃん一人じゃ あぶねぇもんなぁこん夜中に。
んじゃ、一緒に居てやり。 犬一匹居るだけでちゃうやろ。
[な?と手を伸ばし、犬の頭を撫でる。 犬はぺろりと自分同様に汚く汚れた手を舐める。 小さく微笑んで、男は立ち上がり。 折れたビニール傘と、散らばった小銭と。 諸々のがらくたを拾い集め、 最後にスチロール板を抱え上げて、]
(29) 通雨 2016/12/23(Fri) 22時頃
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ほな。 メリークリスマス、ねーさん。
[最後に一度だけ振り返ると、歩き去って行った。
勿論、相手に『人間と思われていない』なぁんて 夢にもうつつにも思わずに、だ。]
(30) 通雨 2016/12/23(Fri) 22時頃
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[普通の人間と俺は、対等になれん。 対等になれんから、逃げる。離れる。隠れる。]
ゆーて、もーちぃとすりゃあ朝か。 コンビニで雑誌読んでぬくりつつ暇潰すかねー。
[そういえば夕飯食いそびれとった。 道理でひもじいなぁ、とポケットの金を確認する。 1000円札が2枚。小銭がたくさん。 ひぃ、ふぅ、みぃ………………]
あ。
(31) 通雨 2016/12/23(Fri) 22時頃
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[公園の雪の上。 忘れ去られ、犬の足跡に潰れた上、 しけてふにゃふにゃになった諭吉の顔は、 なんとなく、泣き顔に見えただろう]*
(32) 通雨 2016/12/23(Fri) 22時頃
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─ 河川敷 ─
あー、さっぶ。
[ねぐらの消えた橋の下。 人目を避ける様に、男は一人。 ぬるい缶コーヒーを啜りつつ、朝日を眺める。
下流から昇ってくる朝日は眩しく、 緩やかに流れる水面の遥か向こう側。 再会を果たしたふたり>>2:63の小さな影法師は土手からも見えて、男の口をおや、と開かせたかもしれない。
んな早くから仲良ぅ散歩か。なんて。 男はその奥を、向こう側を、冬の足跡を知らない。
少しずつ、日の光があたりを温めていく。 何はともあれ、夜は越えられた。 急に力が抜けて、意識がゆるやかに消えていく]
(38) 通雨 2016/12/24(Sat) 23時半頃
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首輪は波に引きずり込まれ。 リードは千切られ、金具はこぼれ。 原型をどんどんと奪われていく。
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(39) 通雨 2016/12/24(Sat) 23時半頃
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[
その首輪の中に。 飛沫をあげて飛び込んで、 勢いよく鼻先を突っ込んだのは、
まだら模様の海豚だった。 ]
(40) 通雨 2016/12/24(Sat) 23時半頃
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………おう?
[目覚めれば、足と足の間に あの間抜けな名無しの犬が座り込んでいた。 日光にしてはやけに生暖かいと思ったのだ]
おう、あのねーちゃんは大丈夫なんか。
[犬は何も喋らない。 ただ、黙って振り返った。 その口は、犬の言葉は何も語らず、
誰かの言葉を>>36、気遣いを、届けに来ていた]
(41) 通雨 2016/12/24(Sat) 23時半頃
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………何や。 余裕そうやんけ。メリーが言えるなんざ。
[口元が少し上に上がる。 見覚えのある包装紙、あのペンギンの奴やんけ。 よだれに濡れたそいつを引き抜けば、 べたりとした野口が数人、呆れ顔でこちらを見ている]
久々やなぁ。 真っ当な人からなんかもらったんって。
[焚き木に突っ込みかけていた諭吉よりも、 その野口たちは明らかに額は低いのだけれども。 それでも、随分とありがたい物に見えたのだ。
拾い物。捨てられたもの。忘れ去られたもの。 そういうものを集めて生きてきた俺だし、 そういう存在が、俺だもの。 そうじゃない、『贈られたもの』なんて。 例え金でも、なんて久しぶりのことだろか]
(42) 通雨 2016/12/25(Sun) 00時頃
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[ふと目線をあげれば。 たたん、たたん、と向こう側の橋を電車が渡っていく。 始発電車。日常が、ひとの世界が、目覚めた。 きっと子供達もじきに目覚める。 また世界は賑やかに、そして少し居辛くなるんだろう]
…さて。行くで。 同じ場所に家つくっちゃあ、 いつまた撤去されっかもわからんからな。
[僅かな荷物。丁寧に畳んだ包装紙のクリスマスカード。 それから相変わらずどんくさそうな、気まぐれな犬を連れて。
男は歩き出す。川沿いを、ずっと、ずっと。]**
(43) 通雨 2016/12/25(Sun) 00時頃
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