19 生まれてきてくれてありがとう
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>>218 本当に良い処だから――…。 どうして、なのって……。
出来うるなら、この村の人々が受ける悲しみが小さなものになれば、いいのだけれど……。
[村の最後を悼むように、哀しそうな翡色でペラジーを見詰めてから、その口ごもるような雰囲気に]
何か、私の顔についているかしら?
[不躾に見詰め続けるペラジーに小首を傾げる。 関わるものに死を振りまいて来た女の身に纏う死の馨が、匂うのだろう、か。]
(223) 2010/07/03(Sat) 19時頃
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そう、最後に居たい場所は……。 その人は、そう謂っていたの。
[>>219 何時か聞いた懐かしいフレーズが、 声と共に頭の中を駆け巡って。]
何時か、近いうちにその人の事を聞かせて――…。 ねっ、お願い……
[心にざわめく気持ちを抑えきれずに。 真っ直ぐに、ギリアンの瞳を見詰めて――**]
(224) 2010/07/03(Sat) 19時頃
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――回想――
>>228 そう、ね。 神様は慈悲を与えては下さらない、わね。
常に、私達から奪っていくわ。 大切な何か、を……。
[何かが欠けたような声で、そう告げるも、 続く、ペラジーの下手な口説き言葉を聞けば]
ペラジーさんみたいな若い綺麗な子が――…。 口説く相手は違う、でしょ?
[大人をからかうものではなくてよ、と謂うような口調だったけれども。 その言い訳に乗ってあげた。]
(315) 2010/07/04(Sun) 01時半頃
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[>>227 ギリアンの態度はあからさまに不自然で。 あの人の事を知っているような態度。
でも、いいと告げられれば、彼を真摯に見詰めていた女の表情は、微かに和らぎ。]
ありがとう――…。 ギリアンさん。
今は、まだ忙しいでしょうし……。 また、時間を見てお邪魔させてもらっても、いいかしら。
[リンダの埋葬の後でもあり。 >>228でギリアンに続きを促してくれたペラジーに感謝しつつ。
そうギリアンに告げれば、一度墓場から辞去した]
(316) 2010/07/04(Sun) 01時半頃
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――酒屋――
[病の事が知れ渡る前、平常な日に交わしたささやかな約束。 甘露を飲ませてやるとのゴドウィンの言葉を思い出して――…。
足はゴドウィンの酒屋へと向かっていた。
この村に惹かれ戻って来た、と彼は謂ってはいたものの。 出てゆく可能性もある。交わした言葉が果たされずに消えるのは切ない想いもあって。]
ゴドウィンさん――…
[酒屋では>>273 店先のテーブルで茶を啜る姿が見えて]
もし、お邪魔じゃなかったら――…。 お茶を、飲ませていただけない、かしら?
[柔らかな声で、そう告げた]
(335) 2010/07/04(Sun) 02時半頃
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[>>338 逃げ遅れたの言葉。 でも、その冗談のような何処か場を和ませるような言葉を聞けば。]
お茶で歓迎して呉れるって謂って貰ったでしょ。 ゴドウィンさんが逃げ遅れていて、助かったわ。
[冗談と知れるようにくすり笑みつつ。薦められるままに腰を降ろす。]
(344) 2010/07/04(Sun) 03時頃
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[既に、村を出ると決めた人々は、この時間にはもう村から出て行ったのだろう。 酒屋前の通りも、周囲の家々も、今までの日常とかけ離れた静かな佇まいとなっていて。
そんな周囲をすこし見渡してから]
こんな大変な時だから、余計にかも知れないわね。
甘露をご馳走になるの言葉を果たせて――… ほんとうに良かったわ。
[しみじみと、噛み締めるように語って。]
そう、お酒が入っていても大丈夫、よ。 お薦めのを頂こう、かしら?
[一興の言葉に、微笑みながら頷いて]
(346) 2010/07/04(Sun) 03時頃
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[>>350 木のカップの紅茶にブランデーが注がれれたものが差し出されれば。ブランデーと紅茶の馨が絡み合った芳香が鼻腔を甘く擽る。
砂糖や蜂蜜などとは違う、芳醇な甘味を一口味わってから。 美味しいわね、と笑みを零し。]
そうね、もっとパニックになるものよね。 得体の知れない死病がこの村で、なんて話ですもの。
見えてくるものよね。 良さとか――、いろいろなものが。
あなたも、そのうちの一人なの、よ?
[こんな時に冗談で迎えたあなたも胆が据わっている、わね、と告げつつ。]
でも、病や他の何かで――。 もっと身近な人に死者がでれば、変わる人もいるのかしら。
[ふと漏れる呟き。]
(355) 2010/07/04(Sun) 03時半頃
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私も症状はまだ出て居ないわ。 だから、その時に……どうなるのかについてまだ分らない、わ。
でも、こうして気軽に話し合えるあなたを含めて――。 村の知り合いに症状が出たら――…、それを看取る人を含めて、ね。
私のできる事を、辛い想いをする前に。 ――…してあげたいとは思っているの。
安らかに、せめて逝くのであれば逝って欲しい、から。
[そのできる事は語らぬまま、何処か哀しげな色を瞳に湛えて。]
しんみりした最期は、あなたには似合わないもの、ね。 でも、涙を流す人はいると、思うわよ?
[言葉は一転して、笑むように。
残されたブランデーを含んだ紅茶を飲み干せば。 酒精の影響か艶ある声で、美味しかったわ、と礼を述べてその場を辞した――**]
(361) 2010/07/04(Sun) 04時頃
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[何処からか響く声が、砕け壊れた魂に響く。]
あなたは、立派よ? 逃げなかったんですもの――。
真っ直ぐに向かったんでしょ。
思うところを、気持ちを伝えるため、に。
(*44) 2010/07/04(Sun) 13時半頃
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私は逃げた、卑怯にも、自分の気持ちを隠して逃げたの。 好きだったの、愛していたのに。
怖かった、から。
(*45) 2010/07/04(Sun) 13時半頃
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逃げた結果――。
生まれたのは、別れ。
あの頃に戻って、自分を変えたいと。
何度後悔の涙を流したかしれない、わ。
(*46) 2010/07/04(Sun) 13時半頃
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そして、私の死は直ぐ其処まで迫っている。 私の心は壊れたまま――
10年以上も 深い深い疵を負った心の底で。
――時を止めたまま眠っている。
(*47) 2010/07/04(Sun) 13時半頃
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でも、あなたは――。 勇気をもって、想いを告げたの。
最期まで生き抜くために――。
最期の時を後悔しない、ために。
(*48) 2010/07/04(Sun) 13時半頃
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それは――…。 とても、大切なこと。
あなたが、生きた証、よ。
(*49) 2010/07/04(Sun) 13時半頃
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あなたの想いが届いて、――…。 少しでも、あなたのために。
大切な人が心を動かしてくれる事を。
私も祈る、わ。
(*50) 2010/07/04(Sun) 13時半頃
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あなたは私の鏡のような存在だから――…。
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(*51) 2010/07/04(Sun) 13時半頃
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――回想・酒屋――
[>>373 ゴドウィンの其の物言いは、彼らしい人生観を現しているようで。]
あなた―― らしい、わね。
[ただ、そう漏らす。
続く、アンタはの言葉を聞けば。 穏やかな微笑みを浮かべて]
(394) 2010/07/04(Sun) 14時頃
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身の振り方、ね。 それは、もう決まっているわ。
この村から離れず、この村と土となって――。 眠るの。
[でも、噂が噂であってくれれば、との想いはずっとあって。 ギリアンは何かを知っているようだったのを思い。]
でも……。 最期に、逢えれば――。
[逢えなくても、最期の時までに。 あの人の事をすこしでも聞けるのなら。
儚い願いを、呟いて――**]
(395) 2010/07/04(Sun) 14時頃
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――酒屋→――
[ゴドウィンの酒屋を辞した後――。
選んだ道は、これでいいの? それとも?
――を繰り替えしながら、石畳の道を一人昏い表情で歩んでいれば。 遠くに見えるはこの静かな村には似合わない濛々たる黒煙。]
火事――…?
[村の中心部からはやや離れた場所に見える。 晴れた空を隠すように煙る黒は、痛々しく胸を焦がす。]
(414) 2010/07/04(Sun) 19時半頃
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[既に、家主が居ないのか中には人気は無いものの。 黒々と渦巻く煙と、弾けるような赤い火。火の熱は周囲を威圧するようで。
その前に膝を付き蹲るギリアンと、何処からか聞こえる狂気に満ちた声。]
ギリア ンさん……。
[頭を抱えて痛みを堪える、痛々しい姿。 その傍に駆け寄れば、不安に掠れた声で。]
だ、大丈夫――。
まって、て。 今、水を持ってくるから。
[火事により火傷をしたのではとの思いが沸き。 燃えさかる家から程遠くない場所に見えた小さな井戸を見据えながら――**]
(415) 2010/07/04(Sun) 19時半頃
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[サイモンがあげた狂気の哂い声――。
でも、女の耳には、 それとは別の、狂ったような女の哂い声も届いた気がして――]
――…。
[周囲を見渡しても、女の姿は見えない。
何処か痛々しく感じる女の哂い声が、ただ耳に残った――**]
(*53) 2010/07/04(Sun) 19時半頃
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ほんとう、に?
[我に返ったように、反応したギリアン。
みれば確かに火傷を、今、負ったようには見えず。
彼が、いま、何を思い出しているかは分らぬものの。
再度、その顔を覆う様に、不安なのは、消え去らずに。]
でも、一体…… どう、して――。
誰が、こんなことを……、
[ギリアンが火をつけたとは考えられなくて。]
(417) 2010/07/04(Sun) 20時頃
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>>423 サイモンさん、が――…。
[ギリアンから、その名を聞けば。 先程、微かに聞こえた狂気に満ちた叫びは、サイモンの叫びと知って。]
此処にいては、危険――。 村のみんなにも知らせないと、……。
[黒煙に紛れて降りかかる火の粉は此処までは届かなかったものの、火の勢いは未だ収まりそうになくて]
(425) 2010/07/04(Sun) 21時半頃
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歌い手 コリーンは、墓堀 ギリアンの背を撫ぜるようにしながら、動けそう?と尋ねて。
2010/07/04(Sun) 21時半頃
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暴れて――。
この村から離れることもできずに――…。 でも、死病の恐怖に耐える事もできず。
自暴自棄になってしまったの、ね。
[寂しげに囁き]
ええ、村の中心部や森の辺りじゃなくて……。 ほんとうに、よかったわ。
これ以上は燃え広がりそうには無いもの。 それだけが、救いね。
[ありがとうと、呟くギリアンには柔らかに笑み。 ギリアンが立ち上がるようなら、その場を去ろうと共に立ち上がる。
僅かに隣接する家々も、既に空き家のように人気はなく。]
(428) 2010/07/04(Sun) 21時半頃
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>>430 村から出て行った人達は、もうみんな出て行ったみたい、ね。 それでも、まだ在る程度の人は村に残るみたい。
それほどは多くないみたいだけど。 [村の中心へと続く道を歩みながら、ぽつり、ぽつりと語り。 病気で死んでいった人も、もう出ているかも知れないけれど、それを今確かめる術はなく。]
明日、教会で聞かせて。 時間は、ギリアンさん――あなたの都合のいい時に。
[>>384 の事を、二人でいるいま静かに告げて。
メインストリートにたどり着く頃には、日が翳り始めただろうか。 それでも、後ろを振り向けば、朱の空に未だに黒煙は立ち昇り続けている――**]
(437) 2010/07/04(Sun) 22時半頃
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幸せな、終りは―― 望んでも手に入れられないわ。 それを望んでも、得られるのはほんの一握りの人だけ。 多くの人にとっては、それは儚い願い。
いいえ、一握りの人にとっても、他の人からみれば幸せなだけで――。
本当は幸せではないのかもしれない、わね。
(*68) 2010/07/05(Mon) 00時半頃
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でも、縋ってしまう。
最期だから、特に――。
幸せな終りを……。
(*69) 2010/07/05(Mon) 00時半頃
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――広場――
[村のメインストリートに出て、広場へとギリアンと下る。途中、馬を駆るペラジーとであっただろうか。
もし、出会ったのなら、共に来たのかもしれない。 もしくは、火事の現場へと向かった一団とであっただろう、か。]
そう、サイモンさんがね……。
[その姿は見なかったものの、狂気に満ちた響きは耳に残っていて、翡色の瞳を揺らしながら告げる。]
だから、彼を見つけたら、気をつけて。
何をするのか、分らないから……。
[黒煙の事を、未だに残る村の人々や自警団の人に問われれば、震えるようにそう告げて]
(479) 2010/07/05(Mon) 01時頃
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そして、私は……。
終りに怯える人を――…。 病から逃れたい人が――…
縋りきれないのなら。 せめて、永遠の眠りにつかせてあげることで――。 縋っても得られぬ苦しみから
――解放をして、あ げたい、の。
苦しみに満ち溢れてこの村が終るのは見たく、ないから。
(*71) 2010/07/05(Mon) 01時頃
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