315 【La Mettrie〜存在という機械が止まる時】
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「──マリオ」
[姉さんは短く言い切った。 呼ばれたのだと気づくのには、随分時間がかかった。 姉さんは手招きをして、自分の膝に座らせた。 姉さんとお揃いの髪が撫でられる。]
「ずいぶん伸びたのね。そろそろ切りましょう」
姉さんの方が長いのに?
「私はもう、女性だもの。 だけどあなたは伸ばしていたらおかしいわ」
(135) 2022/12/28(Wed) 09時半頃
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[それから姉さんは、お揃いの髪を、 随分長いこと梳いていた。]
「……私の小さなマリオ。姉さんを守ってね。 あなたは勇敢で、強い、男の子なんだから」
[あの日から、それが姉さんの口癖になった。 本当に、おれに大人の男の力があったら、 姉さんを守れたのに。
せめて、言葉だけでも大人の男みたいに見せるために、 その日から自分のことを「おれ」と言うようになった。 ちびで痩せた体じゃ、逞しさなんか無いけれど。]
(136) 2022/12/28(Wed) 09時半頃
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[──ロイエお姉ちゃんを見上げると 微笑みと目が合った。>>113 けれど、口元とは裏腹に、言葉と目は悲しい。 おれがロイエお姉ちゃんに姉さんを重ねたように、 おれを通して、かつての妹を見ているんだろう。 ロイエお姉ちゃんとは似ても似つかない 赤い癖っ毛を撫でながら。]
ふぅん。いつも助けていたんだ。>>114 きっと妹さんは、ロイエお姉ちゃんの力になれると 嬉しかったんだろうね。……分かる気がする。
[妹さんとは、会ったことも話したことも無いけれど、 姉さんを慕う気持ちなら、似ている気がした。]
(137) 2022/12/28(Wed) 09時半頃
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[だけど、妹を愛しむ姉の気持ちは 想像しようとしても、いまいちピンとこない。 経験したことが無いから。]
……ね。ロイエお姉ちゃんはさ、 妹さんのこと、好き?
[そんな風にして、ロイエお姉ちゃんに 話の続きをせがんだだろうか。]*
(138) 2022/12/28(Wed) 10時頃
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[そう。姉さんの心なんて想像がつかない。 だって姉さんはおれよりも強くて、賢くて、 体も大きくて、なんでも先に行っていた。
だからおれは早く姉さんに追いつきたくて 色んな技術を、挑む気持ちで身に着けた。 遊び始めるのも、言葉を覚えるのも、 何でも姉さんよりも早かったそうだ。 当たり前だ。おれには姉さんがいたけど、 姉さんにはお手本がいなかったんだから。
常に追いかけられる側の「上の子」が どんな思いで「下の子」と一緒にいるかなんて、 弱くて、馬鹿で、小さくて、けれど勢いのある存在に モヤモヤと心が凝ることがある>>78なんて、 想像もつかなかったんだ。]*
(139) 2022/12/28(Wed) 10時頃
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[どれくらい眠っていただろうか。 周辺はすっかり暗くなっていた。 もっとも、今のラメトリーは朝も昼もずっと、うっすらと暗い。
見渡すと、フェルゼとロイエは移動したのか、姿が見えなかった。 何やら話をしている少年マリオと、獣耳のミタシュ。 噴水の傍で小さくしゃがみ込んでいる女性。 警戒されない距離まで近付き、首を傾げて横顔を覗くと やや具合が悪そうな白い顔色が見える。]
あんた──失礼、マーゴだっけ。 気分が悪いのか?
(140) 2022/12/28(Wed) 12時半頃
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[口にしてから、可笑しな問いかけだなと気付く。 世界中が汚染され、僅かな清い水に辿り着いたものの 食べ物のあてもなく、薬もなく 気分良く健康に過ごせている人間のほうが貴重だろう。 現に自分自身、空腹と疲労で気絶するように眠っていた。
彼女の返答はあっただろうか。 城の外、暗く浮かび上がる廃墟を見据えて、ふむ、と思案する。]
何はともあれ、ここには清浄な水が湧いてる。 この城の周辺の植物なら、食べられるモノもあるかもしれない。 誰かが探しに出るなら俺が適任だし、少し見てこよう。
(141) 2022/12/28(Wed) 13時頃
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[その場に居た者たちの反応はどうだったか。 マーゴの様子が大丈夫そうなことを確認できれば、 軽い感じでひらひらと手を振り中庭を出る。 通りすがりにミタシュの頭を撫でそうになったが、 嚙まれはしなくとも睨まれた事を思い出し自重した。
中庭に続く小道を抜けると、広い庭園があった。 来る時にも通った場所だ。 かつては、ドイツのシュヴリーン城のような 美しい庭園だったのだろう。 今では廃墟と化し、暗い夜の底に横たわっている。
夜目の利くラルフは迷うこともせず、 薄緑色の草が生い茂る一帯を目指して歩み寄った。
傍に近づくと、植物から何やら小さな音がする。]
(142) 2022/12/28(Wed) 13時頃
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……フフフ……クスクス……
[音ではなく、声だった。思わず後ずさる。]
やべ。ワライユリの葉っぱか。これは食べられない…
[それは世界が現在の姿になってから出現した 奇形植物だった。 もう少し目を凝らしてみれば、周辺には 不気味な奇形植物がまばらに生えている。 血のように真っ赤なキラーローズ、 人間の女性の横顔のような花を咲かせる美人草、 手を出すと巻き込まれそうな渦巻いた葉を持つ緋回り…]
(143) 2022/12/28(Wed) 13時半頃
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[途中で歯を持つ草に嚙まれたりしたかもしれない。 それでも、まともそうな植物を懸命に見分けては 香りを確認し、舌で一舐めしてみて、 少なくとも毒ではなさそうな物だけを採取していく。]
──火があればもっと良いんだけどな。
[ゆらめく暖炉の炎。 元居た屋敷の中の、令嬢の私室を思い出す。 暖炉の炎も、カーテンもベッドのシーツもオレンジ色で いつも静かに燃えているような部屋だった。 男を見つめる令嬢の瞳も──。
実際、その部屋は、燃え落ちた。 全て、焼失したのだ。 何もかもすべて。]
(144) 2022/12/28(Wed) 13時半頃
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はあ。
[周囲に誰も居ないせいだろうか。 遠慮のない溜息をついた。]
煙草吸いてえ…。
[食用になりそうな植物をそこそこの量採取して、 一回り大きな葉に包むと 中庭に戻る方角に歩き始めた。 ベジタリアンも良いけど、蛋白質も必要だ。 生物を狩りに行かねばならないだろう。 ふと、城の上空に怪鳥のような影を見つける。]
(145) 2022/12/28(Wed) 13時半頃
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[夢うつつにフェルゼが話していた、 エンジェルシイラ、という単語をふと思い出した。]
食べられるのかな?あれ。
鳥なら何でも美味しそうだな。鳥とは限らねーけど…
[噴水のある中庭に戻り、話す元気がある者がいれば 取り敢えずの食料を調達してきた旨を伝えるだろう。]*
(146) 2022/12/28(Wed) 13時半頃
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掃除夫 ラルフは、メモを貼った。
2022/12/28(Wed) 13時半頃
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[声を掛けてもらって、>>140 顔をあげた。 みれば、先ほどはじめに応えてくれた長身の男性で ―― ラルフと名乗っていただろうか。弱いところを見せれば食い物にされる世界だ。現に何度か――酷い目にもあってきた。
けれども、適切にとられた距離に配慮を感じる。 この人は大丈夫かもしれない、と、血の気のひいた白い顔でこくこくと頷いてみせた。]
このままでごめんなさい。 よくあることなんです。
[じっとしていれば回復するので、と座ったまま答えて、冷たい指先で口元を覆うが、ふと考えて、ああ、ここでは邪魔ですね、と少し離れた所へよろよろと移動しようとした。
地面が全て柔らかい粘土になってしまったかのように、歩きにくくて仕方がないが、それでもなんとか水を求める者が現れても邪魔にならないところまで退くと、段差に凭れ掛かって息を整える。 眩暈が起きるのはこれがはじめてではない。時間を置きさえすれば回復することができるだろう。
彼がひらひらと手を振って食料を探しに行くと中庭から出ていけば >>141 温まるための火が欲しいと、薪を集め始めた。]*
(147) 2022/12/28(Wed) 14時半頃
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[中庭をぐるっと見渡したが、焚き付けにつかえそうなものはみつからなかった。 かつては栄華を誇ったであろう名残に、崩れかけた大理石の彫刻が置かれている。 薄明りを浴びて白く輝く彫刻の姿がもの悲しさを一層誘った。
フェルゼという青年は、エンジェルシイラがいる時、という話し方をした。>>110 ということは、おそらくエンジェルシイラは生き物なのだろう。 得体のしれない生き物が来るかもしれない泉に、こどもたちだけを二人のこしていくことにはやや抵抗があったが、少なくとも自分と出会うまで、マリオは一人だった。 先程の言葉を聞けば、ミタシュもマリオを悪いようには扱わないように思える。 >>123 であれば、ここで立ち尽くしているよりは、皆が戻ってきたときに温かく過ごせるようにしたいと思った。]
(148) 2022/12/28(Wed) 16時頃
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[ ―― 見える範囲、で。
後ろ髪をひかれつつこどもたちには声をかけ、先程ラルフが出ていったのとは違う出口から、通路へ出る。 足元とこどもたちとに忙しく視線を動かしながら、薪になりそうなものを探した。
両手に一杯の枝を拾い終えた頃、少女の足元とは違うところで、小さな枝がパキリ折れる音がした。
――注意力が散漫だったのだろう。 気がつけば、3mはあろうかという大きな玉蟲と対峙していた。
悲鳴をあげそうになり、慌てて口を抑える。 せっかく集めた枝が何本かばらばらと足元へ落ちた。]**
(149) 2022/12/28(Wed) 16時頃
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[中庭に戻ると、そこには子供たちしか居なかった。 マーゴの行き先は、どちらかが教えてくれただろうか。 採取してきた、よく見る野菜に似た形の葉っぱや 果実か木の実か分からないものを噴水の傍らに置く。]
数人で食べるには少ない量だけど…、 何も口にしないよりはマシだろうよ。
[見下ろしながら、まず大人が毒見しておくか、と 小さめの柿のような果実を手に取った時に、 ふと遠くで、木がバキバキと折れる音がした。]
───? なんだ?
(150) 2022/12/28(Wed) 18時半頃
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[果実を手にしたまま、自分が出て行った場所とは 反対にある出入り口の方に向かう。
薄暗い通路を進むと、枯れ木の生い茂る庭園があった。 3メートルほど高い場所に、赤いランプがぶら下がっている。
──否。 それはランプではなく、巨大な玉蟲の眼光だった。 点滅するように光り、攻撃性を帯びている。
その玉蟲を前にして、立ち竦み固まっている少女を見つける。]
──!! マーゴ!
[声をあげると、玉蟲の目玉提灯がぐるん、と回って ラルフの方角に強く光った。]
(151) 2022/12/28(Wed) 18時半頃
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[反射的に、手にしていた果実を玉蟲の頭部に投げつける。 それは赤く光る目玉提灯にヒットして、 血のような真っ赤な飛沫が上がる。 果汁が弾けたのか、玉蟲の目玉が潰れた血飛沫なのか。 玉蟲が「ギッ」と小さな甲高い声を発してよろめいた。
その隙を逃さず、少女に駆け寄ると手を取って、 中庭に続く道へ駆け出した。]
(152) 2022/12/28(Wed) 18時半頃
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はあっ、はあっ……
[中庭に駆け込むと、子供たちは心配しただろうか? 遠くでギイイィィ!!と甲高い叫びが続き、 やがて、それは遠ざかって行った。 去って行ったようだ。]
───はぁ…っ、あれ、もしかして、 投げつけた果実は毒だったんじゃないか? すげー声出して行っちゃった…
[短距離だったが全力で走って、息切れが激しい。 ふと、少女の手を強く掴み過ぎた事に気が付き ごめんね、と小さく言って手を放した。]
(153) 2022/12/28(Wed) 19時頃
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体力が落ちているとは言え、この程度で息切れするとは 情けないこった…。
[野草を採取していた時に、食べて安全かどうか 一通り舐めながら集めていた男は、 その中に、猛毒の植物が紛れていたことに 気付いていなかった。 不幸中の幸いは、その、舐めただけで舌が痺れる野草を 皆の元に持ち帰らなかったことだった。]*
(154) 2022/12/28(Wed) 19時頃
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掃除夫 ラルフは、メモを貼った。
2022/12/28(Wed) 19時頃
姉妹 ロイエは、メモを貼った。
2022/12/28(Wed) 19時半頃
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−噴水のそばで−
[姉の力になれることを嬉しい>>137と聞けば、数度瞬き]
そう、かな。 そうだといいな。 頼りにならなくて申し訳ないなって、思っていたから。
マリオは、お姉さんの力になるのが嬉しかった?
[自分は、ごめんね、とよく言っていた気がする。 今思えば、そのたびに怒られていたっけ。]
・・・私、言葉を間違えていたわね。 ありがとうって、もっと言えればよかった。
[感謝しているのに、ありがとうよりもごめんねが多かった。 それは劣等感の現れだったかもしれない。 だからこそ妹は、余計に世話を焼く。そんなループ。]
(155) 2022/12/28(Wed) 20時半頃
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[妹が好き?>>138と問われて、無意識に左を見た。 今は何も見えない。]
ええ 好きよ。 大好きで、大切な妹。
[村を出てから、ずっと手を繋いで歩いていた。 その感触が、まだずっと。ずっと残っている。 左の手のひらに視線を落とすと、きゅ、と握りこんだ。]
いなくなったなんて、まだ思えないほど。 わかっているのに、実感が持てない。
[手を引いて歩いていたけど、彼女がいたから歩けたのだ。 手を引かれていたのは自分だったのかもしれない。]
(156) 2022/12/28(Wed) 20時半頃
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[歳の離れた妹。 姉を追いかけて背伸びする姿を可愛いと思っていた。]
しっかり者で優しくて、物分かりがよくて。
成長が嬉しいと同時に、 姉としては寂しい時もあったかな。
[好きであることに偽りはないけれど、姉として、できたことがあっただろうかと思う。 助けてくれることを、いつから申し訳ないと思うようになったのだろう。
死ぬ間際さえ、姉らしいことはできなかった。 心残りが、今も幻影を見せているのかもしれない。]**
(157) 2022/12/28(Wed) 21時頃
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姉妹 ロイエは、メモを貼った。
2022/12/28(Wed) 21時半頃
姉妹 ロイエは、メモを貼った。
2022/12/28(Wed) 21時半頃
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うん、その耳!>>124 [と、言いながら、ミタシュにぴたぺた近づいた。 ぴょこんと飛び出た耳はもふもふで 耳の内側はピンク色だ。 近づくにつれて、つんつんと飛び出る 可愛い耳毛まで見えるようになる。 正直、ちょっと触らせてほしい。 お爺ちゃんの耳毛が飛び出てたら うわー切ればいいのにって思うけど 獣の耳だと可愛いのはなんでだろう。]
(158) 2022/12/28(Wed) 22時頃
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生きるため? >>125 [ミタシュは、見た目に似合わず 大人びた喋り方をする。 子供同士なんだから、 もっと気軽に話せばいいのに。 いるよな、こういうやつ。 と、思いながら、更に数歩近づいた。 触っていい? と耳に伸ばしかけた手が、止まる。 生贄、と言う言葉が、止めた。]
(159) 2022/12/28(Wed) 22時頃
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…………。
[ミタシュが話している間、 口を挟むことなく静かにしていた。
世界がおかしくなる前は ずっと同じところで宿屋をやっていた。 だから、他国を見たことは無い。 けれど、時折やってくるお客さんには よく、いろんな国の話をせがんでいたから 所変われば、宗教も良識も全く変わることは 知識として知っている。 ただ、実際を見ていないからか、 いまいちピンとこなかった。]
(160) 2022/12/28(Wed) 22時頃
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[目の前にいるミタシュを、じっと見つめる。 食べ物に合わせて、体は変わる。 肉を食べれば虚弱が治り、 野草を食べれば毒が抜けて、 麦を食べれば力が出る。 けれど、耳が生えてしまうぐらい 大きく体が変わるならば いったい彼は何を食べたのだろう。
やがて、ふっとミタシュの雰囲気が緩んだ、 気がした。]
嘘?>>128
[ぱち、ぱち、と目を瞬いた。]
(161) 2022/12/28(Wed) 22時頃
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[ただ獣人の村の出身なだけ、と言われても おれはミタシュから目を逸らさなかった。 そして、空に浮かせたままだった手を、下ろす。]
……分かった。ミタシュの体のことは、もう聞かない。
[本当は、おれに聞こえない音も聞こえる? とか、 髪の毛で見えないけど、人間の耳もある? とか イーッてしたら神様も倒せそうな牙があるの? とか 耳があるなら尻尾は? とか 尻尾があるなら服はどうしてるのかな? とか 聞きたいことはたくさんあったんだけど。]
(162) 2022/12/28(Wed) 22時頃
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なんかさ、悪かったな。 嘘ってさ、本当のことを知られたくない時につくもんな。 だったら、もう聞かないよ。
[きっと、触れちゃいけない話題なんだろう。 まっすぐにミタシュを見つめて、そう言い切った。 心を覗き込むように。 これ以上、ミタシュに踏み込んじゃいけない。]
(163) 2022/12/28(Wed) 22時頃
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[……言葉にはしなかったけれど、 嘘をつく理由はもう一つ知っている。
嘘が、癖になっている時だ。
ミタシュとは仲良くしたかったけど もしも悪い癖を持っているならば 心を許しちゃいけない相手だ。 隠したいことがあるのか、嘘つきなのかは ミタシュとの時間が短すぎて分からないけれど。 少し、さみしいな、と思った。 嘘をつかれたのも。 ミタシュを疑う心が生まれたのも。]*
(164) 2022/12/28(Wed) 22時頃
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