254 東京村U
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[父と母は朝の夫婦喧嘩の後、マンション近くで起きたある事故が原因で病院にずっと居たのだそうだ。(>>58)
会社には緊急の用で休む連絡をいれていたそうなのだが、入間が母の携帯電話から会社へ電話をかけた際、電話に出た男からは、何故だか、一切そのような話は聞かされなかった。
ある事故とは、父や母の身におこったことではない。]
(115) gekonra 2016/10/09(Sun) 18時半頃
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[入間澪音が事故にあった、のだという。(>>1:*2)]
(116) gekonra 2016/10/09(Sun) 18時半頃
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[いや。事故と言い切ってしまうには些か事情は複雑であった。 なぜなら、それは「恐らく自殺だ」と思われていたから。
道路に飛び出した清瀬市立高校の制服を着た髪の長い女子高生。事故直前、彼女の様子を見た通行人によれば、ずいぶん思い詰めた様子だったという。 そして車に轢かれたその女の子は病院に搬送された。
事故の知らせを同マンションの隣人から聞かされた父と母は慌てて病院に向かったのだそうだ。]
(117) gekonra 2016/10/09(Sun) 18時半頃
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[なりふり構わず、入間の父と母は家を出た。 それから、ずっと病院に居続けたのだという。
言われてみれば、父も母も、希望調査アンケートに希望を記入した朝と同じ服を着ていて、それはよれよれになっていた。 父も母も、随分憔悴しているようだった。
事故にあった『入間澪音』は、結局、死んでしまったそうだ。 あちこち損傷が激しく、対面した時、顔もわからなかったらしい。
なりふり構わなかったため、二人とも携帯電話はどこかへ落としてしまっていた、と彼らは語った。 職場などへの連絡は院内から行っていたらしい。 なんとも、嘘のような話である。]
(118) gekonra 2016/10/09(Sun) 18時半頃
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[入間は、両親の話をききながら、あの四ッ谷のマンションの一室を思い浮かべた。 小さな地獄のようなあの部屋の、偏執的な本棚にびっしりと並んでいた青いファイルを頭に思い描く。
そのファイルを、頭のなかで開いてみる想像をした。
なかには、幾人もの人の希望が書かれた紙があり、 めくっていくと、しらない誰かの様々な希望が書かれていて ある用紙には、そう、たとえば
「死にたい」と、書かれていたとして――……]
(119) gekonra 2016/10/09(Sun) 18時半頃
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― ある未来の話:入間家の朝 ―
[あの奇妙な、二、三日が終わってから少し経った。 後日知ったことだが、入間澪音が人捜しの依頼していた探偵は、依頼をした翌日の朝、奇しくも、その人もまた事故に巻き込まれていたのだという。 依頼は完遂されなかったが、父も母も、無事にとは言わないものの従兄も見つかった。]
(120) gekonra 2016/10/09(Sun) 18時半頃
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[入間は学校へ行く準備を整え、リビングへ続く格子ガラス入りのドアをひらいた。
リビングの大きな窓からは朗らかな朝日が入り込み、エアコンは室温を適温に保っている。
リビングには父と母。 穏やかで、しずかな朝だった。
そこには、喧嘩をする声はない。 彼らの娘である『入間澪音』が車道に飛び出し自殺を図って、病院に運ばれたあの日から。]
(121) gekonra 2016/10/09(Sun) 18時半頃
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[あの日、娘が車に轢かれたという報せをうけ、病院に向かい、事故に関する事情をきいた両親は「娘を自殺においやった」と疑いもなく考えた。 以来、入間祥子と入間祐輔は、夫婦喧嘩をしていない。
娘の澪音は「行ってきます」と両親に声をかけた。 彼女の両親は「いってらっしゃい」と笑顔を拵えこたえた。]
(122) gekonra 2016/10/09(Sun) 19時頃
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[入間は家を出て、いつもと変わらぬ灰色の駅前の道を歩き、東中野駅へと向かった。 あれから駅前でアンケート配りの女はみていない。
入間澪音は思う。]
(123) gekonra 2016/10/09(Sun) 19時頃
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[あそこに居るのは果たして本当に、 自分の両親なんだろうか?]
(124) gekonra 2016/10/09(Sun) 19時頃
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[東中野駅に着くと、大江戸線に乗るため、入間は黒い帯のようなエスカレーターを、ゆっくり、ゆっくりと、深くおりていった。
ごったがえす人波のなかの一人となり、電車に乗りこみ、入間はスマホへ視線をおとした。 今朝もある元クラスメイトへ届かぬメッセージを送る。]
(125) gekonra 2016/10/09(Sun) 19時頃
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『なんか、知らない街みたい』
(126) gekonra 2016/10/09(Sun) 19時頃
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[背乗り(はいのり)。
工作員が他国人の身分や戸籍を乗っ取る行為を指す警察用語、であるらしい。**]
(127) gekonra 2016/10/09(Sun) 19時頃
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─ 新宿駅・回想 ─
[その日の新宿駅事務室も忙しかった。新宿駅東口傍にあるこの事務室は、さして目立つ場所にあるわけではないものの、それでも世界最大の一日利用者数を誇る駅の事務室である。迷子に落としものに問い合わせ、大きなものから小さなものまで、問い合わせと対応には事欠かない。
その日の夜半過ぎには、救急車を呼ぶことすらした。サラリーマン風の青年が一人、倒れたというのだ。時間が時間だけに一度は酔っ払いかとも思われたものの、酒の匂いはなく、急病人として救急搬送されることとなった。]
(128) dia 2016/10/09(Sun) 22時半頃
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[……その日。東蓮寺琉衣は、いつしか知らない駅にいた。いや、違う。身体は確かに新宿駅構内にあったはずである。 知らぬうちに従妹とはぐれ、気付けば見知らぬ場所にいた。焦って右に角を曲がる。突き当りを右に曲がって、再び突き当りを右に曲がる。再び右に曲がれば───辿り着く同じ場所だった。あんなに角を曲がったというのに!
再び右に曲がる。突き当り。 右に曲がる。同じ場所。頭が痛い。 ガンガンと頭が痛くて、思わず道の端に蹲る。 人々の足の流れは早くて立ち止まらない。 少し頭痛が収まって、スマホを操作してみたがうまく画面が出なかった。諦めて再び歩き出す。従妹の澪音はどうしただろう。
人影は随分少なくなっていた。 開いていたはずの店も既に閉まって、駅はますます見知らぬ風の顔をしはじめる。人影もまばらだ。
また、角を曲がる。また。 また角を曲がる────]
(129) dia 2016/10/09(Sun) 22時半頃
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[ 出られない。 ]
(130) dia 2016/10/09(Sun) 22時半頃
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─ 病院 ─
[目が覚めれば、そこは見知らぬ部屋だった。 奇妙な夢を見ていたような気がする。知らない駅、知らない街で迷い続けて出られない夢だった。思い出そうとして、微かな痛みに眉間に皺が寄る。その小さな動きに、ハッとしたようにベッドサイドの人影が振り向いた。]
『琉衣…!?』
かあ、さん……?
[それは田舎にいるはずの母だった。後から落ち着いて聞いた話によれば、東蓮寺琉衣は新宿駅構内で倒れていたということだった。たまたまその場に通り掛かった人が駅員に通報してくれ、そこから救急車で病院に運ばれたということらしい。 身元は所持していた新宿不動産の社員証で判明した。病院から新宿不動産に連絡があり、それから四国の実家へと連絡が行ったという話だ。
急ぎ上京した母に付き添われて数日、目を覚まして聞いた病名は脳梗塞。幸い軽度で済んだとのことだった。]
(131) dia 2016/10/09(Sun) 22時半頃
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[夢の中でのことは全体には曖昧なくせに、所々がいやに鮮明に記憶に残っている。鈴里みよ子と会話した気がする。出たくないんじゃないかと、何故あの人はあんなことを…あんな見透かしたようなことを言ったのだろう。
夢だ。ならば登場人物は自分自身の無意識の投影だろう。 ならば見透かされても当然だ───そうは理屈で思いながらも、何故か以前彼女と交わした他愛もない会話>>1:204が思い起こされるのだ。 あの時、東蓮寺が口にしたのは他愛もない愚痴だった。 それに対して入口も出口も名前が違うだけかも知れないと、そんな彼女の言葉>>1:238が、もしかしたらずっと気にかかっていたのかも知れない。あれから…思うよりもずっと。心の底に沈んでいて。]
(132) dia 2016/10/09(Sun) 22時半頃
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[夢の中では、日菜子とも出会ったように思う。
真嶋日菜子。 新宿不動産のマンションに住んでいる女子高生。 彼女と”ハナコちゃん”と一緒に迷路の中を彷徨うという夢を見た。現実には、顔を見知っているとはいえ、さして縁の深くない子だ。そんな子が何故夢に出てきたのだろうとは思う。
だた。一度は深くなった昏睡が、ある時を機に浅くなったのだと聞いて、ひょっとしたら本当に自分は彼女らに助けられたのかも知れないと思った。そう思わされるような夢だった。
退院したら、きっと真嶋家を訪ねてみよう。ひょっとしたら、変な顔をされてしまうのかも知れないけれど。]
(133) dia 2016/10/09(Sun) 22時半頃
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かあさん。俺の…スマホあった?
[問えば、それどころじゃないといった顔をされた。当然だろう。首を緩く横に振って、言葉を続ける。]
俺、倒れる前に澪音ちゃんと一緒だったんだ。 新宿駅ではぐれてそのままにしちゃったから、きっと心配させた。 だから連絡、いってるかなと思って…気になっててさ。
[言えば納得したように、入間家にも連絡はしたと母は言う。言いながら、はあと大きく息をついた。]
『祥子のとこもねえ…。』
[大変だったようだ、と。何やら姉妹で話があったようだが、どちらにせよ互いに忙しすぎたというところもあり、未だ顔を合わせてしっかりといった会話には至っていないようであった。息子が意識を取り戻したとなれば、また少し落ち着くのではあろうけど。]
(134) dia 2016/10/09(Sun) 22時半頃
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そ…っか。なら良かった。 今度、直接俺からも澪音ちゃんに謝らないと。
ねえ、母さん。 祥子おばさんは、ちゃんと祥子おばさんだった?
[問えば、母は顔を僅かに顰めて頷いた。 入間家に起こった奇妙な騒動、その真相を母はどこまで聞いてるだろう。ひょっとしたら倒れた息子を気遣って、聞いた話をしてくれてはいないだけなのかも知れなかったし、やはり未だ良く知らないのかも知れない。
ともあれ、母と今すべき話にも思えなかったし、実際、もし母が詳細を知らないとして、詳しく説明するほどの元気も今はなかった。何にせよ澪音の無事が知れ、彼女にも自分の状況が伝わったなら、今はそれでいい。そう思った。]
(135) dia 2016/10/09(Sun) 22時半頃
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(136) dia 2016/10/09(Sun) 22時半頃
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[脳梗塞の後遺症で、左半身に軽い痺れが残った。だが後遺症は、リハビリを行えばほぼ残らないまでになるだろうという。
まだ若いのだし。と、医師には言われた。 どのみち入院はまだ暫く続きそうで、職も危ういだろうかと思われた。なんといっても、そこは切るにも手軽な契約社員だ。]
………、
[やれやれと諦め気分の息をついて、病室から窓を見遣る。リハビリは順調に進んでいて、この分だと思ったよりも早く退院になりそうだ。
あれから、考えるだけの時間はたっぷりとあった。母と言葉交わす時間も存分にあった。そうして己を省みるだけの時間が、充分にあった。]
(137) dia 2016/10/09(Sun) 22時半頃
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[長男だから寺を継げって。修行が大変そうで。 田舎が嫌で。でも現実は思うよりも厳しくて。 アパートは従妹も招けない程に古く狭くて。 それでも、着るものだけは…外側ばかりは取り繕って>>3:+9
帰りたい───、帰りたくない。 出たい───出られない。出たくない…?
なんだ、そんな理由か。それだけの理由で、それだけのちっぽけな見栄と意地で…逃げで、自分で自分を縛り付けていたのか。出口と入口を同じくして迷い続けていたのは一体誰だ?それは自分、己自身だ。]
(138) dia 2016/10/09(Sun) 22時半頃
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[苦い笑みが口元に浮かぶ。 自覚してしまえば子供っぽい、下らない意地だと思った。そんなことも分からずに…、いや。分かっていたのに、分からないフリして過ごしていたのだ。迷路の出口から目を逸らして。]
(139) dia 2016/10/09(Sun) 22時半頃
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[自分自身の心が。現実から目を逸らし、逃げ続ける心こそが迷宮を作り出していたのだろう。
鈴里みよ子は、それと分かっていたのではあるまいか。 聞いてみたかったものだと思う。言えば彼女は笑っただろうか。 ふふ。と、四つ指を口元にやわらかに当て。]
(140) dia 2016/10/09(Sun) 22時半頃
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[入間澪音が見舞いに訪れれば、東蓮寺は少し情けなそうな顔で眉を下げて彼女を迎えた。]
ごめんな、澪音ちゃん。 あんな時に一人にさせちゃって、心細かっただろ。
俺から連絡出来なくなっちゃってごめん。 もう、大丈夫かい…?
(141) dia 2016/10/09(Sun) 22時半頃
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[最初に顔を合わせた時、彼女に真っ先に告げたのは謝罪であった。ずっと気にかかっていたことだ。あの不気味な恐怖、他人が身内に成り代わっていたという冷たい恐怖と嫌悪感、あれらを共にしたことを覚えている。他者にはきっと分かりえない不気味さではないか。
入間家に上がりこんでいた不審者らは警察に捕まった>>113とは、後に聞いた。澪音の両親が消えていたことの顛末も、その時聞いた。一件落着、良い結末だったといえるだろう。 とはいえ成り代わりの、あの当時の不気味さばかりは親にも言えず、むしろ言って上手く理解が得られるもののようにも思えなかった。
それは澪音も同じなのではないかと思う。 いやむしろ、彼女にこそ、その思いは強いのではあるまいか。だからこそ事情を知る、唯一の従妹へと案じ顔を向ける。]
(142) dia 2016/10/09(Sun) 22時半頃
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……俺はね。
[と、従妹相手に話したのは何度目かの見舞いの時だ。少し早めの退院の日取りが決まったと従妹に告げ、何となく「今後のこと」に話が向いた時のこと。]
(143) dia 2016/10/09(Sun) 22時半頃
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