人狼議事


254 東京村U

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【人】 透明女子会 ヒナコ

[それから、と言うのが正しいのかどうかわからない。あの見知らぬ駅にいた時間がどれくらいなのかわからないのだから。

ひょっとしたら、あの場所に何日もいたのかも知れない。

まどろみの中で、夢を見た。ママの呼ぶ声がしていて。

私がまだ小さい頃]

「ヒナちゃん、あそぼう?」

[目線より高いところに、その子はいた。
古い家屋、――祖母の家。母方の実家。

私はまだようやく歩けるようになったくらいの頃で]

「ヒナちゃんが遠くに行くの、寂しいな」
「みんな、いなくなるの」

[その子は、「私にしか見えない子」だった]

(85) waterfall 2016/10/09(Sun) 10時頃

【人】 透明女子会 ヒナコ

「日菜ちゃん? 日菜? こんな所に一人でどうしたの」

[ママの声だ。その子はここにいるのに、私が手で指さしても、頭をかしげるだけ]

「何かいるの? そろそろ帰るから、いらっしゃい」

 ……ばいばい。

[その子に向けて手を振る。
あの「笑顔」と同じ顔だ、でもその笑顔はいつ見たんだろう。時間の感覚が、わからない]

「キーメタ、私もイッショに行くね」
「ヒナちゃんと、イッショ」

[その子は、私の右手を取ってついてきた。
もちろん、ママにもパパにも、他のおじさんおばさん達にも見えなかった]

(86) waterfall 2016/10/09(Sun) 10時頃

【人】 透明女子会 ヒナコ

「跡地はどうするの?」
「駐車場にしないかってはなしがあるみたい」
「家がなくなるって寂しいね」

[ママや、おじさん達の声がする。
私は、車の中で眠り込んでいた。誰かが右手を握っていて名前を呼んでいる]

「ヒナちゃん、寝ちゃった? ツマンナイノ」
「お願い、オキテ」
「――ヒナちゃん、……日菜」

[瞬きを微かに数回。
光が見えた。ママの、呼ぶ声がする]

 ママ……? パパ?

「日菜!」

[白い天井と、それからベッドを囲む、ママとパパの姿があった。
右手をママの手が握っていて、その右手には点滴のチューブがついている]

(87) waterfall 2016/10/09(Sun) 10時頃

【人】 透明女子会 ヒナコ

 私、どうしたの?
 帰ってきて、私、落ち……。

「あなたが、突然落ちた、助けてって駆け込んでくるから。なのに、マンションの下にあなたが落ちてるんだもの。ママ、心臓が何度も止まりそうなくらい心配したんだから」

 ……心配掛けて、ごめんなさい。
 でももう、大丈夫だから。

[左腕と、背中には裂傷が残った。肋骨も何本か折れていて、家に帰れたのはそれから一ヶ月後のこと。
不思議なことに、テラスの煤けた場所は、綺麗になっていた。
今までは、塗り直しても黒い煤が滲んできていたらしいのだけど、今度は綺麗なままで。
友人達からのlineもたくさん来ていて、病室にもお見舞いに代わる代わる来てくれた。

落ち着いた頃、ママに、あの家のことを聞いてみた。それから「ハナコ」ちゃんについても]

(88) waterfall 2016/10/09(Sun) 10時頃

【人】 透明女子会 ヒナコ

「ハナコ? おばあちゃんの姉妹に、羽菜子っていて、小さいころ亡くなったって聞いたわね。あなたの名前、おばあちゃんがつけてくれたって言ったでしょう? あなたも似てるみたいよ」

[ママは、私の怪我が治るまでは、会社に掛け合って早く帰ってきてくれるようになった。パパも、新しい仕事で大変そうだけれども、毎日早めに帰ってくる。

でも、もう冷蔵庫が開くことはなかった。

また開いてくれないかなって、ハナコちゃんの帰りを待っている私がいる。
助けてくれてありがとうって、まだ言ってない。

怪我が治って、いつもの朝がやってきても、少しだけ期待して*待っている*]

(89) waterfall 2016/10/09(Sun) 10時頃

【人】 お針子 ジリヤ

    ……少女を拉致って監禁……  ……腱を切られてて…… 
……骨だって聞いた……   ……人形のように着せ替え……      
    ……キッチンナイフで胸をメッタ刺しに……        
              ……ガラスの灰皿でメチャクチャに……
  ……うゎ幼女つよい……     ……月守と仲よく歩いてて……   
……誘ったの、女の子からだって……     
      ……んで、肉を食べて生き延びたって……           ……男を誘惑しては、もう何人も……

            ……男は悪魔崇拝の儀式を……  
                        ……『憑神』……

(90) noko 2016/10/09(Sun) 15時半頃

【人】 お針子 ジリヤ

……また心不全だって   ……池袋に出たって…… 
           ……三ノ輪さん、これガチやべぇって…… 
……キッチンナイフで刺そうとしてて
  ……本郷さん、失踪?       ……新宿のアルタ前広場で……
   ……あの子の客ばっかり……     
          ……やばいって、また歌ってたよ……

……聞いたって、らぶらぶにゃんにゃん 
             ……ジリヤって子はもう死んでて……
……呪いのアイドルソング……
    ……うそ、渋谷で観たよ 
               ……だからいっぱいいるんだって……    
    ……双子の殺人鬼が……
                  ……クローン兵士……

              ……見たら死んじゃう…

                      ……『ドッペルゲンガー』

(91) noko 2016/10/09(Sun) 15時半頃

【人】 お針子 ジリヤ

……はっ、はっ……はぁっ……!

[走る、走る、走る。
見知った街を。知らない街を。
向かう先もわからず、ただやみくもに走った。]

……ああっ、……!!

[咄嗟に身を捻ると、そのすぐ脇を一閃の刃が走った。
ぱっくりと開いた左肩から血が噴き出す。
右手で傷口を抑え、転身、つんのめりながら、また走り出した。

背後から迫る、ステージ衣装の"ジリヤ"
手にしたキッチンナイフを振りかざし、重力を無視して、
ふわりふわりと軽やかにステップを踏み、どこまで追ってくる。]

(92) noko 2016/10/09(Sun) 15時半頃

【人】 お針子 ジリヤ

[その無機質な、空っぽの笑顔は、頬の部分がひび割れ、
黒く蠢く闇が覗いている。]

『シ…シ ク…フレ…アイの、クン ネ様と、
 …フレ…アイ の……クンネ様 と、
 よ、ヨべ ト……いっタだ ロォおお オオオう!!

 ラクゥウ ルルウ ウゥ!!!!!』

[ひび割れた頬の奥から、蠢く闇が咆哮をあげた。
ジリヤの心臓が、握りつぶされたかのように痛んだ。
幾度となく聞かされ、心折られた、あの声だった。]

(93) noko 2016/10/09(Sun) 15時半頃

【人】 お針子 ジリヤ

[地響きと共に、地面がひび割れ、新たな街のがせり上がる。
新宿新南口、新宿スタジオ、喫茶店、
シェアハウス、そして赤坂マンション。
現実を模した建造物は、複雑に連結し、
まざりあい、異様な様相を見せた。
"知らない街"は、その規模を急激に拡大し、
迷宮のように複雑さを増してゆく。]

『♪らぶらぶにゃんにゃん らぶにゃんにゃん』

(……うるさいっ!うるさいっ、うるさいっ、うるさいっ!)

[ショーウインドの前を横切る。
窓に映った"ジリヤの鏡像"が、一斉にジリヤに顔を向け、
鏡面から躍り出た。]

『♪あなたのこねこになりたいの』

(……木露さんを!澪音さんを襲った!
あたしが、頼ったからっ!)

(94) noko 2016/10/09(Sun) 16時頃

【人】 お針子 ジリヤ

[街頭モニターに映るライブステージ。
"画面いっぱいのジリヤ"が、モニターから手を伸ばす。]

『♪らぶらぶにゃんにゃん らぶにゃんにゃん』

(……赤羽を!立川を殺した!あたしを、寝盗ったからっ!)

[ジリヤは思い出した。2度も身を救ってくれた、あの破裂音。
その瞬間に、頭に響いた、か弱い声を。]

『♪恋する首輪でつながれたい』

(……あたしを縛り続けた!あんたの理想であるためだけにっ!)

[タスケテ と泣いていた、あの声を――]

(95) noko 2016/10/09(Sun) 16時頃

【人】 お針子 ジリヤ

[四方八方から迫ってくる、
幾人もの"ジリヤたち"を躱しながら、遮蔽ドアを抜けた。
ドアを締め、鍵を。
即座に、ドアを殴りつける音が、ガンガンと響く。
空色のワンピースは血で汚れ、靴はとうに投げ捨てて、
全身はボロボロだった。
見るまに変形していくドアを尻目に、
駆け出しながら、ジリヤは携帯に番号を入力した。]

『090-××××-××××』

[自分の携帯番号。コール音。
相手はすぐに出た。無言。
いや、ほんの微かにすすり泣く声]

……どこ!? いま、どこにいるの!?

[背後で破壊音。遮蔽ドアが破られた。]

(96) noko 2016/10/09(Sun) 16時頃

【人】 お針子 ジリヤ

『……線を』

[電話の向こうから、微かな声]

『線を辿って……』

[地面に、白い線が浮かんでいた。
チョークで引いたような、ジグザグで、癖のある線。
ラクガキのように書きなぐられた、文字、記号、そして矢印。

進むにつれて、増えてゆくラクガキ。
壁に、地面に、柱に、木々に。
いたるところに記された矢印は、すべて同じ方角を指し、
1点に集約しているようだった。

全速力でそこへ走った。迷いはなかった。]

(97) noko 2016/10/09(Sun) 16時頃

【人】 お針子 ジリヤ

― ??? ―

[旧い戸建ての木造住宅。
ジリヤは悪寒に竦み、震える身体を必死に抑えた。
2度と来たくなかった場所。
2度と思い出したくなかった記憶。
そして、ジリヤの奥底に巣食っている"元凶"]

……。

[表札の掲げられた名前は――『月守』

拳を握り、息を吐いた。
頭の中で、自分のための曲を弾いた。
いかなくちゃ。玄関のドアを開き、足を踏み入れた。]

(98) noko 2016/10/09(Sun) 16時頃

【人】 お針子 ジリヤ

― "月神"邸 ―

[そこには、一人の子供が居た。
暗い寝室で独りぼっちの女の子。
ゆっくりと顔を上げたその少女と、目が合った。

翠色の瞳。色素の薄い金髪。
その幼い顔は、精気が抜けたかのように虚ろ。
生まれたままの姿でベッドに横たわり、
毛布の下で縮こまるその姿は、怯えているように見える。

少女の手元には、ボロボロになった黒い本。]

……あんた、だったんだね
ずっと……助けてくれたのは。

[その子が誰なのか。
その本を渡したのが誰なのか。

ジリヤには、わかっていた。]

(99) noko 2016/10/09(Sun) 16時頃

【人】 お針子 ジリヤ



     『――ヅいカ』

(100) noko 2016/10/09(Sun) 16時頃

【人】 お針子 ジリヤ

[少女に微笑み、その小さな手をとった]


『"ジリヤ"……みーつけたっ』

(101) noko 2016/10/09(Sun) 16時頃

【人】 お針子 ジリヤ

[外から、蠢く闇が迫っていた。
押しつぶされる家が、ミシミシと悲鳴をあげる。
ぐずぐずしてはいられない。
"幼いジリヤ"を抱きかかえて、押入れの中へ急ぐ。
天井板をずらすと、開いた隙間から、広い空間が覗いている。]

さ、はやく、入って。

["幼いジリヤ"を天井の隙間から入れると、
自分も続いて中へよじ登った。
"どちら"へ出るのか、もうここからは賭けだった。
奥へ、奥へ、はいすすむ。右も左もわからない。

少女の手を握る。少女も強く握りかえした。]

(102) noko 2016/10/09(Sun) 16時頃

【人】 お針子 ジリヤ

みよ子さん!!
いまわかった……アンケートの答え!
あたしの望む未来。

あたしは――

(103) noko 2016/10/09(Sun) 16時頃

【人】 お針子 ジリヤ

◆希望調査アンケート  

記入者氏名 : 
日付: / 


項目1 どんな未来をご希望になりますか?

           ≪自分を取り戻した未来≫
 
 
 
 
 

(104) noko 2016/10/09(Sun) 16時頃

【人】 お針子 ジリヤ

[辺りを包む闇から、声が轟いた。]

『イくナぁアぁアアあああ!!もどレぇェェッ!!

     おまエは、おレ様のものダぁぁァぁぁッ!!

        もどってコぉォォい、ラクゥウ ルルウ ウゥ!!!!!』

(105) noko 2016/10/09(Sun) 16時頃

【人】 お針子 ジリヤ

["月神"の咆哮。
自分を呪縛し続けていた"月神の影"へ、
ジリヤはハッキリと返した]

           ふざけんな!!ばか!!

         あたしは……あたしのもんだ!!

[言った!ジリヤは笑った。

言ってやったぞ!少女も笑った。

闇は咆哮をあげて、霧散してゆく。

やがて、暗がりに明りが見えた。

どこかへつながる"出口"が――。]

(106) noko 2016/10/09(Sun) 16時頃

【人】 お針子 ジリヤ

 

              *  *  *
 
 

(107) noko 2016/10/09(Sun) 16時頃

【人】 お針子 ジリヤ

― 某日:新宿駅新南口 ―

『――でね、その日から、人が変わったように、
我が強くなったんだって。
そのまま警察にタレこんで、売春関係も全部ぱぁ。
まゆゆも、小遣い減ったって嘆く嘆く……

え、人に媚びる方のジリヤ?
へへっ……そっちのジリヤはねェ〜
もう誰も見てないんだって!

これ、まゆゆ……
あ、"ともだちのともだち"から聞いた話、
ってことにしといてね!』

[そういうと、少女は私の手をとって、
南口脇の人だかりに向かいだした。]

『ほら、はやく。もう、はじまっちゃう。』

(108) noko 2016/10/09(Sun) 16時頃

【人】 お針子 ジリヤ

[人だかりの中央には、地べたに腰を下ろした1人の少女。

汗を吸った白い無地のTシャツ。
ネイビーブルーのダメージジーンズ。
無造作に被った黒いキャップ帽。
身の丈に不釣り合いなアコースティックギター。

弦を荒々しくかき鳴らし、
暗く鬱屈した歌を叫んでいる。
怒りといら立ちをぶつけながら、
それでも負けるものかと、
反抗的な、反撃の狼煙をあげていた。

脇に置かれたダンボール。
その立札に記された曲のタイトルは、

           ≪ドッペルゲンガー≫

ふと、先日読んだ怪奇小説を連想する。
さて本の題はなんだったか――……**]

(109) noko 2016/10/09(Sun) 16時頃

【人】 PPP イルマ

― 四ッ谷マンション ―


[電子機器があげるひび割れたノイズは、次々部屋中に散らかって、すぐに部屋をいっぱいに満たしてしまった。

耳の奥と頭が痛み、拍子に目が回るほどの異音だったのに。
アンケート女は異音の真ん中で、部屋を満たす音にこれっぽっちも気づいていない様子で言った。

奇妙にゆがんだ音のなかではっきりと


「これで、希望通りのはずよ」と。]

(110) gekonra 2016/10/09(Sun) 18時頃

【人】 PPP イルマ

[キルロイ先生と出目、そしてあのアンケート女のやり取りは、結局、入間には殆ど意味が分からなかった。
異音の最中で、二人の意見がぶつかって、恐らく思想の話をして、恐らく矜持のようなものの話もして、きっとアンケート女とキルロイ先生の考えは食い違った。
その程度の了解だけが漠然と頭に残って、あとはもう、殆ど何を言わんとしているのか、頭に残っていなかった。

キルロイ先生に促されて、看板のかかった部屋を出てすぐ。
入間は腰を抜かして立てなくなった。
緊張の糸がぷっつり切れた。
周囲の言葉の意味が掴めなかった理由に、外の空気を吸って漸く追いついた。あの異音の後、常識では括れぬ出来事の連続に、頭が恐怖のみに塗りつぶされ、不安で不安で、他人が話す言葉の意味を噛み砕く余裕が一切なかったのだ。

人間なのかと問われて、心地よさそうに目を弧のかたちにしていたあの女の顔が目に焼き付いて離れなかった。
今出できたこの扉の向こうには、二度と足を踏み入れてはならない。未だ思考が濁り、目が回りそうな中、そう強く思った。

まるで、ちいさな地獄にいたようだ。]

(111) gekonra 2016/10/09(Sun) 18時頃

【人】 PPP イルマ


[入間がそのように扉の前で呆けていて、すぐのことだった。
入間のスマホに電話がかかってきて、入間は言葉にならない悲鳴をあげ、スマホをコンクリート床に落とした。

床に落ちたスマホの画面には、「パパ」と表示されていた。]

(112) gekonra 2016/10/09(Sun) 18時半頃

【人】 PPP イルマ

― 東中野のとあるマンション前 ―

[入間は父と母からの電話を受けて、東中野へと帰ってきた。
自宅マンション前には、警察車両が入間の居る位置から見える限りで二台ほど停まっていた。

入間はエントランス前に立ち尽くし、呆然とそれを見ていた。
希望が、叶っていた。

入間はたしかに「ちゃんと警察に捕まって」と希望した。>>32
不法侵入だったのだから、そうなるべきであると考えていたはずなのに、どこか狐につままれたような心地のまま、白色のタイルを敷き詰めた新しいにおいのするエントランスの奥へ、よろけた足取りで入っていった。]

(113) gekonra 2016/10/09(Sun) 18時半頃

【人】 PPP イルマ

 
[父と母曰く]
 

(114) gekonra 2016/10/09(Sun) 18時半頃

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