43 朱隠し
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[ はらり 、 はらり と ]
[二色の蝶が、互いを追いかけるように遊んで]
[ ぱちん ]
[指を慣らせば、空に融ける]
(*1) 2011/02/14(Mon) 14時頃
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[かつて華月斎に八割は連れて行かれてもいいという気持ちは嘘ではない。
それは、一平太が背負う使命とも関連する。
あの杖は…他人しか連れ戻せないから。 一平太自身が連れ去られた場合はそこで終わりである。
そして、連れ戻せるのは祭りの間に一人だけ。 祭りが終わってからいなくなったことに気づいても連れ戻せないのである。
そして、一人連れ戻せばもうその杖は役割を果たさなくなる。
定吉の時は、「連れていかんといて」「帰らなあかん」という子供の泣き声を聞いていた人がいた。だからすぐに定吉が連れて行かれたとが分かったのだ。
そしてなにより…杖が連れて行かれたことを教えてくれたのだという]
(56) 2011/02/14(Mon) 14時頃
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――… あれは。
[ふと、視線を供物台へと向けて、 遠めに見えた、飴細工>>52]
俺は先に下りるぞ。
[藤乃助に、短くそれだけ告げて。 間近で見たい。 好奇心が、男を動かした]
(57) 2011/02/14(Mon) 14時頃
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― 供物台の前 ―
[まだ供えた飴師の姿はあったか。 男は捧げられた供物、梅の枝に近付いて]
……見事なものだ。
[じい、とそれに見入る]
(58) 2011/02/14(Mon) 14時頃
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[自分自身は守れない、しかも一度きりしか使えない… そんなものを託されて、負担に感じない者などいるのだろうか]
いっそ自分が連れていかれれば…
[そんな思いと、誰かを救いたいという気持ち… それは今日も一平太の心に雪雲のように重くのしかかる]
(59) 2011/02/14(Mon) 14時頃
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やはり一人では駄目だな
[せめて人のいる祭りの場に身を置くことで、 少しでも気を紛らわすしかなかった]
(60) 2011/02/14(Mon) 14時頃
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一平太は、朧に話の続きを促した。
2011/02/14(Mon) 14時頃
一平太は、祭りの会場に足を向けた**
2011/02/14(Mon) 14時頃
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お?
[聞こえた声に振り向いた。>>58 そこにいたのは見慣れぬ男。見入っているものを見れば、自分が供えた飴の梅。薄紙に包まれているが、枝は半分ほど顔を覗かせている]
あはは、あんがとさん。 まだまだやけどねえ。
[いつもの笑顔に照れが混じる]
(61) 2011/02/14(Mon) 14時頃
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門下生 一平太は、メモを貼った。
2011/02/14(Mon) 14時頃
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お前が作ったのか。 いいや、謙遜しなくて良い。
[照れ笑う表情>>61に眸を細めると、視線を枝へと戻す]
まるで本物の枝、いや、それよりも。 色付いた花弁が鮮やかで、蕾が今にも綻びそうで。
随分と手が込んでいるようだ。 全部、見たいのだが、構わないか?
[薄紙を退けたいと、作り手に問いかける]
(62) 2011/02/14(Mon) 14時半頃
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手妻師 華月斎は、メモを貼った。
2011/02/14(Mon) 14時半頃
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そんなべた褒めされると、ますます照れますやん。 やー、爺さんのが凄かってんでえ。
[師匠でもある祖父には、敵わなかったと笑い。 申し出には少し考えて]
ん、ええよ。あんまり持ちすぎたら、体温で溶けてまうかもしれんけど…こんだけ寒かったら、手も冷たいやろしね。
寒いからねえ、春が早う来ますようにと願い込めてね。 春告げる花、作ってみたんよ。
(63) 2011/02/14(Mon) 14時半頃
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いや、事実だ…… けれど、照れてしまうなら控えよう。 お前の師がどれほどに凄かったのか俺には解らないが、俺はお前の梅の枝を、素晴らしいと思う。
[それだけは告げて。 飴師の了承に、嬉しそうに微笑んだ。 そう、と触れる指先。アヤカシの指先は温度をこちらのものに伝えないだろう、薄紙を除けていく]
春……か。
[人の世界の春を、男は知らない。 アヤカシの里のものとは、きっと違うのだろう。 全体を見せた梅の枝、込められた願いに、僅かに目を伏せる]
(64) 2011/02/14(Mon) 15時頃
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いや、けなされるんよりはずっと嬉しいから構へんよー。 ありがとう。俺の唯一の取り柄やからねえ。
[褒めるのを控えなくてもいいと現金に告げて、嬉しげに笑った。
一見すると本物にも見える飴の花は、光に翳せば部分的に透き通ったりしているのがわかるだろう]
うん。記憶に頼って作ってみてんね。春は遠いねえ。 …あんたさんは、旅のお人かな?
俺、定吉言いますねん。見ての通り、飴師やってます。 それは神様への供え物やから食べたらあかんけど、近くで屋台開いてるから、もし良かったら来てみてなあ。簡単な花やったら作れるからなあ。
(65) 2011/02/14(Mon) 15時頃
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[屋台の辺りをふらりと歩く。 先日の飴屋の前で立ち止まり、見てみるが、屋台主の姿はない]
何ぞ知ってはいないかと思ったのだが……。
[仕方ない……と、また歩き始める]
(66) 2011/02/14(Mon) 15時頃
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ふふ、そうか。 他にも取り得などいくつも在りそうに見えるが……ああ、お前の梅は、艶やかだ。
[光を通し、透き通る飴の紅。 繊細な造りにまた、見入る。 想いを込め作られた枝から、緑芽吹き花が舞う季節、それが感じられる、そんな気がする]
旅――まあ、そんなものか。 祭を見に来た。華月斎という。
屋台か…… 残念だが俺は食べられない。だから、買うことも、無い。 それでも、寄っても構わない、だろうか?
[もっと見たい、と内から起こる好奇心に勝てず、尋ねる]
(67) 2011/02/14(Mon) 15時半頃
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[相手が人の世界の春を知らないだなんて、夢にも思わない。 だから、単に、次の季節に思いを馳せているだけだとみていた]
やっぱりか。結構屋台も出るし、祭りになると色んな人が来るんよ。 旅の人も足を止めていきはるからねえ。 ゆっくり祭りを楽しんでいきやあ、華月斎さん。
ん?飴、食べられへんの?そら残念やね。
[『飴を食べられない事情』とはどんなものだろうか、首を傾げて]
別にええよー?飴買いたくても買えへん子どもとか、よう見に来てる。 大人でも、甘いもん苦手やからって食べへんけど見てる人おるし。
[そこまで言って、あ、甘いものが苦手なのかな、と勝手に解釈した>>67]
(68) 2011/02/14(Mon) 15時半頃
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ありがとう、定吉。 勿論愉しんでいくつもりだ。折角の祭だからな。
[そっと丁寧に梅の枝を元に戻しながら、微笑む。 熱に溶けることは無く、枝は以前のままに供物台へと納まった]
ああ、とても――残念だ。 きっと味わうこともできれば、もっと楽しめるのだろうに。 いいや、けれど、結局は食べられないままで困る事にもなりそうか。
[寄っても良いと屋台の主の許可を得れば、安堵の笑みを浮かべる。 相手の解釈には任せるまま、それ以上を告げることは無い]
(69) 2011/02/14(Mon) 15時半頃
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飴以外にもおいしいもんもあるし、遊びの屋台もあるしな。
[にこー、と笑って]
あは、食べるの勿体無いっていうのもよう聞くわぁ。 っと、そろそろ準備せんとあかんな。 俺もう行くなあ。良かったらまた後で来てな。 屋台の先に風車かざっとるから、すぐわかると思うわ。ほなね。
[軽く頭を下げると、屋台の並ぶ祭り会場の方へと*歩き出す*]
(70) 2011/02/14(Mon) 16時頃
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定吉は、華月斎に話の続きを促した。
2011/02/14(Mon) 16時頃
飴師 定吉は、メモを貼った。
2011/02/14(Mon) 16時頃
朧は、定吉達の姿が見えれば、歩み寄り、会釈をひとつ。○
2011/02/14(Mon) 16時頃
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[人の良さそうな笑みに、つられて笑う]
ああ、引き止めてしまってすまなかった。 風車だな、わかった、寄らせてもらうよ。
[屋台へと向かい歩き出す背を見送って、もう一度、供物台へと向き直る。 近くには十二支の人形もあったか。 台にのせられたそれらを柔らかな表情で見詰めていた]
(71) 2011/02/14(Mon) 16時頃
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華月斎は、朧に、同じように会釈を返す*
2011/02/14(Mon) 16時半頃
手妻師 華月斎は、メモを貼った。
2011/02/14(Mon) 16時半頃
朧は、巡り疲れて、境内裏手の石段に腰を下ろして一休み**
2011/02/14(Mon) 17時半頃
懐刀 朧は、メモを貼った。
2011/02/14(Mon) 17時半頃
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[一平太はいつもと違う着物、頭に付ける油もいつもと違うものをつけ、屋台を歩く]
この…狐の面をもらおうか
[狐の面を持ち華月斎を探す]
あそこか…
[定吉の飴屋で飴を細工する様子を興味深そうに見ている 華月斎を見つけた
一平太は狐の面を斜めにつけ、肩をぶつける素振りをしつつ……
華月斎の横を……通り過ぎる…… しかし “ す り 抜 け た ”
人であれば確実にぶつかる間合いである。 それが何もなかったかのようにすり抜けたのだ]
(72) 2011/02/14(Mon) 18時半頃
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[一平太はそのまま人ごみに紛れ華月斎の元から離れる]
やはり…
[確信するのと確認してしまうのとでは違うもので 一平太の動揺はかなりのものだった
体が小刻みに震える…
とりあえず落ち着こうと神社の境内へ向かった]
(73) 2011/02/14(Mon) 18時半頃
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門下生 一平太は、メモを貼った。
2011/02/14(Mon) 18時半頃
門下生 一平太は、メモを貼った。
2011/02/14(Mon) 19時頃
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[供物台に並べられた干支のちりめん人形、 そして、見事な梅の飴細工があった]
これは定吉の作か…見事だな
[しばし人形と飴細工を*眺めていた*]
(74) 2011/02/14(Mon) 19時頃
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[>>1:*17 呼んだか、との言葉が昨夜聴こえた。]
声だけが聴こえたけど…。
[アヤカシの里に続くこの境内。 思う以上に声が伝わる久方ぶりの感覚に懐かしいような。
声の主は僅かに聞き覚えがある。 名を聞きそびれていたが。 数日前に出逢ったアヤカシだ。
春松の兄がアヤカシに攫われたとしたのなら それをしたのは声の主なのだろう、か。]
(*2) 2011/02/14(Mon) 19時半頃
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――境内――
あれは――。
[こちらからは背しか確認できないけど。
あの気配は―― 華月斎だろう、か。
そして偶然か、故意か。 >>72 華月斎の肩にぶつかるように近寄り。 人ごみの中に消えて行く狐の面の男。]
(75) 2011/02/14(Mon) 19時半頃
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[微かな気配を手繰り。 人ごみに消えた男の跡を追う。
動揺か、驚きか、困惑か。 感情の細かい響きまでは図れないけど――。]
華月斎と何かあったのか。
[境内の中、小刻みに震える一平太の姿を捉え、 すこし離れた木陰から、緩く首を捻った**]
(76) 2011/02/14(Mon) 19時半頃
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餓鬼大将 勝丸は、メモを貼った。
2011/02/14(Mon) 19時半頃
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やあ、定吉、繁盛しているか?
[見つけた定吉の屋台、風車がからからと廻っていた。 人混みにぶつからないようにと少し離れた位置に陣取って。 目の前、飴師の手際に見入る]
――… ん?
[男は、体をすり抜けた違和感を感じる。>>72 振り返り、目にしたのは、背姿。 見覚えの無い着物と、斜めにつけた狐の面をしばる紐。]
……視界が悪かったのだろうか。
[立ち止まることなく去っていく相手に、"すり抜けた"と気付かれなかったのだろうと結論付けて、追う事などはなく。
それが、誰であったかまでは、気付かない]
(77) 2011/02/14(Mon) 20時頃
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手妻師 華月斎は、メモを貼った。
2011/02/14(Mon) 20時頃
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― 境内 ―
[飴屋での行動は華月斎がアヤカシかどうかが知りたくて した行動ではなかった
一平太が知りたかったのは
華月斎も『嫌がる人間を連れて行く』事を望むのか
ということだった]
(78) 2011/02/14(Mon) 20時頃
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[やがて好奇心を抑えきれなくなったのか、 木陰から一歩足を踏み出し、一平太の方へ。]
オマエ、この前石段で――、 華月斎と友達になりたいって謂っていた。
また、会ったな。 オレのこと覚えているか。
[未だに狐の面を被っているのなら 疑問系で尋ねるように。]
どうかしたのか? 何か怖いものでも見たような感じだぞ。
[彼が華月斎とぶつかった場面を見たとは謂わずに。 小刻みに震えていたのを気に止めたような口調で。]
(79) 2011/02/14(Mon) 20時半頃
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勝丸は、一平太に、そう問うた。
2011/02/14(Mon) 20時半頃
懐刀 朧は、メモを貼った。
2011/02/14(Mon) 21時頃
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[木陰から出てきた少年に驚く>>79]
お前は確か…春松と友達と言っていた…勝丸だったか
[震えているのが知られて困ったような顔になる]
まぁ…ちょっとな…
[言葉を濁した]
(80) 2011/02/14(Mon) 21時頃
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まるでアヤカシと出会って――。 連れてゆかれそうになった人の子みたいだ。
――…。 驚かせたみたいでごめんよ。
[驚いた後に、困った表情に言葉を濁す様を見て、 アヤカシとの言葉を使うも深く問う事はせず。]
(81) 2011/02/14(Mon) 21時半頃
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…え?人の子…? ということは…お前もアヤカシ…なのか?
[華月斎が勝丸の肩に手を置いている光景が思い出された]
(82) 2011/02/14(Mon) 21時半頃
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アヤカシに見えるか?
[からり笑う。 それでも、手が触れないほどの距離を取って。]
不安そうに見えたから、そう表現したんだ。 オマエは華月斎の友達だから、な。
心配してみたんだぞ。
[何時かの話を思い出し。]
(83) 2011/02/14(Mon) 21時半頃
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