204 Rosey Snow-蟹薔薇村
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居間に戻ろうーーーフランシスが 心配するから
[階段を上がりながら そうと ドナルドの思考聞きながら思っていた
が]
ーーーーーーーはい?
[いまなんて?]
(*98) 2014/11/24(Mon) 03時頃
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[気づいたときには、既に何もかも手遅れ。>>507 フランシスよりも離れていたバーナバスと、 彼に庇われていたプリシラが行動を起こせようはずもない。]
―― …… !!
[息を飲む音が悲鳴めいて響く。 ナイフは深々と冬の空のようなグレーの眼に突き刺さり 体内を巡る定めの赤を鮮烈に外の世界に導いた。 プラチナブロンドを染め抜いて。
ニコラは笑い。>>510 軽やかに唇を動かした。 それが最期。]
(527) 2014/11/24(Mon) 03時頃
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[フィリップの言葉>>521に フィリップとトレイル、そしてノックスを順にみて 少し考えたのち、頷いた。
ノックスの首に巻いた白布を緩め片側を離し する、と滑らせ解いて、手をおろす。]
――――……。
[ラルフ、と唇のみで綴る名。 吹雪がおさまれば一緒に山小屋を出る未来の為に 己が身を分け与えようとした大事な、同行者。]
(528) 2014/11/24(Mon) 03時頃
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ああ、そうだな。 頭冷やすにしちゃ、 ちぃと時間掛かりすぎか。
[そんな言い訳して出てきたことを思い出し]
ん?
(*99) 2014/11/24(Mon) 03時頃
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[ニコラの手に光るものが何なのか、気付かなかった。
噴き出した赤>>507。]
ニコラ!
[理解するには頭が追いつかず、その名前を叫んだ。 人差し指が、笑んだ口元に添えられて。]
(529) 2014/11/24(Mon) 03時頃
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[昔、遊んでいた頃。
最後に別れた時、なんて言って別れたっけ。
「また遊ぼう」
確かにそう言った。 あの時と同じように。]
あ、ああ……ニコラ。
[折角また会えたのに、遊んでない。 殆ど話せていなかった昔の友人から目を逸らす。]
(530) 2014/11/24(Mon) 03時頃
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[ドナルドの頷きに安堵する この状況 自分は人殺しの範疇だが ドナルドは 違う と思いたい。 白い布は白いまま 一緒に階段を上がれば ]
血の匂い
[ドナルドと顔を一度みて 駆け出した]
(531) 2014/11/24(Mon) 03時頃
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[僕がラルフの名を出したら怒るだろう? と眉を下げ。布が巻かれていく様を見ていた。 一重、二重…… あぁ、早く。>>519
服がトレイルの血に染まる。 芳しく、舐めたくなる衝動も今はなりを潜めていた。]
……そう、か。僕のせい か。困った な。
可哀想って、 トレイル まで言うんだな。
[こんな形で失ってしまうのは。君の血が、こんな風に流れていくのは。 ただあやす様に背を撫でていた手を、止めた。>>520
チャンスを。我儘なお願いを。]
(532) 2014/11/24(Mon) 03時頃
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[悲鳴のようなニコラの声に向けるは冷ややかな視線のみ。
ずるいずるいと喚くだけの子ども。 我慢も何も知らないで、手を伸ばせばそれでいいと思っている子ども。
愚かな愚かな。
本能に負けてしまえば、失うだけだと。 教えてさえももらえなかったのか。]
(533) 2014/11/24(Mon) 03時頃
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そう言って でてきたんだ
[らしい言い訳に ふっとはにかむ]
………………雪が止んだらって けど……………… というか……なんで………
(*100) 2014/11/24(Mon) 03時頃
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―居間―
あ ―――……
[口元を覆って、ふら 、と1歩、2歩、下がる。 >>531 プリシラの叫びが聞こえる。
自ら命を絶つなんて、思っていなかった。 ディーンに会えるところに行くと、 そんな選択をするだなんて、思っていなかった。
無邪気さを纏った言葉で、無遠慮に理性を嘲笑い。 衝動に何処までも正直に。プラチナブロンドの獣は、散った。
――まだ、ドナルドは戻らない。 ――フィリップも、トレイルと、トレイルを追ったノックスも、戻ってこない。]
(534) 2014/11/24(Mon) 03時頃
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―――…トレ イル
[永遠に、この四つの音を。]
(535) 2014/11/24(Mon) 03時頃
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[階段をのぼるフィリップをちらと見る。 ノックスの意識はトレイルへと注がれるか。 それを確認するようにそちらに視線向けながら 警戒も解ききらぬままフィリップの後に続く。 階段を上がりきった所で、フィリップの声>>531が届いた。]
――ア? ほんとだ。 けど、――…
[フランシスのとは違う、と言う前に彼が駆け出す。]
(536) 2014/11/24(Mon) 03時頃
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あんま心配させたくねぇから。 ――…まあ、それでも心配するんだろうけど。
[はにかむ気配が伝い、目許が和む。]
雪が止んだら、いや、止んでも 一緒にいればいい。
……いやか?
(*101) 2014/11/24(Mon) 03時頃
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―居間―
むちゃ、くちゃだ…… こんな……
[困惑し、呟く。近づくことも出来ないまま。]
(537) 2014/11/24(Mon) 03時頃
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[ラルフとその他……は嗅ぎ分けられる ノックスとトレイル……も けれど他は嗅ぎ分けられない ので ドナルドのけど……の後を察せないまま 居間の戸口を慌てて開ければ
孔雀石が驚きに丸くなる]
ーーーー………………え?
[ニコラが 明らかに死に至る出血量 振りまいて 居間で倒れていたから 呆然と立ちすくんだ]
(538) 2014/11/24(Mon) 03時頃
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[ただ、プリシラを庇うように立つ。 喰らうよりも、喰らわれるよりも、本能さえも飼い殺してともに在りたい。
そんな我慢さえも知らないのか、と。
壊れたオルゴールのように不協和音を奏でるニコラを憐れむように、――蔑むように。]
(539) 2014/11/24(Mon) 03時頃
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過保護な保護者って 大変なんだね
[放任主義の 保護者しか知らないから ドナルドとラルフの大変そうな過去を 想像して くすくすと笑う ……トレイルを殺しても 罪悪感なく]
い いやじゃない いやじゃない けど 獣で人殺し……なんだよっ?
(*102) 2014/11/24(Mon) 03時頃
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フィリップは、フランシスの声に気がついて 首をそちらへ向けた
2014/11/24(Mon) 03時頃
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[『いつか僕もノックスを……』>>523
そこから先は、読めなかった。 だから、トレイルの身を抱え起こし、動こうとする唇を見た。
ズキンとした眼の痛みに、強く両目を瞑る。>>507
開いた時にはトレイルの顔からは血の色が引けていて。両頬を包んで温めようと。
首輪は緩んでいるのに、息が苦しかった。>>528]
(540) 2014/11/24(Mon) 03時頃
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[ニコラの保護者である、ノックスを呼びに行くべきだろうか。 でももうここには居たくない。 バーナバスにしがみつき、顔を押し付ける。
吐きそうだ。]
(541) 2014/11/24(Mon) 03時頃
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[だから、彼の微笑みの意味は分からなかった。>>505 手を伸ばす暇もないほど、鮮やかに、唐突に終わっていた。
分かった時には、もう何もかも手遅れ。>>506]
プリシラ、見るな。
[それでも真っ先に思うのは別のこと。
ノックスが悲しむであろうことまで想像して、それでも男は別の選択肢へ手を伸ばす。]
(542) 2014/11/24(Mon) 03時頃
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―― 居間 ――
[フィリップに少し遅れて居間の扉を潜る。 胸元のサラシの一部は解かれたまま 白布は下衣のポケットに突っこんで。]
――…、
[フランシスを探し彷徨う視線。 けれど噎せ返るような血のにおいがして 声発せぬまま鼻を手の甲で押さえ においを少しでも遠ざけようとする。]
(543) 2014/11/24(Mon) 03時頃
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―居間―
[共に居るバーナバスとプリシラ、そちらへ気を遣うことはできるはずもなく。]
……っ
[は、っと金縛りが解けたように扉が開く音に、振り向いた。 ――フィリップ と ドナルドの、姿。 フィリップも、だが―― なによりドナルドが無事なことに、ほっとして ドナルドに、ふたりに、つんのめるように駆け寄りながら、口にするのは]
ダメだ ここは 血の匂いが
[居間から、遠ざけないと、いけないと思って―――>>543ドナルドの仕草を見れば、なおのこと。]
(544) 2014/11/24(Mon) 03時半頃
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[フランシスが危なっかしい足取りで 入り口までやってくる]
だ め ラルフ おいていけないっ
[この血の匂いはラルフのほど そそられないし 先にラルフを少し食べていた だから 口を抑えながら フランシスと入れ替わりに ソファーに駆け寄って 硬くなったラルフを かぶせてあるシーツごと抱えようと]
(545) 2014/11/24(Mon) 03時半頃
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―― 居間 ――
[駆け寄り、つんのめりそうな様子のフランシス>>544を 支えるように、両の手を伸ばす。 たちこめるにおいにくらりと眩暈がしそうになるけれど 眉顰めるのみでそれを堪えた。]
――…と、大丈夫か? あァ、……血のにおいがきついのは、フランシスも、だろ。
[過保護でまた自分のことを後回し。 大事にされているのだとわかるけれど それはそれで心配にもなる。]
……一階も、血のにおいがする。 トレイルが、階段から、落ちて――… ノックスがついてる、けど
[どうなったか、見届けてはいないから言葉は途切れ]
(546) 2014/11/24(Mon) 03時半頃
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……―――っ
[額を合わせ、ノックスは声を上げて泣いた。 ぽたと雫がトレイルに落ちる。 フィリップとドナルドが去っていく。足音が 遠ざかったから ノックスの傍にはトレイル だけになった。>>536]
……トレイル。
[あぁ、君が生きているうちに。 この音だけは許して欲しい。]
(547) 2014/11/24(Mon) 03時半頃
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―――…愛している よ。トレイル。
(548) 2014/11/24(Mon) 03時半頃
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[顔を寄せて、唇を塞ぐと舌を絡める。 もう声を鳴らさぬものならば。 口内に導いた舌のその根元、やんわりと牙を立ててシノワズリを開かせようと瞼を押し上げ―――噛み切った。
何の為か、まだ分かるかい?
窒息させてしまわないようにと気遣いながら、 こりとした感触と共に 命の欠片を飲み込んだ。**]
(549) 2014/11/24(Mon) 03時半頃
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過保護は大変だけど嬉しくもあった、
[笑う声に少しだけ安堵する。]
いやじゃねぇならいいじゃねぇか。 獣なのは俺も一緒だし それを言うなら俺も共犯だ。
俺と一緒にいればいい。
(*103) 2014/11/24(Mon) 03時半頃
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ひとりで運ぶのはつらいだろ。 俺も手伝う。
……三階の使われてない部屋に運ぼう。 窓、少し開けて温度下げとけば――…
や、階段あるから俺ひとりで運んだ方がいいか。
(*104) 2014/11/24(Mon) 03時半頃
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