68 Trick or Treat? ― Battle or Die ―
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[道化の視界には赤が一つ、放られた。 突如質量を増し、視界を埋め尽くす様に。]
でかくても、避ければ意味がないですよね。
[道化の目には緩やかなカーブを描いておちてくるように、感じられた。 すべての物事がゆっくり進む感覚に、死ぬ前なのかなぁと胸中で零したが。 横のステップで大きな赤を避けようと――]
っ――!!
[足に衝撃が走った。 赤い―林檎も、道化も赤づくしだった―何かが足から生えている。貫いてる? その足を置き去りにするように再び地面に倒れれば スローモーションの続きのように大きな赤い林檎がゆっくり地面に沈むのが見えた。 大きなリンゴは自重のため、地面に触れたところから崩れ始める。 きっと道化の足もそれに巻き込まれたように、もとの形を失うのだろう。
広場には壊れたラヂオのノイズが響く。]
(82) 2011/10/25(Tue) 22時半頃
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ネイサンは、猫の鳴き声に、花が一つだけ反応した
2011/10/25(Tue) 22時半頃
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[ザザザァ、ザアザ、ピ ノイズは姦しく鳴り響く。 人であると、見えるものなら声に聞こえるのかもしれないけれど。 這い出るように右手でもがくが、地面をタイルを削るだけに終わる。
「まだ、大丈夫」その言葉が誰かに聞こえることがあったのだろうか。 怪我のない面積の方が少なくなってきた道化は、地を這いつくばる虫の様。 赤と緑の三日月は消え去ることはないけれど、そこから漏れる息は確実に荒く早い。]
[ぐ、と右手を握りしめ道化は再び立ち上がった。今度は一本足、道化というより案山子の様にふらつき、ぐらつく。]
それ でも、道化は 頑張らなければ いけません
でなければ道化は、いったいなんだったのでしょう
[ゆるゆる開き始める三日月の奥から、再び花弁と赤い体液。]
(85) 2011/10/25(Tue) 23時頃
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道化はよくわかりません。 生まれたわけも、死ぬわけも。
でも 多分意味など、ないのでしょう! 道化に意味があるのなら、それは――どこか、なにか、違います
(*23) 2011/10/25(Tue) 23時頃
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ああ 黒猫?
いえ、キャットレディでしょう、きっと。 道化は 覚えております とも! あのころは 「 」の後ろで 見ておりましたが!
[観客がいれば、道化は笑う。ノイズ交じりで途切れる言葉、いつにもまして聞き取りにくい。 それをし損ねたら道化ではないから。残念ながら気取ったお辞儀はできないけれど。]
もらった布を、落としてしまいました。ごめんなさい。
(87) 2011/10/25(Tue) 23時頃
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ネイサンは、カボチャはどこに?と少しきょろきょろ
2011/10/25(Tue) 23時頃
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道化は意味がないからこそ、道化なのですもの!
消えたら――ぱん! それでさよなら!それが良いのでしょう、きっと
(*24) 2011/10/25(Tue) 23時頃
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ただ――少し、さびしいですが!
[すん、鼻を啜るような音。 どこまで行っても仕草は道化]
(*25) 2011/10/25(Tue) 23時頃
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[猫の鳴き声はどこか悲痛。道化は焦った様に服を漁る。 もちろん、バルーンだって造花だってどこにもない! さて何を渡そう、道化はほんの少し、困った。 感情に対応するよう、赤い薔薇が茎から落ちる。 その代りの花は芽吹きだすことはないけれど、道化は落ちてくる赤い薔薇を慌てて捕まえた。
その間に黒猫は猫嬢へ早変わり。 道化のなくなった部分を見て、首を振る。道化も真似して左手を見て、首を傾げる。 俯き加減のその顔が悲しげに見えて、道化は覗き込むようにしゃがみ込む。一本足で器用にも。]
(94) 2011/10/25(Tue) 23時半頃
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ね、そん な 悲しい顔しないで ください! そんな顔され たら、 道 化 悲し くて 泣いてしまいそう!
[やっぱり笑ったままの顔、しかも赤が花弁とともに溢れ出して慌てて顔を背けた。 先ほど捕まえた、赤い薔薇を差し出して]
今はこれ しかないのです が、受け取 ってくださいな! ――それと、道化は も うす ぐ死ぬでしょ うから、 お菓子が 出てき たらもってっちゃっ てくださいな!
[内緒話をするよう、人差し指を唇の前に立てる仕草]
本当は、あの男の人に あげようかと 思ったんですけど。 彼は強いか ら大丈夫! でしょう!
甘いも のは女の 子に似合い ます。 ゼリー・ビーンズ と、道化のお菓子 南瓜の子と二人 分けてくだ さい ね ! [いまだ伝わらない言葉のまま]
(95) 2011/10/25(Tue) 23時半頃
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ネイサンは、猫の手の指す方、男の姿を見やるけど。伝わらないばかり。
2011/10/25(Tue) 23時半頃
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[猫嬢は人型になっても手は猫の手。黒い毛皮と肉球に、道化は大小の目を細めた。 促されるようにもう一度、猫嬢の方に向き直る。方向転換の度に一本足はふらつくが。
赤で地面に刻まれる文字に、この広場では何もかもが赤色の様。 クリスマスの赤というよりもおどろおどろしく 南瓜のオレンジは血腥い。 文字を読んで道化は返す]
キャットレディ、ありがと うござ います! でも、道化は 「 道 化」なので す。 笑うための、笑わせ るための、 「道化」なのです! 道化 は それに誇りを持っ ています! 「 」には出来なかった こと を 仰せつかったの です 道化が笑わなければ、誰が、何が笑うでしょう?
(103) 2011/10/26(Wed) 00時頃
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ネイサンは、「でもまだ誰も笑わせていませんが!」ちょっとだけ道化は
2011/10/26(Wed) 00時頃
ネイサンは、悲しげに。ニコ・サィナさんは……ねえ?
2011/10/26(Wed) 00時頃
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[女の子に支えてもらえるなんて! ちょこちょこ道化は煩く騒ぐ。ありがとうと、礼をして。更に増えていく文字を見る。 道化は少し、静かになった。]
道化は、ここで 生まれ てからこの方、 笑う以外の表情をしてはいな いのです。 笑う以外の本 当の顔ってなん でしょう。 痛いのも苦しい のも「 」が引き受 けていましたから! 道化の本当の顔は、笑い顔です、よ!きっと!
でも、レディの言葉は、本当に嬉しいです! ね、お願いがあります。 もし道化も今の姿がお化けみたいに見えてて、死んだときに別の姿になったら。 その姿が元の格好なんです。「 」なんです。 良かったら、「 」に笑ってあげてください。 道化は今の言葉だけで、本当に!幸せでしたから。 笑顔を見える幸せは「 」にあげたいのです。
[ダメでしょうか? そう尋ねる道化の顔はいつまでもいつまでも笑顔のまま。見た目も、道化も笑っているからしょうがない。固定されたように広く裂かれた唇も、ぎらついた緑の牙も、散りゆく花々も。全て引き離せない要素。]
(108) 2011/10/26(Wed) 00時頃
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[その人間がこちらに十字を切ったこと 道化は知る由もなかったろうが]
……少なくとも、道化はあの方はキライではありませんでしたよ! ええ、確かに、その……マッドな方でしたが! 相手が先に手を出すのをまっている人よりは、 殺す覚悟も殺される覚悟もあったでしょう? スッキリしてて真っ直ぐなら、道化は好きです、ええ。
お化けだらけの街で、生きて帰れればいい、です、ね!
(*27) 2011/10/26(Wed) 00時半頃
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[表情の指摘には、おやまさか!とでも言いたげに右手を開く。 けれど猫嬢の顔に笑みらしきものが―それが例え、楽しくて笑ったのではないにしても!―見えたなら道化は一層楽しげに唇を引っ張る。]
ああ、神様!猫様? ありが とうござ います! 道化は嬉しくて、ええ、死んでし まいそう!すぐ成仏してしまい そう! [うふふ、と頬に手を当てて立ち上がる。]
もちろんそんな残念なことはしませんけどね! ねえ、レディ、本当にありがと うござ います! 道化、こんな 顔ですけど 本当に嬉しがってます からね!本当の本当に!
[右手を伸ばしかけて、また戸惑った。 けれど今度は、きちんと最後まで伸ばす。拒まれなければ、そのふかふかそうな毛並みの頭を撫でようと]
(113) 2011/10/26(Wed) 00時半頃
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ねえ、道化は、最後に幸せになれました! どうやら「 」も幸せになれそうです!
これなら、意味がなかったなんて、言えないかもしれません。道化失格ですね!! ああでも――道化は、それが、なんだかとっても!嬉しいのです!
(*28) 2011/10/26(Wed) 00時半頃
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[緑にぎらついた爪は、打ち鳴らしていなくても微かに黄緑の膜を帯びているよう。それが出来るだけ触れないよう、指の部分が触れないよう手のひらで。 猫の笑みは確かに、道化の目に入った。 全ての目をそちらに向けていたのだから。 一瞬、見開いた後に細まった目たちが、笑顔を見れたことの何よりの証明だろう。] ニャー!ですね! じゃなくてネイサ!
[遥か昔に交わした言葉に思えるアイデンティティを得意げに。黒い毛並みに黄緑がついてしまったら申し訳なさそうに、払っておいた。 ひょん、と一歩足で向きを変えると]
では、お嬢さん! 道化は最後まで 頑張ると約束したのです、止めてくれるな!ってやつです。 お化けが 元は人間でも!前向きに戦っ て殺そうと思います。 そして道化も殺さ れるのです。それで、いいんだと思うんです。
お嬢さんには見苦しいところをお見せしますが。ごめんなさいね? お菓子以上になにかあげられたら、良かったのですが!
[右手とかいりますか? そんなことを最後に言ってから。道化は一端沈み込んで跳ねた]
(120) 2011/10/26(Wed) 01時頃
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[道化が跳ねた先は枯れ木のお化け。]
あはぁ、あなた、待っててくれたんでしょうか。 よいお化け――いえ、人だったんですね!!道化感激!
でも頑張って殺すのです。それが約束ですから! お付き合いさせて―
[一本足で降り立つのは枯れ木の真ん前、 にいいと引っ張られる口から垂れ落ちるのは黄緑の*]
ごめんなさいね?でもありがとう!
(122) 2011/10/26(Wed) 01時頃
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