88 吸血鬼の城 殲滅篇
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[嘲笑>>279を受ければ、目を細め、キッとヘクターを睨み付ける。]
人の生き血を啜る怪物に説かれる正義など……!
[相手が挑発している事は目に見えてはいたが。 それでも、この男を倒さねば、自分達に未来は無いのだと。 そう、半ば確信めいた思いから。
闇を掴む男に向け、エストックを構えたままゆっくりと間合いを詰めた。]
(285) 2012/04/29(Sun) 23時半頃
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優しいあなたは復讐を望まないでしょう。 これがご恩に報いる手段と驕っているわけでもありません。
けれど、おれには他に道はない。
[立ち上がると、戦支度の仕上げに、細く裂いた白い布を額に巻く。 ヒューが生まれた地方に伝わる「弔い戦」の印。]
(286) 2012/04/29(Sun) 23時半頃
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>>278 ………、――。
[【領主】と自らを認めた男に込み上げる、 得体の知れぬ怒りに、唇を歪めた。
それは彼女を冒瀆した存在への嫌悪か。 ――或いは、彼女を殺さねばならなくなった事への 逆恨みでさえあったのかもしれない]
(287) 2012/04/29(Sun) 23時半頃
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ハ、…狩り、ね。 やれるモンならやってみやがれ。
[挑発するのは得策ではないと判ってはいたが。 命を奪われる覚悟くらいは、 どの任務に臨む際も、出来ていた]
死ぬのが怖くて、異端狩りなんざやってられっかよ。
[それでもせめて一矢報いようと、 袖のカフスを外し、 中に仕込んだワイヤーを引き抜く]
(288) 2012/04/29(Sun) 23時半頃
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──愛していました、クラリッサ。
(289) 2012/04/29(Sun) 23時半頃
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[男――ヘクターの名乗り(>>278)を聞いて口の中で反芻する。 生憎聞いた覚えのない名前。 >>281のレオナルドの言葉が耳に届いて、彼へと視線を向ける。 何か知っているのだろうか。 しかし今はそれどころではなく。
――正義、そんなものどこにもありません。
正義の名の元に裁かれた自分はそれをよく分かっている。 分かりやすく激高するラルフに挑発するような言動を放つドナルド。 彼らが動くのならば自分も動かねばならない。]
風よ。 我が名において命ずる――刃となりて男を切り裂け。
[ヘクターへと手を向け、呪文を唱えると無数の風の刃が彼へと向かって放たれた。]
(290) 2012/04/29(Sun) 23時半頃
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[王がアヴァロンの地を訪れたのは噂に依る。 どのような噂で興味を抱いたかは知れない。 曰くのある土地であったからか 広い土地をまだ若い女が治める事か。 何れにせよ、視察という名目であったのは確か。
アヴァロン伯として粗相なきよう 王らを丁重に持て成した。
宴の夜――。 アヴァロン伯の耳朶に王の声が触れる。 女の身でこの地を守るは大変だろう、と。 求めに応じれば全てを保障する、と――]
(291) 2012/04/29(Sun) 23時半頃
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[アヴァロン伯はたおやかに微笑み 王に礼の言葉を向ける。
“過分な御言葉痛み入ります” “その温かいお心遣いだけで――…”
主に代わり領地をまもる女は 王の申し出をやんわりと断って。
それが仇となったのは身近な者のみが知る事]
(292) 2012/04/29(Sun) 23時半頃
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[魔法が効くとは思わない。 ただ、一瞬でもいい。 隙が出来る事を願ってヘクターを見つめる。]
(293) 2012/04/29(Sun) 23時半頃
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そう焦るなよ、餓鬼共。
[武器を手にし、向かって来ようとする連中の機先を制し くつり、と嗤って掲げた手を握る。 魔術師から放たれた風が服を裂き、肌を裂いたが 動じることさえしなかった。
いくつも開いた傷口が、見ている間にも癒えていく。]
(294) 2012/04/30(Mon) 00時頃
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お楽しみがここで終わったら、つまらないだろ?
そら。狩りの始まりだ。 精々逃げ回って、オレを楽しませろよ。
[闇を握り込んだ腕を一振りする。 途端、闇色の風が塔の中を吹き荒れた。
闇は人間共に絡みつき、覆い尽くし、 その身体を城のどこかへと投げ出して消える。]
(295) 2012/04/30(Mon) 00時頃
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だいたい、人間どもは一人ずつ恐怖に落としこんでから 喰らったほうがうまいからな。
[考えた拍子に空腹を思い出して、 ひそかに眉を下げる。]
――― あー。 腹減った。
[呟きを声に漏らすようなヘマは、さすがにしなかった。]
(*13) 2012/04/30(Mon) 00時頃
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[エリアスの詠唱>>290を聞けば、僅かに身を逸らし風の軌道を確保し。 男の肌が風で裂かれるのを見れば、ホッと安堵の表情を浮かべるも…。]
なっ――…。
[傷口が塞がっていくのを目にすれば、思わず驚きの声をあげる。 次の瞬間、男の放つ闇>>295に飲み込まれ――。
――――意識まで、暗い淵に落とされた気がした。]
(296) 2012/04/30(Mon) 00時頃
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[「ヘクター・ロックウェル」の名乗りに、錬金術師の双眸は知らず輝きが点り、笑みのかたちの唇が引き攣る。 「ヘクター」の灼けつく敵意に、彼の手の中で渦巻く闇に、背筋が粟立つ危機を感じつつも、「彼が蘇った」という事実に身震いするような感銘を覚えずにはいられなかった。]
(297) 2012/04/30(Mon) 00時頃
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[大事な騎士が傷ついて帰るまで クラリッサは王の申し出は親切心に拠るものと思っていた。
領内の橋の補修工事の許しを得にゆくヒューが 痛ましい姿となる事など想像だにしなかった。
分かっていれば騎士を往かせる事はなかったのに。 騎士の傷は愚かなクラリッサの落ち度による]
(298) 2012/04/30(Mon) 00時頃
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掃除夫 ラルフは、メモを貼った。
2012/04/30(Mon) 00時頃
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― 螺旋階段 ―
[黒犬の口から漏れているものは間違いなく人間の言葉>>249]
なるほど。 魔物というだけあって、少しは頭もまわるようだな。
[一体どれくらいの強さなのだろうか、検討はつかない。 隙を伺いながら、いつでも剣を抜ける準備をする]
(299) 2012/04/30(Mon) 00時頃
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[城の深き場所で眠る女の耳朶に*騎士の想いが触れた気がした*]
(300) 2012/04/30(Mon) 00時頃
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>>295 …っクソ、…! ケッタクソ悪いオッサンだな!
[漆黒の突風に顔を押さえ、吐き捨てる。 闇色は触手の様に身に絡み、 無理やりに空間の狭間に己を取り込んで行く。
引きちぎられるような痛みが全身を襲い、呻いた]
ぐ、っう…!!
[その姿は、その場から消え――*]
(301) 2012/04/30(Mon) 00時頃
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