78 光環の戦溟 ― bloody searoar wars ―
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だからって、… ひいたって、俺は… 後悔、するんだ…っ ぅ、あああっ…!
[瓦礫を押しのける。 痛い、という感覚も鈍ってきた。 星命《テュケー》だろうか、温かいものを、感じるようになってきた。 そいつのお陰で、まだ、立ち上がれる。]
お前、モノの教え方、雑なんだよ…!!
[体験しろ、とか言った割に、ぼこぼこ殴るだけじゃないか。 もーちょっとわかりやすく、しろよ!!]
(257) 2012/02/08(Wed) 01時頃
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これっくらい、受けろ、っんのやろおおおお!!!!
[体力ももう、やばい。
苛立ちごと叩きつけるように、拳を地に。
地割れのようにして、荒れる大地の力を、あいつにぶつけてやる…!!!]
(258) 2012/02/08(Wed) 01時頃
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オスカーは、ヴェラに今、どこまで通じるか…!!
2012/02/08(Wed) 01時頃
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―赤い海を臨む海岸―
あー、派手にやってんねー。 いったいし…。
[力と力のぶつかり、空気が震える。 身体をなんとか起こしてそちらのほうを見た。]
遠いか、見えないな。
[そうため息をついてから電子端末《デジ・プール》を取り出す。 画面をタップし力の発生源を探していく。]
(259) 2012/02/08(Wed) 01時頃
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/* セットしてあります。問題無し。 ゆっくりするといいのですよ。
(*9) 2012/02/08(Wed) 01時頃
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[辺りが、白の世界に変わる。
全ての視界を奪う程の、暴力的な迄の光とほぼ同時に鳴り響く、轟音。 巨大な雷の柱が、赤く染まった海へと落ちた。]
そんなに飛びたいなら、飛ばしてあげるわよ。
[キレている。 聞こえた囁きに、笑みをもって応えた。
彼女を中心として巻き起こった竜巻は、そのコンクリートを軽々と破壊し、全てを巻き上げようとする風に抵抗する力を魔犬が持っていなけらば、それらを軽々と遥か上空へと吹き飛ばしてしまうだろう。
四凶の取り憑いた犬は、どうなったであろうか。]
(260) 2012/02/08(Wed) 01時頃
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………苛立つのはよくないねー。
[そう、電子端末《デジ・プール》に笑みを浮かべる。]
……アイツは、あの時のこと忘れてしまったかな。 大地に与える力は、そっちじゃない。
[あの時の子猫が――――。 与えたものを持っているなら。]
………キティ。 契約違反はオレのほうか、なっさけねー姿だし。 アイツのトコには行けないな。
[今度こそ大鎌《サイス》を杖代わりに立ち上がった。]
(261) 2012/02/08(Wed) 01時頃
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― 王都 / セヴィアルファ城 / VIPルーム(露天風呂付き) ―
イタタタタタ…… っ あ あーーー〜〜〜〜 きっくぅぅ……
[整体で全身の凝りを解してもらいながら、声を上げる。 相当身体が固くなっていたらしい。すごく痛い。]
ひっ ふぅ〜〜…… え、ええ。まあね…… ここに来るまで歩きながらノート読んだりしてたしね。
[整体師に、凝りの原因に心当たりが無いか尋ねられて答える。 封印から目覚めてから、この城に来るまでを振り返る。 無理な運動や場所を選ばない読書――…… 思い当たる事はいくらでもあった。]
(262) 2012/02/08(Wed) 01時頃
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[同時に思い出されるのは、その間自分を守ってくれた人のこと。]
ペラジーは……上手く、上手くやってるのかしらね。
[視線を少し動かす。 整体を受けるために脱いだ服と一緒に置かれているベルトと 短剣>>4:143が視界に入った。]
そろそろ、南極星《セレスト》を見つけるくらいしてると良いけど。 ……見つけたところで、どうするかは。彼女次第か。
[彼女には、捜せ、としか言っていない。>>133 意図的である。「優しい」彼女に、零の匣《BOX》を強制的に 開く方法>>3:377>>3:378をあの場で告げたところで、 素直に受け入れられるとは思わなかったから。]
(263) 2012/02/08(Wed) 01時頃
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早くした方が、良いのは良いんだけどね。 それと、彼女の意志はまた別問題……別問題だわ。
[今自分が居る……ここ、王都はまだ比較的無事だ。 "Blaze Wall -風雲焦がす聖火の城砦-"も発動した。 この地に関しては、まだもう少しの猶予は許されている。 だからこそ、『最後の砦』に選んだ訳だが。 しかし、ある上級天使が危惧した>>169ように…… 王都から一歩でも出た先は、その限りではない。]
本当は。本当は私が出張れれば良いんだけど。 けれど、私は――《聖火の勇者》は、匣《BOX》には近寄れない。
(264) 2012/02/08(Wed) 01時頃
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私が振り翳す"火"こそ、ヒトの"罪"の象徴でしょうしね。 ――……ヤツらにとっては。
[ヒトが火を得る事=罪とするような話は珍しくない。 自分が知る神話の中では、Prometheusが天界から火を盗んで 人類に与えたために、激怒した神がPandoraに災禍の匣を 持たせて人類に送ったのだったか。うろ覚えだが。]
モノが匣《BOX》というモチーフである以上、私の火《罪》を 下手に近付けて刺激しない方が良い…… どんな反応を示すか、わかった物ではないから。
["鳳凰"や"恒星"とは違い、"勇者"は飽くまで"ヒト"だ。 なればこそ、"罪"の概念を強調されかねない。 だから匣《BOX》に関しては、クラリスに任せている。>>180]
(265) 2012/02/08(Wed) 01時頃
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……手を出せないと言うのも、酷ね。
[「役割分担」>>2:149 自分にそう言ったのも、ペラジーだったことを思い出しながら。 兎にも角にも。匣《BOX》に関しては他の誰かに任せるしかない。 その間に自分は、自分がやるべき事を果たす。>>4:105 ヒトの最後の砦として王都を護るのもそうだし、 まだまだ頭脳労働で片付けられる事も残っている。 そして――……]
(266) 2012/02/08(Wed) 01時頃
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あいたたたたたたたたたたた っっ!!!
――――〜〜〜〜〜〜、
……もっと もっと優しく――…… いたたたたた!!
[こうしてマッサージを受け、凝りを解しておく事―― 万全な自分を造っておくのだって、"やるべき事"だ。きっと。]
(267) 2012/02/08(Wed) 01時頃
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『この"気"――なんつうもん乗っけてやがんだァ、この犬! ただの犬っころじゃねェ、トーテツ、トーコツ、キューキ、コントン! 二匹に四匹乗ってる重魂《デュアル》ってだけじゃねェ、魂の大きさがケタ違いだ! 容量《キャパシティ》ブッ壊れてんじゃねェのか!』
[男は迫り来る地を這う犬《レザボアドッグス》を剣で薙ぐ、薙ぐ、薙ぐが、しかし数が多い。 閉鎖された倉庫で叩くには、巨躯のこちらに不利がある。]
『旦那ァ、そんななまくらで斬ってちゃァ、この親玉はどうにもなんねェ! 俺っちを乗っけてくれやァ!』
[龍は、痺れを切らすように叫んだのであったが。]
(268) 2012/02/08(Wed) 01時頃
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『『ああ、恐ろしい。更年期障害《ヒステリー》か』』 『『ああ、嫁にはしたくない手合いだ』』
[鳴り響く轟音―竜巻に犬たちは巻き上げられていく。 きゃいん!きゃいん!!と声をあげて空を飛ぶ犬たち。]
『『ああ、羨ましい羨ましい。空の者は地の者の痛みを知らない』』 『『ああ、羨ましい羨ましい。常に勝ち誇った顔で見る』』
[犬が巻き上げられつつ―それでも執念で倉庫内の人影に 喰らいつこうと牙を剥いて襲いかかっては来るが。 四凶の犬《テリー&ドリー》はまるで地に植わっているかのように、 竜巻にも飛ばず―空とは縁がないようだ。]
(269) 2012/02/08(Wed) 01時頃
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うん、うん。……泣かないよ。 だから、教えて。 シメオンの識ってること。
[諭すような北極星の声に、何度も頷いた。シャラン…と哀しげに啼く金十字>>+308を撫でて。
しかし、金十字は己の問いかけに口ごもるように、輝きを弱める。 はらはらと、まるで涙のように、金色の淡雪が舞った。
――"残酷なこと"。>>+309 彼の告げるその言葉に、南極星は知らず、唇をきつく噛み締めた。
金十字が放つ清らかな光《おと》が、オアシスを震わせる。]
(270) 2012/02/08(Wed) 01時頃
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まだ、降参しないのか?
[瓦礫の中から這い出てくる。 既に全身、満身創痍の様相を呈している。 だが、揺るがないのは、堅牢の意志《ゼンレイデフクツ》。
どれだけ圧倒的な力を前にしても。 光を決して失わない少年。 暖かく、真直ぐ、純粋な想いの力を宿す双眸。
死女神のその唇が、数度蠢いて見せた]
(271) 2012/02/08(Wed) 01時頃
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――――育ったな。 強く。
(*10) 2012/02/08(Wed) 01時頃
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[少年に、その唇の紡ぐ意味を理解する暇は与えない]
だが。 私を砕くに唯一必要な
私の『血』は、足りない。
[陽炎の様に、荒狂う大地を影法師がすり抜け。 次の瞬間、少年の姿は、建物を、岩を巻き込んで、遠く海岸にまで吹き飛ばされていた]
(272) 2012/02/08(Wed) 01時頃
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[辺りが、白の世界に変わる。
全ての視界を奪う程の、暴力的な迄の光とほぼ同時に鳴り響く、轟音。 巨大な雷の柱が、赤く染まった海へと落ちた。
無論、僅かの隙、こちらも目が灼けるように痛んだが。 龍《ナシート》は、天雷にひひひと攣れて笑う。]
『"雷"!! お天道さんの光でいっちばん鋭いやつが、降りてきなすったァ! ひっひひ、燃えて、燃えて、燃えてきたぜェ旦那ァ!』
(273) 2012/02/08(Wed) 01時頃
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ボクの中にある、二つの匣《BOX》――
いい匣と、わるい匣――
[南極星に理解できるようにと、それは大雑把な説明だったが。]
"いい匣”を、開くには――
[北極星《シメオン》が告げる、星《せかい》を救う方法>>+311]
―――…幻想の刃でボクの身体を、貫く……
[唇が、彼の言葉を繰り返す。]
ねえ、シメオン。 その"いい匣"を開けば…… この星を救うことができるかも、しれないの…?
(274) 2012/02/08(Wed) 01時半頃
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『『『ああ、窮奇さん』』』『―……あいよ。やれやれ』
[そのとき、竜巻にぶつかるように北より吹く広莫風。 犬の背後に見える翼(捻じれているが)を持つ虎。 刃が竜巻に紛れて―あらゆるものを切り裂くように。]
『はは、龍《ヘビ》よ鳳凰《ニワトリ》よ。 東の玉蜀黍畑からもぎ取って来て尻で捻ってやろうか。』 『ああ、それは面白い。洋梨《ラフランス》みたいな顔しやがって』 『ああ、あの鳳凰《ニワトリ》―いくつだ?あの髪の色』 『ああ、あれが若づくりか。気苦労のたえないことだ』
(275) 2012/02/08(Wed) 01時半頃
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龍気装天!! 神天霹《ジンテンヘキ》!!!!
[大剣に宿す禍気は、龍気に天雷混じり漆黒の刀身に紫電走らせる。 竜巻ごときでは地より離れぬ、縫い付けられたかのような二頭の犬に、くろぐろと向かい合った。]
(276) 2012/02/08(Wed) 01時半頃
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/* 了解した。感謝する。 明後日には姦しい四卿が囁いて居る事に期待あげ。
(*11) 2012/02/08(Wed) 01時半頃
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…? どういう、
―――――― ッ!!!!
[何か、聞こえたような。 言ったらしいものを、確認しようとして…また、ぶっ飛ばされた。]
[ (轟音) ]
[ (破砕音) ]
[それを聞くには、俺の頭はぶっ飛んでたらしい。 訳がわからなくなって、ああこれは死んだかなって思った。
でも、なんでかまだまぶたは開く。]
(277) 2012/02/08(Wed) 01時半頃
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―― 赤い海を臨む海岸 ――
[俺は、海岸に転がってる、らしい。 体がまだ、動く。 それは俺の想いが体を支えていたから、のようだけど、強引な手段であることに変わりはない。痛い。めちゃくちゃ痛い。 なんで俺死んでないんだ。]
く…… ……
[なんとか起き上がって、ぶっ飛ばされた方向を睨む。 あいつは、まだ、こっちにきてるだろうか。
割と近くに、10年も前に会ったっきりの「おにいちゃん」がいるなんて、気づく余裕はまだ、ない。]
(278) 2012/02/08(Wed) 01時半頃
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『『ああ、彼だ』』『『ああ、匂う匂う』』
[テリーとドリーは赤い目をしてその愛らしい見た目も ―……今では単に禍々しいオーラを醸しながら。]
『『あれが宿主か』』『『ああ、面のような顔をしている』』 『『表情をどこかに棄ててきたのか』』 『『ああ、きっと家庭に恵まれなかったのではないか』』
[好き勝手に言いつつ、紫電走る刀を見据える。 羨ましい羨ましい―嫉妬《SHIT》の気が充満する。]
(279) 2012/02/08(Wed) 01時半頃
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―― 赤い海を臨む海岸 ――
[コツ、カツ、カツ……]
お前には無理だ。オスカー。 もう子供の駄々はやめろ。
[抵抗する力は、大凡残っていないだろう。 傷だらけの身体。青く腫れ上がる左腕を容赦なく掴み、高く吊り上げる。 少年の身長では、足が大地に着くこともない]
(280) 2012/02/08(Wed) 01時半頃
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ヴェラは、フィリップの姿がそこに在っても、気にも留めない様子で
2012/02/08(Wed) 01時半頃
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『ううるっせェや犬どもが! ヘビヘビヘビヘビ言いやがって!』
[面のようと称された顔は、何を言われようとも、ナシートが何を叫ぼうともやはり変わらず面のようだった。 男からは口を開かない。閉ざされた口は、余計なことを零すこともない。]
『そんだけでっけェ顔して何が妬ましいってェんだかなァ、ゴーツク野郎! 来るなら来いやァ、チビ助ェ! じゃなきゃァ、こっちから行ってやんぜェ!』
[紫電は舞う。眼前の犬に大きく一歩踏み込み、地の上すれすれを横に一息に薙ぎ払った。]
(281) 2012/02/08(Wed) 01時半頃
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――、――。
[何を話しているのだろう。 漏れ聞こえる言葉に首を傾げる。
そして、>>274にきょとりとして…]
幻想の刃で、アンタを?
[それはつまり、生命力《ミライ》に続いて、 生命《イノチ》も失ってしまうかもしれないということ…。
はっとして両手で顔を覆っって、ペラジーを見た。**]
(282) 2012/02/08(Wed) 01時半頃
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ぁ、 っぐう……
[折れてるんじゃないか、って思う、腫れた腕。 それ一本で、ぶら下げられて。 痛いって思っても、呻くくらいの声しか出なかった。]
や、 だ……っ
[べえ。舌を出す。 これが精一杯なんて、情けなさ過ぎて笑えてくるけど。
もう、あんな涙は、嫌なんだ。]
(283) 2012/02/08(Wed) 01時半頃
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