276 ─五月、薔薇の木の下で。
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[ 談話室から去った後、フェルゼの跡を辿るように歩を進める。
片耳塞いでギリ、と奥歯を噛んだ。]
違う……、違う、違う。
[ 焦がれてきたものが、こんな歪んだものでいていい筈がない。]**
(200) 2018/05/22(Tue) 15時半頃
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イアンは、メアリーは今でも綺麗で、羨ましいと思っていた
2018/05/22(Tue) 16時頃
オスカーは、薔薇の芳香と共に頭の中で響くオルゴールの音に気が狂いそうだった。**
2018/05/22(Tue) 16時半頃
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[ 結局、───理由と言われると、 ……自分が落ち着かないからだ、と、 たった其れだけの返答には成ってしまったけれど
同時、今の己は末端ではあろうから、 欲求が、薔薇の求めるものでは あったろう。
──── 兎に角、欲しい。 足りない、 と それだけ。]
(201) 2018/05/22(Tue) 17時頃
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[ 酸素の代わりに交換するのは、 きっと、 心を狂わす薔薇の香り。 欲に色づく茶は、ぼぅ と 解けた灰色を認め、]
─────……嗚呼、 くそ、
[ ため息と共に零れるのは、 倫理を飛び越え、背徳心を無視しても "信じられない"己の体への、 苛立ちのような。 制御のきかなさを吐き捨て、 それでも獣を押さえ付け、 熱に掠れた喉が問う。]
(202) 2018/05/22(Tue) 17時頃
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――― 逃げるなら、今のうちだが。
[ 誘う薔薇の木立の先、 すこぅしばかりの暗がりへ 人目なんて気にしている余裕は全く無いから、 ――― 連れ込むことも 厭わないだろう。]
(203) 2018/05/22(Tue) 17時頃
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デカくてかつげないから引きずってくんだろ、床の上をな。 それに病人を蹴るような性格はしてねぇよバカ。
まあ、お前のその腐った顔見れただけでもいいとするかな。 凹みついでに髪でも切ってこい。その方が少しはマシだ。
[>>192マークの反応を見るに重傷でもなさそうで まあつまりクソ振られたようなものだろと思うことにして]
(204) 2018/05/22(Tue) 17時頃
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やっぱりケヴィン先輩は変なのか。 なんだろうな、雰囲気がこう普段とは違うつうか。 パンの匂いしないから?
[返事をしつつ茶葉を探したりカップを探したり がったんがったんやっているが結果は芳しく無い 諦めてぬるい水だけグラスに入れてソファへ戻る]
(205) 2018/05/22(Tue) 17時頃
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バラの匂いってのはあれだろ、庭からするような。 窓あけてそれ嗅いで俺らもちょっと変になりそうだった。 それに「捕まる」? なんかロビンもんなこと言ってなかったか。
[>>114あの時はなぜそんなことを言うのか 理解できなくて反応もしなかったが >>1933人で会って居た時にすでにもう そう思えるような言動があったという事だろうか]
(206) 2018/05/22(Tue) 17時頃
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もう捕まってて、まだ誰かをってんなら…… 危ないのはロビンだ。 階段降りた時に居た先輩にロビンが付いて行ってる。 だが捕まってどうなるんだ? 今この寮に残ってる人数だってそう多く無い。
[そもそも何か超常的な宇宙人?パワー?が働いているとしたら ちょっと絵が描けるだけの自分にはできることは無い せいぜいヒューの寝顔を眺めながら過ごすくらいか]
(207) 2018/05/22(Tue) 17時頃
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医務室の二人は捕まったってこと、か? 確かにヒューもバラの匂いは嗅いでたけど それなら俺だって同じ条件の、はず……だし?
[何かがわかりそうな気がしたのに まだ解決へのピースは足りないようで答えは出ない 誰かを欲しがる気持ちには少しだけ覚えがあるが それ自体は何かに与えられたものだとは思えなくて なんでもない痕の残る掌をぐっと握りしめる]
(208) 2018/05/22(Tue) 17時頃
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まーいいわ、とりあえずケヴィン先輩殴ってみるかな。 腰抜けのマークはまあそこで菓子でも食ってろ。 先輩の俺がおすそ分けしてやるわ。
[先ほど購入しておいたクッキーの子袋をテーブルに一つ置く]
だから、お前は俺が戻るまでに茶いれとけ。 あれさっぱりわかんなかった。
[そう言い残して談話室を後に中庭へ 凸凹コンビの姿を探して鬱陶しい空気の中駆けてゆく**]
(209) 2018/05/22(Tue) 17時頃
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[ イアンの言葉は正しかった>>168 偉そうに言った割に自分を受け入れるのはまだ難しかったから。 最初からだめだった>>169 きっと彼の抱える境遇と自分の境遇は異なるもの。 だが、痛い程に刺さる言葉の棘だ。
今でも自分を好きだとは思えない。 ベネットから父を、母を、音楽を奪って 綺麗な花に、マークに触れてしまった事、 オスカーに共犯の罪をなすりつけた事。 これはすべての過去を無かったことには 出来ないのだから。 ]
(210) 2018/05/22(Tue) 17時半頃
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[ イアンは忘れるとは口にしなかった。 あの時のようになかった事には互いに出来ない時間。 それがお互いに何を与えるのか知らないまま、自室に戻った。 しかし同室のモリスの姿は相変わらずない。 流石におかしく思った後、医務室を覗き、 そしてようやっとモリスとヒューに起きた異変を知った。 ]
(211) 2018/05/22(Tue) 17時半頃
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―医務室―
[ こわくないの、と。何かに怯えていたモリス。 彼は一体何を恐れていたのだろう。 尋ねることはできず、その手を撫で。 ヒューに関してはもっと早く気づいてやれればよかった。 包帯の跡に触れながら思う後悔。 何故、こんな事が? 終わらない夜に眠り続ける生徒達。
ふと、イアンの言葉>>171を思い出した。 「少なくとも彼のこと」それはどういう意味なのだろう、と。 しかし此処に彼はいない。答えは聞けない。 ]
(212) 2018/05/22(Tue) 17時半頃
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夢の中ではせめて安らかであれるように。
[ 二人に願ったのは結局気休めのような言葉。 そっと医務室を後にする。 あれほど膨らんでいたピアノへの渇望は 薄れていたが、結局足は中庭の方へ。 その間、後を追っていたらしい誰か>>200には気付くことはなく。 ]*
(213) 2018/05/22(Tue) 17時半頃
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[ この時、談話室にすぐ向かえば、なんて。 そんな後悔、したところでそんもの。 ]
(214) 2018/05/22(Tue) 17時半頃
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―中庭―
[ 青い芝を踏み締めた。 その時、東屋の方で音>>125が聞こえた。 きらきら光る夜空の星。 狂った旋律、ミスタッチによる歪み>>122 それでも何かに駆られるような音に 一瞬足は止まってしまった。 ]
誰が、――……弾いて。
[ 確かめようと再び動く脚。 東屋に向かったその時、月夜の下で ]
(215) 2018/05/22(Tue) 17時半頃
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――――――…………。
[ 唇を重ね合う影二つ>>188>>190 その光景に掻き立てられるよう流れ込むのは、 オスカーに押し倒され、マークに口付ける姿>>111>>119 ぴたりと合わさり思い出せば足は後ずさり、 バレないように口元を両手で覆った。 早く移動しなくては、そう思いながらも 視線は暗がりへ向かうその姿>>203に釘付けになる。 その二人を探す風>>209はまだ知らず。 中庭の隅の方、死角の方で唇を引き結んでいた。 ]**
(216) 2018/05/22(Tue) 17時半頃
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イアンは、フェルゼはあれからどうしたのだろう
2018/05/22(Tue) 17時半頃
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[ヴェルツとのことを少なくとも、と口にしたが 何も事情を知らない聞き手にとっては>>212 よく分からない言葉だっただろう。
男はまだ、廊下で座り込んでいる。 静かに、静かに。夜に潜む獣のように。 動く様子は無く、赤い花の香りを漂わせるばかり。]*
(217) 2018/05/22(Tue) 17時半頃
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[薔薇に捕まる。>>2:221 もし自分を不当に捕らえるようなものがあれば、多少の痛みを伴ったって足掻くつもりだった。
だけどこれは、痛みとは真逆の甘さで、逃げようという気が起きなくなる。こんなの、聞いていない。
平常心でいられたならば、もっと違う反応になったかもしれない。>>203
しかし逃げるにはもう遅い。既に薔薇の香りは心を狂わせ、唇から呪いを感染させていた。心も体も乱すそれに、抗う術はなく。]
(218) 2018/05/22(Tue) 18時頃
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……駄目そうです。
薔薇の棘が優しくて、逃げられない。
[熱に浮かされて、夢うつつに呟いた。
今は自分を探す者にも、新しく見ている者にも気づく余裕はなく。>>216
何もかも放り出して、先程のようにケヴィンの大きな手に掌をあわせ、撫でるように握った。*]
(219) 2018/05/22(Tue) 18時頃
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は? あい?あがぺ?
[ それはまだ、甘い接吻の様子を目撃する前(>>177)。 手を引いた片方が寄越した、視線と言葉。
薔薇の香の中に ほんの淡く、小麦の匂いを感じた気がした。 ]
(220) 2018/05/22(Tue) 20時頃
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[ 聞こえてしまっている、と告げる(>>*57)声が 自らの罪――それを罪と謂うかは知らないが――を(>>*58)乗せて
射られる、眼孔。
まるで嫉妬のような口振り(>>*59)をして でもそこに《あい》も、《こい》もきっとなく。 しかし心地良い、言葉の棘。 ]
(*65) 2018/05/22(Tue) 20時頃
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ぶ ―――っはははは!!!!
[ 場違いに、突然笑い出した俺に かわいこちゃん(>>184)は驚いたかもしれない。 下級生の気遣いも知らず。 また、直接問われようとしていたことも同じく。
派手にふきだして。 少しして、変わる二人の空気に口を噤めば 本日は月下のキス日和だそうで。 ]
(221) 2018/05/22(Tue) 20時頃
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[ 本当に、人の子は面白い。 簡単に「枯れるな」、(>>*59)と謂い。 簡単に「ずっと生きろ」、(>>*61)なんて謂う。 ]
(*66) 2018/05/22(Tue) 20時頃
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[ 傷だらけの自分の手を見て、笑った。 それは悲しさではなく、何かを思い出したように。 ]*
(*67) 2018/05/22(Tue) 20時頃
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and the years approach when you will say, “I find no pleasure in them”
before the sun and the light and the moon and the stars grow dark,
――and the clouds return after the rain.
(*68) 2018/05/22(Tue) 20時頃
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[ 薔薇の向こう側への誘い(>>203)。 それに掌が合わさるのなら(>>219)、 薔薇(おれ)はもうただの風景となり 二人の間を、甘い甘い匂いが噎せ返るように包むだけ。
ただひとつ。 芳香にのせることなく浮かんだ言葉は 赤くもなく、ぽかりと浮かぶ灰色でもなく。
夜に見せた、夏の木漏れ日の幻影。 ]
(222) 2018/05/22(Tue) 20時頃
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夜が明けたら、悪夢から叩き起こして。 雨だって止ませて見せるさ。 [ 根腐れてしまわないうちに。 あの《花》を助けられると、良いのだけれど。 ]*
(223) 2018/05/22(Tue) 20時頃
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ユージンは、ケヴィンとロビンが薔薇の向こう側へいくのを見送った**
2018/05/22(Tue) 20時頃
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[ 絡まる薔薇蔦は 気付かぬうちに囲い、締め上げ、 荊は甘やかに 柔肌を傷つける。 呪いを刻み、 欲を植え付け、 ――――― 深紅の世界を幻視する。
熱の浮いた息を付き、 夢うつつのちぃさな身体を 薔薇の木陰に誘いながら、]
(224) 2018/05/22(Tue) 20時半頃
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――――――……… 、
[ 振り向き様に 薄い唇に指を寄せ、 しぃ、 と 悪魔の口止めを>>216 追うもの>>209に見られぬうちに、隠れ行く。 *]
(225) 2018/05/22(Tue) 20時半頃
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