228 【誰歓人狼騒動】滄海のカタストロフィ
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――ッ、
[出発の汽笛の音>>#0に、小さく肩を震わせる。
陸から海へ。 逃げ出す。自由になる。檻を壊して、敵も壊して、全部捨てて。
大丈夫、大丈夫。
誰も、追いかけてこない。誰も、もう、自分を]
(3) 2015/06/21(Sun) 02時半頃
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[黒いパーカーの前を留め、風で乱れた前髪を押さえる。 少しでも包帯が目立たないように。 薄汚れてしまったそれは人を不快にさせかねない。
こういう船に乗った経験など皆無で、頭の中が混乱している。 そもそもどこに行くのかも把握していない。 案内図さえ見つけられず、結局辿り着いたのは甲板だった。 突然開けた視界。眩しげに眼を細める。 空と海、二つの青と、船の白が鮮烈すぎた]
……。
[そして誰か――グロリア>>4の気配に、はっと振り返る。 色彩に圧倒されていた瞳が瞬く。 今まで会ったことのない種類の女性に、なんと挨拶をしたらいいのかも分からず、小さく頭を下げた]
(5) 2015/06/21(Sun) 03時頃
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逃亡者 メルヤは、メモを貼った。
2015/06/21(Sun) 03時半頃
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[すてきな、てんき。 ロボット染みた動きで空を見上げ、また眩しさに負ける]
こん、にちは。
[小さな声はやはり掠れている。 女性と視線を合わせず、視線はどこか彷徨う]
怪我、みたいなもの。 ……大丈夫。換えは、ないけど。
[聞かれたことひとつひとつに答えて。 最後の親切な申し出に、えっ、と驚いたような声が漏れた]
(8) 2015/06/21(Sun) 04時頃
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[なんて答えたらいいんだろう。 結局言いかけた言葉は小さすぎて、波の音が消してしまった]
……さっき、歌が聞こえた。 綺麗なうた。
あなた?
[甲板に出た時に聞こえたメロディ。 耳に残って、気になって。 どこか唐突な問いが、自然と口から零れ落ちていた*]
(9) 2015/06/21(Sun) 04時半頃
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[問い>>9への女性の返答はどんなものだったろう。 ようやく落ち着きを見せ始めた心臓の音。 恐る恐る、そうっと、女性の容貌を伺おうと視線を上げる]
――きれい。
[語彙は、少ない]
…………僕は、メルヤ。 あなたの名前、は……。
ご、ごめんなさい。 嫌だったら、いい。
[すぐに口をつく謝罪は癖のようなものだ]
(15) 2015/06/21(Sun) 17時頃
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[船の進む先には、どんな世界が待っているのか。 終わりを迎えるために始まった旅]
……。
[船のデッキの先端近くに、もうひとり、客の姿>>10が見える。 多分、年はそう変わらない、青年だ。 この女性も、あの青年も、何のために、何を求めてこの船に乗っているのだろう――小さく首を、傾ぐ]
(16) 2015/06/21(Sun) 17時頃
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[あの歌、また聴けたらいいのに。心の中でそっと]
ぐろり、あ。グロリア。
[綺麗な彼女の名前を一度、二度、諳んじて。 メルヤという名を褒めてくれる言葉に、瞼を震えさせる。 だってこの名前は、嘘だから]
僕は、チケットを貰って、……それで。 グロリア、のんびり出来るといい、ね。
[いつの間にか、広い空は茜色から藍へと移り変わっていた。 明るすぎる太陽は眠りの中へ。 夕食>>22と聞けば、思い出したかのように腹の虫が鳴き、 彼女に着いてダイニングルームへと]
(23) 2015/06/21(Sun) 21時頃
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―ダイニングルーム―
[大皿に並ぶ料理の前に立ち尽くす。 ぐー、とまたお腹が鳴るが、途方に暮れたようにきょろきょろと辺りを見回して]
これ、食べていい? ……ぼ、僕も?
[先程デッキで見かけた青年>>21を見つけ、服の裾を引いた。 グロリアとの会話でもそうだったが、 僕、という一人称はどことなくたどたどしい]
(24) 2015/06/21(Sun) 21時頃
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……!
[突然目の前を横切り、近くに止まった鳥>>29に後ずさる。 かしこそうな鳥は、自分が隠している何もかもを見透かすような瞳をして、こちらを“愛想なく”一瞥した]
あ、……そう、なんだ。
[グロリア>>37の言葉にほっとしたように頷く。 先程話しかけた青年>>24は自分に気付かなかったようだ。 小さい声に小さい力だったから、仕方ない。 先程の鳥を肩に乗せた青年と連れ立つ姿を見送って、料理を思いのままに皿に乗せる。 お肉と、お魚。フルーツ。栄養バランスなんて言葉はない。 丁寧丁寧に盛り付け終えると、ひとり端のテーブルへ]
(40) 2015/06/21(Sun) 22時半頃
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逃亡者 メルヤは、メモを貼った。
2015/06/21(Sun) 22時半頃
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……うん。わかった。
[青年>>42は気づいてくれていた。 諦めていたから、ぱっと上げた顔はいつもより嬉しげな色が分かりやすく浮かんでいたか。 皿とトングを受け取って、同じのにする、と頷く。
――そんな経緯があって、今、ひとりで食べるには多すぎる量のウィンナーを口に運んでいるのだった。 もぐもぐ。何かに追われるように咀嚼する]
かくし、ごと。
[そんな時、耳に入ってきた単語。>>46 前髪で瞳を覆って視界を遮るようにして、また、一口]
(55) 2015/06/21(Sun) 23時頃
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逃亡者 メルヤは、メモを貼った。
2015/06/21(Sun) 23時頃
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―ダイニングルーム→デッキ―
[食後にモナリザが差し出してくれた甘いオレンジジュースのコップを両手に、 サイモンの宣伝文句を黙って聞いていれば、今更この船が島を周遊するツアーのものであると理解する。 ということは、乗り続けていれば元の場所に、]
……おりなきゃ。
[ぽつり]
きり?
[サイモンの言葉>>#4に、立ち上がる。 彼の様子には頓着することなく、 誘われるように甲板へのドアを開けると、足を踏み出した]
(88) 2015/06/22(Mon) 00時半頃
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うわぁ。
[此処はグロリアと会話した時と、同じ場所なのだろうか。 霧のせいで夜空もはっきりと見えない。 ふらりふらりと進んでいれば、ひんやり冷たい手摺にぶつかる。 身を乗り出し、底の見えない海を見下ろす]
(90) 2015/06/22(Mon) 01時頃
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メルヤは、しばらくその場を動かずに**
2015/06/22(Mon) 01時半頃
逃亡者 メルヤは、メモを貼った。
2015/06/22(Mon) 01時半頃
逃亡者 メルヤは、メモを貼った。
2015/06/22(Mon) 10時半頃
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[霧の中で冷えた身体を震わせながら、船内へ戻る。 ひとつふたつ、くしゃみが出た。 元々掠れていた声が、更に悪化しそうだ]
……9号室、どこ。
[確かサイモンがそこは空いていると言っていた。 部屋に戻ってやることもないが、ツアー客である人々と自分がうまく付き合えるとも思えない。 ダイニングを通り抜け、あてもなく廊下を歩く。 誰かと鉢合わせることはあるだろうか]
(96) 2015/06/22(Mon) 13時半頃
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[さっきのウィンナーの人。 思いがけない誘いを聞き、ヘイゼルの瞳を僅か丸くして]
ラウンジ……、うん。
[頷くことで了承を伝え。 笑顔に対し、無表情を何故か困ったようなものに変えた。 言葉は返せても、表情は、難しい]
……僕は、メルヤ。
[リツキの自己紹介に一寸遅れて、自分の名を。 包帯が見えにくいようにパーカーのフード部分を引っ張って、あっち?と見当違いのほうを指差すのだった]
(98) 2015/06/22(Mon) 18時頃
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……リツキ、は、こういう船乗ること、よくある?
[子供のように後を着いて行く]
僕は、初めて。 だから迷ってばかり。
(100) 2015/06/22(Mon) 19時頃
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家族……。
[遠い昔を思い出すように、瞼を伏せる。 こんな船にみんなで乗れていたら――楽しかっただろうか。 もう想像さえ難しいほど記憶は曖昧だ]
同じ……リツキと僕が?
[自分などにもこの優しげな青年と同じ部分があるのかと思えば、不思議な心地がしてしまう。 パーカーの前をきつく掴んでいた手を緩め]
あ、あそこ?
[それらしきドアを指さして、リツキの瞳を見上げる]
(102) 2015/06/22(Mon) 20時半頃
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逃亡者 メルヤは、メモを貼った。
2015/06/22(Mon) 20時半頃
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[重厚なカウンターと、煌びやかな沢山のボトルにグラスたち。 明らかに自分が場違いだと理解できる。 隣を勧められれば、しばらく視線を右往左往させていたが、彼を一人残して去るのも嫌で、恐る恐る椅子に腰かけた]
いっぱいあって、難しい。
[タブレット型コンピューターに映るメニューを睨みつける。 結局、おススメのカクテル、というボタンを押した]
ぶらっくべりー……ちょこかるーあ。
[呪文のようだ。リツキは何を頼むのだろう、とそっと窺った]
(115) 2015/06/22(Mon) 21時半頃
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[ブラックベリーチョコカルーア。 深い赤色の果実によって彩られ――染まりゆく琥珀色の液体。 無意識に自らの手を確認する。 あの時の色は、消え去っているというのに]
あまい。……おいしい。
[躊躇いなく、グラスに口を付けた。 これも初めての味。両手でグラスを持ち、小さく呟く]
リツキのは……、……うわぁ。 すごい、すごいね。
[グラスに閉じ込められた虹。 驚きに瞠った瞳を眩しそうに細めると、お酒と分かっているのかいないのか、自分のものを飲み干した]
(145) 2015/06/22(Mon) 23時頃
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[サイモンの声>>#5が届く]
止まっちゃう? 戻ったりは、しないよね。だいじょうぶ、だいじょうぶ。
[自分に言い聞かせるように。 首元の包帯に手を伸ばすと、圧迫感から逃れようとするように掻き毟り、小さく咳き込んだ]
……リツキ。
[呟き>>142は物憂げに聞こえ、隣に視線を。 しばらく迷った後、ぽん、ぽん、とリツキの肩を叩いてみる。 どこかで見かけた友人同士の仕草を真似て]
(148) 2015/06/22(Mon) 23時半頃
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[酒が強い、と言われてもピンとこない様子。 自分の肩に手が触れれば、びくりと震え、椅子の上とも忘れ後ずさろうとしてよろめいた。 自分から手を伸ばしたくせに。 すぐに申し訳なさそうに視線を揺らし、しばらくの沈黙の後。 空のグラスを置き、リツキに向けて頭を下げる]
ごめん、なさい。 あの、びっくりしただけ、だから。
[そして椅子から立ち上がる。 少しばかりふわふわする身体に小首を傾げて]
そろそろ、さようなら?
[リツキがもう飲み終えているようであれば、その言葉を]
(159) 2015/06/22(Mon) 23時半頃
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[それはリツキと別れた後、ひとりの時。 ぽつんと落ちていた新聞を、不健康に白い指先で拾い上げる]
――人狼。
[読める文字を拾い集め、内容を理解していく。 目を覆うような惨状を表す鉛筆画。 それさえも表情一つ変えず見つめていた瞳が、文章を読み進めるうちに、灯りに照らされアンバーに変わる。 ヘイゼルは、環境によって変化する目の色]
おおかみ。 強い、強い……おおかみ。
[彼らは、人間に勝てるんだ。こんなにも、簡単に。 武器に頼ることもなく、自身の牙と爪で]
(177) 2015/06/23(Tue) 00時頃
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