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[――シメオンのいない人生なんて、]
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[シメオンのいない世界なんて、と。
弱気な願いは告げる事のないまま。
クラリスひとりの身体が朽ちていく。
覚悟して「願った」筈なのに、目の当りにするとやはり切なくて。
精神力を消耗したせいか、その場で意識が途切れる。
――あの部屋に戻りたかったのに、な……*]
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…、酷い顔。
[血の気失せて時間の経つ自分の顔は他人のもののようだ。
こんな酷い姿になった自分を見て、学者は何て言うだろう。
『私の夢は君と学問について討論することだ』
どんな難しい本でも望めば読ませてくれた。
君にはまだ難しいなんて言われたこともなかった。
紅茶を啜りながら新しい本の話を聞くのが好きだった。
興味ないふりばっかりしてたけど、世界が広がるのが好きだった。
逃げたりして試さなくても、望めばすぐ傍でいつも手を差し伸べてくれていた。
父や母に言えたみたいに、言えたらどんなに良かっただろう。
センセーが大好きだって。]
[幼馴染は泣いてくれた。
いつもそうだ。べそかきながら追いかけてくる。
だからしょうがないなァっていいながら手を繋いだ。
酒場で可愛い子に会ったって聞いたとき、悔しかったのは、
自分より好きな人ができたのかと思ったからだった。
でもやっぱりフィルはフィルだから、告白なんて出来なくて、
こっそり影から見ては一人で妄想してるのか赤くなったりして。
それを見て安心したりした。
きっとフィルとクラリスが付き合うようになったりとかしたら
僕は疎外感を覚えて今までどおりフィルと付き合えなくなるから。]
もう、今回は追いかけてこなくていいからねェ。
[笑おうとして――うまく行かなかった。]
アンタの言うとおりになったねェ紅茶屋。
僕は――――独りだ。
[其処に幼馴染がいたのに触れられない。
誰も僕の声を聞くことはない。
もうセンセーも迎えに来てくれない。]
……ッ
[押し殺した嗚咽が、独りの部屋に響く。**]
[――――声
泣いてる……?
[声は堪えるように短く震えている。
聞き間違える筈がない、幼馴染の声。
自分がどうなっているかの自覚もないまま、居てもたってもいられなくてその声の出所を探す。]
――シメオン!
[震える背中は小さく見えた。
ぐわあ、と、名状し難い感情が膨れ上がり、理屈や辻褄を考えるより早く飛び出す。
その頭を掻き抱くように、両腕を伸ばした。
その手は届いたか――――**]
[燃える]
[燃える]
[皆に呪われ、燃えてゆく―――――――]
[紡がれなかった願い。
はらはら こぼれる滴は焼かれず落ちて。]
[魂を失った娘の死後がいかなものであるのか
……―――――まだ誰も*知らない*]
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[憔悴している皆の様子をただ見ている。
どこからか泣き声が聞こえたけれど。
様子を見にいくのはやめておいた。
フィリップが、しんだ、と聞こえたから]
……
御伽噺……ね。
おばあちゃんが、言ってた――
[幼子に言い聞かせるように繰り返された話。
それは年かさな従兄弟のほうがよく覚えているだろう。
それを思い返して、小さく呟いた]
[――名前を呼ばれた気がした。]
え…
[二度と触れられないと思っていた相手が其処にいる。
自分に触れている。
それが意味することに気付くまで、少し時間がかかった。]
な、…
なんで君が此処にいるんだよォ…!!
なんで…
[ケヴィンが、冷えきったフィルの身体を自分の遺体の横に寝かせる。
昔、そうやってよく眠ったみたいに僕らは――]
何で、君まで死ぬのさァ…ッ
[触れられて、嬉しい。
けれど――――悲しい。]
[男の姿はいつしかまた、ラディスラヴァの傍にある]
フィリップが死んで、クラリッサが人狼──、ねえ。
[奥歯かみ締める男
藪睨みの目が、微かに苦い笑みを浮かべた]
なあ。
あたしは、そりゃあ死にたかったわけじゃないが、
…──簡単ならいいと、思ったのは本当サ。
もっとも、人狼にも好みはあったとみえるがネ。
[いつかの軽口
若いもんは…、もう幾らも、
残っちゃいないもん、ねえ。
[そのうち一人は、人狼だという。
異母弟の恋人を見る、目の色は苦い]
……。御伽噺、か。
[指の先、触れた頭蓋を勢い良く引き寄せる。ふわりと浮いた髪の毛が鼻を擽って、むず痒くて、それが嬉しい。]
……?シメオン?
[反応がないのを疑問に思い、身体を離す。
苦しそうな表情で詰られ、はたと我に返った。
幼馴染の視線の先に、自分の]
えええええええっ!!
[すっとんきょうな声が出た。]
オレ、死んだ?!
嘘マジぃ……?!
ぜんっぜん思い出せねぇ……
[何となく、まだ生きている心算だっただけに、思考がついて行かない。
はああ、と項垂れて長い息をついた]
[傍らにいる紅茶屋の言葉に、ゆるりと瞳を伏せる]
――マリー……
[人狼だというマリーの言葉に、
ただ、名前を呼ぶしかできない。
従兄弟も、幼馴染も、どちらも大切なのに。
その二人が遣り合っているのを見ているしかない]
…、ああ。分からないさ。分かるはずもない。
誰かの、本当の望みなど───…
[ゆるり。と、視線を巡らせた。
クラリッサの姿はそこにあろうか。
しにたくない───しにたいと、望み紡いだ娘]
人狼でも、「成り代わり」でも、
分かるはずは…、ない。
……、だから迷うんだろう?
もっとも仮面を被るのもまた人狼、か。
……、加護はローズマリーにも与えられているはず。
だから…、いや。
[男は首を振ると、宿の様子に目を*細めた*]
[かなわない]
[とどかない]
[なにひとつ――――――手を伸ばさなかった]
[魂を喰われ、形さえ保てずただ青い炎の欠片となって。
もはや抜け殻のような娘は現世をみない。
とざされて
とざされて
くらい仄い水底から、手を伸ばせずに沈んでゆく―――]
おば ぁ……さま、
[力を持たず、かすれた声。
喰われた命を元通りにする術など――――。]
[―――――それは、ほんとうに気まぐれなのか。
"貸してあげるよ"
声が聞こえた。
青い炎は大きさを増す。
燃え盛る――――その中から象る手足。
燃えた時と同じように、娘の体を炎が包む。
燃えるのではなく、"つくる"ために。]
[炎が消える――――
自らが切り盛りしてきた店の床に、ぺたりと座り瞬いて]
……―――なん、で
[問いは、誰から誰へのものなのか。
今しばらくは、*彼岸の幻*]
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気付いてなかったのかィ…
[自分の死を今認識した様子の幼馴染に溜息を一つ。
フィルらしいといえばそうなのだが。]
…寝てる間にやられたんだと思うよォ。
君が殺されるなんて、思わなかった。
生きて、欲しかったのにさァ…
[命を落としたことは幼馴染のせいではないけれど――
握った拳で幼馴染の胸を小突いた。]
うん、ごめん、
[項垂れたまま。
小突かれた胸が痛い。]
ごめん、オレ――……お前を護れなかっただけじゃなくて、自分すら護れなかった。
[チラと見上げる瞳は捨て犬の風情で。
生を願ってくれた人がいるのに、こんなにあっさり死んだ自分。
本来なら合わせる顔がない。
けれど。]
……………も一つごめん。
オレ、またお前に会えてすげぇ嬉しいんだ。
絶交とか言わないでくれな…………?
[生きようと思っていた。
叶わなかった。
それは覆らない。
それならば。
――離れたくない。]
まさか死んでまで追いかけてこられるとは思わなかったよォ。
[絶交なんて、出来るわけが無い。
住まう世界を隔てても忘れないで欲しいと思った。]
君は、僕が居ないとダメだからねェ。
しょうがないなァ。
[止まってた涙がまた出てきそうだったから。
自分の死にすら気付かない間抜けな幼馴染に背を向けた。]
やっ…… たあああ!!
[幼馴染が背を向けた理由など分からない。
ただ嬉しくて、両肩に腕を伸ばして背中にのし掛かる。]
うん、オレ、お前がいなきゃダメだ。
[存在を確かめるように、腕の力を強くした。]
う、わ…ッ
[不意に伸し掛かられて膝から崩れそうになったのを堪える。
幽霊になっても重さを感じるなんて、不思議なものだ。]
フィル重いよォ…
[苦しいくらいぴったりくっついてくるフィルの腕に触れる。
フィルの方が少しだけ体格が勝るようになったのは何時からだろう。
幽霊になったらもう変わることはないのかな。]
お前がいなきゃダメだなんて。
愛の告白みたいだよねェ。
[もしくは女にフラれた男みたいだと。
ぺちりとフィルの腕を叩いた。]
――…あぁ告白といえば死ぬ前にクラリスに好きっていえてよかったねェ。
[にやにや。いつ聞いていたのやら。]
……もっと、はっきり……
乗っ取られていた、ら……
判断も、たやすい、のかしら……
[従兄弟が人狼だと見たクラリッサも、
自ら人狼だというローズマリーも。
娘の目には、違いがわからない]
[幼馴染と、その恋人のやり取りに、菫色の眸をそらす。
――その視線の先。
ぼんやり、とした青い炎から出でる娘の姿に一つ瞬き]
――クラリッサ。
[呼びかける声は、生前と代わらぬ、音]
てッ
[皮膚を弾く音が響く。
渋々離れた。]
……んな軽いモンと一緒にすんなよ。
[鼻を鳴らす。
恋や愛などの括りに入れられるような――そんな簡単な想いじゃないから。]
[真顔で告げた後、シメオンのニヤニヤ笑いにぶつかる。]
……お前、アレ、見てたのか……。
[今更ながら恥ずかしい。
あの時はとにかく、彼女へ向かう気持ちが否定的なものだけだという誤解を解きたかった。
淡い暖かな気持ちをくれた彼女を救いたくて。
――結果的に告白の形になって、「ごめんね」
クラリスは……クラリスに、戻れたかな……。
[彼女が少し向こうにいる気配に、鈍いフィリップはまるで気づかない。
ただ、彼女の救済を心から願った。]
……………………………………………って、
[クラリスを思い出して、自動的に思い出す。
ひどい心残りを。]
……告れたんはいいけど、両想いもキスも経験しねぇまま死んだんだなオレ……。
[がくり。]
[名を呼ばれた―――その声は。
最後にみたのは、赤い海の、中。]
…………、 ラディ ス ラヴァ、さん。
[――じくり。
死して尚、痛む記憶と、心に。]
あの―…、わたし、
わたし、
[言葉がもつれてうまく出ない――
なにを言えばいいのか、まとまらずに。]
ごめ、なさ――……
[音にした、謝罪――]
[死が訪れたときの記憶はない。
それは、きっととても幸福なことなのだと。
クラリッサの様子を見て、思う]
――いいの。
貴女のせいじゃ、ないもの……
[ゆるり、とクラリッサの傍らにしゃがみこむ]
私が、こうなったのは、人狼のせい。
貴女が、ここにいるのも、人狼のせい。
ね、おなじ、でしょう。
[首をかしげて、小さく笑む。
ここにいるのは、昔から知っている彼女で。
――成り代わっていた人狼ではない、と思ったから]
[真顔でそんなこと言われると逆に恥ずかしいと思いつつ。]
クラリスは…魂を喰われてるって話だからねェ。
どうなってるのか僕には見ることは出来なかったけど。
運が良ければ残滓くらいは残ってる……かなァ。
[気休めにしかならない返事だなと思いつつ。
他にもこうやって彷徨う人の魂が居るだろうから
あるいは、クラリスも居るかもしれない。]
だからキスは僕がしてあげようかっていったのにさァ。
[にやにや。]
まぁ、ほら、時間は無限大にあるし……
こっちの世界にも可愛い子、居るんじゃないのォ?
[それが実のあることかどうかは別だけれど。]
運が良ければ、か……。
人狼に乗っ取られた時点で最大級に運悪ぃんだし、その分回ってりゃいいな……。
ああ、或いは、すぐに生まれ変わって幸せになってくれれば、それが一番かな。
[フ、と表情が緩んだ所でまた揶揄う声。
むぅ、と尖らせた唇のまま強引に再びシメオンを引き寄せた。]
[同じだ、という――彼女の声は、優しい。
同じだ、と――。]
……、 そう、人狼の、せい。
[でも、被害者と想うことはできない。
加害者にはなりたくなかったけれど――…うまく表せず。]
しったとき、
しにたくないって――――、想った。
[人狼と知ったとき、死を選べるほどの勇気はなく。]
意志があろうとなかろうと、死ねなかったけど――
私、皆のために、死ねなかった……
かぷ。
[いつか
利子とばかりに離れ際に小鼻をぺろりと舐めた。]
先手必勝!
[ししし、と笑う。]
この世界で可愛い子探すよりさっさと生まれ変わってお前を嫁にするよ。それで全部解決な気ぃする。
……誰だって、死にたくなんて、ないもの……
[成り代わった後、どこまでがクラリッサで、
どこまでが人狼かなんて、わからない。
ただ、彼女のそういった意識があったのだとは、理解して。
それでも尚]
――人狼は、居なくなって欲しいけれど。
クラリッサに死んで欲しいなんて思わないわ。
ほかに、退治する術があれば、よかったのにね……
[死ねなかった、と呟く彼女の頭を、
軽く撫でようと手を伸ばした]
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッ!!
[自分がやられるとは思ってもおらず。
うっかり目を閉じた矢先の不意打ちに鼻の頭を抑えた。]
フィルゥ…っ!!
っていうか何で僕が嫁なのさァ。
君が嫁じゃないのォ?
[僕こんな不甲斐ない旦那嫌だよと、鼻を摩る。]
――…、生まれ変わり、かァ。
[したくないような、気もした。]
えー。だってオレお前嫁に欲しいもん。
[嫌だと言われても、名案を思い付いた嬉しさににこにこしたまま。]
嫁さんしっかりしてる方が家庭は円満だって。
で、 ……トリを飼うんだ。
[置いてきてしまった。
怪我をした鳥は、ここにはいないから、きっと人狼の爪からは逃れているのだろうと思う。]
なんだよー。
生まれ変わりたくねぇの?
…………………………………センセーを、待つ?
[傍らに座る彼女。
撫でられる頭に、ぽろり、涙がこぼれて]
……、 ありがとう ございます
死んでも、出るんですね―― 涙。
[苦く、笑って。
傍らに座る彼女にそっと手を伸ばす。]
もし、 赦されるなら
――しばらく、このままで。
[赦されるなら―― ためらいがちに、でも抱きついて。
このあたたかいひとに、 甘えた。]
ローズマリーの豹変に、目を見開く。
[ぽろり、ぽろり。
零れる雫が伝うのを眸に映しながら、
ゆっくりと頭を撫でる]
――そう、ね。
死んでも苦しかったり哀しかったり心配だったり。
生きているときと、かわらないわ、ね。
[ふふ、と小さく笑う。
伸ばされる手を抵むことなく。
抱きついてくる細い躰を受け止めて]
――ええ……
[そっと囁いて、
落ち着くまでゆるりと背を撫でる]
[幼馴染が人狼だと、
自ら動いたのだと、口にする姿に前髪の後ろで眸を細める]
――
[どこまでがほんとうで、
どこからがうそなのか。
それすらもうわからない。
ただ、しずかに、みているしか、ない]
[抱きしめて、背をあやす手は
彼女の従兄弟と同じ様に、優しい。
耳にする、その声――自らを人狼と唱える声に。]
……―― ローズマリーさんが、
[今、生きている人狼の――
冷静さと、計算高さを知っている
――こんな行動を、 起こす わけがない。]
"生きてる"。
[囁いて――抱きしめるうでにわずかこもる力。
加護の力は、眠れる魔女の力を呼び起こし、
どんな結末を残すのか。]
まー君が女になるより。
僕が女の子になったほうが100倍は可愛いのは間違いないけどさァ。
あんまり僕が可愛すぎて君とは釣り合わなくなるかもォ。
[何か遥か先の将来設計をしているらしき幼馴染をじとと見つつ。]
大体生まれ変わって僕とフィルが出会うとも限らないよォ?
[出会っても判らないかもしれない――それが一番不安だ。
センセー、の言葉には首を横に振る。]
センセーしぶとく長生きしそうだしねェ。
それなら生まれ変わってもっかいセンセーの生徒になったほうが早そう。
――わからない、わ……
ブローリン、が、信じるかどうか、も……
[ローズマリーが紡ぐ言葉に小さく吐息を零し。
腕の中、抱きしめている娘が囁く言葉にゆるりと首をかしぐ。
見えているものなどすくなすぎて。
ただ、これ以上犠牲が出なければいい、と願う]
メモを貼った。
……、 貴女の、
幼なじみは――強い、です。
[力だけではない――その心も。
"ローズマリー"の行動の意味を、理解する娘はこぼす。]
……私には、 きっと選べなかった。
[結末を、ただ見守る。
何も言えない――ただ、"彼女"の望みが叶えばいいと。]
オレは!……お前がどこにいても見つける自信、あるし。
…………でもまあ、そこまで嫌ならいいや……。
名案だと思ったんだけどな……。
[しゅーんと一気に興奮が萎む。
乗り気でない相手に盛り上がるのは結構キツい。]
あーあ。
こんな事でもなきゃ、フツーにオッサンになって、ジジィになって、もっと楽しい事もきもちいー事も出来たかもしんねぇのにな。
今日こっちに人狼が来たらオレ喰った文句言ってやる。
[切り替えるように言うと、部屋を「すり抜けた」。
目指すは、きっと最後の話し合いになるだろう場所。]
そう、ね……
マリーは、いつも、強かった、もの……
[だから、そんな彼女が頼れる恋人ができてほっとしていたのに。
それでも、こんなことになったことに、小さく吐息をこぼす。
幼馴染の望みはわからない。
ただ――願わくば。
これ以上、近しい人たちの、死は、見たくない、と思った]
おや、クラリッサ。
[ふと、意識を戻すと娘の姿が増えている。
ラディスラヴァに添う娘の姿に、男は藪睨みの目を瞬いた]
…、…。おかえり。
[常の、見知った娘らしき様子に場にそぐわぬ挨拶を向ける]
[どれくらい そうしていたか。
抱きついていた腕をそっと解いて。]
……初めて 自分から
こんなこと しました。
[ブローリンに抱きついたのは、自分ではない。
そのまま背をあやされたのは、己とて。
控えめな娘と陰気な娘――それでも、
きっと手を伸ばせば、難しくはなかったはずで。
見届けるように、
顔を――生ける者たちへと向ける。]
―食堂―
[着いた時にはクラリスはもうラディスラヴァから腕を離していた頃。
その存在に気づいても、暫くは動けなかった。]
みんな……、いたんだ。
クラリスも…………
[――おかえり、と 声が聞こえて。
ぱちり、瞬いてから その言葉が、なんだかおかしくて]
ただいま……、って 言って、いいのかな。
[これが日常なら、おかえりと言うのは自分の方で。
――それも、言えたことはなかったけれど。]
せっかくたくさんいただいた紅茶――
あまり、振る舞えません、でした。
[ごめんなさい――つぶやいたのは、
そんなこと。]
ふゥん。
君のことだから僕を差し置いて他の女の子に
声かけそうだとも思ったんだけどなァ。
[しゅん、となった相手の後ろから壁をすり抜ける。
便利なような、違和感があるような。]
其処まで言うなら探してごらんよ僕のこと。
見つけられたらフィルのお嫁さんになってあげるゥ。
[歩き出した相手の肩を掴んで振り向かせる。
――今度は、鼻先を噛まない、本当のキス。]
あ、でも次僕が女の子になってるって保証は何処にもないんだけどねェ。
[楽しいこともきもちいー事も次の次の人生までお預けかもーと言いつつ。
フィルの一歩先を歩く。*]
あら……
もっと、だきしめたり、すればよかったわね……
[離れるクラリッサの言葉に小さく笑う。
きっと、手を伸ばせば。
もっと仲良くなる未来もあったはず。
ほんのすこし、勇気が足りなかった]
フィリップ……、
[クリストファーとクラリッサの会話の合間。
やってきたフィリップに気づいて視線を向ける]
あなたも、こちらにきてしまったのね……
フン。おかえりに返す挨拶は、ただいまだろうサ。
[軽く鼻を鳴らして返す軽口。
結局のところ、あの宿に”ただいま”を言ったことはない。
言った相手は唯一人───彼にももう、言うことはないだろう]
ああ、なあに。
…、目覚めればナタリア婆さんが飲んでくれるだろ。
[これ以上の犠牲が広がらなければ。
人狼の力が消え失せれば、眠れる人々も目を覚ますのだろう]
本当はこっちでも淹れてやれりゃあ良かったんだが、
あいにく切らしていて、ねえ。
[告げるのはラディスラヴァに向けたのと同じこと。
死した男の手元に、馴染み深い芳香はない]
――フィリップ、くん。
[死ぬ前の――彼の告白を思い出す。
シメオンと彼がその後、どういう会話をしたのか知らない。
ただ、困ったように笑って。]
ありがとう―― "願って"くれて。
[返す感謝。
くらいくらい感情を塗り替えようとしてくれた、言葉へ。]
[追い抜かされたから、シメオンがどんな表情をしているのかは分からない。
一瞬触れた信じられない程やわらかな感触をパッキングするように右手で抑えたまま食堂に入る。
少なくとも、きもちいー事は、次の生でなくても出来てしまったと自覚すれば耳が熱かった。
入った先、見知った――死者たちの顔。
ラディスラヴァの言葉には、眉を下げ、頷いた。]
うん、死んだみたいだ。
[呼ばれた自分の名前
クラリス…………
[困ったような笑顔に、此方も微笑み返す。]
良かった、また逢えて。
……今度は、100パークラリス、だよな?
オレが願いたいと思ったのは、クラリスだったからだよ。
オレの方こそありがとう。
[――ドキドキの日々をくれて。]
おばあさま、 飲んでくれたら いいな。
[祖母と孫、たった二人。
その孫は、人狼となり死んだ――
残して逝ってしまった親不孝を想う。]
……、残念です、 クリストファーさんの、紅茶。
飲みたかった な。
[そう、こぼし――シメオンが見えたなら、
やはり言葉を失うけれど。
おかえりと、言われたわけじゃないけれど
少し迷って、控えめな声で――"ただいま"と、*言った*]
……かなしい、わね……
[さまざまな思いを詰め込んだ吐息を一つ、零し。
しずかに、みまもっている*]
メモを貼った。
──…、ああ。
[目覚めれば、老女には残酷な現実が待っている。
あの日、老女に縋って泣いていた孫娘はもう、この世の人ではなく、]
すまないねえ。
そのうち仕入れられりゃあ、いいんだが。
その時にはクラリッサ。あんたにもご馳走するよ。
とびっきりの、美味しいやつをネ。
[藪睨みを細めて、小男は笑う。
願わくば、これ以上の惨劇を見ずに済むことを。
そして───生者に死が、
穏やかに伝わってあればと目前の人のために、*願った*]
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