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[着物の隙間から肌に直接触れる手指。
唇には己がそれで触れてゆっくりと開かせていく。
薄灰を取り去ることはせず。
花の様子を一つ一つ確かめながら、こころ を抱いていく。
身などない体を。
月明かりの下、聞こえる吐息も魅せる貌も。
寄り一際美しく感じられて。
此度は優しくあろうと、花を乱すのも開かせるのも時間をかけて。
夜が明ける頃には、疲れないはずの体を壁に凭れさせて、花の体を誰にも渡さぬよう、腕に*抱いていた*]
メモを貼った。
[緋色に咲いた蝶、血濡れの朧月。
赤は欠け続ける
月に照らされ鮮やかで、
対であり
高嶺の花である
白い鳥は
ただただ、常世に在りて
見届ける。
つきり
と
胸奥と貫かれた傷が痛む]
[薄灰乱れても、床に落ちることは無く
有るはずの無い身体が受ける愛撫に、暴かれていく。
花は恥じらい、冬は躊躇いを相貌に映す。
吐息乱しながら、ゆるりと深く重なるくちづけ
巧みに誘われ、応える術を直ぐに会得し自らもと
袖に縋りついていた両腕を背へ回し、主の官能を呼び覚ましていく。
想う先は此処に、案ずる先は向こうに
獣は人と変わらぬ情を持ち、哀愁をうたった。
心暴く指先が優しければ優しいほど
降る雨は細く長く
其れはまるで秋雨のように。
一晩中囀った身は、くたりと疲れ果てた様子をみせて
主の腕の中で乱れた着物を整えながら、昨夜のふたりが
狭間へ浮かぶのをぼんやりと見ていた]
メモを貼った。
[冬もその主も
隔たりとおく。]
――――、 …
[唇が紡ぐ名前、
まだ音にならず。
狭間に遊ぶ蝶を探すように
白い指先を空に彷徨わせる。]
メモを貼った。
[りぃん、と
鈴が、鳴った。]
[鈴の音が聴こえる。
高嶺の
花は二つ 落ちた
しかし魔を払われた身に
暗い悦びは芽生えず]
……
[複雑な顔をして、瞳伏せる]
人間は嫌い
壊れてしまえば良い
そう……思ってたのに**
メモを貼った。
…―――
[にんげんはきらい。
過去形での小さな呟きが聞こえた気がした。
紫苑色の眸がゆっくり、瞬き伏せられた*]
…―――
…ひとも、ひとを、殺すのに
執事見習い ロビンの零した言葉にその背を撫でる
獣の方が、情は深いのやも
……しれません。
[背を撫ぜる手、正面から首に腕を回して
主の膝の上、ぎゅうと抱きついた。
閉じた瞳の裏に、現世が映る]
私のこころは此処に
それから、向こうにも
どちらも大事
二つこころが
身を切り裂いて
やがてあちらにも、私は産まれる
けれど主さまが求める限りは
此処にも確かに有る故に
[――――入り乱れ
縺れ絡んだ蜘蛛の糸。
狼も人もがんじがらめな]
…朧さま……
[―――りん、と鈴の音。
掬うように重ねた手には
檳榔子染の髪結い紐が幻のように浮かび上がる。。
一度結んだきりのそれを
きつく握りしめた。]
[主の腕の中、薄らと艶帯びて笑む
花は哂いながら詠う]
――狂うたのは
人なりや
獣なりや
[哀切混じる声音]
人のなんとおぞましい
獣のなんと浅ましい
人間は、嫌い
けれど
でも
[歌は呟きにかわり、薄れ]
[握る手に口づけそして開く。
檳榔子染の結い紐と
いつか飾られた紫の蝶。]
…――――鳥は…
最期、あいに、なく
[愛に、哀に、会いに、
相に、――――
ロビンの歌うような声が聞こえた。]
……でも…?
[かききえた続きを
促すような呟きがある。
現世との狭間、
血塗れの獣がわらっていた。]
――――ひとと狼は
恐れあいながら
その癖何処か、似ているのか。
けもののようなひとも、
ひとのようなけものも、
狭間でゆらめくものも、
メモを貼った。
[―――眉を寄せた。
法泉に、頑固だなどと思われているなど知らず。]
――――己を殺したのはにんげんで、
――――切っ掛けを作ったのは獣の病の罹患者だ
獣はひとのように悼み
ひとが獣のように屠る
…何を憎めばいい
[衣をきつく握る。
常世へ落ちて後、いまだ鵠は膝を折ったまま動けない。]
己は、何を
[ぶつける場所に惑い、
痛みは堂々巡りで渦を巻く。
責めは何もできず散った自分自身へ向きもする]
――――…は…、
[俯いた。
―――りん、と小さく鈴が鳴った。]
恨む必要も嫌う是非もない。
人も獣もただ生きて死すのみ。
誰が大事であるのか。
必要なものは何か。
それだけわかっておればよいように思います。
[静かに口にして。花に身を寄せた]
けれど
でも
いとしいと
思う先もまた
人間
[促され、囁き返す]
……似ていたのかどうかは知らぬけれど
己に無いものを欲しいと
寂しくて
淋しくて
手に入らぬなら、壊してしまえと
狂ったのは、どちら
誰が駒鳥 殺したか
それは 噂
真実は誇張され
嘘が混じる
けれど
憎みたいなら
……主さま?
[傍で囁いていれば、静かな主の言葉。
見上げ、一度目を丸くして
頷いた]
――…けど、其れを
見つけるのは中々難しいんですよ。
ボクみたいに、隅に隠れて逃げていては。
―胡蝶の夢―
[己が魂と常世を繋ぐ糸が絶たれる前。
夢現に、胸元に宛てられる刃物の感覚を得た。]
『嗚呼、なんや、殺してくれはるなら
謂うてくださればえかったのに……
本郷様に頼まれた鷺草を、作れないやないですか』
[現で既に音にならぬ声。
笑いを堪えるように震えたのは、常によに肩だったか。
もはや、蝶の翅(魂)だったか。]
[かけられる言葉に、沈黙。
蝶の翅に絡む新たな細い糸は、まるで手妻の種のように。
死ねば、唯の蝶になれると思っていた。
けれど、所詮、胡蝶の夢
――……夢の中を花であったと覚えながら、蝶は飛ぶ。
細い糸の先は、主の傍らに咲く双花の片割れに。]
『わすれへんですよ。朧様。
きっと、片割れの花も……』
[もとは果たして何色だったか。
紅に染まった花の隣、白の花から蝶は糸を引く。]
鵠……―――
[その糸を渡すべき片割れの名を呼んで、蝶は青い空を翔る。
生きる時の夢では、届かなかった手を翅にかえて
――共に飛ぼうと。
姿を見つけし鍵は、りん――と鳴る鈴の音。]
――…己は仏にはなれない
[僧の言葉に、
鵠は首を横に振る。
嫌いで
いとしい
そう、囁く声がある]
…憎みたいのか、
……行き場がない。
憎みきればいっそ楽なのかも知らん…。
[苦さ混じるこえ。
――――りん、と
鈴の音すれば顔を上げた]
―そして夢から醒めた狭間の場所で―
[りん――鈴の音に誘われるよう。]
[夢から目覚めるに似た、薄ぼんやりとした意識。
頭を掻く――その仕草に、今自分は蝶でなく、人の形と識る。
狭間を彷徨う3人にも、その姿は、初めは霞のように朧げに。
しかし、次第にはっきりと見えるようになるだろう。]
……何の話、しとん?
[3つの魂は、そろってあるやなしや。
聴こえる声に、問いを向ける。
かんばせに浮かぶ表情は、その場の話題には似合わないか
――生前と変わらずの微笑。]
……かげつ?
[紫苑色は空を見る。
手をまた伸ばせば
微か糸が煌めいたように見えるか]
鵠、さん、ちょっとぶりでえぇんかな。
[花の名で呼ばれれば、
相手の名を呼ぶのに惑ったような違和が生まれる。
ひらひら――何かを誤魔化すように手を振れば、
まるで手妻の種のように糸が煌いた。
――……幻の糸手を、どこか躊躇いながらも
空に伸ばすような手に向けた。]
…、―――― っ、
[名前を戸惑うように呼ばれて、
表情が何処か泣きそうに歪んだ。
差し出された煌めく幻の糸、
指先に絡めて]
…胡蝶、
[震えた声で漸く呼んで
彼の手を取って
体預けるように側へ。
―――りん、と鳴る]
そんな顔しぃへんといて。
ひどぅしとなるやろ?
[泣きそうに歪む顔を見て、
褥の言葉を重ねて、揶揄うように紡ぐ。
あの時と同じよう。
言葉とは裏腹に、優しく、けれどしかと絡める手。]
鵠……―――
[朧の花である証、渡した後。
花でない名を呼ばれれば、今は鳥に寄り添う蝶となりて。
敬称なく、惑いなく、呼ぶ名。
―――鳴る音と共に、寄る身をかき抱いた。]
憎みたいなら、
ひとは獣を
獣はひとを
ひとが獣を殺し
獣がひとを喰らう限り
我等はこの先も
相容れぬ
[うた紡ぎ終える頃、蝶が舞うを知る
主の腕に擁かれたまま、高き嶺の花が揃うを
遠くを見詰めるよう流し見た]
[獣とひとは相容れぬ。
ひとのように情を見せる少年は
少年の声で獣をうたう。
ひとをうたう。
それは最早さだめだろうか、
けれど今、答えは出せず。
―――見るは、対の花、高嶺の花、蝶――]
[褥での囁きと同じ言葉、
目元赤くして]
ばか、
[小さく謂った。
絡める手を握りかえして
かき抱かれた腕の中、
背に手を触れて、精一杯力を込めた。
―――煌めく糸は確かに結ばれ]
胡蝶、…
―――――っ、こちょう…
[堰を切ったように名前を繰り返す。
涙の気配を滲ませて]
ほら、今も其処に
[つと指差す先に、対峙する二人]
獣故に
人故に
想いあれど、交わらぬ
[溜息。
主の胸に頬寄せて、秋の心が漏れる]
あれが本来あるべき姿だよ。
ボクもきっと主さまが居なかったら
[口を噤んだ。
花が花を呼ぶこえを、かき消さぬように]
嗚呼、胡蝶、胡蝶やで。
鵠と朧様のおかげで、胡蝶に戻れた……―――
[鵠を白以外の何かに染めようとして、
白に染められたのは華月だった。
そして、花主に死を望まれながら死ねなかった花としての業を、
花主として断ち切ってくれたのが朧だった。
――今、抱き寄せる人が強く抱きしめる背の業も
二人が居たから、忘れずに在れる。
華月であり、胡蝶であれる。
白に染められたからこそ、改めて紅に染まることができた。]
[抱き寄せた胸元に、涙の気配感じて。
莫迦となじられた言葉の後の行動をとろうとする。
鵠の顔を上げようとして、
ふと乾に抱かれて在るロビンと視線があった。]
哀しいな……―――
[聴こえた言葉に、一言だけ漏らす。
―――悲しいだけでなく、愛(かな)しい。
だから 哀しい。
浮かべる微笑。
眼差しは、ロビンから濡れる紫苑に移って、
小鳥が啄ばむように露を食んだ。]
[視線は一度、毀れた言葉を追って蝶に。
瞳を伏せる。
愁い混じる冬の色]
……
[独白は音にならない。
誰に届かなくてもいい]
[彼岸にあるべき現世の椿が問い
総ては獣の血が知る事
冬の蕾も人食いの花も、交わりには口を閉ざして首を振る]
夜光を喰ろうたのは、髪を結い上げた男
私はそれ以上を言わぬ
セシルは、友達
ボクはそれ以上を知らない。
――そんな、
……―己は、何も…
[謂いかけて少し、眼を伏せた。
――おぼろさま、と小さく呟く。
そうっと、背をなぜる。
ロビンの声が聞こえ、
ひとと獣の声が聞こえ
眉根を少し、寄せた]
…かな、しい ―――か
[奇妙に、胸に落ちてくるような言葉。
目元に触れる唇に、そっと眼を閉じた。]
ほら。
[それみたことかと、亡者が謂う]
……人は獣を本能的に恐れるもの
獣はひとを、本能的に喰らうもの
たとえ交えたとしても
長くは続かず
やがて
メモを貼った。
メモを貼った。
――嗚呼、別離の時だ
[呟き、主の胸に顔を埋めた。
子を成しても月瀬はひとのまま。
彼が生きて此処を出たとしても
遠くない先に、繰り返す事になるだろう
発症してしまえば、きっと*]
メモを貼った。
―表座敷―
[ゆらり。伏した人の傍で光る。
いまは無力な小さなひかり。
記憶が影と流れてゆく。
あか。
白に飛んだ緋。床に落ちた紅。
ああ、そうだ]
ごめんなさい…。
約束、したのに……。
[命の欠片が、姿を変える。
その目の前で倒れる人
慌てて支えようと手を出しても。すり抜ける]
メモを貼った。
メモを貼った。
鵠が鵠やから、双花になれたんやよ。
多分、双花であることが、朧様んとって大事やったんと思うわ。
わての相棒になれるんは、鵠だけやで?
[常世に二つ並んだ花の亡骸。重ねるのは2つの月。
彼岸では瞼を伏せれば、目裏に映る。
そこに、弟弟子の姿を見た気がして、嗚呼と息を漏らした。
悟ること――「また、後で話が出来ればええ」
意識が対岸に強くある人に、密かに想う。]
鵠が鵠であるだけで、えかったんや。
[かなしい――胡蝶が零した音を拾う唇に、
眦に触れた後、掠めるだけの接吻けを贈る。]
獣と人だけやない。
獣と獣、人と人……―――
全部、巡り合わせや。
やから、悲しゅうて、愛(かな)しぃんやろな。
歯車ひとつ、ちごたらと、想うから。
[僅かに離した唇と唇の間で、
ロビンに直ぐに謂わなかった裡を語る。
胡蝶の腕も、鵠の背にしかとまわっている。
歯車一つ違ったならと、その可能性を見て悲しいんで。
今、傍に在れることを、愛しむ。
瞼伏せれば、今、目裏に映るのは、耳奥に響くのは
命生きし世の、獣と人の織りなす物語の切片。
―――胸を満たす感情は、哀しい。]
――巡り合わせ
[聴こえた音に、噛み締めるよう呟く硬質な声]
若し、あのとき
[夢の続きがあったなら]
……若し、あのとき
[手折られる事がなかったら]
嗚呼
そうかな
そうなのかもしれないね。
[自身に置き換え、呟いた]
メモを貼った。
あれが普通の人間の反応だね。
[ちら、と
視線流す先に高嶺の
対峙する相手の言葉に、吐息でわらう]
メモを貼った。
[骸に合わせられた手が、また一つ区切りをつける。
苦心する人の傍、か細い光を残しながら。
意識は響く声に向き、引かれた]
若し、あのとき?
[獣の面を持てる者にも哀も愛もあるとはまだ理解及ばぬ所。
声のする方へと顔を向け。
獣と伝えられた花が僧の腕に抱かれているのを見、言葉失う]
[聞こえてきたのは白鳥と対を成した蝶の声。
此方に似合わぬ生者と同じ音。
そちらを一度見て。
揃った花へ薄っすらと笑みを向ける]
仏にはなれぬか。
私も、そのようなものにはなれぬ。
けれど。人を獣を憎むことは出来ぬ。
メモを貼った。
……やあ、夜光
[庭の見える廊下、
主の膝の上に座り擁かれたまま
片手でひらりと挨拶をかける。
困ったような笑みで]
気分は、如何?
――夜光。
貴方も此方に参ったのですね。
[新たに増えた声。
そちらを見れば花が一つ。
抱いた冬の花へ横に下がるように促して、けれど手は握ったまま。
着物を正す]
[駒鳥の言葉に、瞼を持ち上げる。
向けるは、やはり、生前と変わらぬ微笑。
彼の裡は、親しくあったわけではないから識れぬ。
けれど、放った言の葉に、欠片でも琴線に触れるものがあったなら
獣と人、同じ道をたとえ歩めずとも、悲しいだけではないと。]
[と、揺れる翅に絡まりし細糸。
瞼伏せずとも、浮かぶ情景は、花の主の様。]
ロ、ビン、殿。
[己に死を齎したのは獣であり。
同じ獣と思えば震えもするのだけれど。
その困ったような顔は拒絶されたいつぞより、ずっと近しさを感じてしまい、混乱する]
法泉様…。
[そして縋った主の他、幾度か手を差し伸べてくれた人に呼ばれ。
その手が確りと花を握っているのを見る]
気分は…苦しい。
どうして。獣なのに。
そういや、刷衛様に刀の礼できへんかったなぁ。
[恨むには遠い言の葉を紡ぐ。
歪な双花――腕の中の片割れが、
先程、憎の念に悩んでいたとは識らず。
全て重ならぬからこそ、高嶺の花になれたのか。
乾の憎に対する言に、心裡で密かに蝶は同意を示す。
刷衛の口から華月の名が出れば、微かに浮かべる苦笑。
抱き寄せたままの鵠は、どんな反応をしていたか。
どのようであっても、抱きとめたまま離さずに。
次に狭間の世界の音を拾えば、苔色は夜光の姿を映す。]
メモを貼った。
[ロビンと乾と、言葉交わすようなら
生前と変わらぬ微笑をだけを挨拶に向けた。
苔色は、狭間の世界と生者の世界を、静かに見詰める。]
メモを貼った。
[蝶が笑むをきょとんと瞬きひとつ。
主に促されて身を離し、乱れた裾を直す]
うん。
そりゃそうだ。
あの方は、手加減なかったでしょう。
[手は繋がったまま、半歩下がって首を傾いだ。
二人の会話に割り入って良いものか、訪ねる風]
[夜光を見て、そしてあちらを見る]
貴方が、縋りたかった方の無事を、願っております。
[祈るとは、口にせず。
けれども。
もし獣がここを出るときには、獣でないものはすべて死してしまうのだろうかとも思い]
獣、なのに?
私にとって、ロビンは花。
それ以外にはなにもなく。
獣であったか人であったかなど、意味を持たぬ。
……、――そう か。
そうだな、…己がいきているうち、
聞けなかった――朧様の“理由” は
[伏せていた眼を、苔色に合す]
――…己の相棒になれるのも、
…胡蝶、だけだ。
[囁く。並び、咲くと願ったのに
半ばで散った愚かな生贄――だが。]
…ありが、 とう
[俯いて、本当に消え入りそうなくらいの声で謂う。
掠めるような口付けに、紫苑色を一度薄く開いた。]
[
一つ、瞬いた。
裡なる想い。かなしい。――哀しい。]
…嗚呼、
[物思うように眼をまた伏せた。
ロビンの、呟きもまた――耳に入り。
かなしい、… か。
…そう、だな。
[瞑目する。かなしげな、くるしげな――]
此処は、何処なのですか。
彼岸とはこういう場所なのですか。
[法泉を見て小さく問う。
法師ならば知っているだろうかと]
恨んでも憎んでもいいと言われた。
当たり前だ。僕は主様の傍に居たかった。
ようやく。みつけたのに。
[ロビンへと戻る怨みの視線。羽織の上からぐっと胸を掴む]
[
僧が、答える。静かな、
悟りを開いたような薄い笑みが見えた。
対する鵠はくるしげな表情を浮かべ]
憎めないなら…
なん、なのだ。
[片手、顔を覆って。
現世の言葉が聞こえる。朧月の言葉が己の想いと重なる。]
――… …かなしい のか、
[相手への問いかけのようで居て、
自分の内側への問いでもあったか。
――あらたなこえが在る。常世へ迷う魂が。
顔を其方へ向けて、覆っていた手を下へずらした。]
……夜光……
――…、…わからない
[首を横に振る。
――りん。鈴が鳴る。
己を殺した刷衛へ抱く思いも、
人狼でありながら情を強く見せる
本郷や、ロビンや――霞月夜。
微笑み浮かべる胡蝶とは対照的か。
全てが重ならない故に双花足りえる。
胡蝶の衣の裾を、く、と握った。]
さて。
ここは、あちらと死した世界を結ぶ場所、なのかもしれません。
場所は同じであるのに。
あちらに此方の姿は見えず、声は聞こえず。
ああ、でも。
二人には聞こえているようですね。
[いずこかを見る。
そしてまた夜光の方を向いた]
憎めといわれたのなら、憎むと良いでしょう。
けれど、それで何が変わるわけでもなく。
憎むことは、己の醜さを表に出すこと。
それが悪いことだとは思いませんけれど、ね。
[夜光の視線を受けて、冬色を細める。
主が応えるなら口を挟む事はしない]
[邦夜の無事を願う言葉に、怨の念は幾らか薄れ]
獣であっても、変らぬと。
[獣に裂かれた人の言葉なれば、それは深く心に響く。
迷うように、ロビンへと法泉へと視線が彷徨う]
見えず、聞こえず。
…二人?
[法泉の視線を追いかける。
此岸にいる人々。誰を指しているのかは分からず]
[傍らの花、握る手を強くして]
解らないのなら、解らぬままでも良いのではありませんか。
それとも、解るので考えるのか。
――ここに後どれほどいられるのかわからぬ。
考えるには、時間はあまりに短く。
ここにこのまま留まれるのなら、どれほど良いか。
[あの、二つの花のように。けれども、あの花たちもいつまで]
私は、人を獣をと考えるよりも。
今傍にある花と――。
メモを貼った。
[主の許可出るまでは、二人の間に口を挟まない。
其の様は飼い慣らされた狗のようでもある。
握られた手に力が篭ると、瞬きを一つ。
見上げ、切なげに眉を寄せた。
瞳を伏せる]
[胡蝶は、正確には華月は、
誰かを怨みつらみする感情が希薄だった。
それは、初めが主に共の死を求められ、添えれなかったが故。
怨まれはすれど、怨むことはできない、と。]
わからんくても、えぇんやない?
[りん――鳴る鈴の音。袖引くに気がついて、ポツリと返す。]
感情いうんは、変わるもんでもあるしなぁ。
見て、聴いて、識って、
それでも変わらんかったら怨めばええんよ。
[鵠に返しながら、夜光にも重ねる言の葉。]
わては頭かしこないから、むずかし考えとったら頭壊れるわ。
どんな答えだしても、鵠は鵠や。
多分、わてが鵠好きや謂う気持ちはかわらへん思うしなぁ。
メモを貼った。
…恨んで憎んで、苦しんだ人を知ってます。
醜く、何も変らない。
[時には直接身にも受けた。
落花は苦しくてもそうせずに生きられなかった]
……悪いことではなくても。
[法泉の視線から逃れるように顔を背け。
双花の姿にも気がついた]
鵠殿。華月殿。
[華月がどう散ったのかはまだ知れてない。
けれど鵠は。そう。獣に寄らず散らされたのだ]
人も、人を、殺す…。
[花の様子にくつりと笑い]
ロビン、言いたいことがあるのでしたら、言って構わないのですよ。
[人には人の、獣には獣の言い分があろうと、花を見る視線は柔らかく注ぐ]
[夜光が眸に宿す怨のいろ、それがゆらり、ゆらりと変わり往くのに己の紫苑色を重ねる。]
…分からぬままでも、…よい、…?
[法泉と、――胡蝶の言葉と、
重なる。鈴が鳴る。]
――…、――
己は、知らぬこと、多く
見て聞いて、そして、惑っている。
……にくめたら、楽なのに
[零した胸のうち。
憎みきれないのだと、そういう。]
…否、胡蝶は、……――凝り固まった己より、余程…、…ッ
[好き、と聞こえた所為か。紅くなった。]
手妻師 華月斎の言葉に、微笑を一つ見せた
[華月の言葉に考える。
邦夜は違うと知っているけれど。若し。
若しも彼が獣で。獣であっても同じに温もりをくれたなら。
自分は、恨むことが、憎むことが出来たのか?
感情は変るもの。再び視線はロビンへ。
あれだけ拒絶されたのに、其方から声を掛けてくれた]
……頭が痛い。
[蟀谷を押さえて首を振った。
華月の言葉は頭でなく別の場所で分かる気がした]
[柔かな主の視線に促されて、口を開く]
憎み、嫉み
幾ら向けても構わぬのに。
……道天満月の彼も
同じ道を辿らせる手筈がしくじった様子
二度同じ手は、あるかどうか。
[人食いの花が聞く言の葉は
現世と狭間と、もうひとつ]
まだ、痛みがあるんだ?
……そうだね、色々まだ此処は感じる事が出来る。
彼岸にたどり着いたなら、消えてしまうかな
[冬色の瞳が夜光を見遣り、気遣わしげに揺れた。
拒絶が無いだけで随分印象が変わる]
そう、ですね。
[夜光の言葉に頷いて]
そも、人の生き死にには獣より人が多く関るもの。
縁あるものを屠られれば、人であろうと獣であろうとあまり良い感情は浮かばぬでしょう。
…。
獣を恐ろしいというのなら、人はもっと恐ろしい。
けれど、だからこそ、どちらも恐ろしいものではない。
[おそらくは、乾がロビンを獣でなく花と見ることに、
どうあっても鵠は鵠と思うのは似ているのかもしれない。
乾の微笑にそのようなものを感じ、胡蝶もまた微笑む。]
人も人を殺す。
わても、朧様に殺されたけど、感謝こそすれ怨む気はおきへん。
ま、人それぞれやろ。想いも事情も。
あんま、考えこんだら、頭莫迦になんで?
考えるより感じろ!……とか謂うてみよか。
[光夜に己が死の原因を告げ、傷むという頭を心配した。]
門下生 一平太が痛がる様子に首を傾けた
……憎めたらええのに、ってのが答えな気ぃもするけどな。
裏返せば、憎みたくないってことやろ。
わては、鵠のそういうとこ、好きやよ。
[そして、好きという言葉に反応した鵠に、
重なるようにまた好きという言葉を向けた。]
なんや、かあいらしいなぁ……――
[紅く染まった頬を突いてみたり。]
……あれを初心と謂うんでしょうね。
幾らか見習った方が良いでしょうか。
[生まれながらに艶ごとは知っている。
経験こそなくても媚態を取るのは人食花
白い鳥が紅く染まっているのをふと見て呟いた]
なっ!
[同じ道をといわれれば、憎しみ浮かばぬわけがなく。
されど冬の瞳は気遣わしげで、以前のそれとはまるで違う]
…変るんだね。
人も。獣も。同じように。
[ほぅと息を吐いて、法泉の言葉に頷いた]
ロビン、私は造られたものはあまり好ましく思っておりませんので。
お前はお前のまま、傍に在るといい。
[花の言葉に僅か目を細めて、白鳥を見やり、また視線を戻す]
[同じ道をと言っても昨夜の話。
それ以上は告げず]
利用して謀る気で近づいたのに
主さまがあまりに心深くいらっしゃるから。
[同じように変わるのか
己の変化については頷いた]
主さま……
[つ、と視線を流し見遣る。
少し下げた眉と、薄く開いた唇。
躊躇い、音にした]
お誘いしたあの時は
笑みも仕草も、計算の上であったのですよ?
お部屋に招いて頂いて
……そのような余裕は直ぐになくなりましたが。
造りもの交じりが私の顔なれば
主さまは、幻滅なさいますや?
…、…――
[頭が痛い という夜光へ
気遣わしげな視線を向けた。]
いたい、
まるで――生きていた頃の、ようだ。
……人は変わる、……変わる、か…
[呟き、惑いは晴れない。
胡蝶の声に、顔を向ける]
――…、……そう、なんだろうか
[もう一度聞こえてくる声に、
視線を彷徨わせて眼を伏せた。]
…や めろ。
[困ったように頬を防御した。]
心深いかどうかは、さて。
私はただ、欲深いだけのような、気がしますから。
[白鳥と蝶の戯れる様子を目に映す。
やがて視線はあちらへと向いた]
どちらも。
滅びの身を向かっているように、見える。
人も獣も。
[冬花の声に視線巡らせ。
鵠と胡蝶の様子を見れば小さく頷いてしまったり。
羨ましいとも思うのは、どうにか心の裡のみで]
そう。それは。
良かったと、思う。
[獣を厭う思いもまだ消えないけれど。
そこには共感できるものが確かにあって。
まだ蟀谷押さえながらも、冬の瞳に小さく頷きを返した]
ああ。
だから、私はお前の顔をもっと見たかった。
手折ればその表情は変わるだろうかと。
手折ってなお変わらぬようなら。
どうしていたでしょうね。
[花へと向ける笑みは変わらず穏やかに]
幻滅などするなら最初から花と認めず、
――造り物が混じるのがお前の顔なら、それもまた良しと。
今は思っておりますから。
[夜光の頷きを見遣り、少し眉を下げる]
良かったと、そう謂ってくれるんだ。
[冬の蕾の仕草。
大分間を置いて]
ありがとう。
[瞳閉じて呟いた]
[もう一つの気遣わしげな視線に、再び鵠を見て。
変るというのを肯定するよに小さくコクリと頷いた。
変れると思った。何かが変ったと、今でも思う。のだけれど]
邦夜様…。
違います。邦夜様のせいじゃない。
[此岸に意識が引き寄せられ、聞こえた声に何度も頭を振る]
役に立ちたいと。
まだそこから変われてなくて、間違えてしまったのです。
僕が自分で引き寄せてしまったこと。
[無力な光が何度も何度も。
否定するように舞うけれどそれは。
此岸ではあまりに儚くて。見え難い]
[頬を防御する表情まで、あいらしい
と、謂えば照れを越して怒るのだろうか。]
わてには、そう見えるけど、本当はどうか判らんわ。
でも、急がんでもええんよ。
この先どうなっても……共に飛んでくれるんやろ?
[悪戯はやめて、真摯に告げた。]
[法泉から言葉が返ると、ちらと視線を上げる]
試されていたのですね、矢張り。
味見だけに留まらなかった理由
一つは其れでしょうか。
……獣は、己を造らねば
人の中では生きられません。
生まれながらに偽る術も、この身に。
また良しと、思っていただけるなら
たまには違う私もお試しくださいませ?
ロビンと謂う花は、多才多芸で名を売っておりますから。
[束の間、愁いを忘れたように
そう謂って笑った]
メモを貼った。
メモを貼った。
[もし、あいらしいなどと聞いたら、
うろたえた後、どうしたらいいか分からず怒るだろう。]
――…、…自分で、
自分自身がわからない、のに。
……――嗚呼、
[じ、と苔色の眸を見返し]
飛ぶよ。
…それは、変わらない。
味見に留まらなかったのは――。
いえ。
お前の表情が、もっと見ていたかったから。
[じぃと、冬色を見詰めて。
違う私を、という言葉には少しだけ考え込むように]
それもお前なのでしょう。
なら、愛でることに変わりはなく。
白鳥と同じようにされると、少し罪悪感が沸いてしまいそうですが。
[笑う花の額へと唇を降らせて、顔を上げる。
目の端に映った白鳥の反応が、眩しい]
そやったら、えぇんよ。
[悩む愛しい片割れに、飛ぶが変わらないなら佳いと。
悩むだけ悩んだらいいのだと、少し身を抱き寄せた。
そして離すは、夜光の気持ちを慮ってか。
これ以上、初心で愛らしい様を、他者に晒したくないと思ってか。
紫苑色を見詰め返す、苔色は穏やかだった。]
…明?
[黒檀を瞬いて、主へと告げる友を見て。
その腕にある太刀に気付いてまた瞬いた]
邦夜様が求めて下さったこと。
それが何よりも幸いですと。
お気に召したのは、顔だけですか?
[くす、と意地悪く笑い]
内に二つ心あれど、どちらも私に違いありません。
人の心と獣のこころは、もう混じってしまいましたし、ね。
[下りてきた唇を額で受けると
びく、と身を震わせ目を丸くした。
片手で額を押さえ、ぱくぱくと口を開くも言葉は出ず]
……っ
[ぷしゅうと音を立てそうなほど顔を赤くして俯いた。
間を置いて
ちらり、見上げる視線は笑み交じり]
罪悪感、湧きましたか?
[そう謂って、少し背伸びして首筋に音を立ててくちづけた]
――…ん。
[頷いて、抱き寄せられた少しの間に
額を肩にもたせかけた。
眼を閉じるそれは、心預ける証。
離れる身体に、
ほんの少し、名残惜しげな様子を見せるのは
隠し切れなかった、いろだろう]
表情は、同じ顔でも心が違えば違うもの。
顔だけではありません。
心が表れるからこそ、私はお前をもっと知りたい。
[口付けへの反応に一度細い目を僅かに見開いて]
――、湧いたかどうか。
ですが、少しお仕置きが必要かも知れませんね。
[首筋へ触れる唇。
身を屈めて、冬の色を覗き込む。まだ赤い名残が残る顔。
握った手指を絡めて、逃げられぬよう腕の中に閉じ込めた]
[ちらと周囲を見る。
心を通わせる人達。それを見ていると]
不甲斐なさ過ぎて自分の方が憎くなりそうだ。
[表にするつもりでなかった分まで零れた。
はたと口元を両手で塞ぎ]
…ありがとう。明。
[一呼吸置いてからそう呟いた]
メモを貼った。
まだ離れたくないから。かな。
[虎鉄の呟きには小首を傾げて。
答えながら、ああと思った。
言われたではないか。去年の夏の祭の夜にと。
友も、自分より此岸に近く見えても。
既に彼岸の側にある者なのだと]
少しでも長く感じていたい。
痛くても、この想いを。
そんな貌しぃへんといてや。
[離れ穏やかに見詰めた先が見せる表情に、眉尻を下げる。
酷くしとうなる―――何度か謂った言葉は続かない。
その言葉代わりに、互いにかかる糸と糸を絡ますように、指と指を交わらせた。]
―――……朧様の、望みは
[ロビンの表情を見て
「なんや、かあいらしい貌できるやんか」
と、裡で呟いた後、絡めた糸2つが繋がる先に想いを馳せる。]
なんや、判った気ぃするわ。
違うかも、しれへんけど……――――
[鵠と情を交わしたくなるのを耐えたのは、
朧の行く末を見守らんとしたため。
彼の人の望み――尋ねられても曖昧に微笑むのみ。
尋ねる頃には、もう、望みの切片、窺うこともできたか。
想うが正しいか、見、聴き、識ろうと、窺う対岸の世界。
――絡めた指にそっと*力を込めた*]
……主さまは
真顔で恥ずかしい事を仰る。
[息止まった身であるのに、未だ小細工が出来る不思議な場所
文字通り絡め取られた身はすっぽりと腕の中]
仕置きでも
下さるものなら何でも嬉しいですよ?
お陰で、先刻の重い気分が薄れました。
[視線は幾度か現世に。
夜光が向こうへかける言葉に、一つ頷いた]
――…少しでも長く
嗚呼、恐らくは皆
手妻師 華月斎の視線に気付くと、唇の端を持ち上げて蠱惑混じる眼差しを送った。
メモを貼った。
[夜光の声。長く。
その思いは変わらず。
いつまで――]
思いを口にするのに、恥ずかしいことなどありはせぬ。
ふむ、嬉しければ、仕置きにはならぬ。
……。
この手を離してしまうのは仕置きにはなるか。
でもそれは、約束を違える事。
それに、私が困る。
[絡めた指で、花の細い指をなぞる。その一本一本を軟くほぐすように。
思い浮かんだ仕置きは、すべて自分に跳ね返るのだと気づいて、一つ苦笑を浮かべた]
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