人狼議事


197 獣ノ國

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視点:


【人】 MNU機関 ジャニス

−回想・ベッドの上で−

[この期に及んで、彼の誘い>>392を断るわけがない。手を引かれ、柔らかなベッドにたどり着いたのなら、微かに微笑む事も出来ただろう。……別れが近付いている事は、分かっていたのに。

彼の腕の中、ただ髪を撫ぜるその手だけを感じている。胸に湧き上がるのは、歓びか、哀しみか。ジャニス自身にも、よくは分からなかった]

……勝手な人。

[返される言葉>>394に、ほうと深く深く息を吐き出す。酷く手前勝手な言葉だと思った。そしてその言葉に歓びを見出してしまう自分に、呆れすら覚える。……けれどその言葉を、否定する事など出来はしない。勿論肯定も、出来なかったけれど。

交わされる会話は、ジャニスの望んだ通りの他愛ないもので。それでも恐らく、此方から話題を差し出す事は出来なかっただろう。彼の話を聞き、それに相槌を打つくらいしか。
ただひたすら、縋る様に。彼の声を、聞いていたかったから。

別れの時に、何でもない風に告げられたそれには、一度柔く微笑んでみせて。……けれど、すぐにその顔は、くしゃりと歪んでしまった。此処までは我慢出来ていたのに]

(6) 2014/10/07(Tue) 02時頃

【人】 MNU機関 ジャニス

――いって、らっしゃい。

[酷く震えた声。きっと、笑顔も作れていない。涙すら、溢れているかも知れない。けれど、彼から目を逸らす事など出来なかった。
口付けの後、離れる姿を目で追って、手を振ってみせる。"行かないで"――と。零れそうになる言葉は、唇を噛んで押しとどめた]

ルーカス……、待っていてね。

[彼が出て行き、その扉が閉じられたのなら。俯いて、透明な筋の伝う頬を漸く拭っただろう。
落とした言葉は、きっと。彼に届く事無く、雨音にかき消されてしまっただろうけれど*]

(7) 2014/10/07(Tue) 02時頃

MNU機関 ジャニスは、メモを貼った。

2014/10/07(Tue) 02時頃


【人】 MNU機関 ジャニス

−自室−

[あれからどうやって此処まで帰って来たのか、正直な所、あまり定かではなかった。ホテルを出て、タクシーを拾った所までは覚えているのだけれど、その後の記憶はただただ曖昧模糊としていて。
泣いたせいか腫れた目元を擦って、欠伸を一つ。寝る前に端末を開いてみれば、ニ通の新着メールに気付く。
そのうち宛先の書かれていない方>>1:310に小さく眉を上げれば、躊躇いつつも開いてみる。ちらりと中身を見て、そのメールの差出人を察せば、苦笑を一つ]

(24) 2014/10/07(Tue) 03時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

――――――――――――――
差出人:ジャニス
宛先:ビースト
――――――――――――――
Re:Bonjour
20xx年 10月3日
――――――――――――――

ごきげんよう、ビースト。
けれど、アナタのベルは他に居るんじゃないかしら。少なくとも、アタシではないわよね。

コートは確かに受け取りました。
でも、女の子を遣うのはどうかと思ったわよ。そんなんじゃ嫌われちゃうんだから。

それに、お陰で日に三人も獣人に会うはめになったわ。
ま、他の二人は、アナタみたいに意地悪じゃなかったけれどね。

――――――――――――――

(25) 2014/10/07(Tue) 03時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[そうして次に開いたメール>>1:330には、ぱちりと瞬きを。……ああ、そういえば彼の少年には、あの無様な光景を見られていたのだった。ほんの少しのバツの悪さを味わいつつも、ため息を吐き出す。なんてカッコ悪い]


――――――――――――――
差出人:ジャニス
宛先:シメオン
――――――――――――――
Re:Re:こんにちは恋人サン
20xx年 10月3日
――――――――――――――
無事に帰れたのなら良かったわ。流石に心配はしていなかったけれど。
あら、アンタをお茶に誘ったら、彼女さんに悪いわ。この前一緒に歩いていたでしょう?

ああ、気にしないで。知らない方が普通なんだから。
それにアタシ、あれから獣人に会ったの。だからもう、この話は良いの。此方からしておいて、ごめんなさいね。

そうね、ちょっと、怖い目にあっただけで。
アンタに心配される様な事は、別に何も無いわ。

――――――――――――――

(26) 2014/10/07(Tue) 03時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

…………、

[そうして、最後に。
このメールを、彼が読んでくれるかは分からないから、これはただの自己満足だけれど。私用のアドレスから、つい先程まで共に居た彼のに向けて、一通のメールを打ち出す。
書きたい事はいくらもあった。それでも、そのどれもこの場には相応しくない気がして。やはり会って話すのが一番だろうと、ただただ簡潔な文章だけを送り出す]


――――――――――――――
差出人:ヨハン
宛先:ルーカス
――――――――――――――

20xx年 10月3日
――――――――――――――

きっと待っていてね。**

――――――――――――――

(27) 2014/10/07(Tue) 03時半頃

MNU機関 ジャニスは、メモを貼った。

2014/10/07(Tue) 03時半頃


[走る汽車の窓から外をぼんやりと眺めていれば、景色の向こうに見えたのは見慣れた大きな科学塔。
朝陽を浴びて遠くに見えるそれは、とても、とてもゆっくりと窓の外を走り行く。
――あの國で過ごしたのは、果たしてどのくらいの間だっただろう。故郷と呼ぶには短く、旅と呼ぶには長いその年月。徐々に遠くなるその塔の影を追ってしまうのは、やはりそれだけの年月を其処で過ごしたのだと、言うことなのだろうか。]

………ん、

[そうしてふ、と。震えるポケットに気付き。其れを開いて見たのなら、そこには二通のメールの通知。何方も、差出人はあの歳の近い友人だ。
先に来ていた一通は、昨日の昼の"デート"を揶揄る一言と、"今日"より先の晩酌の誘い。
応える事の叶わぬそれには、小さく、小さく苦笑を漏らす。
最後に付け加えられた一文には、呆れたように肩を竦めはしたけれど。]



……フン。自分の方こそ、十分にお楽しみだったじゃあないか。

[大学で見かけた時に、彼の隣に居た少女を思い浮かべ。"唯の生徒と先生"ならば、この言葉の限りでは無いのだろうけれど。
懐かしむように目を細め、呟いた言葉はあの國に残る友人には、決して届く事は無いだろう。
借りた本は、結局返さぬままに持って来てはしまったけれど。まぁ、あの友人の事だ。もしもこの先会うことがあったのなら――酒の一つと此方の話とで、きっと許しては貰えるだろう。
そうして最後の追伸に、ふ、と――嗚呼、何時だっただろう。まだ自分の歳が二十の前半だった頃、酔った勢いで悪戯に詐欺を装い、彼に電話をかけたりもしただろうか。]



…出来るなら、最後にまた一度お前と酒でも交わしながら…話でもしたかったんだが。

[二通目のメールに目を通しながら、ポツリと漏れたのはそんな一言。このメールを飛ばして来たと言うことは、恐らくはあの本は無事に持ち主の元へと届いたと思っていいのだろう。
此方から本を貸す時、或いは彼方から本を借りる時。返すと言うのを理由にして、数え切れない日々を共に朝まで語り明かしたかの友人。神話の生物の事を主に研究している男と、民俗学から神話や都市伝説まで幅広く精通している友人と。
大学に用事がある時は、その授業風景を時折覗きに行った事もある。そして彼の話す話は、男の興味を酷く惹きつける物だったから。
自分があの國で最も近しいと言える友人は、今頃何をしているのだろう。]



………、あぁ。

[メールへの返信は行わぬまま、携帯端末に登録されている全ての番号からの着信を、拒否に設定する。全てを置いてきた中で、この小さな機械だけは置いて来ることが出来なかったのは――それは果たして、あの國への未練故か。
そうして再び窓の外へと視線を移し。既に見えなくなってしまった科学塔に、知らずのうちに声が漏れる。
向かう先は、長年使っていない別荘へ。きっと埃に塗れて"仲間"の巣も沢山張られているだろう其処を思い浮かべ…男はひとつ、諦めたように息を吐いた。

ガタン、ゴトン。
揺れる汽車に運ばれて、《蜘蛛》は漸く國の外へと。]*


【人】 MNU機関 ジャニス

[汚れてしまったコートは、いっそそのまま捨ててしまおうと思った。元より何着か持つ中の一つ、というだけで、思い入れのあるものでもない。
けれどふと、ポケットの中に入れっぱなしだった天使から貰った連絡先を見付けて。……少し躊躇ったけれど、此方から連絡を入れてみる事にする。
"また今度"、なんて。そんな約束を守ろうとしたわけではないけれど。……誰かに会いたいと思った時にこれを見付けたのだから、彼女に会うべきなのだろうと、そんな言い訳めいた思いを胸に]

(49) 2014/10/07(Tue) 11時頃

【人】 MNU機関 ジャニス

――――――――――――――
差出人:ジャニス
宛先:天使ちゃん
――――――――――――――
ごきげんよう
20xx年 10月3日
――――――――――――――

昨日ぶりね。
突然だけれど、今日はお暇かしら?
会って、お話したいの。

待ち合わせ場所も、時間も、そちらに合わせるから。
連絡待ってます。

――――――――――――――

(50) 2014/10/07(Tue) 11時頃

MNU機関 ジャニスは、メモを貼った。

2014/10/07(Tue) 11時半頃


【人】 MNU機関 ジャニス

……何も、顔を殴らなくったって良いのに。

[鏡を見て、いつも通り薄く化粧を施す。
鏡に映るジャニスの頬が赤く腫れているのは、兄に殴られたからだ。家を出ると言ったら、理由も聞かずに殴られた。
そうしてその後は、幾度もの謝罪と共に縋りつかれたから、今は寝室に鍵をかけて立て籠もっている。どちらにせよ、こうしていれば兄はそのうち会社に行く筈だ。良くも悪くも、真面目な人だから。

彼の紳士に出会った時に着ていたコートと同じ物を身纏う。キャリーバッグに詰めた荷物は、思いの外多くなってしまった。……これでも、必要最低限に留めた筈なのだけれど。

そうして兄が居なくなったなら、天使からの連絡を待つ間、暫くこの街で最後の一時を堪能しようと外へ出る。
一先ず今日も、朝食を食べに公園近くのカフェへ向かう事にした]

(52) 2014/10/07(Tue) 11時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

―カフェテラス―

チーズケーキと珈琲。

[端的に注文だけを落とせば、昨日とまるで同じ席に腰を落ち着かせた。
好物のチョコレートケーキにしなかったのは、獣の青年がチーズケーキが好きだと言っていた事を思い出したから。そして苦手な珈琲を頼んだのは、"彼"が好きだと言っていたから]

――にがい。

[届けられた珈琲を一口飲んで、ぽつり。苦いし、先程兄に殴られて出来た口内の傷にぴりりと滲みて、思わず顔を顰める。……やっぱりホットミルクにすれば良かった。
どす黒い飲み物を、ぼんやり見つめながら。もしかしたら彼も今この時、珈琲を飲んでいるかもしれない、なんて、哀愁めいた感情に柔く口元を歪める。

今日がこの國で過ごす最後の日だというのに、ジャニスの心は妙に凪いでいた。唯一の肉親には別れを告げた後だし、思い残す事はほぼ無いからだろう。

……もう舞台に立てない事へは、少しの寂しさを覚えるけれど。とはいえ、ただ場所が変わるだけだと考えれば、此処への執着も和らいだ。まあ、向こうでの"観客"は、ただの一人しか居ないのだけれど。

そうして端末を取り出せば、また一通。届くかも分からない相手へ、電子の手紙を送り出すだろう]

(65) 2014/10/07(Tue) 11時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

――――――――――――――
差出人:ヨハン
宛先:ルーカス
――――――――――――――
無題
20xx年 10月3日
――――――――――――――

家を出ると言ったら兄に殴られたわ。
お陰で口の中が切れて珈琲が滲みるったら。
この責任、ちゃんととってよね?

そういえば、アナタにもお兄さんが居るのよね。
次に会った時に、どんな人なのか、詳しく教えてちょうだい。

p.s. 珈琲ってどうやったら美味しく飲めるの?

――――――――――――――

(66) 2014/10/07(Tue) 11時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[返事が欲しくて書いた文章ではなかった。むしろその逆で、返事が来たとしても、ジャニスはきっとそれを開く事は出来ないだろう。
それでも、"彼"へとメールしてしまうのは、少しでも繋がっている実感が欲しいからで。随分女々しい事だと苦笑する。

そうして最後に、最近入り浸っていたコミュニティサイトを開こうとして……止めた。だってもう、"獣人"について知りたいとも調べたいとも、思わなかったから。
ことりと端末をテーブルに置けば、フォークを手に取って、そうしてゆっくりと、ケーキを攻略にかかっただろう。

……置いてすぐに鳴り響いた電子音>>56には、ひとつ。苦笑を浮かべはしたけれど]

(67) 2014/10/07(Tue) 11時半頃

MNU機関 ジャニスは、メモを貼った。

2014/10/07(Tue) 12時頃


【人】 MNU機関 ジャニス

[チーズケーキを突きながら、テーブルに置いたままの端末を操作する。
先に誘いのメールを送った天使からは、まだ返信は来ていない。であれば、彼の誘い>>56に乗るのもまた一興だろうと、喉の奥でくつりと笑う。
……今ならきっと、もう逃げたりはしないだろうから。あんな無様を晒した彼には、きちんとお礼をしなくては]

(71) 2014/10/07(Tue) 13時頃

【人】 MNU機関 ジャニス

――――――――――――――
差出人:ベル
宛先:ビースト
――――――――――――――
Bonjour Beast
20xx年 10月3日
――――――――――――――
相変わらず、お世辞が上手ね。
安心して、アタシにかけられた魔法は、0時を過ぎたって解けたりはしないから。

あらそう。それなら、アナタには他にも物語があるって事なのね。
良いわビースト。アナタのベルになってあげる。
アタシには、アナタを元の姿に戻す力は無いから、アナタは哀れな"野獣"のままだけれどね。

一人はアナタ。一人は金糸雀。もう一人は、小さくって臆病な蜘蛛よ。
アタシ、彼を探しに行かなければならないの。だから会うなら、今日しか無いわ。

丁度アタシも、アナタに返さなければいけない借りがあったわね。小さな天使ちゃんが来る前までは、お相手出来ると思うから、以前と同じ場所で待っているわ。
来るも来ないも、アナタ次第だけれどね。
――――――――――――――

(72) 2014/10/07(Tue) 13時頃

MNU機関 ジャニスは、メモを貼った。

2014/10/07(Tue) 13時頃


[――ゴトン。
乾いた音と共に、床へと置いたトランクの周りで大きく埃の渦が舞う。
其れが肺に入るのを嫌うように――そもそも服に埃が付くことがそもそも我慢ならない事ではあったのだが――男は大きく眉を顰め、荒れるに任せるその別荘を見回した。
埃の絨毯はそれはそれは高く積み重なり、"仲間"の巣は至る所に張り巡らされている。必要最低限の家具はあるが、それでも暮らして行くには足りない。
――一先ず掃除は後回しにして、先に家具を揃えに行くか、と。この時間なら、無理を言えば夕方には届けて貰えるかもしれない――とそこで、ポケットの中で震えた端末に目を瞬かせる。]

………、待ち遠しいよ。

[家の外へと出ながら開いたメールに、漏れたのはそんな言葉。自分の声音に微かに滲んだ寂しさに苦笑しながらも、見慣れぬアドレスに僅かに目を見張り。
貰った名刺に書かれていたのは、"ジャニス"の名。そこに書かれたアドレスとは別のアドレスと…彼の名前に、男の顔には先とは別の笑みが浮かぶ。]


[そうして、そのまま返信は行わぬままに男はタクシーを拾って乗り込む。行き先を伝え、シートへと身を預けて窓の外を見たのなら、そこに広がるのは見慣れぬ景色。
最後にあの國で見た車からの景色は、あの図書館からの景色だっただろうか。]

……――――。

[そっと動かした唇が紡いだ名は、静かな車内に響く事は終ぞ無く。ぼんやりと外を見つめながら、夜が明けるまでのあの時へと、ゆるりと意識を向ける。
ポツリポツリと、幾つの話をしただろう。此方の話に相槌を打つ彼の姿を浮かべたのなら、その指先にはあの柔らかな髪の感触すらも蘇った気がして。それを掻き消すように――逃さぬように、男は強く、拳を握った。]

……泣いていたな。

[去り際に彼が初めて見せた、その涙。此方の言葉を拾った運転手には"何でも無い"、と手で制しておきながら、また意識はあの夜の時間へ。
演技に自信を持つ彼が、あの時だけは笑顔すらも演じられなかった事。その事に胸に痛みと…ほんの、ほんの僅かな充足感を覚えたのは、男にしか知り得ないだろう。]


[彼の口からは、ついには"行くな"という一言は出はしなかった。男を困らせるような言葉は、一つたりとも出なかった。嗚呼、本当に――聡い子だ。もしも次に相見えたのなら、思い切り、我儘を言わせてやりたいものだ――あの時伝えられなかった言葉を、捧げながら。

そうしてふ、と手にした携帯端末に視線を落とす。
電話は拒否に設定したけれど、メールはそのままこの端末へと届く。そんな事を――相手からの一方通行だけを許すなんて、それは酷く未練がましい行為だとは…自覚はしているとも。
――嗚呼、だけれど。彼からのそのメールは慰みになどなりはしない。
更に募る恋しさに焦がれながらも、しかし今後ももしかしたら届くかもしれないそれを拒否する事なんて…どうしても、出来はしなかった。]*


【人】 MNU機関 ジャニス

――良いのよ別に。
アタシが"王子様"を探しに行くんだから。

[硝子の靴>>80など必要無い。探すのは"彼"ではなく、ジャニスなのだから。ぽつり、と。そんな事を呟いて。
返事を送ろうと動かした指先は、瞳は。背後から聞こえた声>>83にぴたりと止められただろう]

"Bonjour おはよう 奥様は?"

[昨日のやり取りを、そっくりそのままなぞる様に。振り返ったジャニスの顔には、恐れなど浮かんではいなかったが。
――けれど。差し出された紙袋>>84に、きょとりと一つ瞬きを。だって、全くの予想外の物だったから]

……お詫び?
ヤダ、やめてよ。身構えてたアタシが馬鹿みたいじゃない!

[困った様に眉を寄せ、拗ねた子供みたいな表情で返す。まさか獣の青年が詫びの品を持ってくるだなんて、全く考えてもいなかった]

それに、ケーキまで頼んでるのね。
アナタの分のチーズケーキも、注文しようと思ってたのに。

[趣味でないチーズケーキを突きながら、いっそ恨めしげに言葉を紡ぐ。彼の持つケーキと紅茶には、羨ましげな視線を。……慣れないものなんて、頼むべきではなかったのだ]

(92) 2014/10/07(Tue) 16時頃

【人】 MNU機関 ジャニス

……ねえ、アナタ、珈琲は飲める?
飲みかけで悪いんだけど、良かったら交換してもらえないかしら。

[彼が珈琲を嫌いだなんて知らないから、そんな、何とも自分勝手な提案を落とし。窺う様に小首を傾げてみせたら、彼は一体どんな反応を返しただろうか。

そうして端末が震えたなら>>90。獣の青年に断って、返信を打ち始めただろう。その時、メールの相手が彼の天使だという事くらいは、伝えたかもしれない]

(93) 2014/10/07(Tue) 16時頃

【人】 MNU機関 ジャニス

―――――――――――――
差出人:ジャニス
宛先:天使ちゃん
――――――――――――――
心配無用よ。
20xx年 10月3日
――――――――――――――
ああ、昨日はアタシ、ずっと室内に居たから。
アナタの方こそ、大丈夫だったの?
外に居たなら、折角の翼が、濡れてしまったんじゃないかしら。

そう、良かった。断られたらどうしようかと思ったわ。
用事って、本屋さんにかしら。
申し訳ないけどアタシ、その人に会った事無いの。ごめんなさいね。
―――――――――――――

(94) 2014/10/07(Tue) 16時頃

MNU機関 ジャニスは、メモを貼った。

2014/10/07(Tue) 16時半頃


―街中の喫茶店―

[あれから、開店直後の家具屋へと向かい。必要な家具を取り揃え終えたのは丁度ブランチの時間くらいだった。
大口の買い物を多くしたからか、店の店主が男の無理を快く聞いてくれたのは嬉しい誤算だ。頼んだ家具は、夕方には届けてくれるらしい。
それまでにせめて、あの埃まみれの家の掃除を終えておかねばならぬのだけれど――取り敢えずは珈琲が飲みたい、と。
しかしヤカンもミルも全て置いてきてしまったので、ひとまずは近くにあった喫茶店に入ってみたのだけれど。]

…珈琲を。豆は…

[カウンターに座り、注文を済ませ。豆の種類は、取り敢えずは目に付いたものを。
時間が時間だからか、人のあまり居ない店内に、レコードの音が静かに響くのが心地良い。煉瓦造りの壁の前で、コポリコポリと丸いフラスコの中で湯が湧く様をぼんやりと眺め、このひと時を堪能する。
火から降ろされたフラスコに、ミルで挽かれた豆が入ったロートが差し込まれれば。湧いた湯が、その筒を伝って上へ上へと昇って行く様は、何度みても面白い。
ゆうるり、ゆうるりと竹べらで回されていく豆と湯と共に香る豆の香りに目を細めていたのなら、ひとつ、ポケットが震えた。]


[取り出した携帯端末に表示されていたのは、先程手に入れたばかりのアドレスと"彼"の名前。思わず口元が緩んだのは、男の意識の外だったけれど。
――だけれど、その文面を見たのなら。柔らかく細められた男の目は、怪訝そうに見開かれる事となっただろう。]

――……殴られた?

["兄に殴られた"、と。その一文を見るなり、男の眉は至極不満げに寄せられる。
しかしすぐにそれの――殴られた理由を理解したのなら。嘆息と共に、こめかみを指で押さえはしただろうか。]

……"責任"、か。
そんな物は…幾らでも取ってはやるさ。

…帰りに氷を買っていくか。

[彼が、家を出ると言うのなら。それはきっと、渡したあの紙に書かれた場所へと――自分の居るこの場所へと、向かう為だろうから。
彼が自分を追い掛けてくれるのだと言うそのメールの文を、何度も、何度も目で追い。焦がれる想いを誤魔化すように、運ばれて来た淹れたちの珈琲を、一口口に含む。]



………、美味いな。

[はた、と。手にした珈琲を、もう一口。
珈琲を出す店は星の数ほどあれど、美味い珈琲を出す店は少ない。男の目に敵う珈琲を淹れてくれた店主を見たのなら、白髪の奥の瞳を小さく細め、柔和に笑っていただろうか。

嗚呼、遠く離れたあの國で、彼もまた今この時に…自分と同じく、珈琲を味わっていると知れたのだ。身を焦がす想いは強くはなれど、その小さな繋がりを感じたのなら、じわりと胸に熱さも広がろうと言うもの。
返事を打ちかけた手を無理矢理に止め、開いた返信画面はそのまま保存もせぬままに閉じ。本当であれば…彼のその声が、聞きたくて仕方が無いのだけれど。

――だけれどどうやら、彼は珈琲が苦手なようだけれど。最後に加えられた一文を眺めながら、またいつか会えた時は…彼にこの珈琲を、味わわせてやりたいと。
最初は、甘い物と共に飲むのが良いかもしれない。嗚呼しかし彼は甘い物は好むだろうか?
チョコレートケーキが好物だなど、男は未だ、知り得ない。

そうしてその時には、自分とあまり仲の良く無い堅物の兄の話でもしようか…そして彼の兄の話も、聞いてみようか。
――なんて。そんな事を、思いはしただろうか。]*


メモを貼った。


メモを貼った。


[そうして、淹れられた珈琲が無くなった頃。机の上に置いたままの携帯端末が震える音が、レコードの音へとジワリと混じる。
端末の画面を覗いたのなら、見慣れぬアドレスがひとつ。メールを開いてみればそこには、一昨日始めて話したあの小さな郵便屋の名前と…一通の文。]

…成る程、参ったな…手紙を入れておくべきだったか。

あぁ、すまない。同じ珈琲をもう一杯頂けるかな。

[書かれた文章には、困ったように肩を揺らし、浮かしかけた腰を戻して追加の珈琲を頼みながら。
何処か律儀な所がある彼女らしいと言えば、彼女らしいとも思うけれど。
このメールが来たと言う事は、あの家の時が止まった事は、知れてしまったのかもしれない。
自分が可愛がっていたあのサボテンとそのお友達も、彼女の手には渡ったのだろう。]

…届け物なら、もう届いているんだが…どうしようか。

[昇る湯を見ながらポツリとそんな一言を。困ったように呟かれたその声は、何故だか何処か楽しげなもので。
サボテンも、その友達も――そしてあの時計も。確かに彼女の言う通り、大切なものだが、それはどれも他でも無い彼女へと宛てたものだったのだけれど。]


[――そう、彼女は郵便屋。
宛名が無い荷物は、きっと届ける事は出来ないだろう。
そして宛名を書かなかったのは、自分の失態に他ならない。]

…君には。
礼を欠いてばかりだな…クラリス。

[彼女がくれた花の贈り物が、あの時の止まった時計へと贈られた事など、遠く離れた地に居る男には知る由もなく。
幾日経っても届く事の無いその花を見て、彼女が何を想うのか――それすらも知り得ないのは、それは酷く残酷な事かもしれないけれど。

初めて言葉を交わしたのは、あの最初の休みの日。向けられた反応が愉快で、ついからかってしまったあの日。
二度目は同じく玄関で。まさか菓子折りを持って詫びに来るとも思わずに、借りを作ったままにしてしまった。
――そうして最後に、宛名の無い贈り物。
結局、あの"優しい郵便屋"への礼は、最後まで…出来なかったのかもしれない。

…だけれど、きっと彼女は自分を見つける事は出来ないだろうから。
その間、あの時計はずっと彼女の手の中で時を刻むのだと思えば――それもそれで、悪くは無かった。]*


メモを貼った。


【人】 MNU機関 ジャニス

[押し付けられた紙袋>>119を見詰めて、これを本当に受け取って良いものかと暫しの逡巡を。けれど結局諦めた様にため息を吐いて、テーブルの上に置いた。……貰えるものは貰っておこう。
席に座る獣の青年を見送って、好物だと言いながら>>120珈琲を受け取る様には安堵の息を吐いただろう。もしかしたら、"彼"と趣向が似てるのかしら、なんて。ぼんやり考えながら。ジャニスにしたら、珈琲が好きだなんて理解出来ない事だったけれど]

いいえ、まだ……。
あら、アナタも?気の多い天使さんだこと。

[遠慮無くミルクティーを口にしながら、端末を操作する。その唇は苦笑めいて吊り上がっていただろう。同じ相手からの着信が、何だか奇妙な友情の様なものを感じさせて]

――アタシは、もう、演技はしないから。
少なくとも、此処では。

……だから、アナタのベルにはもうなれない。

[珈琲を飲み干す姿>>122を、無感情な瞳で見詰める。
続く口上>>123には、眉を寄せたまま皮肉げに口端を上げた。
崩されていくチョコレートケーキ。楽しげな口調。けれどどうにも、それに乗る気にはなれない]

(209) 2014/10/08(Wed) 09時頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[やがて空っぽになった皿と、立ち上がる彼とには、そっと目を伏せて。去る背中>>124に追い縋る様に、言葉を贈る]

ジャニスじゃないわ、ヨハンよ。
ヤニク、アタシ……アナタと友達になりたかった。

[もう、きっと。会う事は叶わないのだろうけれど。
こうやって贈った言葉も、届いているかは分らないけれど]

ええ、また会いましょう。
アナタにも、天使のご加護があらんことを。*

(210) 2014/10/08(Wed) 09時頃

MNU機関 ジャニスは、メモを貼った。

2014/10/08(Wed) 09時頃


【人】 MNU機関 ジャニス

[そうして、再びの着信音>>131に端末を手にする。
伏せたままの瞳でそれを読んで、小さく息を吐き出した。彼女とどうという事のない会話をしている現状が、何だかおかしかった。
口元にほんのり乗った笑みを噛み殺し、ぽつりぽつりと返信を打ち込んでいく]

(213) 2014/10/08(Wed) 09時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

―――――――――――――
差出人:ジャニス
宛先:天使ちゃん
――――――――――――――
無題
20xx年 10月3日
――――――――――――――
心配させてごめんなさいね。
ああ、そうそう。絆創膏、ありがとう。使わせてもらったわ。
そっちこそ、大丈夫なら良かったわ。風邪なんてひかないようにね。

アルバイト?何だか意外ね。本が好きなのかしら。
別に、そっちの用事が終わってからでも良いのよ?
アタシはほんの少し、お話出来れば良いから。

…でも、アナタの時間がもらえるのなら。
それなら、公園の近くにあるカフェに来てくれるかしら。テラスに居るから、すぐに見付けられる筈よ。
女の子を歩かせちゃって、ごめんなさいね。
――――――――――――――

(215) 2014/10/08(Wed) 09時半頃

MNU機関 ジャニスは、メモを貼った。

2014/10/08(Wed) 09時半頃


【人】 MNU機関 ジャニス

―昼過ぎ・カフェテラス―

[天使からの着信>>226に、ついと目を滑らせる。綴られる文字をぼんやり読み進めながら、返事をするか考えて。……けれど、どうせこの後会うのだと考えれば、それは不要だろうと端末を閉じた。

そうして、どれ程経ったろうか。声のした方>>235を向けば、その"白"に目を細める。申し訳無さそうな天使に小さく首を振りながら、対面の席を示してみせた]

いいえ、大丈夫。待ってないわ。
迷わずに来れたみたいで良かった。

[彼女が席についたなら、メニューを差し出して。
テーブルに置いたままだった紙袋を突付き、小さく礼の言葉を零しただろう。どうやらこれは、"天使からの贈り物"らしいから。

ちらり、と。彼女の背中に目を向ける。翼を背負った天使には、もしかしたら人目につくテラスは相応しくないだろうか]

何でも頼んでくれて良いわよ。奢ったげる。
……それとも。場所、変える?

[行き先なんて考えてもいないくせに、そう提案してみせる。もし彼女が場所を変えたいというのなら、彼女の良い様に従っただろう。
それが不要だと断られたとしても、目立たない席に移動するくらいはしてみせただろうけど]

(244) 2014/10/08(Wed) 13時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

そうね。
ま、ありがたく頂いとくわ。

[確かに先程獣の青年も、"詫び"だと言ってこれを渡してきた。その事実は結構、屈辱的ではあるのだけれど。とはいえ、だからといってこれを突っ返すというのは、彼にも目の前の少女にも悪いだろう。
口元を緩ませる天使>>245に、此方からも柔い笑みを返し。そうして肯いた後の彼女の提案>>248には、少しだけ目を見開いただろう]

アナタの、お家。

[こんななりをしていても。こんな口調で話していても。……ジャニスはれっきとした男なのだけれど、目の前の天使にそれはきちんと伝わっているのだろうか。
もしかしたら、ジャニスなら何もしない……と。そう思われているのだろうか?]

(249) 2014/10/08(Wed) 15時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

……く、随分とまあ。

[小さく、相手に気付かれない様に苦笑めいた息を零し、そうね。と肯いてみせる]

確かに、それなら誰の目にも触れないものね。
アナタのお家に、お呼ばれしましょうかしら。

[ジャニスは天使の提案に同調してみせる。そうして手早く会計を済ませれば、荷物を片手に彼女に案内でも頼んだだろうか。

押さえた声での問いかけには、片眉を上げて怪訝そうな表情を作ってみせる。……一体、誰に聞いたんだか。そんなの、分かりきっているけれど]

ええ、蜘蛛をね、探しているの。
アナタも会った事あるかしら。こんくらいの、おっきな蜘蛛。

[このくらい、と。そう言って、ジャニスは荷物を持たない方の手で自らの頭上に手を翳す。
獣人である彼女なら、もしかしたら"彼"の事も知っているかもしれない。そんな風に考えながら]

(250) 2014/10/08(Wed) 15時半頃

MNU機関 ジャニスは、メモを貼った。

2014/10/08(Wed) 16時頃


―自宅―

[郊外にある自宅に戻り、まず行った事。それはスーツの上着を脱ぎ、袖を捲り上げる事だった。
箒に雑巾にモップに。一通り買い揃えて来た掃除器具を手に持ち、気が遠くなる惨状から目を逸らさずに掃除を始める。
人を雇う、という選択肢は最初から男の中には無い。自宅に人を入れる事を、男はあまり好んで居なかった。
うず高く積まれた埃を払い、床を磨き。日が傾く頃には漸く、全ての部屋を掃除し終えただろうか。
そうして運ばれて来た家具を受け取り終えた時には、もう日はほとんど暮れかけてしまっていたけれど。]

………、歳かな。

[シャワーを浴び、身体に付いた埃を落とし。バスローブを羽織ったまま、ソファに身体を沈める。
そのまま数分、軽い微睡に身を任せてはいたけれど。新しく買ったヤカンの湯が沸いてきた音が聞こえたのなら、立ち上がり棚から珈琲の豆を取り出す。
昼間に行った喫茶店で買った豆だ。ミル等も、あの店で揃えさせて貰った。
未だ手に馴染まないそれでガリ、ガリリと豆を挽きながら、ふ、と。あの友人に借りた本の事が、頭に浮かんだ。]



……"外"に、誰か居たかな。

[異国の言語で綴られたその本を思い返し、男は豆へと湯を注ぎながら訝しむ。ここは最早、國の外なのだ。多少は読めはするものの、やはり訳が欲しくはあるもので。
――最悪、自分で訳すか。
興味のあるものに対しては、そんなものはさして苦にもならない。
男からの返信が来ぬ事を、きっとあの友人は訝しんでいる事だろうけれど――返信は、そこそこに豆だったものだし――今や、どうする事もなく。
まるで神隠しのように消えた自分を、彼は果たしてどう思うかと苦笑しながら、ソファに再び身を沈めながらこの地で初めて淹れた珈琲を味わう。]

――……む。

[――嗚呼、少しばかり温度が低かったらしい。新しい地で、新しい道具で。今迄通りとはいかないものということだろうか。
そうして溜息をひとつ。少々味気ないものになってしまったその液体に、男は小さく、肩を竦めた。]


MNU機関 ジャニスは、メモを貼った。

2014/10/08(Wed) 18時頃


【人】 MNU機関 ジャニス

―商店街→住宅街―

……押し倒されても知らないわよ。

[ぽつり。ため息と共にそんな言葉を零せば、ジャニスは案内をするという天使>>258に続く。
小走りの相手を大股で追い、けれど、彼女が立ち止まったなら、その視線の先を追うくらいはしただろうか。
そこに件の本屋>>259がある事に気付けば、ちらりと天使を見て。けれど首を振るその姿に何も言えず、ただじっと口をつぐむ。

自分にとっての"彼"の様に、天使は本屋を求めているのだろうか。ぼんやりそんな事を考え、緩められる速度に気付けば天使の隣に並び歩く。

真っ直ぐ向けられる視線に、どういった意味があるのか。それは分からなかった。けれど僅かに噛み合わないその紅を見詰め、微かに口端を上げる。別に、此方に隠す事など何もありはしない]

(261) 2014/10/08(Wed) 19時頃

【人】 MNU機関 ジャニス

―住宅街→カリュクス宅―

……へえ。掲示板、ね。
あの人、そんなのやる風には見えなかったけど。

[軽く目を伏せ、瞼の裏に"蜘蛛"の姿を思い描き。瞳に移された視線>>260に気付けば、穏やかに笑んでみせる。
けれど続く相手の言葉には、一瞬目を見開くくらいはしただろう]

――本当に、出て行ったのね。

[アタシを、置いて。
掠れた声は風に掻き消される。揺らいだ瞳は、ついと視線を移し、コートのポケットに収まる紙片へ向けられた。

そうして彼女がついたと言ったのなら、その家を見上げ。誰も居ないというその言葉に、微かに眉を持ち上げる]

……一人で住んでるの?

[――ふとした疑問は、思わず口から零れていた。詮索するつもりは、ないのだけれど。
僅かに気不味い思いをしながら、招かれるまま屋内に入る。そこから先は、彼女の後について行くだろう。
とはいえ、一人暮らしだというのなら。やっぱり男を連れ込むのは不味いのではないかと思うのは、ジャニスだけなのだろうか。――この少女は、何に"安心"しろというのだろう]

(262) 2014/10/08(Wed) 19時頃

【人】 MNU機関 ジャニス

―カリュクス宅―

[躊躇いがちに肯く姿に、不味い事を聞いただろうかと眉を下げる。せめてもとそれ以上を追求する事はしなかった。追求せずとも、この年頃の女の子が、一軒家に一人で住んでいる理由なんて、そうあるものでもない。

ケープを脱ぐ天使を見ながら、ジャニスは小さく首を振る。長居するつもりはないのだと、そう示す様に。
ふわりと舞った羽毛を視線で追いながら、露になった翼に目を細める。――美しいとは、思うのだけれど。けれどそれ以上に、人にそれが付いている不自然さに眉を寄せた]

……火の粉、ね。

[ぽつりぽつり、会話を交わしながら。誘われるがまま天使に続く。ふるりと揺れる翼から、彩られた壁>>269に視線を移し。恐らく彼女だろう子供と、その母と。それらの写真を、無感情な瞳で眺め見る。――ふつりと途切れた写真には、痛ましげに顔を歪めるくらいは、したかもしれないけれど。

……カナリア。ちらりと天使の翼を見ながら、そういえば彼女はカナリアだったと思い出す。この写真に映るカナリアと、何か関係があるのだろうか]

(283) 2014/10/08(Wed) 21時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

……とは言っても、アタシ彼に会ったのは一昨日なのよ。
その火の粉っていうのも、何を指しているのか全然分からないわ。

["火の粉"……一体どういう意味だろうか。何か、"彼"の身に危険が及んでいるとでもいうのだろうか。
ざわりと戦慄く心を抑え込み、自らの羽根を遊ばせる少女を見る。

強く握られ真っ白になった手>>276を、そっと取る。そうしてそれが叶ったなら、爪の食い込むてのひらを半ば無理矢理にでも開かせ、手袋の無い赤い指先で撫でる様に触れただろう]

……アタシは、そのベネットっていう人が何処にいるかも分からないから、何にも言えないけれど。
得たかもしれない居場所を失うのが嫌なら……その人に会いたいのなら。自分で、探してみたらどうかしら。

[顔が背けられる直前、彼女の目尻に浮かんだ光には気付いていたけれど、何も言う事はしなかった。

もし彼女が目の前で涙を流したのならば、それを慰める事はしただろうけれど。隠そうとするのなら、それを暴いてまで彼女を慰め様とは思えない。――きっと、彼女もそんな事は望んでいないだろうから]

(284) 2014/10/08(Wed) 21時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

長居するつもりはないから、良いわ。
……そんな事より、お話しましょ。

[示されたソファ>>277に腰掛け、隅に寄れば自分の隣をぽんぽんと叩いて、彼女に座る様に促してみせる。
果たして彼女がそれに従ってくれたかは分からないけれど、もし床に座ろうとしたのなら、ソファから立ち上がって無理に座らせるくらいはしたかもしれない]

そのベネットって人は、獣人なの?それとも、人かしら。

[手を伸ばし、その白髪に触れる事は許されるだろうか。艶やかな髪を梳き、まるで慈しむ様に、その頭を撫でる事は、出来るだろうか。
――一人だとなく少女の心を、ほんの少しでも慰める事は、出来るだろうか]

どちらにせよ、その人が大切だと思うのなら。きっと、待ってるだけじゃ駄目なのよ。

[アタシなら、自分で探すわ。
呟く様に言葉を贈り、薄く笑みを浮かべてみせる。随分とまあ、お節介をやいてしまっているものだ。
けれど目の前の少女が、どうにも自分と重なってしまうものだから。……だから、慰めずにはいられない。自分を慰める、だなんて。酷く滑稽な行為だと、分かってはいたけれど]

(285) 2014/10/08(Wed) 21時半頃

MNU機関 ジャニスは、メモを貼った。

2014/10/08(Wed) 21時半頃


[日もすっかりと沈み、町の喧騒も遠く消えた頃。あのぬるい珈琲を渋々と楽しんだのなら、男は寝室へと向かう。
バスローブから着替え、部屋の小さな灯りを灯し。机の前の椅子に座り、ふう、と息を。
――本当なら、もう少し小さなベッドで良かったのだけれど。
近くに見える、大きなベッドに視線を移せば、小さく、小さく笑い。年甲斐も無く、彼が此処へと来るのを楽しみにしている自分に、少々呆れもするけれど。]

……明日か、明後日か…、来週…来月。

[もしかしたら十年、二十年後かもしれない、と。朝に届いたあの二通のメールをもう一度開きながら、そんな呟きをひとつ。
この文面を見る限り、そう遠くないうちに会えるのだと、ついつい期待はしてしまっているのは事実だけれど。
――嗚呼、一日千秋の思いとは、こう言う事を言うのか、と。浮かんだその考えに、男は部屋で一人、小さく吹き出した。]


……まさかこの歳で、そんな初々しい事を考えさせられるとはな。
俺に責任を取れと言うなら…取ってやるとも。
だが、君にも取って貰うぞ…ヨハン。

[画面に浮かんだその名を、慈しむように指でなぞり。呟いた"恨み言"は、彼には届きようも無いけれど。]


[――嗚呼、嗚呼。彼をもしも再び、この腕の中へと迎える事が出来たのならば。
そうしたら、今度こそ。嘘偽り無く、きっと離しはしないのに。
移ろう月のように、この気持ちは決して変わったりはしない。例え彼がここに来るのが十年の後だとしても、百年の後だとしても。
この生ある限りは、焦がれに焦がれながらも彼の姿を待ち続けてやろうと。]

――……我ながら、執念じみている。
だが、余りに来ないようなら…迎えに、行ってしまいそうで怖いよ。

[クツ、と一つ喉を鳴らし、キチリと響いた指からは細い糸がたらりと垂れて。
獲物が巣に掛かるのを待つではなく、待ちきれずに獲物を追い掛けて行くなどと、何とも《蜘蛛》らしくは無いとは思いつつも――それもまた悪くない、と。]

……綺麗な月だ。

[そんな想いを胸に密かに滲ませて、男は部屋の灯りを消す。
窓に見える仄かな月の姿にあの白を重ね、愛おしいあの姿を重ね。
"嗚呼今宵の月は何と美しいのだろう"、と。
――そんな事を、思いながら。]*


ー回想•昨晩、一時過ぎー


[気がついたら銀河鉄道に乗っていた。


(…気がついてみると、さっきから、ごとごとごとごと、ジョバンニの乗っている小さな列車が走りつづけていたのでした。ほんとうにジョバンニは、夜の軽便鉄道の、小さな黄いろの電燈のならんだ車室に、窓から外を見ながら座すわっていたのです。)



ベネットは窓の外を見た。ああほんとうにまるで銀河鉄道の夜みたいに、ジョバンニみたいに、青白く光る銀河の岸に、銀いろのすすきがもうまるでいちめんさらさら さらさらと波を立てていたので、ここは銀河鉄道だった。

銀河ステーションもカムパネルラも、黒曜石でできたりっぱな地図もないけれど、ここは銀河鉄道だった。


銀河鉄道だった。


銀河鉄道ーーー…?



[はた、とベネットはそこで思いとどまった。そうだ自分は、黒髪の少年と、銀色の少女とバイトの話をして、それから…………それから?

うんうんと思い出そうとしても、しろいもやがかかったようで思い出せない。目をつぶれば暗闇にちりばめられた緑や橙や青の光がじゃまをして、なんにもわからないのだった。

ああでも、容姿がほんとうに少女がカムパネルラで、少年がジョバンニのようだ。二人が来たから、もしかしたら二人の今生の幸いのために自分が代わりに連れ去られてしまつたのかもしれない。
なんて、馬鹿馬鹿しいけれど。

不思議と逃げ出したいとは思わなかった。ただただ、放置して来てしまった二人のことが心配だった。困惑しているだろう。嗚呼ヤニクとの約束も、こちらが破ってしまった。性格がよろしいとは言えない彼だから、怒っているかもしれない。本をどれでもひとつもっていっていいから赦してくれないだろうか。伝える機会もないけれど。


メモを貼った。


汽車のなかに自分はひとりだ。

カムパネルラが姿を現さなければ、ジョバンニはずっと、ずうっと、白鳥の停車場にも、プリオシン海岸にもいけず、北十字も見られず、鳥を捕る人にも会えずにくらい銀河のなかを走り続けてゆかねばならないのかもしれなかった。]


ひとは誰もが、自分だけのカムパネルラを探している


[そう喩えたのは誰だっただろう。自分の暗闇を照らす唯一の光を、照らして手を伸ばしてくれる誰かを探している。

そのカムパネルラが、どこまでもゆこうと言った途端に消えてしまうのだ。銀河鉄道は、そうゆうことを表しているのであり、カムパネルラもまた、人間だったのだ。

賢治のカムパネルラは妹のトシだった。


カムパネルラーーー信仰を一つにするたったひとりのみちづれが消えてしまうそのことに、何度胸を打たれただろう。

黄玉(トパーズ)や青宝玉(サファイア)を散りばめたような賢治の世界が、窓の外に広がっている。


【人】 MNU機関 ジャニス

[触れる事の許された頭を優しく優しく撫でて。瞬く姿>>286に満足そうに笑みを深くする]

……アタシは、探しに行くわ。
何があったって、見付けてみせる。

[帰ってくるかも分からない彼を。待っていられるわけがない。……もし彼の行き先を知らないとしても。ジャニスはきっと、大人しくなんてしていられなかっただろう。もし"火の粉"とやらが、彼の身に降り掛かっているというのであれば、尚更。

真っ直ぐに此方を見詰める視線>>288に、ジャニスは笑みを深くする。――どうやら、慰める事は成功したようだったので]

(316) 2014/10/09(Thu) 00時頃


孤独の散乱する、綺麗な空だった。


けれども自分には、カムパネルラはいないのだ。
いつだって、いまだって。



このまま何処へゆくんだろう。


大声で泣いた。少しだけ笑った。

このまま何処かへゆくんだろう。



ことんことんと、振動音だけが響いていく。]


【人】 MNU機関 ジャニス

――ええ。それが良いと思うわ。
私も、そろそろ行かないと。

[切実めいた言葉と、移り行く空の色>>310と。その二つに押される様に立ち上がり、ジャニスはソファに座る天使へと視線を向ける。その時の彼女の表情は、どういったものだったろう。少なくとも今は、その瞳に涙など浮いてはいないのではないだろうか。
笑みが浮かべられていたのであれば、ジャニスはその頬をそっと撫でて。"またね"と小さく別れの言葉を贈っただろう]

……またね、カリュクス。

[もう、きっと会う事なんて出来ないけれど。獣の青年にそうしたのと同じ様に、再会への希望を残すやり方で別れを告げる。そうして、彼女の家を後にしただろう*]

(317) 2014/10/09(Thu) 00時頃

MNU機関 ジャニスは、メモを貼った。

2014/10/09(Thu) 00時頃


【人】 MNU機関 ジャニス

―夜・雑貨屋―

[天使と別れて、"外"へと向かう道すがら、ジャニスは雑貨屋に立ち寄った。様々な物が立ち並ぶ店内に、一歩足を踏み入れて、きょろりと視線を動かせば、目当ての物を探しだす。
そうして、ずらりと並ぶ時計を見て、ジャニスは微かに眉を寄せた。

――"彼"が、時計を集めるのが趣味だと言っていたから、土産に一つ買って行こうかと思ったのだけれど。
そもそも、趣味で集めている様な相手に、陳家な雑貨屋などで求めた物が喜んで貰えるかどうか。ふと、そんな事を考えが浮かんで。
だが、何にせよ時間が無い。本格的な店は、とうに閉じてしまっていた。それでも、此処に足を運んだ時点で、買わないという選択肢は潰えていたから。

腕時計、懐中時計、置き時計、水晶時計……幾つもの種類の時計を横目で見やり、その前を過ぎていく。そもそも、"彼"の趣味も何も知らないのだ。どれにすれば良いかなんて、皆目検討もつかない]

(336) 2014/10/09(Thu) 00時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

…………、

[――と。
アンティークの棚に置かれたそれに、ジャニスの視線は縫い止められた。

蜘蛛の巣の様に広がる文字盤に、白い蝶がぽつりとあしらわれている。どうやら長針に飾り付けられたゴールドの小さな蜘蛛が、時を刻む度に蝶に近付いていく様だ。長針が12を指す、その時に。まるで蝶に襲いかかる様に、二つが重なる。
決して、趣味の良い物だとは思えなかった。作りもチープだし、本当であれば、贈り物に相応しいとは口が裂けても言えない。

……けれど、気付いた時にはそれを手に取っていた。鎖がじゃらりとてのひらから零れ落ちる。
ネックレスになっているらしいそれは、幾ら小さいといっても"彼"には到底似合わないだろう]


……ま、我慢してもらいましょ。

[ぽつりと小さく呟けば、代金を払って店を出る。
新しい手袋に、綺麗なピンブローチ。そうして、"蜘蛛"のあしらわれた時計。それらを大事そうに身に付ければ、ジャニスはゆっくりゆっくり歩き出した。

――最後に一通だけ。彼へと宛てた便りを電子の波に乗せながら]

(337) 2014/10/09(Thu) 00時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

――――――――――――――
差出人:ヨハン
宛先:ルーカス
――――――――――――――
無題
20xx年 10月3日
――――――――――――――

ねえ、時計を集めてるんだったわよね?
お土産に一つ買って行ってあげる。
アナタが気に入るかどうか、分からないけど。

――――――――――――――

(338) 2014/10/09(Thu) 00時半頃

[月の光の差し込める薄闇の中、ぼんやりと月を眺めてどれ程の時間が経っただろう。
傍に置いた懐中時計の針を見たのなら、思いの外時間が過ぎていて――"とんだ時間泥棒だ"、と月に喩えたかの人へと捧げる恨み言を胸に。
そうして漸く、その月から目を離したのであれば。図ったように、携帯端末が音を立てて震えはしただろうか。]

……、土産か。
それは嬉しい。どんな時計を…贈ってくれる?

[そろそろ見慣れたその名とアドレスに、知らずのうちに顔を綻ばせ。返信の代わりにぽつりと言葉を零しながら、眉を寄せて目を伏せる。
――嗚呼、折角。今宵の月が、恋しさをほんの僅かにだけ慰めてくれたと言うのに。
このタイミングで送って来るとは…これじゃあ本当に、ひと時たりとも彼を浮かべぬ事など出来ないじゃあないか。]



………、あの時は、太陽が昇らなければ良いと思ったものだが。

[あの夢の一夜へと、想いを馳せて。あの時話したささやかな趣味の話を、彼が覚えてくれていた事に歓びを。
彼のくれるという時計は、果たして如何なるものなのだろう。年甲斐も無く踊る心を宥める気など、今はとてもありはしなくて。
全て置いて来たあの時計達も、また集め直さねばなるまい。そしてその最初の一つが…彼からの土産であるのなら。
それは何と、幸せな事だろう。]

……今は、太陽が昇るのが…何よりも、待ち遠しいよ。

[呟いた声に、最早皮肉も余裕もありはしない。只々その身を焦がす恋しさだけを滲ませて、最後にひとつ呟いた名は、月明かりの中へと溶けて行きはしただろうか。]*


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