207 Werewolves of PIRATE SHIP-2-
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― 死後・デゼスポワール号 ―
[実体が無いとは便利なものだ。
「上へ」と念じればふわりと浮上し、 中へと念じれば船底から中へと通り抜けることができた。
船底の床に立ち、ぐるりと見渡す。 生前見えなかった物までよく見える。
自分以外は皆、 このような世界で生きてきたのだろうか。]
(138) ぶんちゃん 2014/12/22(Mon) 00時半頃
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―――………。
[嗅覚などないのに、 壁に、床に、天井に散る赤黒い染みを見て
思わず鼻を覆い、眉間に皺を寄せた。
これまでに何度も目にしてきたはずであるのに、 より凄惨さを訴えてくる色、色、色……。
ぐらりと傾きそうになる感覚を覚えたが、 意識を上へ――
天井を、床を抜けて第一甲板へと。]
(140) ぶんちゃん 2014/12/22(Mon) 00時半頃
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[そこも、船底とさして変わらなかった。
戦いの痕。傷付いた船。 床へ染み込み、一体となる血液。
ロープが支柱を叩く音がして、 風が吹いているのに気が付いた。
男の身体は風に煽られることも叶わなかったが。
男は歩いて第二甲板へと下る。 生前の癖で、つい躊躇うように足を止めてしまった。]
長年の癖ってぇのは、抜けないもんでね……。
[言い訳を独り。]
(143) ぶんちゃん 2014/12/22(Mon) 00時半頃
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[テーブルや椅子、皿などが目に入る。
思い入れなど何もない。
その筈なのに、騒がしい食事の時間や、 ニコラスのスープの味、キーチの魚料理、 航海士のオルガンの音などを思い出した。
誰かと肩を並べて食事をするなど、 この船に乗るまではなかったことであったから、
――ただ、それだけの話。
ゆっくりとテーブルの周りを一週。 それから厨房へと――。]
(144) ぶんちゃん 2014/12/22(Mon) 00時半頃
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よぉ、リーよ。 船がボロボロだぁ。 ――寝てんじゃっ、ねぇ…… よぉッ!!
[横たわるリー目掛けて足を蹴り出して、]
あぁ……これじゃあ仕返しも出来やしねぇ。
[リーの身体をすり抜けた足が音もなく空を切った。
同室でありながら、 最期までリーと打ち解けることはなかった。
顔を合わせれば言い合って、 さっさと死ねとばかりの言葉を浴びて。]
(145) ぶんちゃん 2014/12/22(Mon) 00時半頃
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[それなのにリーがギリーの腕を切り落とした時、 サーベルを抜かなかったのは何故だろうか。
自身のことであるのに、腑に落ちない。
目がきちんと見えていたなら、 リーとの関係も変わっていただろうかと思う反面、 これでよかったのだとも思う。
目が見えていたなら、 きっとこの船に乗り込むこともなかったのだろうから。]
(146) ぶんちゃん 2014/12/22(Mon) 00時半頃
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[リーの身体には銃弾の痕――。
思い浮かべた人物の死体は、 まだ目にしていない。
その者が何故リーを殺したのか、 「人狼の生き残りがいる」と 知らされていなかった男は考える。
リーが喧嘩を吹っ掛けたのか、 船を傷付けてリーの怒りを買って争いになったのか。
或いは、疑心に捕り憑かれたか――。
男は首を捻りながら、階段を降りて第三甲板へと降りた。]
(147) ぶんちゃん 2014/12/22(Mon) 00時半頃
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キーチ………お前さんも、死んじまったのかい。
[迷っているように見えた、船首楼でのあの背中。
道化との一騎打ちの際、 聞こえた声でその存在は認識していた。
男の命を捨てに行くような行動を、 キーチはどう見ていたのだろうか。
男は死にたかった訳ではないが、 生きる理由がそこにしかなかった、それだけだった。]
(148) ぶんちゃん 2014/12/22(Mon) 00時半頃
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[ただ受け入れるでなく、抗った形跡の見える刀、 それを握り締めたまま手>>5:138。]
なぁ、キーチ。 死んじまったお前さんを前に こんなことぁ思うなんてよぉ。
[「死ねないと闘ったのではないか」と。 「なのになんで死んじまったんだ」とも。]
(149) ぶんちゃん 2014/12/22(Mon) 00時半頃
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[キーチの死体から視線を上げ、 道の先には自身の身体と思しき物が投げ出されていた。
躊躇いながらも歩み寄り、 襤褸切れのようなそれを見下ろす。]
――相変わらず趣味が悪いねぇ……。
[右目に嵌め込まれたエメラルド>>6:19は、 先程見てきた海の色を思わせたが、
ここで素直な礼を述べるのも少々悔しい。
口を突いて出た悪言は紛れもなく、 ただの口約束を実行に移した男への謝辞であったのだが。]
(150) ぶんちゃん 2014/12/22(Mon) 00時半頃
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[ミャァという声に招かれて、意識を襤褸切れから移す。
医務室であった筈の場所は、大きな獣の爪痕を遺していた。
馴染みの白であっただろうシーツは血が滲み>>32、 その裾からは白い獣の尾が覗いていた。]
まぁだ生き残りがいたんだねぇ……。
[先程から歩き回っていた船は既に静寂で、 それは終わりを男へと知らしめた。
その獣の正体が誰であったかなど、男には関係のないこと。
だからただただ、 シーツの下、子を抱くその獣へと問う。]
(151) ぶんちゃん 2014/12/22(Mon) 01時頃
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お前さんの目に、この世界はどう映っていたんだろうねぇ……。
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(152) ぶんちゃん 2014/12/22(Mon) 01時頃
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[静まり返った船内、 上から聞こえてくる言い合いの声に生者を知り、]
よぉよぉ、死に損ない共。 航海士殿がいなくちゃあ全員死んじまうねぇ。
[けれどそちらへ向かうことはやめて、 下へと念じて海へと沈んだ。
漏れ聞こえてくるフランクとジェレミーの声は、 航海士を生かす説得の言葉だった。]
(153) ぶんちゃん 2014/12/22(Mon) 01時頃
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[風は吹き、船は動き出した。]
付き合ってられないねぇ……、俺ぁ忙しいんだ。
[狭かった白黒の時間を取り戻すかのように、 男は広大な海を漂うと決めたのだから。**]
(154) ぶんちゃん 2014/12/22(Mon) 01時頃
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