20 Junky in the Paradise
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長老の孫 マーゴは、さすらい人 ヤニクの胸元に傷のひらいた掌を添え―――…
2010/07/10(Sat) 00時頃
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―――温かい…
[ヤニクの胸元と自分の掌と互いの傷から血が混じり、 まるで直に彼の鼓動を聴いているような錯覚。
酒と体液と微かな香水の香りを凌駕する血の匂い。 腰を動かさずとも裡はヤニクを喰い締める]
アぁ、アァ ン、動いてる…
[言葉の指す先はヤニクの心臓か裡へ招く彼自身か。 混じり合う血を彼の口へ運べば再び緩やかに動き始めた]
(0) 2010/07/10(Sat) 00時半頃
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ンン イヤな訳、ない ア、アァ
イイ…イイの
[ヤニクが何を指して問うたのかすら判然とせずも、 快楽を貪る事に異論などある筈もなく。
握られた手を握り返して更に腰を動かすと、 果ては近く摘まれた胸も腰に絡めた足も全身が戦慄く]
ン…アァァあ ァ …
[ヤニクを共に果てへ誘おうと深く深くへ招き、 血の混ざり広がるヤニクの胸に倒れ込んだ]
(5) 2010/07/10(Sat) 01時頃
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イイ わ
[息遣いに上下するヤニクの胸に頬を寄せるまま、 髪を撫でられるのに任せ吐息混じりに囁く]
とても素敵… ふふっ
[呼吸の落ち着いてくるのに繋いだ手を引き寄せて、 骨ばったヤニクの手に舌を這わせれば血の味]
是でもうヤニクの名前は忘れない
[身動ぎゆっくりと裡から彼を引き抜くと、 たらりと内腿を体液が伝いおちる感触に瞳を細めた]
(9) 2010/07/10(Sat) 01時半頃
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ふふっ ご馳走様 其処で寝てるとまた食べられちゃうかもね
[事後の為だけでなく血液に赤く染まる頬のまま、 忠告ともなく囁き飴色の箱の傍のソファへと連れ添い。 繋ぐ手を揺らし余韻を味わってから静かに放す。
箱の中身はきらきら輝く宝石箱にすら見える。 匂いで選んだ甘い香りの毒毒しい原色的な錠剤を手に、 ヤニクを残しふらりと其の場を離れていく]
ホリーは何処かな
[あちらこちらと探し歩くうちには見つけられるか]
(12) 2010/07/10(Sat) 02時頃
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長老の孫 マーゴは、ぽたぽたと血の伝いおちる左手には相変わらず硝子の破片。
2010/07/10(Sat) 02時頃
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…何が?
[大丈夫と問われる先を見つけられず首を傾げ、 スティーブンが何かを探す様子を見詰める瞳は眠たげ]
何も要らない
[酩酊中の脳でも思い当たったのか小さく首を振って、 振った首を戻さず口唇を尖らせ外方をむいた]
(15) 2010/07/10(Sat) 02時半頃
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長老の孫 マーゴは、ホリーを揺らぐ視界に納めればスティーブンの呼び掛けにも応えず。
2010/07/10(Sat) 05時頃
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ホリー サイモンと一緒ではないのね
[床にしゃがみこむ少女の様なホリーを見つけると、 声をかけ覚束無い足取りで近づいていく]
食べてホシイんでしょう? 約束通りシたげる
[ホリーの言葉>>2:79>>2:99が別の意味だったにしろ、 思い込んでしまえば遠慮もなく手を伸ばす。
酩酊状態とは言え体格差もあり掴まえる事は出来て、 抵抗されればそのまま諸共に床に倒れこんだ]
…そんなにサイモンがスキ?
[サイモンの名を繰り返していたホリーに問うも、 処遇に対する抗議には幸せそうな笑みを向けるだけ]
(17) 2010/07/10(Sat) 05時頃
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アタシにも少しだけ サイモンと同じ血が流れてるの
[酒とカクテルで塞がらない傷からは未だに血が流れ続け、 組みしいたホリーの口許に手を翳す―――ぽたり]
[ ぽたり ] [ ぱたり ] [ ぽたり ]
[既に赤に塗れ乾きはじめて見えるホリーの口許へ、 新たな鮮血を零しながら逆の手は自らの口へ錠剤を運ぶ。
ホリーの顎を掴まえ血に塗れた口唇へ口唇を寄せ、 錠剤を流し込みホリーが飲み込むまで口内を蹂躙し続けた]
ン…ふふっ
(18) 2010/07/10(Sat) 05時頃
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誰にでも股を開く女はイヤなんだっけ 其れなら―――…
[クスリが回ればホリーの抵抗は弱まってくるだろうか。 足の間に両足を割り入れ閉じれないようにして、 ショーツの隙間から血でぬめる指をホリーの裡へと沈める]
股じゃなくて胎を開いてみる?
[くと指を少しだけ曲げるも引っ掻く事もなく、 誘う先は快楽であればと―――… そうしてサイモンを探す迷子が更に迷うとしても]
サイモンはもう此処にはいないわ ―――還ったの
ホリーも…
―――還ってみる?
(19) 2010/07/10(Sat) 05時頃
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[問われるより先に問う声を発する喉には横一線に赤い筋。 ホリーの瞳を見詰める冥い瞳が緩く瞬く頃には、 ぱくりと割れた喉から大量の赤が舞って全身に浴びる。
未だ手にしていた硝子片は自分の手も傷つけたか。 ちらと視線を落とせど今は赤が多過ぎて確かめようもなく、 瞳を開くままのホリーに向き直り柔く微笑んだ]
サイモンを―――宜しくね…
[元より赤に塗れたホリーは更に赤に塗れて、 元より赤を零していた自分も赤に塗れて、 血を吸い重い髪をかきあげてホリーと向きあう。
見開かれたままのホリーの瞳はもう瞬かない。 血に塗れた口唇に口接け舌先は覚える様に歯列をなぞる。 身を放せば血塗れのままふらりと*冷蔵庫へ向かう*]
(20) 2010/07/10(Sat) 05時頃
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[油をかけられても、酩酊からは覚めない]
雨が降ってきたのかしら。
[自分は小さくなっているから。そんな事を考えて]
……、貴方、
[近付いてきたマーゴに気が付くと、遠くを見るような瞳を其方に向けて、少し沈黙した。それから、瞳に、表情に、徐々に敵意を滲ませていく。捕らえられ押し倒されれば、眉を寄せ]
……何、よ。
私は、貴方なんかには……そうよ、貴方なんかに。
小さく、なって……って、も、私は、貴方には。
愛しているわ。愛しているの。
だから、貴方に、邪魔なんてさせない。
貴方は……
[強い攻撃的な感情によって揺らぐ酩酊。反論らしい言葉を返しかけて、口元に落ちてきた雫に、それを止められた。感じるのは温い熱と錆のような匂いと薄い塩の味。酔った頭でも明確に感じられるもの。口付けを避けようとした思った時はもう遅く]
……ん、う、
[合わせられる唇。流し込まれる錠剤。マーゴを押しのける事もできないまま、口付けられた屈辱と呼吸の不自由さに喘ぐ。やがて耐え切れずに錠剤を飲み下した]
……は、……
[僅かにも覚醒へ向かいかけた意識は、胃の腑に落ちた錠剤によって、再び混沌に引き戻されていく。回る視界。大きく見えていた世界が小さくなる。大きくなる。歪んで、歪んで]
……あ、……ふ……
[マーゴのぬめる指が既に幾らかぬめっていただろう其処を愛撫する。薄く開いた唇から漏れる声は、嫌悪ではなく快楽のそれ。揺れる意識の狭間にサイモンの名を聞き取れば]
……サイ、モン。
サイモン……
サイモンは、ど――
[その姿を求めて声を発する。幼い声は――ぷつりと、途切れた]
[強い力で首を絞められたようだった。あるいは殴り付けられたようだった。とにかく強い衝撃を感じた。そして、熱い、と思う。熱い、熱い、熱い。喉が熱い。噴き出してくるそれが熱い。呼吸ができない。苦しくはない。だが呼吸ができない。熱い、]
[無数の色が混じる世界が、赤一色に染まっていく。全ての輪郭が赤に溶けていく。ふっと、炎が消えるように、赤は黒に変わり]
[何もかもが、なくなった]
[気が付くと、仰向けに倒れていた]
……此処は、
[此処は、何処。]
……私は、
[私は、どうして。]
……ローラは、
[ローラは、何処。]
……サイモンは、
[サイモンは、何処?]
……サイモン。
何処に、行ったの?
私、何も、分からないの……。
[酩酊からは覚めて、けれど現実からは取り残されたまま。死した彼女は、駆ける白兎を見失った少女のように、途方に暮れて呟いた。ゆっくりと、目を閉じる。霞むように消えていく姿。状況を、己の死を認識する事はないまま、彼女は一時の「眠り」に就く。
心に「恋人」の姿を思い描き*ながら*]
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[冷蔵庫で見つけた牛乳をパックから直に一口。 ホリーの瞳が此方を見ている気がして差し出す]
ホリーも のむ?
[ばしゃりとぬるつく手から牛乳パックは滑り落ち、 血溜りに白が混じり赤より更に広がる薄紅色]
苺ミルクみたい 砂糖が足りないかな
[ぴちゃぴちゃと水音を立て調味料類の元へ歩む。 並ぶスパイスすら今は色とりどりの香水瓶に見える。
遠く何処かとても遠くでヘクターと女王の声は聴こえ、 選び取ったセージを薄紅色の水溜りとホリーに振りかけた]
ン、いい香り 今夜は―――ご馳走ね…
(24) 2010/07/10(Sat) 22時半頃
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長老の孫 マーゴは、薄紅の水溜りにあかい水滴が垂れ王冠を作る―――ぴちょん…
2010/07/10(Sat) 23時頃
[――酷く、解放感に溢れる夢を見ていた気がする]
[高級なドレスを着て、数え切れない程の宝石を見に付けて。
嗜虐に酔い、屈辱すらも快感に変わる、蕩けるような一時。
けれどそんな夢は、あっという間に苦痛と恐怖に塗り潰される]
殺して――あいつをコロシテ――
[硝子の彫像で怯んだはずの裏切りの騎士は、何処に隠し持っていたか、剣を持って迫って来た。
負傷した女に逃げ切る術はない。
ぐしゃり、と肉の裂かれる音がして]
いぎゃあああああ
痛い痛い痛いイタイ
[悲鳴を上げるが、それが喉を震わせていたかさえわからない。
二度、三度と、体を深く貫く痛みに襲われて――]
あああああああっ
[悪夢から目覚めるように、女の意識は回復した]
……な、何だったのでしょう、今のは――
[恐る恐る記憶を振り返ってみても、断片的な上に意味不明な出来事しか思い出せない。
しかし、その明らかに現実とは思えぬ滅茶苦茶な内容から、それは夢だったのだと断定する]
全く、酷い夢もあったものです。
やはり、あんな薬など飲むものではありませんね……。
――それにしても、この惨状は一体。
[あちらこちらで物が破壊され、酒やら薬やら、その他なんだかわからない物が飛び散った周囲を見回す]
はあ――これを片付けるのは誰だと思っているのか。
[女中としての思考回路で呟くと、女は乱痴気騒ぎに巻き込まれては困るとばかりに部屋の隅へと控えた**]
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オモイ
[酩酊状態だからか濡れ鼠だからか判然とせずも、 肌蹴ていた服も靴も脱ぎ全裸になると解放された面持ち]
あ、れ? バスタブ何処だっけ…
[服を脱ぐ間に目的は脳内で書き換えられ、 赤く染まる裸体のままに風呂を探し歩きはじめる。
ぺたり…ぺたり―――…
晒す白い肌には幾筋もの血の流れ。 通るあとに薄紅色の足跡と掌から流れ続ける赤が残る]
(28) 2010/07/10(Sat) 23時半頃
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長老の孫 マーゴは、バスタブを探し、テーブルクロスを捲って机の下を覗き込む。
2010/07/11(Sun) 00時頃
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音楽…?
[聴こえた声にテーブルクロスから手を放し身を起こす。 振り返るとヴェラでなく噴水を見ていたスティーブン]
オーディオは大広間 バスタブは…
[スティーブンの顔を見ながら呟くも、 至極単純な答えが見つからず眉根を寄せる。
諦めたのか溜息をひとつ落として大広間へ向かい、 歩き出す先には火の川が走り揺らめく]
ふふっ キレイ―――…
(34) 2010/07/11(Sun) 00時頃
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ああっ、火が!
[スティーブンの落としたライターから、油に引火し火が上がる。
慌てて踏み消そうとするが、足は炎を擦り抜けるばかり]
どういう事ですか……!
[混乱しつつも、女中としての思考は火を消す事を優先させる。
バケツを手に入れるべく駆け出そうとしたその時、足元に転がるそれに気が付いた]
――――え?
[それは、下着姿を全身紅に染めた、己自身]
そ、んな――莫迦な――
[ふらりとよろめき尻餅をつくも、衝撃はなく自分自身が空気になったよう。
混乱した頭は、時間をおいて漸く理解する。
悪夢の終わりは、夢ではなかったのだと]
あ、は――
そういう事ですか。
[見回せば、サイモンとホリー、それから誰だかわからぬ遺体も見付かるか。
視線を戻せば、消せなかった火は燃え広がって、スティーブンの白衣まで移っていた。
これを消し止めるだけの思考回路を持った者など、既に此処には存在しないに違いない]
あはっ
あっははははははは!
[屋敷と客人の危機を認めながら、女は尚可笑しそうに声を上げ嗤う。
熱を感じぬ身で炎の上を舞い踊り]
終わりだわ、終わり!
そうよ、こんな狂った世界――何もかも燃えてしまえばいい。
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ヤっ 熱い
[火の川に行く手を遮られ顔を背け手を翳し数歩さがる。 背後では同じく熱を訴えるスティーブンの声]
スティーブン…?
[赤く揺らめく焔を連れてステップを踏むスティーブン。 思考は危険を理解は出来ずも本能が警笛を鳴らす]
駄目 其れは 駄目
[ぼんやりと呟きスティーブンの傍へと近づき、 揺らめき燃える白衣を掴まえようと手を伸ばした]
(38) 2010/07/11(Sun) 00時半頃
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アぅ
[服を着ていないので直に肌を炙られ肌の焼ける匂い。 酩酊に痛みは薄くも熱は酷く顔を顰める]
脱いで!
[構わず走り回るスティーブンの首根っこを掴まえ、 其の身から白衣を脱がそうと力任せに引っ張った]
(41) 2010/07/11(Sun) 01時頃
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きゃあっ
[纏わる白衣の熱に慌てて払いのける間にも肌が焼け、 火は回り其処彼処へと燃え広がっていく]
バスタブ…バスタブ… あった!
[辺りを見回し目に入ったのは微かに見える噴水。 窓へ転がる酒瓶やらチェス盤やらを投げ付ける。
がしゃあんと音がして硝子が割れれば、 燃える焔の奥のスティーブンへと手を伸ばす]
スティーブン! こっち へ…
(45) 2010/07/11(Sun) 01時頃
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観てないで手伝って スティーブンがイフリートに食べられちゃう
[血と煤に塗れ冷静な判断も遠く、 ヴェラに返す言葉は現実と妄想が混じる]
きゃ
[駆け寄るヤニクにテーブルクロスで叩かれ、 一瞬とはいえ視界が塞がるのに何事かと更に混乱]
ヤ、イヤ 何?
[熱を遮る布が遠退けば視界には再び焔。 マジックショーの如き状況に思考は全くついていかない]
(49) 2010/07/11(Sun) 01時半頃
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[スティーブンが向かって来た時には混乱して訳も判らずも、 手を取り割れた破片を裸足で踏みながら噴水へ連れだす。 ばしゃあんと大きな水飛沫をあげて諸共に噴水へ倒れ込む]
ゲホッ
[水をのみむせて咳込み肩で息をしながら呆然と辺りを見回す。 夜目には判らずも噴水の水は血と煤に濁っているか。 スティーブンは無事だろうかと彼の姿を探して視線が彷徨う]
(52) 2010/07/11(Sun) 01時半頃
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…ふざけないで
[掛ける声には心配より怒りがありありと滲み、 冥い瞳の半分まで瞼はおりスティーブンを見遣る。
皹割れた眼鏡は近く其の奥の瞳を見据え、 頬を張ろうと焼け爛れた腕を勢いよく振りおろした]
(57) 2010/07/11(Sun) 02時頃
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莫迦じゃないの
なんなのよ もう! イフリートなんか召喚して!
莫迦!!!
[怒りに支配され痛みは遠くよろめきながらも立ち上がる。 冷たい水にも酩酊は醒めず怒りは増すばかり。
足の裏には硝子の破片が刺さったままの脚で、 スティーブンを蹴り倒そうと滅茶苦茶に振り下ろした]
(61) 2010/07/11(Sun) 02時頃
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[逃げ出すスティーブンを追いかけずに、 肩で息をして其の姿を睨み付ける]
…もうスティーブンなんて知らない
[高ぶりブレる感情の制御は利かず、 じわりと瞳が潤むのに慌てて爛れた腕で顔を擦る。
言い捨ててばしゃばしゃと水を蹴って、 噴水から出ると振り返りもせず歩き出した]
(63) 2010/07/11(Sun) 02時半頃
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いたくなんてないからそんな事で謝らなくてイイの
[今は痛みも遠くただ熱さや痺れを多少感じる程度。 自分が巻き込まれた事に関して責めはしない。
聴こえた声と水音に歩みを止め振り返らずも一応は答え、 けれど引き返す事はせずに大広間へと戻りゆく]
あんな女とは随分とご挨拶じゃない
[聴こえたヴェラの言葉が実際に誰を指すのかは知らずも、 機嫌が悪く自分の事と受け取り剣呑な視線を向ける]
ほんと躾のなってない犬ね
[焔を避けて進むとぱきぱきと足の裏で硝子の割れる音。 飴色の箱へ歩み寄れば最初に目についた物を手に取る。
不快な感情を追い払おうと粘性の高い蛍光色の液体を、 一気に飲み干して倒れ込むようにソファに身を沈めた]
(65) 2010/07/11(Sun) 03時頃
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ヤニクも相手にしない方がいいわ 噛みつかれちゃう
[助けられた認識はなくもヴェラとじゃれ合うヤニクへ、 蕩け始めた意識のままに声をかけて周囲を見回す。 イフリートの残滓は未だ其処彼処に残り、 時計の傍の壊れたヒトと下着姿のあかい女王様。
ヘクターやサイラスは如何しているだろう? 酩酊の深くなるに従い視界は伸び縮み歪み、 認識できるものは徐々に減っていく一方。 手を伸ばす先にはヴェラの探していた古めかしいオーディオ]
莫ッ迦みたい…
[溜息混じりに呟きながらスイッチを入れ針を乗せる。 大音量で流れ出すのはレクイエム―――kyrie… 眉を顰めるもレコードを選び直すのも億劫で、 結局は濡れた裸体をソファに預けるまま*瞳を伏せた*]
(66) 2010/07/11(Sun) 03時半頃
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無事? ン…―――そうね
ありがと
[聴こえたヤニクの声に薄く瞳を持ち上げ微笑むのに、 面持ちは何処か冥く*翳りを帯びる*]
(71) 2010/07/11(Sun) 03時半頃
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[次に目を開いた時には、立ち尽くすようにしていた。騒乱の中に、一人、取り残されたかのように。面々の声は何処か遠い。姿も近くにありながら遥か遠くにあるかのように思える。まるで蜃気楼の如く。透明な箱の中に閉じ込められてしまったようだった]
……綺麗。
[踊るように上がる炎が見えた。何かが燃えているのが見えた。ぼんやりとそれを眺める瞳から、つう、と一筋涙が流れる。床に落ちた涙はすぐに霧散するように消えて]
……あれは、ローラが燃えているんだわ。
ローラが燃えて……
……私も、きっと燃えているんだわ。
[そう、唐突に――己の死を、理解した。炎に近付き、手を伸ばす。熱を感じる事は、肌を焼かれる事は、なく]
……サイモン……。
[ただ、縋るように、その名を口にした。「恋人」の姿を求め、彷徨い出す。彼女にとって色鮮やかに歪んだ世界ではなくなった、だがやはり非現実のような*現実の空間を*]
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[大音量で溢れ返る沢山の声こえ―――コエ… 数多の憐れみを受ける様で不快極まりない。
歯を鳴らしていた筈のヴェラは何時しか間近に在り、 半眼の冥い瞳はぼんやりと蹲る姿を捉える]
殺した? ホリーはサイモンのトコに送っただけよ
[ヴェラの問い掛けにに思い当たるのは別の人物で、 其れすら殺した認識は薄く億劫そうに言葉を紡ぐ]
なぁに? 欲求不満な犬は遊び相手でも探して―――…
[視界の端にヴェラの腕の傷の赤が写ると言葉は途切れ、 首を捻り其方へ顔を向け曖昧な視界に腕を捉える]
キレイ
(75) 2010/07/11(Sun) 15時半頃
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あの女? アナタの女王様なら其処で寝てるじゃない
スティーブンがダンスなんて珍しいけど 生憎とそんな女も踊るスティーブンも観てないわ
別のが聴きたければそっちの棚に…っ?!
[会話は噛みあわず先にうるさいといわれた音楽を思い、 レコードの在り処を示そうとすれば伸びてくる腕。 首を捉えられるのに見開いた瞳はヴェラを向き揺れる。
震える腕で赤は揺れてぼやけ視界に滲み広がっていく。 抗議をしようにも気管は細り酸素が足りない。 抵抗の為よりは誘われる様に腕を掴もうと*手を伸ばした*]
(77) 2010/07/11(Sun) 17時頃
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[伸ばした手指はヴェラの腕を掴まえず傷口を辿る。 深く抉られたらしき爪痕は奇妙な凹凸を作り、 赤い腕はぬるついて温かく指先に肌とは別の感触]
ッ…
[苦しげに頭を振り口を開いて閉じて顎を逸らす。 傷を辿る手は腕をのぼり首筋へ絡め、 反対の手も伸ばしヴェラの身を*抱き寄せようと*]
(78) 2010/07/11(Sun) 17時半頃
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あーあ。あれで終わりですか。詰まらない。
――燃えてしまえば良かったのに。
[スティーブンを焦がす火が消えてしまったのを見て、吐き捨てるように呟く]
どうして私ばかり……いつもいつも。
[最早世界に如何なる影響も及ぼさぬ存在は、それ故に不満をありのまま口にする。
自身が酩酊の中でした行為には現実味がなく、ただ自身の死と狂宴を続ける客人たち、という事実だけが目の前にあった]
皆、罰を受ければいいのです。
こんなふざけたパーティをした代償を。
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[鳴り響く音楽に混ざり聴こえた声。 緩む手指に口を大きく開き少しでも酸素を摂り込む]
っ…可哀 想な ヒト
[漸く少しだけ空気を吸えて最初に発したのは、 抗議でも文句でもなくそんな言の葉。
ヴェラが誰に一目惚れしたのかも知らず、 慰めるようにただ静かに抱き寄せ背をあやす]
(86) 2010/07/11(Sun) 23時頃
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っ?!
[首筋に噛みつかれ衝撃に息が詰まり、 あやしていた背にツメを立て身が跳ねた]
あ ゥ 何するの?!
[抱き寄せたヴェラの身を突き放そうと、 身を捩り肘で其の胸を押して脚をばたつかせる]
(89) 2010/07/11(Sun) 23時頃
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一目惚れなんてアナタが可哀想 でも噛みつく躾のなってない犬に変わりはないわ
[寄せる眉根には怒りと嫌悪をありありと滲む。 不機嫌な表情を睨みつけて、 ヴェラの身を解こうと寄せ合う身の間に膝を入れる]
放して! アタシを抱きながら他のヒトを想うくらいなら 想うヒトを抱いたらイイじゃない!
[様々な感情が綯交ぜになった言葉は悲鳴に近く、 ヴェラを抱いていた腕を解いて。 腕の赤が見えれば其の傷にツメを立て抉ろうと]
(93) 2010/07/11(Sun) 23時半頃
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サイラス! 犬の躾くらいちゃんとしておいて!
[先にヴェラと遊んでいた気がするサイラスへ、 見当違いな怒りが飛び火して喚き散らす]
(95) 2010/07/11(Sun) 23時半頃
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[抉る肉の感触は柔らかくもしなやか。 振り払われる腕に身をよろめかせるもヴェラを睨む。
蹴られるソファの衝撃に身を竦ませるも、 手指を口許に引き寄せ抉ったツメの間を舌でなぞる]
知らないけどアタシに殺される程度の女で アナタは其のヒトを護れなかったってコトじゃない
アタシが食べるのは男だけじゃないわ ぐっ―――カッ は
[自分に対する侮蔑の言葉が投げ付けられるのに、 振り下ろされる腕に思い切り身を打たれながらも飛び掛る]
…失ってから恨み言なんて云うくらいなら そんなに大事なら―――…
如何して片時も放さず大切に傍におかなかったのよ
(99) 2010/07/12(Mon) 00時頃
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長老の孫 マーゴは、冥い瞳はヴェラを捉えど見詰めは出来ずゆらゆらと揺れる。
2010/07/12(Mon) 00時頃
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莫迦みたい スティーブンなんてスキにすればいいわ
[スティーブンの名には気のない返事をして、 口端をあげるヴェラの言葉には―――緩やかに瞬く]
ふ ふふっ アタシ? アナタがコロシテクレルの?
[狂った様に腹を抱えて笑い出し其れ以上は近寄らず、 ゆらりと身を起こして立ち上がるとヴェラへ向き直る]
―――…シテ見せて?
[首元はヴェラの血に染まり焼け爛れた肌を無防備に晒し、 冥い微笑みを浮かべ誘う様に首を傾げる]
其れとも惚れた女に先立たれたアナタを 送ってあげるべきかしら
(106) 2010/07/12(Mon) 00時半頃
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[酩酊した者たちは、理屈の通らぬ殺意を互いに向け始める。
サイモンやホリー、そして自分の命もこうして奪われたのだろうか]
――いい気味。
[早く誰かこちらにこないかしらと、女は昏い笑みを浮かべ客人らを眺めている**]
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アタシなんかに恨み言を零す男に 惚れた女も護れない男に 一目惚れなんかする可哀想なアナタに
殺せるなら殺せばイイわ
[問いではない呟きへの答えには一瞬だけ、 考えるような思考の隙間に手は伸びてくる]
…仮令アナタに其の気がなくても ヒトを殺そうとするなら
殺される覚悟も必要よ
[続ける筈の言葉は喉へ絡む手指に途切れ、 伸ばす手はヴェラの首を絞めず腕にツメを立て。
ヴェラ諸共に硝子の散らばる床へ倒れこもうと、 勢いよく体辺りする様に身をぶつけた]
(111) 2010/07/12(Mon) 01時頃
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|
[過去との単語を聴けば半ばまで瞼をおろし、 傷のなかった腕にも蚯蚓腫れをひいたか。 倒れ込む衝撃とヴェラの声と同時に微か緩む喉]
…ナタの名…
[ひゅうと喉が鳴り言葉になったのは其れだけ。 酩酊に意識は朦朧としても我が身を省みない分だけ、 行動は早く硝子片を手の切れるのも構わず掴む。
腕や背が床に転がる衝撃と硝子片の刺さる感覚。 痛みは―――冥い感情に飲み干され遠い。 長い黒髪が揺らめく床に赤い血が広がっていく]
『遊ビマショ』
[口唇だけで囁き無邪気な笑みを浮かべると、 血の垂れる硝子片を振り下ろす。 感覚は鈍く顔や首を狙えど正確性は欠いて]
(116) 2010/07/12(Mon) 01時半頃
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|
ハッ …っ
[緩む喉に口を大きく開いて酸素を摂り込むも直ぐに、 再び喉を締められ酸素は足りぬまま。 脈拍はあがり耳鳴りの様に鼓動が聴こえて、 ヴェラの声も浮かべる笑みも歪んで遠く眉を寄せる。
空気と脳への血が足りずくらくらと目の前が暗く、 振り回す硝子片が何処を抉ったのかも定かではない。 ただ深く深く突き刺し傷口を開こうと、 力任せに引きおろせば自分の手にも深く刺さる硝子]
『シてみる?』
[ずると刺した硝子で肉を裂き傷を広げながら、 締められ不自由な首を僅かに傾けて見せる。 硝子片は手指の骨に達してぎちりと軋むも、 開く足の間は異様な興奮に濡れそぼる]
(119) 2010/07/12(Mon) 02時半頃
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[手指の緩むのにひゅとまた酸素を求める音。 水に洗われた白い胸元へもヴェラの血がおちてくる]
…っ!
[再び振り上げた硝子片は振り払われ勢いよく床に。 ヘクターの元へも破片が飛んだだろう。
裂いた傷口にツメを立て抵抗しようと力で敵う筈なく、 新たな硝子片を手にするより先に馬乗りになられる]
…
[身じろぐと長い黒髪が赤の広がる床にうねり、 背中の下で硝子の割れる音や擦れあう音。
冷淡と苛烈を合わせもつ冥い瞳は揺らめきながらも、 辛うじてヴェラの姿を捉え*緩やかに孤を描いた*]
(120) 2010/07/12(Mon) 02時半頃
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[ばたばたと白い裸体に零れてくる血に混じる冷や水。 見開いた瞳だけでなく全てを覆い―――…]
ゲホッ ゲホゲホッ
[喉に流れ込んだのは酸素でなく水。 身を返し俯いて吸い込んだ水を吐く。
ヴェラがヘクターに反応するより遅れ、 床に手をつき俯いて血まみれの背は蠢いた]
…ハ ッ
[洗い流されたヴェラの身を流れ出す赤。 流し見る視界は揺れて世界は歪む]
(126) 2010/07/12(Mon) 23時頃
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[洗い流された白い背中には未だ硝子片が刺さり、 たらたらと無数の赤い筋を引いていく。
危機感からか視線が追うヴェラは窓外を見上げていて、 空より其処に人影を見て眉根を寄せる]
ケホッ
[開く口は名を紡げずよろめき立ち上がる。 冷やされた身は一気に感じるものもあり―――…
崩おれる。
焼ける程に全身が痛くて小刻みに震える身。 爛れ裂かれ傷ついた身は動く事を拒み床に這う]
―――Kerberos....
[名を知らぬ男を呼ばわるともなく囁いて、 半ば力尽きるように身を支えていた腕が折れた]
(128) 2010/07/12(Mon) 23時半頃
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長老の孫 マーゴは、無様にぐしゃりと床に這う。
2010/07/12(Mon) 23時半頃
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