70 領土を守る果て
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コリーン最後コリーンの見せ場がちょっと時間足りなかったね
なるほどね。
じゃければこんな俺と話そうなんて思わないよな。
[ピッパの様子を表情を変えず見ていた。]
いづれわかるさ。いづれ…ね。
今は教えるつもりもない。
[先程から表情がくるくる変わっているが、気にも止めずに隣に座った彼女に言った。]
へぇ。
どんだけおめでたいんだ?
俺が許可しなかったらどうした。
あっ、ママ!!
[ピッパの姿を見つけると小走りで抱きつきに行く]
カルヴィンいやいや。矢を討ったのはカルヴィンじゃないでしょ?
俺はろくでもないからな。
他人に興味なんて一切無い。耳障りだったのも事実だ。
そんなこと言われてんのに君は楽しそうなんだな。
[カップに入った珈琲は無くなりそうになっていた。最後の一口を口に入れるとテーブルに置いた。]
あぁ。楽しみはとっておけ。
[小説はいづれ…ね。
コリーンが近づいてくれば僅かに驚き、二人を交互に見た。]
なんだ。
あんた若そうなのに子供いるんだな。
君はいくつだ?
[駆け寄ってきたコリーン尋ねた。]
[ピッパのもとにコリーン、18歳がやってくる。]
お久しぶりです、母さん
[なんかトランクスみたいだなと思った]
[イアンをちら、と見て目をそらす]
ねえ、母さん
また離婚したのよ
元父親と呼ばれる人がこれで10人になったわ
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−ゴドウィン酒店・回想−
[店の外で、酔ったグロリアが何やら喚きながら扉を叩いている。...は僅かに開けた扉から顔を覗かせた。カルヴィンを制止できなかった、己への怒りが静まらない...の顔は、これまでグロリアに見せたことのない、殺気立った顔であった事だろう。]
この非常の時に、酔歩蹣跚とは…けっこうなご身分であられるな? グロリア嬢、もう良い加減になされい。 このゴドウィン、今は虫の居所が悪くてのぅ? 如何にグランツーリスモ家のご息女と申せども、左様な態度は承知ならぬ…私が本気で怒り出さぬうちに、疾くこの場を立ち去られるがよろしかろう!
[...は刺々しい口調でそう告げると、ピシャリと扉を閉めた。]
(98) 2011/11/14(Mon) 22時半頃
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[グロリアを門前払いにすると、...は店内の椅子に腰を下ろした。飛び出してゆくカルヴィンの背を虚しく見送ってから後、拭い難い不安が、...の心を支配していた。と、裏口から入ってきた治安警察の配下…先日、イアン戦死を報告に来たのと同じ男だ…が、蒼白な顔で...の脇に立ち尽くす。]
・・・報告を聞こう。
[カルヴィン王子、暗殺さる。最も恐れていた、最も望まなかった、考え得るかぎり最悪の悲報を受け取りながら、...は不思議と平静だった。]
そうか…やはりそうなったか…報告ご苦労。
[報告を終え、踵を返して立ち去ろうとする配下を制して]
待て。たまには、年寄りの愚痴に付き合ってみんか? その…昨日は、お前に当たってしまって済まなかったな。 俺は、これでも己の振る舞いを…恥じておるよ。
(113) 2011/11/14(Mon) 23時半頃
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お前たちも知ってのとおり、俺には妻も子もない。 我ら影に生きる者に、家族も家庭も無益有害と心得ていたからだ。
しかし…我ながら可笑しいがな。 そんな俺が、我が子も同様に思っていた者が、二人あった。 我がアンゼルバイヤの次代を担ってくれようと、期待していた者がな。
(117) 2011/11/14(Mon) 23時半頃
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一人はイアン・パーカー。 我が莫逆の友、リック・パーカーの遺児であるな。 イアンにとって俺は、ひたすらに煙たい存在であったろうよ…顔を合わせるたびに、俺は小言ばかりを並べていたからな。
[...は苦笑した。イアンの、最後の手紙は読んでいないのであろう。]
英雄リックの名を辱めぬ、立派な男に育って欲しいと思ったが故に、厳しく接してばかりであったよ…いや、俺には、他に接し方が分からなかったのだな。
だがイアンは、俺の想像以上に、頼もしく成長しおったな。 亡父と肩を並べる、あるいはそれ以上の軍人に。 逞しく成長し…そして、雄々しく死んでゆきおったわ。 この俺に、何の挨拶もなく…
[...の唇がわなないた。...は、動揺を隠すように、棚から酒瓶を手に取り、盃に注ぐと一気に呷った。むろん、酔えるはずもない。]
(119) 2011/11/14(Mon) 23時半頃
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そして、いま一人は…畏れ多くも、カルヴィン殿下であったよ。 陛下に命ぜられ、殿下がご幼少の頃より、守り役としてお仕えし…俺は剣技を、軍学を、そして王族としての心得を…全身全霊でご教授したつもりであった。 ご聡明にあられ、そして烈しいご気性をお持ちであったよ。 まこと、アンゼルバイヤの将来を背負われるに相応しい、威徳のある御方であったとも…あと10年、いや…せめて5年、殿下が天より時を与えられておれば、アウストはもとより、近隣の小国すべてを、斬り従えておられたであろう。
そんな殿下が、刺客の手にかかるとはな。 まこと、天とは…神とは無情よな。
[...は、杯を握り潰した。]
(120) 2011/11/14(Mon) 23時半頃
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[...は配下に向かい、フッと笑う。]
我が子以上に大切な存在を、立て続けに失って。 俺が、己のやるべき事を、見失ったとでも思うか?
心配いらん、俺は迷ってなどおらぬよ。 先に逝ったイアンが…殿下が…俺の生き方を定めてくれたように思う。 命あるかぎり、俺は俺の務めを果たすさ。
付き合わせて悪かったな…もういいぞ、配置に戻れ。
[配下は敬礼し、風のように立ち去った。その背を見送ると、...は眦に決意の色を浮かべて腰を上げた。]
さて、と。
(121) 2011/11/14(Mon) 23時半頃
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[18歳コリーンは続ける]
わかってるわよ。母さん
過去で出会った人が忘れられないんでしょう?
でも115年・・・・この時間帯なら100年か
100年も前の人に恋をしても、不毛なだけじゃない
パパがその人の転生した存在だとしても
その人そのものじゃないわ
目を覚まして、ママ
未来はかわるもの。
私のパパは6
1イアン
2サイラス
3ベネット
4ヴェスパタイン
5ヤニク
6イアン
7ワット
8プリシラ
9ヨーランダ
10ママが決める
私は今でこそコリーンという名前だが、本来は虚無の力を宿した左手を持つ、銀髪の王子である!今後私を呼ぶときは『流れ行く救済者、月の光コリーン』と呼んでくれたまえ!
そうか?だったら俺はなんだ?
ろくでもない意外に何がある?
[続く言葉に鼻で笑い、テーブルに頬杖をついた。
足を組んでいる為、態度が悪そうに見えるだろう。]
君の歳か?20+3歳くらいだと思っていた。
違ったんだな。
[彼女の娘と言った子の年齢と矛盾しているが、興味がないので無視をした。
コリーンの口から何故が...の名前が出ると]
そう。未来は変わる物だ。
でもちょっと待て。
俺は結婚なんてしていないし、悪いが君とママは初めて会った。
あなたの大切な人を大事にしてあげなさい
[イアンにむかってこの国の古い言葉を吐く。つまりは君の大事な人が危険な目に合わないように気をつけてという脅し文句だ]
君は随分と考えさせることをいう子なんだな。
どこでそんな言葉を覚えたか知らないが、俺は大切な人なんてない。
[脅されているようにも見えたが、小娘の言うことなので気にしないことにした。
コリーンのいう「大切な人」とは誰を指しているのだろう。]
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