291 Fate/Goddamned Omen
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/*
[もふもふされて額をすりすり、わふ]
ないないされた、ないない
わるいこ、わるいこだけど、うれし、し
/*
もふもふせらぴー、する
せいしん、ぶんせき
ばーさーかー
いっぱい、いっぱい、せらぴーする
/*
うぅ ? ぅぅぅぅ?
もふもふせらぴー、もふもふ
ばーさーかー、ばーさーかーしないしない。
[もふっと毛皮の乗っかった。]
/*
ばーさーかーしないない、いいこ、いいこ
[乗っかった子にぐる、と首を巡らせて。
ぺろん、と舐めた。
頬擦りもふもふ、わふわふ]
/*
もふもふせらぴー、よぐちゃんもいいこ
[毛皮をもふもふなでなで
舐められたり、頬ずりされたら、くすぐったくて
くすくす、わらう、くすくす]
[繋いだ手を確と引いて。
寄り添う影の気配を感じて、光の中を駆けて行く。
────それが、とある人魔の記憶の、
いちばん最期の光景だった]
── 光の跡 ──
[まるで野垂れ時ぬように。
幾つも、幾つも、見てきた人や魔の最期のように。
黒山羊もまた故郷たる大地に倒れ伏していた。
吹き飛ばされた際に、酷く打ち付けたに違いない。
後ろ脚は折れて、打ち傷、擦り傷、
あちらこちらから血を流していた事だろう。
それでも、死んでも尚、繋いだ手は離さなかった。
生身のイキモノが体ごと消滅しなかった事は奇跡に近い。
それが、“影”が精一杯に伸ばしてくれた手だって事、
人魔の子はきっと、よく分かっていた筈だ]
[ぺち、ぺち、と叩かれた体は、もう動かなかった。
ヨグ、と呼んでくれたその声にだって。
何処か哀しそうな、少女の様子にだって。
応えてあげられる事もなく。
墓標のように、立てられた斧。
さらり、砂が舞って。
少女の足取りを見送った]
[そうして。
ぴく、と蠢くように横たわった体が揺れた。
もとい、“影”が黒山羊の亡骸を揺らした。
大きく口を開いた、影の中。
ばく、ん、と、丸ごと呑み込むように招かれる虚ろの内に
“ともだち”の恨み言が木魂する]
[ わるいこ ] [ わるいこ ]
[ ごめんね がりぃ ] [ だけどもね ]
[ こんな わるいこ
たべてくれて ありがとう ]
[父を食べた、母のように。
母を食べた、僕のように。
この命が誰かの中に還るのならば。
ひとつきりの命を落っことしてしまっても、
寂しい事は何もない。
砂の上に零れて消えるその前に、
僕の命は確かにきみが拾ってくれたのだから]
ねえ、知ってる?
光を当てるってことは、
存在に影を与えるってことなんだって
ねえ、僕の生まれた残酷な世界
あなたの光は無慈悲に僕を殺めたけれど
あなたは僕に何より深い影をくれた
遠い歴史の、影法師
それから、大事な《おともだち》
ぼくの だいじな
だいすきな ものは
ぜんぶ ぜんぶ かげだった────**
[幼子は、生まれてすぐに死んだ。
その頭はバーサーカーでなくたって幼いまんま。
それでも、神 として生まれたから。
今は、サーヴァントだったとしても。
その約束は、とてもとても重いものだった。]
[幼子は わるいこ だけれども。
その約束を叶える気だった。
破るつもりなんてなかった。
特攻しようなんて、幼い頭で考えたわけでもない。
ただ、曇った頭でも、本当にすべき事を理解していたから。]
だから、さきに、まっててね。
[神都の奥へ、宇宙樹へ。
展からの光が沢山降ってくる前に。
行けなければ、約束も意味をなさなくなるから。]
…… う
だいじょうぶ
ととさまのときとちがって こわくないの
[光に呑み込まれる直前。
四肢を炎と化しながら、幼子はにこり微笑んだ。*]
|
…
[モニターに表示されるカウントダウンのタイマーは刻々と数字を減らしてはいるが、再充填にはまだ随分かかりそうだ。 一方で、神都の入口付近への防衛線は着々と気づかれている。
うまくすれば、鼠一匹、人一人抜ける隙間くらいはあるかもしれないが*]
確か、さっきの幼子以外にもまだ神霊がいたはずだが…?
(60) 2019/02/14(Thu) 23時頃
|
/*
う、ちじょうがんばれがんばれ。
のっかもがんばれ。
[てけりり饅頭をキャンプファイヤーの火で炙りながら]
/*
[つんつんされてもふ?ってふりかえる。
のし、ってして、ふもふのなかにごあんない]
|
ーシュメール中央管制室ー
[入口…というよりは外郭を貫通した穴の辺りに構築された防衛線は、かなり完全な形になってきたと言えるだろう。片手に創造神ブラフマーの加護を受けたブラフマーストラ、もう片手に悪魔召喚機構を内蔵した電子端末サンガナーカ。それを携えたシュメールの構成員達に、隙間を縫うように敷き詰められた昆虫型の武装ドローンの群体。神都の軍事技術の粋を極めたと言ってもいい光景がそこにはあった。 フェルゼは管制室の中でそれを見守っている]
ヴィマーナも表につけている。さすがにそう易々破られることはないだろうが… 何しろ、ラーマヤーナにもあるような神霊英霊による戦いだ。どんな番狂わせが起こっても不思議はない。
…
(172) 2019/02/16(Sat) 00時半頃
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いざとなれば、僕が直接陣頭で指揮を執るか、あるいは…
[そこまで言って、ふっと目が遠くなった]
ディーヴァの神々よ。貴殿方が世界の裏に消えて数千年。 僕達は貴殿方の代わりに何度もアバターの肉体を取り替え、人間達を見守ってきた。ヴィシュヌに10のアバターがあるように、僕達も、人間として、様々な僕達として神都にあり続けた。
だが、奴らもまた神霊の力をもって神都に挑んでくるならば… 僕達もまた、神々の力もて、迎え撃つしかないのではないか?
[振り返る視線の先には、今や宇宙樹の根本の聖杯と分かちがたく結び付いた神都の中枢、巨大電算機構ヴェーダの偉容がある。 不意に、その中心から、聖杯の輝きが漏れた気がした*]
(178) 2019/02/16(Sat) 00時半頃
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