167 あの、春の日
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――…………、
[微かに、身じろぐ。
黒髪が瞼に掛かっている、その感触がする。]
……、ん、……
[開いてはいけない。
反射的に思ったものの、一つの瞬きと共に黒眼は開かれる。
テーブルに突っ伏していたのだろう、手元には湯豆腐を掬った深皿があり]
…………ふふ。
よかったですね、本当に。間に合って……
[そう呟く自らの頬には、一滴の涙の跡**]
[そう、大好きな友達がいて]
うにゃうにゃ……
マユミちゃん…………
[ずっと友達でいてほしかった。
なのにどうして、10年もの間、一度も会わなかったんだろう。
意識はまだ半分夢の中、あと半分は―――]
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-廊下-
[誰の負担にもならなようになど不可能なのだ。 望みが出来た段階で。
けれど、エルゴットはそのことに気付かずに。]
《くーん》
[どれくらいそうして、暗い廊下で立ち尽くしていたのか。 胸元で大人しくしていた小犬が鼻を鳴らす。]
(32) 2014/03/07(Fri) 10時頃
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[――あんな風に悩んでいられたのは、脆くとも未だ、心が冷えきっていなかったからだろう。 儚くても、希を持てるくらいには。 それは絵と同じ、卒業と共に心の奥、封印したもの。**]
(33) 2014/03/07(Fri) 10時頃
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ジリヤさん、ごめんなさい・・・
[そう言い残し、食堂から背を向ける。 喉が渇いた為、自販機でジュースでも買おうと談話室へと歩みを進めた。]
(37) 2014/03/07(Fri) 12時頃
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-談話室-
[ガチャン。
落ちてきた暖かいココアを自販機から取り出して、エルゴットはソファに座る。]
触っちゃ駄目だからね?
[傍らの小犬にそう言って、丸テーブルの上に並べるは二つの生徒手帳。 ひとつは見るも無残な状態であるが、もうひとつはかなり丁寧に使われていたらしく一見すると新品と見紛う程綺麗なものだった。]
学年が違っても、中身は変わっていないと思うのだけど・・・
[ページを捲りつつ、双方の記載内容を確認していく。 身分証明書は別発行で裏表紙に挟むようになっている為、自分の生徒手帳で代用出来ないかとエルゴットは考えたのだった。 自室で、招待状を持ったハルカが来る前、仮眠するジリヤの傍ら探していたのはこの生徒手帳である。]
(38) 2014/03/07(Fri) 12時頃
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校歌はいいとして――・・
[ぺらり、ぺらり。
学則、生徒会規則、順々に突合していく。 誰もいない静かな談話室に頁を捲る微かな音だけが響く。 けれど、図書館規定の頁に来た所で、それは止み。
気付くとエルゴットは生徒手帳に頭を乗せて、眠ってしまっていたのだった。*]
(39) 2014/03/07(Fri) 12時半頃
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-予知夢(少し先の未来)-
[自室に戻ったのはジリヤとエルゴット、どちらが先であったか。 温め直したタッパーの料理を紙皿に分け、ノアと共に少しずつ口にする。 味が良く染み込んだ具材はどれも美味しくて、エルゴットの顔も自然と綻んだ。]
美味しい・・ ジリヤさん、わざわざ、ありがとうございました・・
[何度目かの感謝を口にすれば、彼女は微笑んでくれただろうか。 ジロウが皆の為に腕によりをかけて作ったのだと聞けば、エルゴットは申し訳なさそうに俯いたであろう。 それでも、良い思い出になったのだろうか、食堂での皆の様子を楽しそうに語るジリヤを眩しそうに見つめて。]
私も、明日にでも、ジロウさんに料理のお礼、言いますね・・
[そう伝えたのだった。]
(41) 2014/03/07(Fri) 13時頃
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[翌日、花壇でゴロウを見かけたなら、エルゴットにしては珍しく自ら近寄り、
「お鍋、美味しかったです。 ありがとうございました。」
と頭を下げたことだろう。**]
(42) 2014/03/07(Fri) 13時頃
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-追いコン当日-
[飲み会ーといっても酒ではなくジュースだろうがーが始まる前に自分のキャンパスを処分しようと決めて、エルゴットはノアと友に美術室に向かっていた。 追いコン参加に関して、小犬を連れて行くことは先に了承してもらっている。 途中、夕日の差し込む談話室で何やらぼんやりしているシーシャの姿を見かければ>>47、一度はそのまま通り過ぎようとして、立ち止まり。 少し考えると来た道を引き返して、声を掛けた。]
・・シーシャさん
[遠慮気味に小さく名を呼んで、ふたつの生徒手帳を重ねて差し出す。]
ごめんなさい・・ 美実室で拾ったのだけど、その・・
[何と言えばいいのか口ごもり、俯いて。]
(50) 2014/03/07(Fri) 17時頃
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良かったら、これを使ってください。 中身は同じ、ですから――ー・・・
[下にある自分の手帳だったものをズラして示す。 それには無駄に律儀に端に描かれていたイラストまで模写してあることが、後で見たなら解っただろうか。 唯一違うのは、内容照合時、栞代わりにしていた雛菊の押し花を挟んだままにしていたことだけ。
半ば強引に押し付るようにして、何もなければ談話室を離れる。 もし行先を聞かれたならば、裏庭、と応えて。*]
(51) 2014/03/07(Fri) 17時頃
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-裏庭-
[エルゴットがシーシャに告げた行き先は嘘ではない。 美術室から自分のキャンバスを回収した後、使っていた画材道具や水彩画用スケッチブックと纏めて、ここで燃やしてしまおうと考えていた。 行き先を告げた所で、彼がここに姿を現すなど微塵も考えていなかった。
だから。]
…どうか、され、たので、すか…?
[大きな紙袋を抱きかかえるようにして、薄闇の中。 名を呼び佇むシーシャの影に声を掛ける。>>55 驚きで息が詰まって、言葉が不自然に途切れた。
シーシャの足元、紙皿に気付いたノアが走って行く。]
(56) 2014/03/07(Fri) 20時頃
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………未だ、時間には――…、早いで、しょう?
[迎えに来たという後輩に伏し目がちにそう言って。>>60 闇に乗じて震える手を隠しながら、持っていた"荷物"を土の上に重ね置く。]
(―――――決めたのだから。もう。 迷わない……。)
[そう自分に言い聞かせて。]
何って…?
[若干強張る声にぴくり、と肩が震える。 屈んで、積み上げられた荷物を嗅ぎまわる小犬を呼び寄せて。]
―――――…全部、燃やす…、つもり、です…
[ライターを取り出して見つめる。]
(62) 2014/03/07(Fri) 20時半頃
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…
[なんで、と言葉を詰まらせる後輩を無視して、ライターに火を灯す。 闇夜に青白い炎が揺れて、その瞳はその炎だけを見つめて。 自分の描いた世界は故意に視界から外す。]
(いずれ、あと数日もしたら。 触れることさえ許されなくなる。 埋もれて、廃れていくだけ――――。)
[本心に目を伏せれば、思いが悲鳴を上げる。]
…っ!
[突然の大声。 びくり、と驚きに身体が強張る。 シーシャのこんな声は聞いたことが無い。]
(75) 2014/03/07(Fri) 22時頃
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何を…
[強引に、手にしていたライターを奪われる。 そうして近く、耳に届いた掠れたような言葉は、エルゴットに初めて、後輩の顔を瞳を真直ぐに見つめさせた。]
何を言ってるの、ですか…?
[弱々しく、消え入りそうな声。 何故急に、彼がそんなことを言うのか、わからない。]
(76) 2014/03/07(Fri) 22時頃
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[涙を拭い、顔をあげる。
辺りを見渡せば皆、思い思いの様相で眠りに落ちている。
皆が起きる前でよかったと、小さくため息を零した。]
――……すみません、注文よろしいですか?
[個室近くを通りかかった店員に声をかければ、すっかり静まり返った部屋の中を訝しげに観察される。
それでも悪いことはしていないと、彼女は動じずに]
昆布だしのお鍋と、キムチ鍋を、一つずつ。
それと人数分のおしぼりとお冷をお願いいたします。
[注文を取って去っていく店員を見送り、個室の襖を閉めた。
再びため息を落とす。
悔いていた想いを遂げたとはいえ、もうひとつ。
心の奥底に沈めた想いは――]
……、あれ、マドカさん?
[考え事からふと、意識を引き戻す。
それは彼女がみじろいだ気がしたから]
エルゴットは、シーシャに唸るノアを嗜めることもなく、見つめる瞳は微かに揺れて。
2014/03/07(Fri) 22時頃
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[逸らされない瞳。 後輩のライターを握りしめている手が震えているのが目の端に映る。
繰り返し告げられる言葉は内に静かな憤りを含んでいて。]
…だから、それがどうしてか、と聞い―――――――
[伝わっていないと再度理由を問おうとして。 けれど、続く意志のある声がはっきりとその理由を言う。 真直ぐに、今までは一度も映したことが無かったエルゴットをその目に映して。]
―――――――嘘、です…
[否定する、否定したくないけど否定しないと、その一心で。 そんなことはある筈ないと必死に、聞こえた言葉を別の意味に変えようとして。
なのに、]
(91) 2014/03/07(Fri) 22時半頃
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見ていたのは私のほう、なのです、から――――
[目が逸らせなくて。 俯くことも出来なくて。]
(92) 2014/03/07(Fri) 23時頃
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[マドカが起きる前か、それとも後か。
注文した二種類の鍋が運ばれてくる。
テーブルに突っ伏して眠っているフィリップ[[who]]の腕をそっと持ち上げて、鍋を奥スペースを確保した。
暖かな湯気が室内に立ち上る。
食堂で感じた、あの空気と同じ。
昆布だしの鍋の蓋を開ければふわりと良い香りが漂うも、だしの中で煮られたニンジンの形は]
花……では、ありませんよね。
[単調な輪切り。
あの丁寧に切られた鮮やかな花の形では、ない。]
[一人で食べる鍋。
正確には一人ではないのだけれど、部屋に響く声はない。
箸先でつかんだニンジンを口に運ぶ。]
…………、美味しくない。
[否、十分に美味しい鍋である。それは頭ではわかっていること。
しかし求めたその味ではない。
そんな我が儘は、成長した自らでは押し通すことはできない。]
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