176 【traveling〜どちらまで行かれます?】
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ジェームスは、出るのか(じー…
oranje 2014/05/25(Sun) 23時頃
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―― 娯楽車両 ――
[Moon Riverの旋律はいつまで続いていただろう。 その余韻を感じたままに、列車は再び走り出す。 緩やかに流れる車窓の外、鮮やかな色彩が棚引いて行く>>33。]
…… きれいだ
[窓に顔を向けると、マスクの先端がぶつかってこつんと音を立てた。 無意識に零れた感想は、初めて列車が滑り出すその様を見た感想と同じ。それももう、随分と前のような。
終点のチキュウに辿り着くまで、 棚引く虹色が、回路に焼き付いているような幻想を抱いていた*]
(57) oranje 2014/05/26(Mon) 21時半頃
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―― チキュウ・ホーム ――
[青い星が窓の外いっぱいになったかと思えば、辿り着いたその場所もまた、青が広がっている。 列車から一歩踏み出す。 黒いブーツはその大地に、浅く沈み込んだ。]
―― …… !!
[足元には白い砂、そしてその向こうに果てなく広がるのは透明度の高い水。 否――これが海というのだろう。男は知識としてしか知らぬその光景に、言葉にせず思う。透明から、青へとグラデーションが美しい。]
む …… 向こうか
[どうやら降車すべきは前のほうの扉からだったらしい。 列車に沿うように砂浜を歩けば、やがて改札口が見えてきた。]
(87) oranje 2014/05/28(Wed) 03時半頃
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[改札を出てしまう前に、小さな車掌の姿を探す。 見つけられたのなら、マスクがぶつからないように一歩引いて丁寧に深々と一礼する。]
車掌殿 世話になった 楽しい旅を 本当にありがとう
[そうして最後に、許されるなら そっとその頭に手を伸ばす。 その赤い毛を堪能することが出来たなら、男はいつになくはっきりと笑みを浮かべるだろう。]
(88) oranje 2014/05/28(Wed) 03時半頃
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―― チキュウ・改札口 ――
[一度くぐれば、列車に戻ることは出来ないその改札口。 その上部、庇になにか、現地の文字で書いてある。 マスクを数度叩いて、文字の解析を試みた。]
(89) oranje 2014/05/28(Wed) 03時半頃
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―― お、
[No.62で開発が終了した護衛型アンドロイドは、長い間未出荷のまま工場の片隅で眠っていた。
護衛型といっても形や性別、色も様々。しかし最後に開発されたNo.62は特に異色で、大きなボディにペイントは黒一色、そして何より特筆すべきは頭部の二つの角だ。 あまりに突飛で買い手がつかないのだろうという噂すらたったという。]
―― か
[人工知能が搭載され、事実上No.62が生まれてから長い間、No.62自身二つの角になんら疑問を抱くことはなかった。 雇い主がおらず、スリープ状態のまま、目覚めとも眠りともつかぬ“モノ”として過ごす状態が長く続いていたからだ。]
(90) oranje 2014/05/28(Wed) 03時半頃
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―― え
[しかしある時、はっきりと目覚めを自覚する。護衛として傍に置いてくれる雇い主が現れたのだ。 その対象は、当時まだ10をすぎたばかりの少年である。護衛としては些か妙なデビューだった。 対面するなり少年はNo.62を指差して叫んだ。 『オニだ!』]
―― り
[その少年の護衛を通し、No.62は様々なことを学んだ。 他の護衛アンドロイドの形が、男とは違うこと。 『桃太郎』という遠い星のお伽噺。 少年の成長と共に、男もまた感情や思考を育てた。 『じぇーむす』という名前を貰ったのもまた、その頃だ。]
(91) oranje 2014/05/28(Wed) 03時半頃
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―― な
[少年が青年になる、そんな節目の日。 No.62は一つ、募らせた疑問を口にした。 「何故 某には角がある?」 「何故 オニに似せて作られた?」
少年――20を過ぎた青年は、笑みを浮かべて口を開いた。 『答えは、オニが知っている』 『オニに会いに行きなさい』 そうして差し出された白いチケットに、 No.62は戸惑った。]
(92) oranje 2014/05/28(Wed) 03時半頃
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―― さ
[自らの疑問のためだけに、主人の傍を離れる訳にはいかない。けれど真実もまた、知りたい。 チケットを受け取らぬNo.62にその戸惑いを見抜いた主人は、微笑みをほんの少しだけ、寂しげな色に変えて 『―― オニに、会ってきてほしい』と呟いた。 それは主人の願いでもあったのだ。 それならばと、白いチケットを黒いグローブはひしと掴んだ。]
―― い
[全ての解析は、刹那に終わる。]
(93) oranje 2014/05/28(Wed) 03時半頃
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―― おかえりなさい
[それは帰還を喜ぶ言葉。歓迎する言葉。 己には似つかわしくないような、懐かしいような。]
(94) oranje 2014/05/28(Wed) 03時半頃
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[改札をくぐり辺りを見渡せば、低い屋根に赤い瓦の乗った民家や多い茂る緑が目に入る。 温度は少し高いようで、街行く人間やヒューマノイドの服装は簡易的なものが多い。
鮮やかな世界で男は戸惑う。もう列車には戻れない。 それでもここからまたオニを探す旅は始まっている。 その一歩を、踏み出そうとして]
『オニだ!』
[現地の子どもだろうか、男の傍を駆け抜けて行く。 頭の角を指差すその様子は無邪気で、幼かった頃の主と姿が重なり、瞬くこと数度。]
(95) oranje 2014/05/28(Wed) 03時半頃
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待 ―― …… ってくれ! 貴殿は オニを知っているのか!?
[弾かれたようにその子どもの後を追い、駆け出す。 白いチケットが記した終着駅には確かに、オニを求める旅の終わりを示していた*]
(96) oranje 2014/05/28(Wed) 03時半頃
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忍者隊 ジェームスは、メモを貼った。
oranje 2014/05/28(Wed) 04時頃
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