198 かるらさんのうなじ争奪村
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[カミちゃん自身にも分からない事があるのかとふむり。]
あぁ、すぐに友達に、ね。
……襲われて、た、気がするけど、あれも友達扱い?
[櫓を見上げていた頃の事を指摘した。]
咲く花なら――あ、カミちゃん。
翔くんの華が咲いても、欲しがらないでくれるかい?
…………
[ふるると無言で首を振った。]
ちょっと……いや、かなり、違う……かな。
そういうご挨拶があったら、ご遠慮願いたい、なぁ……
[ははは、と、乾いた笑いしか上がらなかった。]
赤でも白でもなく……その華は、何色になるのだろう、ね。
[開いて咲くか、咲かぬまま蕾で枯れるか――…]
翔くん次第、だけど。
無くしてしまっては、だめだから……。ね?
それに、白い子の欲しがる花とは意味も形も違うものだろうから。
ぼ、木刀以外も、あるからね……
誰かを襲ってはいけないから、ね?
[しょげる背を撫でてあやす。
分かってくれればそれでヨシ。]
……夢から覚めた後でも、という心配でもあったのだけどね。杞憂なら、いいんだ。
そろそろ、降りようか?
[港の方を指差す。
ロープウェイに乗り込もうとすると、客船の停泊する港に―――居た。**]
―太陽に吠えながら腹部を抑えて倒れこむ赤い獣に、青年は困惑と戸惑いを隠せなかった―
…………ほら、君がそんな事をする、から。
[港に突如鳴り響くトランペット。
ドラム隊は軽やかに、例のオープニング曲を演奏し始める。]
[白と赤の花以外。大事にしろというのなら。]
…………それは、いつか、いつかで良いよ。
翔くんに言ってあげて。
[港の鼓笛隊は、楽しそうに、誇らしげに演奏しているように見えるから。]
[橋梁の灯り、客船の灯り、観覧車の灯り、ホテルの灯り、港の灯り。
海は灯りを写して赤く染まる。
まるで曼珠沙華の花畑のように。赤く。]
………
[口には出さないけれど。
寂しさを感じていた。]
[1人じゃないと言った。
孤独じゃないと言った。
―――好き、とも。]
……嘘。
[『ニコルが居るから』――…だなんて。
君の心の中に、
僕は、居ないじゃ ないか。]
………
[唇を結び、客船の方へと歩き出した。]
……カミちゃん。
船の中はさぞ豪華だろうね。
高い天井、ふかふかのカーペット、豪華な食事もあるだろう。
遊ぼっか?
―豪華客船内―
[いつの間にか青紫のスーツとリボンタイを着ていた。
船内で道を覚えているのは、主催団体から学校へと打診があり、サロンで演奏会を開催したからだ。
曽井は単なる引率者だった。
あの時はクラリネットの子がとても緊張していて――…]
と、も?
[楽器ケースを持って廊下を走る子が見えた。
今はもう見えない。ここも夢の中なのだから、あり得るのだろうと苦笑をもらす。
そういえば、まだクラリネットを吹いているのか聞いていなかった。大人になった友を――…余りにも、知らなすぎた。]
[船内に飾られている花は、白と赤の2色だけ。
もう選んだというのに。
渡したというのに。]
………大事にする気持ちの籠った白い椿か、愛しさの籠った赤い椿か。
自分が人形から人に変わったように、白い子にも生き返らせたい子が居る。
白い椿を渡せば、この夢の記憶を失う。
手元に赤い椿が残れば、対象者の分からぬ恋心だけが、残る……。
[そうだろうと確認するように]
[選曲は当然ではないかとばかりに曽井は見下ろす。]
間違いなく、僕が君の影響を受けているという証拠だね。
ほら……耳を澄ませてごらんよ。
[聴こえるかい? あのメロディが。
─赤い花ゆれる あのこの髪に
やさしい人の ほほえみにゆれる
白い花ゆれる あの人の胸に
いとしい人の 口づけにゆれる──……]
ねぇ、凄い……ね。
人食いって……、大丈夫。生きて帰ることが出来るから。
[カミちゃんが予想以上にはしゃいでみえるからこそ、少しばかり落ち着いて居られるのかも知れない。]
ありがとう。さっきの伝言の件だけど――…もぅ、大丈夫。
[顎に指を当て、暫く考えていた。]
ん………。
いや、これは未練じゃないよ。確認。
どんな仕組みなのか考えようとして、止めた。
……何せ、説明不足だからねぇ?
赤い椿を手元に残せばどうなるのか、僕は実際にそうなってから聞かされた訳だし。
赤い椿を渡していたら……
或いは、両方渡さずに他人の椿を差し出したら……とか、考えてみたら、ね。
真実を示さずに居る選択肢だって、間違いじゃ、ない……。
[言えぬ伝わらぬ辛さもあるけれど。
深々と腰を沈ませた椅子。
その手摺は金色に輝き、どうにも落ち着かない。]
……ねぇ、白い椿を渡していなければ、逆のことが起きていた。それで正解、かな?
[もう少し、花についての話を促しながら、船内見学しようかと立ち上がった。**]
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にゃー。りくちゃん生きてる?
[つんつん。眠る好い子を肉球でつつきます。 くるり丸くなってそのお腹の上にお邪魔するのでした]
悲しいの?夢なのに。
(111) 2014/10/10(Fri) 18時半頃
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怖い?なんで?ちゃんと起きたらお家に帰れるよう?
[むぎゅられて嬉しそうです]
楽しいならよかったじゃない でも本当に?
(113) 2014/10/10(Fri) 18時半頃
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チミが答えてくれないからかな!えっへん僕あまのじゃく。
と、お家帰って楽しい子はそーゆー言葉の濁しかたしないにゃん
ずっとここにいたい? 帰ってニコちゃん見つけなくていいの?
[お膝にちょこん。捕獲するならチャンスですよ!]
(115) 2014/10/10(Fri) 19時頃
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さぁ。どっちでしょ。 夢の中って皆自分が王様で神様にゃよね。 僕はただのさすらいのカミちゃん
[すりすり]
まぁここんとこ物価も上がってるしこーゆーレンタルスペースも高くて困るにゃー 夢の中ビジネスも大変にゃ。
[すちゃっ。どこからか黒ぶち瓶底メガネをかけて電卓叩きます]
(118) 2014/10/10(Fri) 19時半頃
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そうにゃよ 皆もっと偉そうにしていいのよ。王様だもん。
ここのレンタル代の出処? うふふひみつー。 僕はただ楽しんでもらえればいいの。にゃ。
あと…お花のこと、聞きたい?聞きたい?
[急に真顔になって(も普段と変わらず)尋ねるのでした*]
(120) 2014/10/10(Fri) 19時半頃
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……あの子の歌う、花の歌を聞いたよ。僕は。
同じ意味合い? 何だろう、な。
どんな花も、愛されずに咲かなければ散るだけ。愛されて咲いても、散るだけ……。
[分からないものだと首を微かに傾げた。]
[花の話はまだまだ続きがあった。
目を細めて花弁に触れる。
赤と、白と。]
……あぁ、話の筋は分かるけど、難儀なものだ…と。
カミちゃん。傍観者であるなら、そのように、ね。
何を大事にするのか、そりゃあ人によってまちまちだけれど。
………うん? 色恋を、取る?
[ついに翔が恋に落ちたかと思ったが、自分の恋心を棚上げできずに顔を赤くした。]
まったく……仕方のない。
―昔話―
[箒の柄を硬く握り締める。こういうとき、縋るものがあるのは助かる。]
うん……分かった。
僕がゴミ捨て場まで行ってくるから。
[君達の代わりに。今日も。
掃除が好きなんだって事にしているけど、本当は嫌い。
綺麗にすればする程、夢中になればなる程、終わった後に寂しくなる。
どうして――僕1人でやっているのだろう、と。]
………ん、しょ。
[本来なら二人で運ぶべき大きめのゴミ箱を、焼却炉の近くまで運んでいく。
階段を下りるときが一番怖い。
転んだらどうしよう、落としたらどうしようと不安になる。
部活動に励む音が聞こえても、1人だけ別の空間に居るかのような錯覚のまま、校庭の端を歩く。]
「おーーい、曽井ーーー!」
「キャッチキャーッチ!」
え?
[己の名前が呼ばれた事に気付き、足を止めた。珍しい。視線を上げると、野球の白い球が緩やかに放物線を描いていた。
キャッチ……出来るだろうか。
危ないとは言われなかった。
避けろとは言われなかった。
ゴミ箱を置いて、空けた両手を空に掲げた。]
おーらい、おーら……
[確かに、これは取れる球なのだろう。しかし、体育下手の曽井にはハードルが高かった。]
[落下予想地点まで後退り、いざ掴まえようと腕を動かしたが、ボールの到着の方が先だった。
鼻と目に衝撃。
火花でも散ったように目がチカチカとした。]
………うぅ。? 鼻 ぢ
[血を見ると気分が悪くなるのはトラウマのせい。
両手を赤に染め、曽井は気を失い後ろに倒れた。*]
―船内―
[絨毯の長い毛は足音を消す。
カミちゃんに手を伸ばし、肩へと誘った。]
………あぁ、これは僕の好きな曲だ。
[好みなものばかり詰め込んだジュークボックス。]
[扉を開けて、あけて、あけて。
広いフロアーはパーティーの装い。
一段と華やかだった。
音は澄んで清らか。何処までも穏やかに。]
[チョコレートタワーに果物を近付け、カミちゃんにも差し出す。
椅子は自動で引かれ、腰を下ろせば卓上に料理が現れる。国籍関係なく、曽井の好みの品ばかり。]
あぁ、これこれ。たこ焼き。
食べ損ねて居たんだよね。
紅しょうが少し多めで。うん、確かに。
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……うにゃっ?
[居眠りこいていました。 地面に置かれて、「あにゃ?」と彼を見上げましたが追いかけることはしません。
向こうにいるのはあの子です。 しげしげと二人の様子や仕草を興味深そうにみるのでした]
(152) 2014/10/11(Sat) 03時半頃
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