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[帰ってきて、シャワーを浴びる。
シャワーと風呂は一応別の部屋になっていて少し驚いた。
それから再び着替えて。パソコンを起動してみる。
幾つかの操作を確認して、データの分析も行えるのを確認した。モニターは特にこの部屋にはないから、パソコンのディスプレイで見るらしい。
幾つかの場面を手早く確認して纏めれば……空腹を感じた。]
[何を食べようかと冷蔵庫を開けば、一通りのものはやはり入っていた……冷凍食品も充実していてそれを食べようかと思ったけれど。
気怠さは微妙で腹は減っているが食欲は微妙だったから。
栄養表示を見て、丁度よくなるようにゼリー飲料を飲む。
味はそれぞれ違ったから…つまらないなどということにはならなかったが。
普段と違う環境に、あまり慣れない僕がいる。]
[ゼリー飲料を咥えながら、再び動画を整理すれば。
聞こえてきた…意味深な声。
噂には聞いていた、そのものの存在を。
常日頃からいるものとして思えと言われてきた存在を。]
……諜報員、か。
[何ともしれないことをやっているのだ、そういう存在はいる。
本来…発見次第「上」に告知し「処理」を申請しなければならないのだが。
僕らと同じ住人を、存在を認めてくれる数少ないと言える一人を。
越権行為ではあるが、「処理」はさせたくない。
どのような、手を用いても。
………対象を彼だけに絞って。再びここ数日の映像を、何時もよりずっと集中して場面を拾おう。]
[右耳に手を当てて。]
安田さん。
無理にとは言わないけれど……諜報員を発見したんだ。
205の山梨さん。確認すれば分かるけれど、安田さんを研究所の人間とわかった事を部屋で呟いている。
ただ僕としては…で切れば「上」には報告したくはないんだ。
だから…あなたが。山梨さんに。「軽トラの中の…更にファイルの中」と伝えて…手を引いてもらえないように、頼めないでしょうか。
僕らは…危害を加えているわけではないのだから、と。
安田さんにとっては思いいれの少ない人かもしれませんが…どうか。
[やるかやらないかは、彼次第である。
出来るならば、山梨さんが手を引いてくれる事を僕は願おう。]
[一先ず発信して、一息つけば。
僕はふと思い出したように、湯来島さんのブログの掲示板へ行く。
案の定というかなんと言うか…返信は、返ってきていて。
暫く思案してから、仕方なく自らの携帯で返信を書くことにした。]
『私と話すのが楽しいというのは…嬉しいです。
石に対する詩などの感受力が凄いなぁ…って思いながら中々話しかけられなかったので。私もお話することが出来て嬉しかったんですよ?
そのこだわりがきっと……いい出会いにつながるんじゃないかなって思うんです。だから…今は信じていることが大事なんじゃないかなって思います。
都道府県的には頑張れば行けますよね。私の住んでいる所は田舎と言うわけでも無いですから…。
でも会ってしまえば…なんだか私の方が、幻滅されてしまいそうで。何となくそう思っちゃうだけなんですが。
そういえばあなたの周りには、石を面白いって言ってくれる人はいますか?私は中々言い出せないので分からないのですけど…そう思える人が近くにいるのかなぁ、ってそんな事を思ってみたりして。
きっとあなたと直接会ってのお話は、楽しいと思いますよ。許すとか、そういう問題じゃないと思ってます。
モミジ』
[そのまま携帯から送信して、はたと気づく。
……九十九さんももしかしたら読むかもしれないのか。
僕自身が書いたとまでは気づくか分からないけれど…少し恥ずかしいかもしれない。だって他人の振りしているから。
…このコメントが届いたと、湯来島さんに伝わるといいなぁ。
僕はそんなことを思いながら。
今の部屋の窓から見える、新しい景色を眺めた。]
[コメントを返して。幾つかの記事を眺めれば。
気怠さは多少は良くなっていただろうか。
一つ二つの気に入った詩を口ずさみつつ。
置いてあった本をに選んで読み始める]
……暇。
[ふとそんなことを呟いた。今此処を離れても良いのだろうけど。
行くあても中々、あるわけでもない。]
[九十九さんがつけたパソコン。
勧めておいた湯来島さんのブログを見て。
どうやら僕が先程書いたコメントも読んだらしい。
やはりバレていないようでも…恥ずかしさはあるらしい。そんなことを思って苦笑い。
やがて彼女がコードに足をかけてブラックアウトさせてしまえば。]
……充電はされていなかったのか?
[そんなことを、呟いたか。]
UPバウツ、CTRバウツ、LWRバウツ…ヴァイオリンの図面は、全然知らないけれど。
……何を進めていくにしても、宣伝という意味だったり…表現の場だったり。
ある程度は…使えた方がいいんじゃないかな。
[聞こえた声には>>*9、自らも声を投げかける]
手で書く事で、理解していく事もあるんじゃないかって僕は思うから。図面を手で書くことは手で書くなりの良さはあるんだと思う。
[数学の証明とかだって、自分で手を動かして書いた方がずっと理解が早いよなぁ…なんて思いながらそんな事を言ってみる。]
師匠が出来ないからこそ、支えるという意味も…あるかもしれないけれど。
……なんだか勧めているんだか止めているんだか分からない感じになってしまっているね。
[そんな事を言いながら苦笑い。
こればかり責任が取れるわけでもない、名言は出来ないのだから。]
拘ること。
独自性を持とうと考えることなのだから、一概にこうだとは言えないけれど。とらわれすぎる結果になっているものも少なくないからね…難しい。
女性に年の話題はいけないのだけど。
僕もあなたも、まだまだ子供みたいなものなのですから。
しないで諦めようと思わねばならない年ではないと思うので。
[そう言って…少し思案顔をしてみる。]
だからきっと…失敗もまだまだ必要なんじゃないかなって。
メモを貼った。
ええ…そうしてみてください。
[そう言って微笑する。勿論表情なんて相手には聞こえないけれど。これはこれで大事だろう。彼女の笑っている様子も、何と無く伝わるのだから。]
失敗しないで大人なんだと威張ってみても、それはきっと上手くいかないんじゃないかなって。よく…分かりませんが。
何かの糧にすることが出来たなら。この経験も…良いものだったのでしょうね。
そういえば……猫村さんって結局どっちが好きなんだろう。
[湯来島さんと、幸村さん。]
お互いがあってこそですが…これだと判断がなぁ。
彼の性格的にはキープとかだとは考えたくありませんが、幸村さんにそうしておきながら湯来島さんにも……?少し意外でしたね。
結局僕も…自分の気持ちさえよく分かっていませんけどね…
昨日あるとか言った縁は…今は殆ど感じておらず。
何だったのかと自問しています。自答はできていませんが。
まぁ僕のことはどうでもいいでしょう。
好き同士であれば、何ら問題は無いのですが。
振られたからという理由だけでもう一人と、ということにはならないで欲しいな、と思う僕がいます。人の心は…そう単純では無いはずですが。
[研究のしがいがあることと、実際にあってほしいかどうかは違う。公私混同をする気はないから、きっとしっかり記録は取るだろうけれど。
気持ちの変遷を見ていかねばならないな、そう感じた。]
[>>*14]
ばれてしまったのは仕方の無いことです。少し違えば僕が見つかっていたでしょうし、正直その場合は多少面倒なことになっていた可能性もありますね。
しらを切るかもしれませんが、それで基本的には伝わるでしょう。
手を引いて頂けるならば、何もする気は無いのだと。
この言葉はいらないかもしれませんが、伝え方はある程度お任せします。
諜報員は恐らく彼一人。そうでなければ最早手は打てませんが。
その点において関わらないのであれば、何ら問題は無いはずなので。
……よろしく、お願いします。
それは…そうですね。
何と無く、周りを目で見ているわけではないからか。
どうやら僕は気が急いているようです。
此方には僕以外、誰もいませんから。
[暇だということもあるのだろう。だけどそれだけで本当に説明できるかどうか、自分でもわからない。]
双方が一定以上に納得しなければ、意味は無いでしょうから。
こうやって色々慌てたとしても、何も出来ないでしょうし。
……所で誰かきてもカップルだろうから僕は仕事と思うしかないのか。
…すみません、時々話し相手とかになって頂く事になりそうです。
[我慢すればいいのでしょうけど、とちょっとしゅんとした。]
[通信による音がなければ、無音の部屋。
何もすることは無いけれど、もう昼にはなってしまっているから。
そろそろ何か、作ろうか。幸いにも…食材はあるのだ。
そういえば、3Fまでと聞かされていたこのマンション。見れば分かるが勿論もっと高い。どういう事かといえば、どうやら4Fより上は僕らが使うことはないということらしい。それならそうと、最初から言ってくれればいいのに。]
メモを貼った。
[手早く作ったのは焼きそばだった。
麺も野菜も…肉も魚も用意されているってどういうことなのだろう…余らせるのにどうするのか、僕は知らないが。
味が違うだとかは…それほど感じなかったけれど。
映像と音声を確認していれば、写りこむのは
彼らを引き裂きたいなんて思わないけれど。どうするのが一番の道なのか。]
[焼きそばを一旦飲み込んでから、2人に声をかけようか]
……上に延期の申請をするつもりはありませんが……今日連れてくるのは、佐藤さんと益田さんが最有力としていいと思いますか?
[特に九十九さんにとってはどう思うのか…大分不安なのだけど。
それでも、問いかけない訳にはいかないから。]
[明るく笑った声に>>*18、含みがありそうなのは僕の思い違いか。どちらにしても、今は触れるべきではないと…それくらいは分かるから。]
よほどの事がなければ、そうなるでしょうね。
もうしばらくすれば、そのように報告しておきます。
まだやることもあるでしょうし…実際のところ今は僕らにとっても貴女は必要不可欠ですから。
少しずつでも、進み続けて行きましょうか。
[焼きそばを食べ切れば。とっとと食器を洗って。
幾つか書く書類を整理し始める。
それは普段も非常に面倒で、面白みも特になく。正直、もっとも嫌いな部分の一つなの。
個々の情動を把握し、分類する作業。
普段なら完全に終了してからの筈の作業を、もう始めていた。]
[拘りと、もどかしさ。
根底にあった悲しさと、信じようとする心。
表と裏を持つが、どちらも追い求める強さ。
全員を愛し、誰も愛してこれなかった辛さ。
虚ろと語りながら、芽生えた二つの心。
真っ直ぐさと、それで覆われた純情。
見せようとしなかった想いと、困惑。
環境の変化と、結果起こった自らの変化。
音を愛し、周囲を愛する心。
……少し考えれば、それっぽいだけでいいならできるけれど。これではまだまだしっくりこない。
唯。これをやって、何時も思うことは。]
……僕は、何処にいる?
[>>*20少しは声色が柔らかく聞こえたならば、微笑を浮かべて。
……この人にもきっといいことはあるだろうと思いながら、此方も一息ついた。]
[防犯装置から見えないようにと場所をずらしたようだが、想像より声は小さくなくて
僕の耳はその音を拾う。]
……好きだから隠したくない、ですか。
[へぇ…そんなものなのかと若干諜報員としての評価は下がったけれど。それで彼の評価が大きく変わると言うわけではない。
優しいのだ。
だから、安田さんによる「交渉」は、上手く行きますようになんて。
何回か願ってはいるが、もう一度願うのだった。]
……どうなの、かな。
メモを貼った。
[>>*21不安そうな声。それは当然だろう。
僕が発見したのも、初めてなんだから。
そして僕は甘くしようとしている。つまりそれは…僕がリスクを負っていると言うことで。]
……九十九さん。
巻き込んでしまった形になりますね、申し訳ありません。
…危ないことにならないことは、僕も願っているのですが。
[日が暮れたが、色々あったしやったからか、食欲は湧かなくて。
パソコンを前に一人悩む。一人なのにこの瞬間はそれ程暇ではない。]
……休むか。
[……そう言って開いたのは、湯来島さんのサイト。
掲示板を見れば、再び書き込まれていて。
顔を一瞬綻ばせたが、すぐにその表情は変化する。]
……悪いこと、したな…
[正直、もっと上手いやり方はあった筈なのに。
全くもって、出来なかった悔しさが再び自分を覆う。
最後まで読んで、息を吐いて。
一旦パソコンから離れて、ベッドに座り息を吐く。]
……一部、致し方ないか。
[>>*22息をゆっくりと吐く。
はっきり言って、自分が発見されるよりはずっと。安田さんであれば切ってしまえばよいというのはある。だけど。]
『安田 絵里を花橘荘における現場責任員に任命し、独自行動を認める。その責任は楠本 楓が負う。』
[この宣言を、彼と「上」の同時に宣言。
5年目のくせにという感じだが…この位の裁量は出来る位にはいるのだ……で切れば普段から見せたく無いけれど。]
…すまない。僕の勝手だが…良くない状況に安田さんがなった時は…助けに行くよ。「処理機」なんて名前、聞いたこと無かったかな?
それは兎も角。もう、幸村さんには広まっているらしい。それ程時間は無いと思った方がいい。
通信を切る切らないも任せます。行動は基本的にこっちは把握しているから、ある程度はどうにかするつもり。
[>>*23]
まぁそれは…仕方のないことかな。
こんなことになるとは…僕も予想外だったし。
迷惑を、かける。
[そう呟いて、少し顔を顰めたか。]
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