242 【突発誰歓】桜が見せた夢
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―用務員室―
しまった。 寝てしまっていたか。
[用務員室の私物を取りに来たのはいいが 感傷に浸っているうちに眠ってしまったようだ。 無理もない。 それくらい長いときを、この学校と共に過ごしてきた。]
そういえば 入るとき、鍵はかけたかなぁ
[記憶を辿るがどうにも怪しい。 まあ取られて困る物もないかと思い返して。]
いつの間にか雨まで…帰る頃には止むといいんだけど。
[穿つ雨垂れを見ているうちに 意識は再び夢の中へ。]**
(160) 2015/12/13(Sun) 20時半頃
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石工 ボリスは、メモを貼った。
2015/12/13(Sun) 20時半頃
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ーー 少し前:廊下で ーー
[すれ違い様に耳に残された言葉>>154 >>155 あまり彼女が一方的に悪いとは思えなかったのだが、ここでそれを言ってもおれを悪くないと何度も言う相手をまた引き留めてしまうだけか。 最初の言葉だって普通ならきっとそんなに嫌なものじゃないのだろうけど、抱えた事情を説明するのは、自分を女に深く知られることは好きじゃない。]
さっき変な声が聞こえたから、気を付けて。 出来るだけ誰かといたほうがいいよ。
[振り向いて後ろ姿に投げる心配の言葉。 せめて怒っていたりはしないことは伝わればいいと。*]
(161) 2015/12/13(Sun) 20時半頃
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―――っ
[驚きで一瞬、足が止まる。>>161 ぱちぱちと数度瞬きして。
対人関係が死んでる私も 青年が気を使って言ってくれたことはわかる。>>161 内心を知らないから尚更で。]
……あなたって チャラい外見のくせに随分といい人なのね
[振り向かないままぽつりと零す。 紡いだ音の葉は小さくて もしかしたら相手に聞こえなかったかもしれない。
これで褒め言葉のつもりなのだから いっそその方がよかったのかもしれないが。**]
(162) 2015/12/13(Sun) 20時半頃
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[さて。先ほどの彼と別れてからすこし表情が薄くなる。 へくしっ、とくしゃみを一つ。 確か自分はあの頃理科委員だったな、と思って探すのは理科室。 水槽でグッピーを飼っていて、ヒーターが壊れてグッピーが湯だって死んでしまったことがあったっけ]
お、まだ残ってる。懐かしい。
[理科委員の日誌をしまっていた木の机。 がりがりと彫刻刀でいたずらをしたものだったし、中にカエルを仕込んでしこたま驚かせたこともあった
物に対しての思い出はあっても、人に対する思い出は薄い]
(163) 2015/12/13(Sun) 21時頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2015/12/13(Sun) 21時頃
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[小学校の時、随分友達が転校していって、中学に入っても同様に。 結局自分の周りに残っていた古い友人なんて少ないもので。 最後は別れるのだと知った頃、周囲の人間は思い出にもならなくなった]
結局、人も物もいつかなくなるんだなぁ。
[がりり、と黒板に白いチョークで絵でも文字でもないものを落書きしてみた]
(164) 2015/12/13(Sun) 21時頃
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また、会えるかな...。
[薄暗い廊下を進んでいき、思い浮かべるのは彼女のこと。 彼女と過ごした日々は楽しかった。 それは嘘なんかじゃない。 彼女と関わることのできていたあの頃の私は きっと心の底から笑えていた。]
また、やり直せるかな...。
[もしも、あの頃のような関係に戻ることができるのなら また彼女の隣で一緒に笑い合いたいものだ。]
(165) 2015/12/13(Sun) 21時頃
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ー教室ー [廊下を歩いて、階段を上って 記憶を頼りにやってきたのは今はもう役目を終えた教室だ。 彼女と同じクラスだった時と同じ場所。]
あの時は、後ろの席だったね。 ...まゆ美ちゃん。
[教室にはまだ机が残っていた。 私は、彼女が座っていた机に手を触れてみる。 少し古ぼけてしまっていたけれど 木製の机は懐かしい感触がした。 しばらく机の表面を撫でた後、座ってみる。
何だか学生の頃に戻ったような気分だ。]
(166) 2015/12/13(Sun) 21時半頃
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ー回想ー 「そういやさー、しってるー?ナガターの子供ってのが入ってくるんだってー」
マジ?普通生徒と親が一緒になるってなくね?
「しらねーよ。あ、でもさ、つるんでたら音楽テストのヤマとかきけるかもよ?」
音楽ってペーパーほとんど意味ねぇやん。俺リコーダーも合唱も絶望的なんだけどそいつとっ捕まえたら代わりに実技やってくれるんかね
[うはは、と笑っていた2年の冬。 あの音楽の先生には「お前に音という存在はもったいない」と言わしめたほどの音痴であり、先生の覚えも悪い意味で大変めでたかったが嫌いではなく。 だからそのお子さんとやらに興味はあったのだ。めずらしく]
(167) 2015/12/13(Sun) 21時半頃
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― 少し前 ―
おー、だいぶ惜しかったなあ。星とツバサは浮かんだし。 オレ、進化した!
[そうだそれそれ、と言わんばかりの顔のくせして、胸を張ってみせる。
――あいつ、でっかい鳥飼ってるよな。喋ったの見た!
なんて噂話を話半分に聞いていたところに、ボケ始めた祖母がトドメをさしたんだったか。 『あぁ、あのハイカラなお名前の……ふぃりっぷ君ね?』
実際呼び掛けてみれば、周囲>>158も乗ってきて。 (やっぱりフィリップなのか!) なんて一旦焼き付けば、残念なおつむは平常運転を続けて行き。
食べられない卵と鳥のどっちが先だったかなんて元凶はお構いなしで、ずいぶん後まで勘違いを引きずったものだった。]
(168) 2015/12/13(Sun) 22時頃
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ー回想ー おー、あれだ、あれがナガター2号だー
[悪友数名と柱の影からの覗きつつ…ずざ〜!っと放り投げられたのは黒ひげでまけた罰ゲームだ。 顔面からスライディングかまして登場してきた新3年生に、 二号君は何を思っただろう]
っつ〜……っと、ごめんねー。君が噂の長谷センセー2号? へぇえええええ!親父が先生とかどんな感じ?どんな感じ??
[普通、ドン引きされるだろう状況。 できの悪い自分によくかまってくれる先生の息子さんってだけで 勝手に親近感を持っていた。 だからこのあともみかければ勝手に声をかけていたのだけど*]
(169) 2015/12/13(Sun) 22時頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2015/12/13(Sun) 22時半頃
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ーー 回想 ーー
親が先生してる学校に通うって、どうなの?
[杜山への入学を控えた冬、父へそんな質問をしたことがある。 「無くはないことだよ。」自分の息子の頭の出来はさほど良くないと理解していたのかは定かじゃないが、曖昧な答えと微笑と共に頭をくしゃくしゃに撫でられた。 無くはないということは、よくあるではない。当時でもそれぐらいは理解出来たのだが。 何だか父にそうされると大体のことはまあいいか、と思わせられてしまう。あの人は不思議な力があったのかもしれない。]
へー、そんなにやばいんだ?
[それから語られたのはおれの先輩になる生徒のこと。 中々の悪戯小僧で手がかかり、相当な音痴なのだそうだ。 全く持ってプラスの情報は口にされなかったのだが、笑って楽しそうにその男子生徒の話をしているのを見れば悪い人じゃないらしいのは、彼もまた父にとって大切な生徒なのはよく分かった。
どんな人なんだろう。なんて、あちらに自分の入学が知られているなんて思いもせずに思いを馳せていた。*]
(170) 2015/12/13(Sun) 22時半頃
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あの店、マジであの名前だったんだ……。 ほんやofほんや。
[鳥フィリップにソワソワしつつ、本谷>>124の話に目を瞬かせる。 ほんや本屋ってネタ店名だと思ってた。今さらの衝撃だ。]
めっちゃやる気じゃん、超応援してる!
服とかありがとー、そのうちちゃんと返すから。 本谷さんも気をつけてな!
[オレもミステリーサークル書きたい、と数本分けて貰い、ぶんぶん手を振って見送った。 ミステリーサークルってそんなんじゃなかったかもだが、細かいことは気にしない。]
(171) 2015/12/13(Sun) 22時半頃
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―保健室―
[>>151>>153突如開かれた扉に弾かれたように入口を見る。 現れた二つの影に、今度こそ不審者かと大声を上げようと…… したところで、はたと見覚えのある顔。]
うおわぁ!……って、うそぉ! 城崎先生だ!ですよね?! アタシです、雛子ですっ!覚えてます? 今よりもっとこう、病弱な感じだった!
[懐かしい顔にぱっと頬に朱が差し、 興奮気味に小走りに近くまで駆け寄った。 果たして彼女の記憶に自分はいただろうか。 そしてふと、同行していた男の存在を思い出す。 小柄な自分は彼を見上げる形になるだろうか。]
(172) 2015/12/13(Sun) 22時半頃
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あ。どもです。
[軽く男性に会釈をして、二人の顔を見比べる。 あれ、もしかしてそういう関係?なんて邪推して。 恋に恋する年頃は、 隠しきれない興味津々な目をしていたかもしれない。*]
(173) 2015/12/13(Sun) 22時半頃
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[改めて、薄暗さと寒さが身に染みてきた気がする。 じっとしているのはお互い良くないか。 首を横に振った翔>>159にうなずき返した。]
そっか、りょーかいりょーかい。
フィ……赤星もスゲー親切なあ。 みんな、バカは風邪ひかないって冷たいから泣ける…!
[保健室に行った5割は頭痛持ちに託つけたサボりだったので、若干良心が痛い。今は顔色に不調が出てそうだから、暗くて良かったとヘラヘラ笑ってみせた。]
オレも大丈夫大丈夫。 あ、でも、赤星がどっか行くなら、いちおー多目に確保しといて貰えると助かるかな。
[シャツを借りたから、まず更衣室に行ってくると告げる。 人がいるっぽいし、通報されたらいかんお年頃だ。
宜しく、とばかりフィリップ(鳥)をつつこうと指を伸ばす。]
(174) 2015/12/13(Sun) 23時頃
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……さっきの声、コイツだったりする?
なんか知らんけど、頑張れ? 元気出せな!
[突然のガンバッテ事件を引き合いに、応援になっているのか曖昧なエールを飛ばしておいた。]
(175) 2015/12/13(Sun) 23時頃
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ーー 回想:入学当初 ーー
[学校は小さな社会だ。社会というものは、他人の噂だけはよく回す。音楽教論長谷利政の息子が入学してきた、その事実はよく広まっていたらしい。 視線が突き刺さり自分のことをひそひそ話しているのを聞くことには、慣れるしかなかった。 別に父もおれも悪いことはしていないから、堂々としていればいい。少しだけ、そう少しだけ居心地が悪いだけ。]
ひぃっ!
[だけど流石に急に三年が顔面スライディングと共に登場すれば>>169ビビるし変な声も出る。この頃は外交的だったし、表情がよく顔に出た。 顔面スライディングさんは何か物凄く親しげに語りかけてくる。 まだ状況に追い付けずにいた一年はこくこくとそういう動作しか出来ないからくり人形みたいに謝罪に、長谷先生二号だということに頷くしかなかった。 その呼び名が少々特殊であることに、気付く余裕も訂正することも出来ず。]
え?あ、はあ……
[それからドストレートに父のことに触れられ、少し口ごもる。 後輩というか物珍しい生き物感覚だったのか、おれが何かあれば父に告げ口すると思ったのか、注目してくる先輩方に話しかけられたことはまだ無かったのだけど。]
(176) 2015/12/13(Sun) 23時頃
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―少し前・保健室―
ん。気をつけてねー?
[まゆ美の、待ってなくていい、という言葉に 引っかかるものを感じたが>>109 まゆ美には友人との約束があると言っていたし その相手が来ている頃なら引き止める理由もない。
雛子に視線を向け、 先輩という言葉には笑みを浮かべる>>125]
せやで! まどかさんも、まゆ美も ここの出身で。 さっきの桐生くんもそうみたいだね。
[社会人になるという青年もここの出身らしい。]
(177) 2015/12/13(Sun) 23時頃
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──→保健室──
[扉は開かれた。 その様子を眺めていると、視線で先に入れと促された>>152、気がした。 先ほど別れた女性にした>>155ように軽く頭を下げて、扉を潜る。 と、感嘆詞が聞こえた>>172。 女学生の勢いに押されるように]
え、えぇ。こんにちは。 城崎です。 ……明里さんよね。覚えてます。 元気そうで、何より。
[顔を眺めて、3秒。誰だか思い出す。 彼女は明里雛子。初めて持ったクラス担任を任された時の生徒。 記憶違いでなければ、彼女が中学3年生の時のことだった、はず。 身体があまり丈夫ではないと聞いていた通りの出席率で、眉を下げたことを覚えている。 それから、卒業式にでることができなかったことも]
(178) 2015/12/13(Sun) 23時頃
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道理なのかな。この学校に用事があるのは だいたい卒業生なのかも。
[そこで少しの迷いを見せる。卒業生、という言葉を一度だけ、雛子に敢えて向けなかった瞬間が先ほどあった。 義務教育は単位なんてものはない、だからある程度休んでいても卒業になるし、卒業式に出なくっても卒業証書はもらえるものだ。 ただ――"卒業式"を迎えられなかった雛子にとって、卒業という言葉は、どう感じるのだろうと慮る部分があって。]
卒業式。手伝えることあれば、手伝うからね。
[やりまぁす!と明るい声をあげる雛子に>>127、相好を崩す]
(179) 2015/12/13(Sun) 23時頃
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[体調が良さそうな顔色、駆け寄ってくる姿に顔を綻ばせる。]
本当に、元気そうでよかった。
[明里さんが、光自身と長谷さんの顔を 見比べるのを察すると肩を竦めた。 全く彼とはそんな関係ではない上に、光に男の影なんて何処にもない。 否定なら、壁に背を預けている長谷さんがしてくれるだろう。
会話がひと段落すれば、Yシャツは何処にあるかと棚を見遣り始めるつもり]
(180) 2015/12/13(Sun) 23時頃
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漂白工 ピッパは、メモを貼った。
2015/12/13(Sun) 23時頃
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[困惑をありありと表していた一年は床に擦られまくったであろう先輩の顔をじいっと見上げて、ふと。]
ふ、 ……っ、く、あははは!
[笑い出した。その姿は奇っ怪に映っただろうか。 只この先輩とは仲良くなれそうだなんて、勝手に思っただけなのだけど。]
はは……あ、親父が先生だとどんな感じ、でしたっけ?
そうですね… 口うるさくて、すっげぇうざいです!
[笑顔で高らかに宣言してやった。先生の息子は優等生などではなく、父を困らす悪ガキなのだと。そう、話に出てきた先輩のように。]
[ それが目の前の彼だと知るのは、 見掛けては名を叫び駆け寄る程度には懐くこととなるのは、 二号ではなく透だと訂正するのは、 …もう少し先の話*]
(181) 2015/12/13(Sun) 23時頃
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―現在・保健室―
昔は、字も下手くそなん……
[タイムカプセルについて>>126、雛子と話していた折。 開いた扉>>151、まゆ美が帰ってきたのだろうかと目を向けて]
………、
[言葉を失った。 雛子が女性に駆け寄っていく。>>172 城崎先生、という言葉に一つ瞬きをした。自分は、光先輩が卒業した後のことも何も知らない。だけど、そこに立つ大人の女性は、あの頃の面影をありありと残していた。
なんで、>>153 あれー。 そっか、あー。
心の中がかき混ぜられるような感覚に、思わず古びたカーテンに仕切られたベッドの方へ身を隠してしまう。]
(182) 2015/12/13(Sun) 23時頃
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ーー 現在:保健室 ーー だから違うっつの。
[仕事柄自分に向けられる恋愛関係の反応がよく分かる。先にいた女達>>173 >>182が自分と…城崎というらしい彼女について色々勝手に想像を巡らせているであろうことも。 またかよ、それは流石に口にしないままぐしゃぐしゃと髪を掻き乱した。女はどうしてそんなに色恋が好きなんだ。]
長谷透。ここに勤務していたことがある長谷利政の息子です。 廃校になるという話を聞いて、父の代わりにここに来ました。この人とは初対面です。
[片方が先輩だと気付くこともなく、早口気味に自分の事情と潔白を示した。]
(183) 2015/12/13(Sun) 23時半頃
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[ちらっ。と、カーテンを少し開けて、保健室を見回し ぴゃっ。と、隠れる。 自分は物陰から眺めるタイプではないはずなのに。]
思い出は きれいなままに ホトトギス
[年月は人を変える。 あの頃なんの疑いもなく、そばを駆け回っていた子犬は 今、男性の姿がとなりにあるだけで 心がざわついてしまう程度には穢れてしまっている。]
(184) 2015/12/13(Sun) 23時半頃
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……えっ
[が、しかし、そこで男性から訂正が入り>>183]
!!
[ばっ、とカーテンを開けた。]
勘違い。ヤダ恥ずかしい。……失礼しました。
[男性に小さく詫びるように頭を下げて、 それから、それから―― 棚を漁る、その姿を、じぃっとじぃっと、見つめて。]
(185) 2015/12/13(Sun) 23時半頃
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[何故一人が隠れたのかなんて、その人の想いなんて>>182知る由も無いけれど。 二人共同じ誤解をしたとおれには見えたのだ。]
理解していただけました?
[温厚な教師だった男の息子は、彼に似ているのは顔と声だけで。 変わらない無表情で二人を見る。*]
(186) 2015/12/13(Sun) 23時半頃
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光せんぱぁぁーいっ?
[声を張り上げ、彼女の名を呼んだ。 間違えるはずもない、そのきれいな髪も、後ろ姿も 自分より上にある頭も。]
せんぱぁい! まどかさんをスルーして棚を漁るとは何事です!
[ 「せんぱい、まどかが小さいからって 見落としちゃやですよー!」
そんな懐かしい日々が頭を過る。]
気づかなったんですね、まどかさん小さいから!
[一人称が変わった今でも、またあの時の子犬に、 なれるのだろうか。*]
(187) 2015/12/13(Sun) 23時半頃
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― 階段 ―
[一年生の頃なんて、自分が何年何組だったかもよく覚えていない。 二年生も同様だ。 それでも、三年生の教室だけは覚えている。 あの子と日々を過ごしたクラスだから。]
………行ってみようかな
[言葉とは裏腹に。 階段を上る足が 手すりに添えた手が どうにも上手く動いてくれない。]
いるわけないって ……わかってるのに
[それでも誰もいない空っぽの教室を見たら。 涙がこぼれるのを止めることは、難しそうで。 暫くそこで一人、佇んでいた。]
(188) 2015/12/13(Sun) 23時半頃
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……それじゃ、おれは失礼します。城崎先生。
[何か二人共城崎の知り合いらしいし、これ以上黒一点として小さな部屋に存在し続けるのは耐えがたい。 最後に先生と呼んだことに深い意味は無く。おれは保険室から立ち去った。*]
(189) 2015/12/13(Sun) 23時半頃
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