52 薔薇恋獄
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お前爆睡してて、起きなかったし。
[へへっと悪戯笑顔。
揃いの痕に、うわーっと恥ずかしくなって逃げるようにバスルームを出て。
クローゼットを開くと、色々な服。丁寧に下着や靴まである]
王子これ着たら?
[なんてヒラヒラの襟のあるなんか凄い衣装を指差したりして]
[黒い布地に脚を通しながら、ふと口を開いた。]
あのさ、テツ。
おれ……多分、ずっと引きずってく。
おれのせいで、日向って子を傷つけたかもしれない、ってこと。
それでこんなことになった、ってこと。
[どうしても誰か助からない可能性を考えてはしまうけれど、前提にはしたくなかったから、ここで「皆」の名前を出すことはこの時はしなかった。]
正直、何が何だか、解らないこともまだ多くて。
何をどうすればいいのかも、全然解らなくて。
それで余計に、不安になる。
でも……それで落ち込んでても、多分良くない。
だからさ、……もしおれが落ち込んでたら、さ。
そんなふうに、おれのこと、叩いて、叱って。
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―― 2階 ――
[雨の音は激しさを増していくように聞こえた。 静かな別荘の中、嵐の様に吹き付ける雨の音しか聞こえない]
(61) 2011/05/24(Tue) 23時半頃
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寝てる間なんて卑怯だぞ、くっそ。
[今度は仕返ししてやる。なんて思いながら風呂を出てクローゼットを漁る]
ここ一体なんの部屋だったんだよ……。
[まるでコスプレルームみたいなものもある。
やがて指さされた一枚に]
絶対にイヤだ。
[きっぱり拒絶]
……ってゆか、良数、王子な俺はヤなんじゃなかったの。
ぁ……。
[眼下の表情に、僅かに怯えの色を見てとれば、一瞬ぴくりと動きを止める。
けれど、すっかり昂ぶってしまった感情は、もうとても抑えきれるものではない。
寧ろ、そんな表情にすら欲情をおぼえてしまう]
……すみません……。
けど、
もう……。
[謝罪の言葉を囁きはするが、とまらない。
鳴瀬の震えを止めようとするように強く口付けると、指を退け、やや強引に腰を進ませる]
っ……
お前、そーいう顔、すんのな。
[口角が上がる笑みに、一瞬言葉を失って。
それでも表情がまた沈めば、ぎゅうと抱いた。
瞬く顔に、乾いた音はよく響いた。]
そ。ちょい前まで熱出してたやつが、裸でいるんじゃねえの。
このままでいりゃ、俺もだけどな。
[ぐしゃぐしゃに投げ出された服をかき集める姿に、俺のも、とねだる。]
[蛍紫のことが、そんなに好きじゃなかったのなら。
蘭香を置き去ることも、ひとり昏い想いを篭らせることも、無かった。
ただ、実際相手が自分をどう思っているのか、どうでも良くなっただけだ。
だって、手を伸ばせば。
この手を取るのか取らないのか、それで答えは分かるから。
そのあたり、事情を説明できなければ、どうでも良い、を士朗に誤解されてしまったかもしれず。
謝る時は、蛍紫も引っ張って行こう、と思えば、硝子越しの自分が、笑った]
[それって、要するに、俺が1番…とか。
自惚れて照れ笑いを向けた]
…
[仰け反る背。ベッドに倒れこむ。
熱を帯びる眼に木賊を潤ませ、小さく頷いた]
[拾い上げた服に袖を通して、語られる言葉に瞬く。]
……おう。
まあ、忘れろなんて言えねえよ。俺もたぶん、一生忘れない。
お前のせいだなんて、俺は欠片も思ってねえけどな。
たださ。
お前が、何をどうすればいいのかなんて、ねえんじゃないかな、と、俺は思ってるよ。
お前は幽霊の彼氏じゃねえよ。お前は蓮端夕輝だよ。
俺の、夕輝だよ。
だから何をどうにかするかって、お前はずっと俺の傍にいろよ、ってくらいじゃねえの。
それでも、お前が落ち込んで、凹んで、立てねえなら。
いつでも叱ってやるよ。俺を見ろ、って。
[ああ、それとさ、と話を変えるように、付け足す言葉。]
幽霊の彼氏、ってのがどんなかは知らねえけど、お前に似てる、ってんなら、その幽霊もいい趣味してんな、って思う。
[に、といたずらに笑んで見せた。]
[やめないで、といってたのは、どうしても、
その時に怖がってしまうから。
一瞬動きを止めた文には、違う、やめなくていい、と首を振ろうとして、
逆に動きを止めて、口付けられると、身体のこうばりがとれて、そのやわらかさに、ほうっとする。
その時、不意をつかれたように、腰を推し進められると、それは、裡を掻き分け…]
――…ぁ…ぁ…ぁぁああ
[入ってくる感覚、入るべきところじゃない場所に押し入って、きつい肉壁を文が犯しながら、聴こえるわけでもないのに、文の自らの人に晒さない場所がぎちぎちとこすれあって、無理に分け入ってくるのを感じて、
首を仰け反らせて、喉の奥で小さな悲鳴が起きる。]
ぁ…ぁ…ひぐっ
[痛い……長く、受け入れてなかった裡。
まるで、急所を指された動物のように、身体が跳ねる。]
起きないお前が悪いんですー。
[あの時は色々あったし、ぐっすり寝ているのを邪魔しなくて良かったとも思う]
ん、それとこれは別。面白そう。
何着てても中身は道也だから。
[拒絶された、残念。絶対に似合うと思ったのに。
自分は、といつもと似たようなロングTシャツにジャケット、チェックのパンツなんかを選んで着用]
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ん?
[織部が傍にきたら肩に手を置いて]
ああ、ちょうど俺も心細かったんだ ありがとうな
[ボサボサ髪で表情がよく見えない顔…にやりと笑う]
(67) 2011/05/25(Wed) 00時頃
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