194 花籠遊里
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思い出すね、初めての日の事を。
(109) あんび 2014/09/26(Fri) 15時半頃
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[あの日も、息を切らして同じように謝罪した。]
(110) lalan 2014/09/26(Fri) 18時半頃
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[未知に翻弄される恐怖に涙を零し。 教えられる感触に善がって。
初めては、ひたすらに、与えられるものに縋り付く様な夜だった。]
(111) lalan 2014/09/26(Fri) 18時半頃
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丁助は、櫻子を思う存分もふった
lalan 2014/09/26(Fri) 20時頃
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[己の一言に頬を桜色に染める様は中々如何して。 あんなに可愛げなく、凛と咲いていた花の癖。
触れるたび、語りかけるたび、彼が隠していた内側を理解する。
ついつい笑みを噛み殺し、胸を擽る快諾に吐息が弾む。 淡い体温が彼の肌に染み、唇で追いかけ接吻を降らせた。]
しかし、お前さんは案外、強情で寂しがりじゃあないかい。 牆壁を立てて、花籠に篭城して、顔を見せれば逃げちまう。 そんな男から寂寥を溶かせ?
―――…生涯の大業になりそうだ。
[面倒くさそうな口振りを作って見せるが、 彼の素直に引き摺られ、形ばかりも煩わしさを醸せない。]
(112) momoten 2014/09/26(Fri) 20時頃
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[彼が身じろぐ度に黒髪が揺れ、夜を模して拡がり行く。 夜に融けてしまいそうな櫻を捕らえ、首筋に顔を埋めた。 顎の付け根を強く吸い上げ、散らす花弁。 血脈を辿り、露わになる鎖骨に浅く歯を立て、甘く紙散らす。]
抵抗しないのかい? ……なら、美食を邪魔されねぇってことか。
―――…甘ぇな、お前さんは。
[彼の性格か、彼の味か。 詰る声すら糖度が絡み、喉が焼ける心地。 だが、悪くない。いや、癖になりそうだ。
じりじりと指の腹で尖りを潰し、凝った末端を愛撫。 時折、惨く引っ張り、直ぐに爪先で掻いて慰める。 じわりと膝の皿で彼の股間を押し上げれば、高い声を聞いた。]
(113) momoten 2014/09/26(Fri) 20時半頃
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[そうして、双眸を細め、匂い立つ色香に瞳の奥が焦げていく。]
……お前さんに眩むとは、俺も随分末期よな。
[花としての色では無いと知りつつも、 首裏に欲が這いまわる心地を往なせず、慣れない。 己はいつもその前に奪って、身の充足を得ていた。
けれど、此度ばかりはそうもいかない。
臆病で、意地っ張りで、何かと喧しい―――、 可愛い櫻が愛着を求めているのだ。
否など、どの口が唱えられようか。 花落ちるより、花に落ちるとは、真に度し難い。]
(114) momoten 2014/09/26(Fri) 20時半頃
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[指先を胸より退かせ、脇を滑らせ、腰に至る。 彼の強請る声色にずくりと疼く下肢を抑え、 白く長い両の足を開かせ、下着を容易く払った。
同時に彼の腰を持ち上げるよう手繰り、和装の下衣がはらりと捲くれ、彼の屹立が視界の内。 更に覗かせた舌先が彼の菊座の内へと侵攻。
傲岸で悪辣なはずの男は、彼の身体を労わり、熱い軟体で窄まりに触れ。ぴちゃりと鳴る水音は酷く生々しく。 手ずから準備などしたことの無い男は丁寧に、丹念に、体液を彼の縁へ注いで、また滑らかに掘削。 彼の呼吸の合間を狙い、秘所が拓く度に浅い内壁を舌が巡る。]
―――…熱ぃ、挿れたら融けちまいそうだな。 お前さんの中に、全部。
[更に身を引き寄せ、彼の背中へ己の滾る熱を押し付けた。 彼の内を犯したがる欲は着衣越しに脈を刻み、 それでも、果てない熱を堪え、彼を慈しみ愛でる。
花を扱うより柔らかな手順。 彼は、恐らく今後、二度は逢わない、そういった特別な人。*]
(115) momoten 2014/09/26(Fri) 20時半頃
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[謝罪は、あの日へと還る。]
(116) あんび 2014/09/26(Fri) 20時半頃
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―“丁”―
[花らしく、美しく咲き誇る花。 今目の前に咲く花と、似ても似つかぬ花。 余りにも美しく。 その蜜に惹かれたのは、蝶ではなく。]
――花籠を統べる、“私”。
[男はあの手この手を尽くした。 蝶の指名を幾度も防ぎ、 買い付けた金を与えず隠し、 三日に一度は“仕置き”と称し、 宵が褪めるまで狂楽に耽った。]
(117) あんび 2014/09/26(Fri) 20時半頃
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[やがて、花は一匹の蝶を求めはじめる。 蝶は足繁く通い、花を愛でた。
咲いた花の色香。 惑わされ、狂っていたのは男一人。
蝶と手を取り逃げる丁。
下らぬ夢物語など成就はさせぬ。
男は刃を付きたてた。 一面染まるは、沈丁花。
――否、狂い咲いたのは死人花。]
(118) あんび 2014/09/26(Fri) 20時半頃
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「もうし、わけ……ご、ざ、ませ……」
(119) あんび 2014/09/26(Fri) 20時半頃
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あなたさまは『櫻』を買わなかったのだから。 知らなくて、当然です。
ですから──…
[強情が顔を見せては、強がりを申します。 今となっては簡単なこと。 一枚の隔たりは壊して欲しい硝子戸。 逃げるのは追いかけてきて欲しいから。 避けていたのはこれ以上惹かれぬ為。 すべて、判りやすいほどの裏返しでございます。]
……───もう、離さないでくださいね?
[揶揄には揶揄を、本音には本音を。 ですから素直におねだりを返したのでございます。 「生涯を共に」なんて、そんな意味を込めて。]
(120) anbito 2014/09/26(Fri) 21時半頃
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[肌に降るのは櫻吹雪でありましょう。 一つ一つ、それが彼の所有の証のように色付きます。 その度に洩れ出そうになる声を噛み 代わりのように、体が微弱に震えるのです。]
あっ、 まぃ のは…ぁっ …あなた…さま、で … ──んっ!
[蕩けるような嬌声を織り交ぜて、必死で紡ぐのは 抵抗できぬ声が綴る、せめてもの抵抗でありました。
僕だけが甘いのではありません。
胸の小さな果実に掛けられる愛撫は こんなにも意地悪に、こんなにも優しく。 与えられるものが甘いからこそ、 僕は甘く咲き乱れるのです。 膝に押された部分は既に熱くなっていたことでしょう。]
(121) anbito 2014/09/26(Fri) 21時半頃
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ひ、ぁっ──!
[細まる眸を見上げていた筈であるのに 気付けば僕の足は開かれ、下着さえ奪われて ちいさな、それでも性を象徴するものが しとどに濡れていたことでしょう。 羞恥に顔が朱へと染まります。 何度として経験してきたはずだと謂うのに ひとつひとつが、恥ずかしくてたまらないのです。]
んっ…く ぁっ、あ、 やぁっ
[彼の舌が、蕾を押し開くように蠢きます。 いやだいやだと首を振りますが、抵抗などではないことを 彼も、僕も判っているのでございます。 その場所で繋がることを、愛されることを知っています。 生々しい水音が、余計にそれを知らしめて 蠢く舌を襞が締め付けておりました。]
(122) anbito 2014/09/26(Fri) 21時半頃
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っ …、 ……!
[丁寧すぎるほどの愛撫に、身も心も蕩けている頃 熱いほどの吐息混ざる声が耳に届きました。
同時、背に感じるものはなんでしょう?
彼が求めてくれている証。 衣を隔てても分かるほどの脈動に 僕は一度息を飲み込んでしまいました。]
(123) anbito 2014/09/26(Fri) 21時半頃
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と、かして …さしあげ、たいです。 ……ちょこれーと、みたいに。
[きっと融かされてしまうのは、僕なのだと判りながら。 それでも紡いだのは、そんな言葉でありました。 遠まわし、遠まわしなおねだりです。
挿れてください、なんて興が醒めてしまうことは謂えません。 繋がりたい、なんて恥ずかしくて謂えそうもありません。 早く、なんてまるで余裕がないようで。 来てください、なんて余裕もありません。
『蝶』へと強請るのとは確実に違います。 羞恥と、それにより膨らむ甘さが櫻の香となって彼を包みます。
切なげな射干玉の眸を向けましょう。 だって彼は、廻り合えた、特別な御方なのですから。]
(124) anbito 2014/09/26(Fri) 21時半頃
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―――…、……おぅ。
[彼の甘えた声が愛いなんて言ってやらない。 彼に惹かれているとも、見せたくない。
しかし、相手は賢しい手練だ。 語尾の微かな揺れに混ざる希求すら、きっと彼に伝わる。 寂寥感を満たし、隣に並び、同じものを見て、心を添え、 ―――二人で生きることに、応と返したのだから。]
(125) momoten 2014/09/26(Fri) 22時半頃
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[れろりと柔らかな舌が形を変え、浅い場所から攻め立てゆく。 窄まりが竦む度に口付けを与えて慰め、 襞を軟体で掻き、唇が自然と円弧を形作る。]
――…見えるかい、櫻子。 一丁前に、すっかり感じてるじゃねぇか。
[戯れに五指で彼の屹立を撫で、雫をささやかに払うと、 彼の薄い腹へ、パタリと淫液が散った。 武骨な指間でねち、と捏ねる糸を見せ、 性器と繋がる卑猥な光景で彼の恥辱を煽る。
己の舌で、指先で、彼が啼くのは酷く心地が良かった。 満ちるほどに飢えていた数多の夜と一線を画し、 着実に腹の底へ溜まっていく。
うつくしい櫻の一片が、何枚も、何枚も。ひらひらと。]
(126) momoten 2014/09/26(Fri) 22時半頃
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[淫蕩な身体は熱く、己の身にも伝播した。 たっぷりと濡らした内壁を挫くように、舌を尖らせ、 蠢く柔襞を擦り立てて、彼の身体を拓いていく。 軟体を伸ばし、粘膜を啄ばみ、蜜を啜る。 飲み込んだ分は、きっちりと後ほど返せば良い。 たっぷりと、彼の中に。
ハ、と零した吐息が窄まりを嬲り、痙攣を誘う。 途端、己の左胸の辺りに加圧を覚え、少しだけ片眉を顰めた。
こんな感覚を、己は知らない。 覚悟はしていたが、この蜜だか毒だか知れないものは良く回る。
軟体を蛇行させながら、絡みつく内襞を刺激し、 彼を浸食していた軟体は緩やかな後退を選んだ。 見下ろした彼に、我慢できないなど言いたくない。 奪いたいと言うには、ぬるま湯に浸りすぎて、 欲しいと紡ぐには、柄でもない。
だから、口から付いて出たのは飾り気の無い一言。]
(127) momoten 2014/09/26(Fri) 22時半頃
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―――…好きだ、櫻子。
[らしくないと己を窘める前に、彼の膝を大きく開かせた。 答えなど聞いてやらない、呼べば良いのだ。
彼にだけ与えた、己の名を。 本音を紡ぐ、蝶ではない男の名を。]
(128) momoten 2014/09/26(Fri) 22時半頃
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[眼差しを邂逅させた途端、下肢に凄まじい圧迫感を与えた。
強大な質量が彼の華奢な身体を軋ませ、めり込んでいく。 時間を掛けて、己の熱量を彼に教え、腰を揺すると、己の腰に焼けるような熱が拡がった。]
―――ッ、 狭ぇな、あんまり熱烈に歓迎するんじゃねぇよ。
[片眉を揺らしながらも、己の楔は歓喜に震え、 彼の中で最終的な成長を遂げ、空隙をみちりと埋め尽くした。
足を抱えなおし、熱くなった己の身体を更に押し付け、 彼を掻き抱くように上体を倒してゆく。]
………好きよう、溶かせよ。 ――――…全部、お前さんにくれてやらぁ。
[彼の両脚の間で揺れる屹立に指を添え、 緩く扱く律動に合わせて、ズン、と深く彼を突き上げた。 粘膜に接吻捺すような一打、熱を払う瞬きに合わせ、音もなく、満足そうな笑みを見せた。*]
(129) momoten 2014/09/26(Fri) 22時半頃
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花主さ、ま……
[お前は誰も見ていない、と告げた宵闇の声。
繕った仮面の奥で、本心を隠し、傷付かぬようにと笑むばかりで。 そんな己に、誰を愛することが出来ようか。
何を好きになっても、何を嫌いに思っても、苦手に思っても構わない。 感情を否定しない己こそが、嫌われぬようもがくばかりの哀れな枯れ花なのだと。
花籠の外にさえ出ることが出来れば、何もかもを零からやり直せると。
信じていたかったのは、甘すぎた子供のような理想。]
(130) lalan 2014/09/26(Fri) 22時半頃
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花主、様……ッ。
[本当は理解していた。
理解して、見ない振りをしていた。
花に求めるものが"男を受け入れ悦ぶ事"だったと。 其れを求めてしまうほど、自らが逃れられぬほどに、低俗な花らしくあったこと。
同じ花である者たちを眺め、彼らのような強さに嫉妬していたこと。
"ちょう"のように、生きてみたかったこと。]
(131) lalan 2014/09/26(Fri) 22時半頃
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花、主、さま。
[造花の振りをして居たかった。
そうでなくては、寂しくて。
"誰に言われず、誰に愛でられず、誰の目にも留まらず"
花は、潰れてしまいそうだったから。]
(132) lalan 2014/09/26(Fri) 22時半頃
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――…。
[闇に誘われるのは、歪な劣情。 嫌がらせをして縫い止めた、独り善がりの錆びた楔。
飛べぬ沈丁花は蒲公英を夢見、白い蝶と交わしたたった一つの約束は、遥か彼方。*]
(133) lalan 2014/09/26(Fri) 22時半頃
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──【『夢物語』への一頁】──
[不器用な焔花との別れ>>56>>57 返る祈りを背に聞きながら>>*7 揺れる焔に見送られ、僕が射干玉の髪を翻して。
あれからどのくらいの月日がたったことでしょう。
『外』を知らぬ花は、残されたたった一つの手がかりが 海を越えた場所なのだと謂うことを知りました。 本当にとてもとても、遠く。 その遠い海を越えることは、終ぞ叶わなかったのでございます。]
(134) anbito 2014/09/26(Fri) 23時頃
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ん、…ふぁっ
…あんッ、ん!
[『花』をやめた僕が咲くのは花籠ではありません。 『人』を捉え『人』とも扱わぬ、地獄の奥底でありました。 今は夜でしょうか、それとも朝でしょうか。 窓さえない此処では時間の流れなど判りません。
櫻樹の枝であった白く細い腕には、無数の痕が残ります。 今日もまたひとつ、その痕は増えたのでございます。
おかげで、あの御方に出逢うことが出来るのです。
ほら、四角く切り取ったあの窓の向こうから あの方が気だるそうに、やってくるのです。]
(135) anbito 2014/09/26(Fri) 23時頃
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あぁっ、やッ…も、っと!
奥、…まで、衝いて ッ、ぇ!
[乱暴に穿たれる体はすべて、彼だけのものです。 僕はもう、こうして何度彼に抱かれ続けているでしょう。
何度も閨を添い遂げております。 何人もの彼と快楽をむさぼっております。
そして今日もまた、今日もまた。 容赦なく身体を何度も重ねるのです。]
(136) anbito 2014/09/26(Fri) 23時頃
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[僕は彼に逢うために、海を越えようとしておりました。 船を出してくださいませんかと 港でずっと、希っておりました。 やがて一人の殿方が、乗せてあげると謂ってくださったのです。 僕は何も疑わず、その御方について行きました。
世間を知らなさ過ぎたのです。
辿り着いたのは船ではなく、窓もない部屋。 無理やりに、腕には注射の針が刺されました。 身体を廻るのは、再会の運命などではなく麻薬。 徽章(やくそく)は、金目のものと判断され 懐にしまっていたお金も、何もかも共に奪われてしまいました。
──僕は死んでしまうんだと、そう思っておりました。]
(137) anbito 2014/09/26(Fri) 23時頃
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く、んんッ、もぅ …だめっ!
で、る …イっちゃ、 ッあ──!!
[はしたない言の葉が堕ちてゆきます。 あばらまで浮き出た僕の痩躯が、弓のように撓り。 幾度出したかもわからない精を出しつくし 床を微かな白濁で汚しておりました。
震える指先を伸ばしても あの御方は、霞んでいってしまわれます。
僕を置いて、遠い海の向こうへ。
僕を置いて。]
(138) anbito 2014/09/26(Fri) 23時頃
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