132 lapis ad die post cras
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我の母星よりも綺麗だな。
[一人で見ている訳ではないからかもしれないが。
空を、近く感じる。]
夕方になれば此処もきっとオレンジ色に染まる。
楽しみにしておけ。
[まるで、自分が作ったかのように、得意気に。
つられてポッドを振り返った。]
……そうだな。催促されるまでは、
――二人だけで時間を過ごしたい。
オレンジ?うそ、変わるの?
[見上げて、飛び跳ねるみたいに背を伸ばして。
その様はまさに子供のようで]
……本当に?
[信じられない、と首をひねる]
でも、そうだよね
嘘つかないもんね
……うん
二人だけ、だね
[抱きつくと、青が見えないのが
少しだけもったいなかった]
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[会話はどこまで筒抜けなのか、というエスペラントの問いに>>97 はて、と首を傾げる。
少なくとも、この船の脳たる参休は、内部で起きた事柄の全てを把握しているのだろうけれど――]
……―――
[…そうだ。 一番大事な人への挨拶を、忘れてしまうところだった。
己のこめかみの辺りに手を当てて、とんとん、と叩く。 頭痛を収めるような仕草だが、その目的は無線の発信とチューニング。]
(126) 2013/08/01(Thu) 23時頃
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『参休』
[マザーコンピューターのシステム保全の補助。 参休自身が極めて有能であったため、実際にその任務に携わることは稀であったが、 そのための機能――無線接続による意志の発信、は備わっている。
意識をそのまま言語として飛ばすような、 自分が唯一持ち得る、円滑なアウトプットの手段。]
『貴方がいてくれたから、わたくしたちは、 何の窮屈や恐怖を感じることもなく、この長い宇宙の旅を進めることが出来ましたね。
今回も、パラディソ着陸に問題があると見るや、貴方は当たり前のように小型ポットを手配して、わたくしたちが新天地に出立出来る環境を整えてくれた。
貴方の仕事量を削減するために、わたくしたちを着陸の許可が降りるまで待たせることも、ポッド搭乗を機械的に割り振ることも出来たでしょうに』
(127) 2013/08/01(Thu) 23時頃
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『貴方のことだから、きっとそれも、何か合理的な計算の上でそうするべきと判断しただけのことなのでしょうけれど』
『お礼を言わせて下さい、参休。
共に旅をする艦を司るのが、貴方でよかった。ありがとう』
[彼に直接手渡す時間はなさそうだから、 手近の窓辺に、薔薇の一輪をそっと置いておく。
きっとこれでも、彼の目には留まるはずだ。 彼はどこにでもいるのだから。]
(128) 2013/08/01(Thu) 23時頃
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ああ、本当だ。
[表情は分からなくとも、心が動いたのが分かる。
コドモのようにはしゃぐその姿が愛おしくて堪らない。]
一緒に見よう。
夕焼けも、曇り空も、雨も。
[腕に力を込める。
周りに人影はないから、思い切り抱き締めた。]
痛い ……といいのに
[目を閉じれなくても何も見えない。
キリシマしか、見えない。
存在する全ての感覚で感じたかった。
今、強くかき抱いてくれる腕の強さも、
愛してくれている、声の響きも、
全部、全部]
もっと教えて
知ってること、全部教えて
[雨も、雲も、風すらも。本当には知らない。
教えられるがまま、驚いて、そして――笑いたい]
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[ポッドは狭いと聞いていたが、実際のところはどの程度のスペースがあるのだろうか?
自分の身体は、有機的な仲間達よりも可動部位が少ないし、縮こまるにも限界がある。 エスペラントもまた、条件面では変わらないだろう。 それにあまり狭すぎては、花束を圧迫してしまうことにもなりかねない。
叶うなら、この花も共に瑞々しいままで新天地まで連れて行きたいところなのだけれど。]
―――……
[まあ、元々二人乗りのポッドであるし、可能な限りくっついていれば入りきらないということはないだろう。 くっついていれば、……]
[……うぃんうぃんうぃんうぃん…]
(132) 2013/08/01(Thu) 23時半頃
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