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それで、私にトドメを刺す時には、
『ばいばい。ヤニクの分まで、言っておくよ。ばいばい。』
わざわざ、ヤニクの分まで言っておくよ、なんて言う?
もしヤニクが二重人格だとしても、いきなり2Pカラーになるなんてあり得ないでしょ。
それに――――…
[それは彼女が見た、最後の記憶。
頬に落ちる、涙。]
いや、まぁいいや。
[彼女はかぶりをふった。]
そう言えば、さっきキミが話してる声が聞こえてきたんだけど、その事についてちょっと私も…
[話が、と続けようとした時、異変が起きた。]
わわっ!何コレ気持ちわるっ!
[突如大量発生したイソギンチャクをべちゃべちゃと靴で払いのけ(手で触ろうという気にはなれなかった)、周囲を見渡すと、少しずつ崩れていく世界。
初めて見る男の人が指差した先に自動ドアが見え、皆と一緒に自動ドアをくぐった。
ドアをくぐった先は、彼女に馴染みの場所で驚くことになるのだけれど。]
― 床彼大学医学部付属病院:待合ロビー ―
ここ……附属病院!?
[附属病院は医学部に併設されている為、看護学科ではあるが曲がりなりにも医学部である彼女にはきっと馴染みの場所で。
それ故にここが何処かすぐに分かったのだろう。
日常生活についてはまだ思い出せていない部分は多いけれど、自分が社会的にどのような人物だったのかは概ね思い出せている事もあり。]
―――…!
[スゥ、と自分の身体の中をくぐり抜け、赤いフードを被った男がロビーの中に入ってきた。
彼がヨーランダを追いかけて
そしてロビーを見渡して彼が吐いた呟き
[そして、彼女は特別に変わったとこがなければ、先程セシルに問いかけた疑念についてはっきりさせようと、ヤニクの後をふわふわと漂いながらついていくかもしれない。
彼が自分に気付く事は無いのだろけど、と心の中で絶望しながら。**]
─ 病院 ─
[志乃に助けられてくぐる自動ドア。
ナユタはちゃんと来れたか、心配して見回した。]
…あれ、ここなんで病院……?
気配はするのに人が見えないとか、不思議。
居るのに見えないとかってまるで幽霊…って、幽霊はあたしらかぁ。
[ざわつく気配に耳ピコピコさせながら。]
変だね、隠しステージ。誰のだろう?
…今までは、自分の特別な場所と、自宅。
サイモンとセシルはCOMだから、自宅無い…し……。
[ぴこん。何かが頭の中でしっくり来たのか、豆電球アイコンがぴこり。]
まさか、セシルのおうち!!??
いや、それはちょっと、流石にかわいそう…
[甘いものへの執着も、それで説明ついちゃいそうだけど。]
…あ、エイリアン…!?
[受付に居る姿に、怯えた。びくびく。]
[何が起こったのが一瞬わからない。
だけど、何かが変になって……。]
むお?
[ヴェスが叫び、リンダがドアを示す。]
せ、セシルは?
[その姿はカフェテラスにはない。
これは、セシルの仕業だろうか?
でも…。]
――……羽根……。
[ノイズを発して散ったそれが気になる…。]
メモを貼った。
― カフェテラス ―
[そして、マンタ君からあふれ始める電子イソギンチャク、そのほかさまざまなモブがあふれ出てくる。]
というか、こいつら……
[その一匹が腕にぺとりとくっついた、同時に激しい痛みを感じて、目を丸くして引き剥がす。]
オレらリタイヤじゃないのかよ!!
[こんな丸腰に襲われるなんて!]
[とりあえずは逃げるしかできない。
そう、意外だった。
だって、オレらはリタイヤで、こう浮遊しかできない存在
なのに!!]
――……くっそ、セシルはこんな時にどこにいった!!責任とりやがれ!!
[いない人物を怒鳴りつけてリンダが指し示したドアに向かう。
その透明なドアが開いて、そこにいる面子…が通り過ぎたあと、ドアはびしゃりとしまった。]
うえ…
[振り向くと、その透明なドアにマンタ君の腹やいそぎんちゃく、そのほか気持ち悪さこのこの上ない海中生物がぶちゃりびちゃりと貼りついて…そして、
電子の砂になって消えていった。]
メモを貼った。
― 病院ロビー ―
ここは?
[それは、大学病院ロビー
そういえば、3ヶ月前に蜂に刺されてきた覚えがある。
見回すと、どうやら全員集合しているのか、リタイヤ組もそろっているのがみえた。]
――……セシルのうち?
[
病院が、うち?
[それは……。]
…なんか、やな予感。
[ポツリとつぶやきつつ、天井を見上げる。]
あたしがプロット書くならだけど…
大体塔の上って重要なもの隠されてるって、定番だし、
登っていったらセシルに会えるってやりそう。
面会謝絶の19階…そこに居るってのは安易かな?
うん、きっと…『セシル』、そこでねむってるんじゃないのかな?
[ナユタを見て、耳ぺしょん。]
あまいもの食べたいのも、かまってちゃんなのも、なんかわかる気がするんだ。
この街の、じゃないけど…病院がおうちだったこと、あるもん。
[ヴェスのつぶやきに頷く。]
なんか、そんな気がする。
そういうところは、ゲームと考えれば、ベタな気もするし…。
[不可思議な看護婦の行動に、その言葉に]
だけど、
病院にいるってことは…。
[そして、ベタに予測できるもの…。]
やっぱり、そういうことに、なる よな。
[耳ぺしょんなヴェスをみて、頬をひくつかせ俯いた。]
つまり、あいつは、病人で?
で、だけど、このセカイを?
ああ……。
[想像してみる。入院患者の思考から生まれる世界。]
だって、さみしいもん。
いろんなとこに行きたいし、みんなと遊びたいし。
窓から外眺めてて…空飛べたらなって思った…
…ぁ。
[なんだかいろいろ、納得した気がした。]
病院が、うち―――…かぁ。
[小さな女の子の
うさ耳つけてるし、多分ヴェスパタインなんだろうなとは思ったけれど。]
面会謝絶…。
[彼女は思考を巡らせる。
彼女の中身は看護学生であるから、面会謝絶であるとなれば――― ]
余程重症な状態である。
重症ではないが好中球の低下などで易感染状態にある。
隔離しなくてはならない感染症や精神疾患を持っている。
個人が希望して面会謝絶となっている。
あとは余程のVIPである……とか?
ってこんな状況でこんなに現実的な事いってどうするんだろう、私。
[少し苦笑した。]
でも……どうしてアイツ、人の死なんて興味ないような態度なんだろう。
[彼女は素直に疑問に思う。]
生死とは関係のない疾患なのかな……。
自分の死について考えを巡らせるような事があれば、死っていう事に関して敏感になってもおかしくないのに。
[そこで一度言葉を止める。]
それとも―――…もう諦めてる、か。
何で自分だけ、みんな死んじゃえ、死んじゃってもいいや。
[彼女の脳裏に、ベッドに横たわる小さな小さな女の子の姿が浮かび上がった。
それはクリーンルームの中に閉じ込められた女の子。
彼女が実習で受け持たせてもらった女の子は、2ヶ月後、亡くなってしまった。]
死は誰にでも平等にやってくる。
―――…けれども、そこまで至る過程や最後は酷く不平等だ。
[彼女はポツリ、と呟いた。
このまま現実に戻れなかったら―――…自分達も。]
…あー……VIPはありそー。
ワガママ坊っちゃまっぽいし……ひぁ!?
[ヨーランダの言葉に頷いて、いきなり唐突にピクンと悲鳴。]
やっ、やだ!背中にまだ一匹入っ……ひゃん!!
[顔真っ赤にしてちたちた。涙目。]
助けてあげられるなら―――…何とか、してあげたいなぁ。
[またひとつ、ぽつりと呟いた。]
メモを貼った。
ふぎゃっ!?
[ヴェスパタインの背中からイソギンチャクを「気持ちわるー」と言いながら払っていると、突然足を何かにとられてビタンと地面に転んだ。
勿論痛みなどは無いのだけれど。]
何コレ!?
[自分の足にまとわりつくものを見て、また声をあげた。]
メモを貼った。
…やぁぁーーんっ!!!???
[背中に手が届かなくてシッポぴるぴるさせてるとこに襲いかかるレシート。
逃げようとするもあっさり掴まって縛られる。
なんとかしたくても、装備はプラのオモチャの刀。
流石に紙は切れません。]
ヨーランダにイソギンチャクはとってもらえた。ありがとうー
ヴェスパタインに、「いえいえ。ナユタに取ってもらいたくて叫んでたのならごめんね!」意地悪っぽく言った。
メモを貼った。
メモを貼った。
―床彼大学附属病院 1F―
[ざわざわ]
[人の気配だけが行き過ぎる]
病院……? です、か。
[皆の話を聞いて、小さく唸る。
ここが『セシルの自宅』にあたる場所なら]
……セシル様はご無事なのでしょうか。
[彼が健在の時は現れなかったステージ。崩壊した世界。
寧ろ、無事でない可能性の方が]
それに、この雰囲気。
[人の気配がして、だけど、存在しない。見えず触れない]
[ぶわっ、と突然巻き起こるブリザード。微細な氷の刃がレシートを切り裂く。]
あ、もしかして、スキルの方…使える???
[眠兎のヴェス様は、エフェクトコレクターと言う妙な育て方。
なるべく色んなカッコいいヴェス様が見たいから、低レベルでいいので出来るだけ多彩なスキルを使えるようにしてある。
あまりあり過ぎて、使いこなせてないけれど。
とりあえず、オモチャの刀を氷の刃でコーティングした。]
メモを貼った。
[傍に誰かいなければ、これは、まるで
向こう側に『セカイ』があって、その外側に、"ひとり"]
――……誰か来ます。
[現れたのは、気配でなく目に見えるかたちの看護婦。
だが、一つ目の、異様な顔をしていた]
妖怪……?
いえ、もしやあれが、『異星人』とやらなのでしょうか。
[そして、その看護婦は明らかにこちらが見えている態度で、
長い紙束をけしかけて来た]
!
[咄嗟に抜いた懐剣は以前と変わらず、
左手に巻き付いたレシートを切り落とす]
ずしり。
わわっ!
[突然感じた重みに彼女は床の上に転がってしまった。
腰のあたりに硬いものが触れる。
身体を起こすと、ジャケットの中で仕舞われている刃物が動く独特な感触がした。]
武器…武器戻ってきた!?
[彼女は腰の地の小太刀を抜くと、足にまとわりついたペーパーを切り捨てた。]
[おもちゃの刀に氷を纏わす、うさみみちみっこ]
……つかぬ事をお聞きしますが、
もしやヴェスパタイン様にゆかりの方ですか?
[ゲームとリアルで性別が違う事もある。
そう知ったら多分、この志乃には文化的衝撃だろう。
不意にぱっと顔を上げる。
受付の大きな窓から入る光に、何かが霞んで
……あ
[消える]
――――
メモを貼った。
メモを貼った。
[逸る気をそっと抑えた。
気にかかる事はまだまだあって。
まだ、"生きている"面々を見遣る。
心配そうに目を細めた**]
[いつもの調子で受付嬢へと、太刀を構えて飛ぼうとして…
ぺてり。
能力値はまだ、中の人のままでした。]
えーと、うん。ヴェス様の中の人、だよー?
[ぱたぱたたちあがりつつ、志乃に首かしげてみた。
うさ耳ふわりん。]
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