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【人】 発明家 源蔵 …… もう、 おまえ (33) 2017/12/03(Sun) 23時頃 |
―5日目の朝/集会所―
[源蔵、リツ、志乃が集うこの場所には、
幽体となったものも人知れず、紛れ込み潜んでいた
死を望む志乃の声
薄く笑って首を振る
源蔵の返す言葉
何も、口を挟むことはない
死んだばかりに自分にとって、
死の果てに何があるかわ分からないのが理由の1つ
もう1つは、死と離れた生者にとって、
推し量るしかない死の意味に、
各々が生者の立場で、向き合っているのを察したから
源蔵の視線が動き
江津子は何もできぬ幽体として、
ただ、傍らに佇んでいる*]
[ぼんやりと焦点の定まらぬ瞳が生者のやり取りを見詰めている。
あの場所には、自分の居場所はなかった。
毒、という単語をミナカタが出してくれていたのは覚えている。
きっと誰も、ススムを食わぬだろう。
この家畜ばかりの村になど二度と生まれたくはない。
このまま
誰にも看取られず、消えてしまうのが
ススムに定められた未来
此処に留まっているのは
彼の行く末を、見届ける為だけに]
この群れは滅びる。
そうですね、ミナカタさん。
[ふ、と嗤う声ひとつ置く。
彼の名は、ミナカタである。
どちらだ、と問う子供のような大人を
冷たい視線で一度見やり*]
[丞を床に縫い留めた鍬が、湿った音と共に倒れていく。
片目に刀が刺さったまま、飛び掛かるように覆いかぶさってきたその男の顔は、人というよりも獣らしかった。
やがてぽっかりと開きこちらを見つめるその空洞の、さらにその奥に、ミナカタとしてこの村で生きた男の本当があるような気がして、]
ぐ、 ぅあっ、は
[見えなくなるまで、その闇を睨みつけていた。
声をあげている意識もない。
がむしゃらに動かした手指が何かに触れれば、爪をたてる。蹴とばそうとした足は、鍬をわずかに動かしただけで終わる]
メモを貼った。
[己も何度も振るった農具によって自由を奪われ、
己の研いだ刃で
人を喰らわずとも生きられる術を持ちながら、
人の肉ありきの冬の過ごし方を良しとした。
忘れられた鬼の一字を自ら名乗り、命を奪う刃を研ぐを悦びとした]
………、 へ、
[最期に残したのは、笑いにも似た音。
ただ喉奥から込み上げる血が震わせた吐息は、命を繋ぐために取り込まれることなく、流れすぎた血に溶け、神社を穢す役に加わる]
[両目は潰され、鼻と口の境目はなく、捲れ裂かれた唇から歯ばかりが覗くその面立ちは、まさしく鬼。
その鬼から血を啜るは
――――地獄はやはり、地上に在り*]
メモを貼った。
[どこからか、声
生者と異なる何かが聞こえて気がして、周囲を見渡した
視線は何かを捕らえただろうか]
そうかもしれませんね
いつかは、滅びる運命にあるのかもしれません
[声、いや、その何かは、
聞こえるはずのないものだったのかもしれない]
滅びの様を、ご覧になりたいのですか
だとしたら、それはどうしてなのでしょう
[ふと、気になって、問い返す
もし聞こえるはずのないものならば、これも空耳に対する、
受けてのいない独り言だったのかもしれないけれど*]
源蔵の心中、応対がし辛いのではないかと、視線を落とす*
いつか、滅びるようないびつな村なら
家畜しかいない、出来損ないの村なら
今滅べばいい。
嗚呼、僕は
……失敗してしまったんですね
[誰に返したでもない独り言のようにススムは囁き
そして嘆く]
人として生きられぬ家畜など
喰うて宿すしか能のない家畜など
生かす意味など、ないでしょう
殺さなくては。
あれは、不要な生き物だから
殺さなくては。
あれは、狂った群れの家畜共だから
ころさなくても
ぼくは、あのなかにはまじれない
僕だけが、僕だけだ
違うのは
[呪いを吐くよう
殺せ、と
生者の動きを煽るよう*]
【人】 発明家 源蔵[鍬は地を穿つ。 (41) 2017/12/04(Mon) 00時半頃 |
【人】 発明家 源蔵……、 (42) 2017/12/04(Mon) 00時半頃 |
そうですね
[生者の、死者の耳にも届かぬやもしれぬ意思
うん うんと頷くのは、
誰かの声
聞こえてくる呪いはやがて、
死した少女の面影
生かす意味などないかもしれません
混じれないなら、殺すのも一手かもしれません
[ですが――――と心に宿るのは、
鶏や牛の声に混じって、
生者たちの言葉
知らなくていいと閉じてしまわれたら、
家畜の方からも、人を知ることは難しいです
門を閉ざして下界を遠ざけた先にあるものは、
村も、人も同じなのではないでしょうか
[語るうちに、志を感じた若者の姿
仮に偽りであったとしても、
前へと進もうとしているように感じた眼差しを思い出し]
胸襟を開いて知ろうと踏み出されていたならば、
違いを乗り越えて分かりあう姿
描けていたかもしれません
知らぬままでは成し遂げられぬのは、
家畜の捌き方と、さほど変わりはしないのかもしれませんね
[お手伝いをさせてあげられず、ごめんなさいね
最後のこの言葉は、声にできていたのだろうか
口をつぐみ、生者達の生きざまを見届ける*]
『外界』
[集会場の騒動とは無縁の、焼け跡の中で。
兄の耳垂に噛みつき、力を籠めれば、口腔にゆるく血の味が広がったような気がした。
何度も執拗に、吸い付き、しゃぶり、高い水音を響かせる。
合間合間に、甘えるように兄を呼びながら**]
【人】 FSM団 ミナカタ がはっっっっ!!! (45) 2017/12/04(Mon) 01時頃 |
【人】 FSM団 ミナカタ げ、ん……ぞっ。 (46) 2017/12/04(Mon) 01時頃 |
メモを貼った。
[源蔵の短刀が指を切り落とす
短刀に力を加えた者は誰だったのか
ただ、分かる生末は、その刃がきっと、
生者の一人から命を奪う
ミナカタさん…………
[分け入るつもりは微塵もなかった
ただ、寒いと訴える声>>*3を耳にして、
自然と足が向かっていく
無駄だと分かってはいても、傾ぐ体を抱きとめようと]
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