228 【誰歓人狼騒動】滄海のカタストロフィ
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[サミュエルがスタイリストになったのは、お姫様になれなかったから。
子供の頃、ヒーローよりもお姫様に憧れた。姉の服を勝手に着て両親に叱られた。同世代の女の子の様にお洒落をしたかったが世間はそれを許してくれなかった。男の人を好きになる事は間違った事なのだと教えられた。
自分はお姫様になれない代わりに幾人もの女の子達を仕立て上げた。]
[白粉を叩いて真っ白な頬に薇色の頬紅をつけ、黒いマスカラで睫毛を塗って。最後には赤い口紅を一番細い筆で塗って、お姫様に仕立て上げる。綺麗なドレスを着せて舞踏会へ見送るのだ。
女の子はみんなお姫様になれる資格を持っている。きっと、お似合いの素晴らしい騎士がきっと直ぐ現れるのだろう。]
(王子様にもなれない私は、狼に食べられることも泡になることもない。
ないものねだりだっては分かっているの。でも、私だってガラスの靴が欲しいって裸足を見てふと思うのよ。)
可愛いリボンだね。
[首に巻いたリボンを見て微笑む]
女の子だったんだ。
…乱暴にしてゴメンね。
[そう言ってからふわりと浮かぶ]
身軽になれた。
いろんな柵(しがらみ)から解放された気分だよ
[それなのに、まだ消えないのはグレッグが気になっているせいかもしれない。]
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「……俺は人狼じゃねぇっ!」
[グレッグの叫び声に一瞬はっ、となり。 振り上げた手を止めようとした時には既に時は遅く―]
ああ……ああ、あ……グレッグさん…… ぁ……
[彼から吹き出した、赤い赤い生命の証>>28]
(32) 2015/06/27(Sat) 21時半頃
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ああああああああああああああああああああ……!!!!
(33) 2015/06/27(Sat) 21時半頃
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[生きなきゃ>>24 そんな若者の願いも、両親の名誉も守れないままに。
目の前に現れた、金色のケモノと対峙する自分は 声すらも失って。
糸の切れた人形のように、かたりと崩れ落ちる]
(34) 2015/06/27(Sat) 21時半頃
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[そう、思ってたのに。
琥珀色の欠片を人狼の心臓へめがけて振り下ろした同時に、喉を噛み付かれて生命を終えた。マスカラが溶けて黒い涙が頬を伝った。]
あら、熱烈なキスマークね。
オトコノクンショーって奴かしら?
[眼前には、喉から赤い血を流す自身の遺体。*]
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…………め……ん、な、さ……
[構えたケモノが自らの喉に噛み付く。
彼と同じように、身体からは赤が吹き出して。
それを二つの目は見開いたまま。 意識の遺る最後の最後まで、その痛みを、 苦しみを、哀しみを。
この魂が忘れぬように、刻みつける―]*
(35) 2015/06/27(Sat) 22時頃
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[崩れ落ちる娘、その白い首元に食らいつく。 彼女はどんな顔をしていただろう。
──ごきり、鈍い音がすれば、それで終わり。]
(36) 2015/06/27(Sat) 22時頃
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店番 ソフィアは、メモを貼った。
2015/06/27(Sat) 22時頃
店番 ソフィアは、メモを貼った。
2015/06/27(Sat) 22時頃
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[濃い霧の中、狼の遠吠えが響く。
──霧が、晴れる──**]
(37) 2015/06/27(Sat) 22時頃
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[倒れたまま、ソフィアが自分の名を呼ぶのを聞いた]
(なんでそんな、泣きそうな声出すんだよ)
[長い叫びを聞いて、ぎゅ、と目を閉じる。 グロリアがソフィアへ死の宣告をするのが聞こえる]
グロリ、 さん?
[薄目を開けた。そこにはグロリアの代わりに金の獣がおり、ソフィアをねめつけていた。 かっと目を見開いて、悠然と歩く獣を視線で追う]
――おれ、 まちがっ 、
[獣を掴もうと手を伸ばす――届かない*]
(38) 2015/06/27(Sat) 22時頃
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