25 花祭 ― 夢と現の狭間で ―
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― 本邸・廊下 ―
…此度は威勢のいい花が多いな。
[廊下に響くような声に見るのは虎鉄の姿。 言葉遣いから、其処にいるのは桜の色の花だと 思っていたので少し意外そうに黒檀を瞬かせた。]
――…少しばかりか、まんまるの嗜好が 判ってしまったのはいいことか悪いことか。
[間違いなく後者ではあるが。判断に悩むように目を細めた。]
(655) 2010/08/04(Wed) 23時半頃
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[後先考えぬ無茶が祟ったか、まだ昨夜の疲れが抜けないが、 流石に雛鳥に腰をさすってもらうとか情けない事は出来なくて。
湯を浴び、衣に袖通し、帯を締めればシャンとする。]
そなたは、ちゃんと休めたか? [あまりに囀るその声が、己の熱を煽るものだから、 華奢なその身に障りは無いかと少々心配になったりもした。]
(656) 2010/08/04(Wed) 23時半頃
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−表庭→B棟居室−
[鵠の言葉に首を捻るも、そのまま男は足を進めた]
暴れる前提の言葉など吐くからだ。 身から出た錆だと思え。
[そう告げると足は花達の居室のある棟ではなく 本邸の渡り廊下から自分達の居室がある棟に入る。 途中で侍従を捕まえて治療に詳しいものと 花の着替えを持ってくるように告げる]
(657) 2010/08/04(Wed) 23時半頃
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―廊下―
[庭より戻りて廊下に在る。
鈴を鳴らして、少し離れ、賑わしいのは話し声。 その中に華月と高嶺の声を聞き取れば、 どうしたものかと逡巡を見せる。
――一番響いていたのは虎鉄の声ではあったのだが。]
……威勢のいい方が好ましいということなのか?
[主に豚の趣味だが。 似たようなことを高嶺が口にしたとは知らぬ。]
(658) 2010/08/04(Wed) 23時半頃
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門下生 一平太は、まんまる表現をまともに聞いて、黒檀が点となった。
2010/08/04(Wed) 23時半頃
呉服問屋 藤之助は、執事見習い ロビンは問題なく治療を受けられるだろうかとお節介にも心配になった。
2010/08/04(Wed) 23時半頃
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[>>648赦しの言葉には、一度ぱちりと瞬いて目元を和らげる。 続いた言葉にはけれど、少しだけ拗ねた風]
――……心配など。 そのようなこと、主様が気に留められてしまうなんて、 やはり私はまだまだ精進が足らぬのですね。
あ、ですが……
[小さく吐息をつきながら、再び表情は変わる。 花はふわりと満面の笑みを浮かべて]
舞を本郷様にお褒め頂いたのですよ。 とても、嬉うございました。
[膝をつき合わせるほどに距離を縮めて、 ただ主が少しでも心和らげる姿が見られればといと、真っ直ぐに見上げる]
(@60) 2010/08/04(Wed) 23時半頃
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― 本邸渡廊下→B棟 ― [白い鳥が尻を見ていたかどうかは担がれた姿勢では見えない。 侍従に告げる本郷の声。 顔は上げず、不恰好な姿勢のまま大人しく担がれている。 文句の一つもあげず 怯えた様子もなく]
(659) 2010/08/04(Wed) 23時半頃
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[何が可笑しいのか、笑うイアンには首を傾げ。瓶の薬がシャラリ、音を出す]
……やっぱりそうなんだ。 凄くもったいないと思うんだけどな……
[ぼやく]
(660) 2010/08/04(Wed) 23時半頃
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んだよ、そんな心配しなくても平気―――…
[視線を外した華月へそう言いながら、何かに気付いた二人に遅れて振り返る。 そこにはまた一つの人影。]
………。
[対峙するのは初めてだが、昨夜の宴の席で見た顔。 噂の、高嶺。 虎鉄は高嶺の顔を見遣った後、ちらと華月の方を見た。]
(@61) 2010/08/04(Wed) 23時半頃
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[頭を下げる夜光の姿も見止め、 その手の動きには少し面白いものを見るように。 花達はいつもそうやって、気を配るものなのか。 そこは花主にはわからぬ世界で、]
―――…、
[常と変わらぬ華月からのあっさりとした答えには、 黒檀の瞳が驚いたように大きくなり花を見つめ。 しかしそれも長い時間ではなくゆっくりとした瞬きの後]
――…、…そうか。 ならば…後で、部屋まで運べ。
[告げる表情と声音は、此方もまた常と変わらぬもので。]
(661) 2010/08/04(Wed) 23時半頃
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―本邸廊下―
[鈴の音が耳に届く。 視線を動かし鵠の姿に気がつくと、小さく会釈を送る。
華月の言葉は常のようで、そこにあるを気がつけず。 それでも何か空気が違うのを感じて、言葉を発せない]
(662) 2010/08/04(Wed) 23時半頃
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−B棟居室−
[窓は開けたままににしていたので、戻ると白い紗が揺れていた。 茶の膳も下げられ、片付けもされている。 浴室の扉の前まで来て、漸くそこで肩の花を下ろした]
そこから奥が浴室だ。好きに使え。 楽器はこちらで預かろう。 私はこの後部屋を開けるが、治療の者が来る。 着替えて治療が終わった後は、休んでいっても構わん。
他に何か、質問は。
[ちょうどその頃愛で着替えを持ってきた侍従と治療の侍従。 怪我であれば不便と思ったのか、入浴手伝いの侍従まで現れた]
(663) 2010/08/04(Wed) 23時半頃
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[高嶺からは虎鉄の姿は記憶になく、 初めて見るものに緩く、首を傾げる。 記憶にないのは宴席での騒動で他を見ている余裕が なかったからでもあり、常に全ての花を覚えることを 努めているわけでもないからで。]
―――…名は?
[桜色や眼鏡の花のように噛み付いてくるのだろうか。 宴席の場でなければその態度を高嶺が気にすることはなかった。 此方を見やる花に、名を問う。]
(664) 2010/08/04(Wed) 23時半頃
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若者 テッドは、に気がついたが、口を結んだまま其方を一度見ただけ。
2010/08/04(Wed) 23時半頃
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勿体無い、有るのお話ではございません。 ただ、私の心は亡き主と共にある それだけのことなのです。
[耳に届くのは彼の持つ薬の音か。 ぼやく言葉には、緩く首を横にふった。]
……花主が花を選ぶだけではなく 花も主も咲き方も選ぶのです。
[そう、口にして、一度口をつぐんで けれど、次いで朗らかに笑う]
なんにしても、ありがたいお言葉では有ります。 接木されることを選びませぬが 袖触れ合うも何かの縁、散る花の咲きぶり 愉しんでいただければと思います
(665) 2010/08/04(Wed) 23時半頃
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記者 イアンは、メモを貼った。
2010/08/05(Thu) 00時頃
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―本邸・廊下―
[視界の端に夜光の手の動きも見えた。 礼を告げるように、同じく手が少し動いた。
鈴の音も聴こえる、一瞬そちらに苔色を向けて、笑みを浮かべた。]
わても、威勢のいいのにいれられとるんやろか。 ほな、後で持って行きますさかい。 もし、居られなんだりしたら、勝手に待っといてもええやろか?
[少し見開かれた黒檀は、酌の手妻を見せた時を思い起こさせ、笑みを深める。 尋ねの答えを待ち、ふと、虎鉄からの視線を感じて、小首を傾げて見せた。それは、高嶺が虎鉄の名を問うタイミングと同じだった故に、名乗りを促すようにも見えたか。]
(666) 2010/08/05(Thu) 00時頃
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―本邸廊下・やや離れ―
[>>662 会釈を向けてくる夜光へ、 こちらも静かに会釈を返し。
懐から出す檳榔子染の髪結い紐、 まだ祭りは始まったばかり、 高嶺に己を認めさせてやろうとは 負けず嫌いの性根が騒ぐ、が。]
――…
[窓の外、本邸の方を見る。 先は、梅の間。此処からでは様子は窺えぬが。]
(667) 2010/08/05(Thu) 00時頃
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呉服問屋 藤之助は、手妻師 華月斎の苔色とも視線を交わしもした。彼は常の笑みだった。
2010/08/05(Thu) 00時頃
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−B棟居室− [浴室の前で下ろされて、漸く視界が逆様から元に戻る]
此処は ああ、早い到着は……本郷さまの棟でしたか
[あたりを見渡し、現状を呟く。 用件だけを告げていく相手を見上げ、瞳を一度伏せる]
――楽器は、ケースが離れに。 元有る場所へお願いします
[幾人かの気配。 冬色の瞳が本郷を見上げ、白い指先が袖へと伸びる]
どちらに行かれるのか……問うても?
(668) 2010/08/05(Thu) 00時頃
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始末屋 ズリエルは、明がまっすぐみつめてくるのに、戸惑う。
2010/08/05(Thu) 00時頃
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[部屋に軽い食事を運ばせると、ついでに伝えられる旧友からの言伝。]
なるほど、それも良い。 …何処か適当に、場所を整えてもらえるか?
[細かい手筈は先方に任せ、琵琶の手入れを丹念に。 雛鳥が付いてくるかは彼次第に任せるつもりではいるが。]
イアンとは、わたしがまだ花だった頃に共に技芸を極める友でね。 わたしの音で彼が舞うことが、恐らく一番多かったはず…。
(669) 2010/08/05(Thu) 00時頃
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>>@60
そうか、本郷さんに褒められたか。 それでこそ、明だ。よい花だ。
[本郷の名前が出ると、苦しいながらも、言わねばならぬと唇をかみ締める。]
明、俺のことはよい主だと思うか? 俺はそうは思えない。
俺の元では、明は今以上になれない気がしてな。
[突き合わせた膝。 かつてやはり憧れただろう花だった。]
なので、俺は明の主をやめようかと思う。 明は、もっと舞を精進させてくれるところに行ってはどうだろうか。
(670) 2010/08/05(Thu) 00時頃
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[名を尋ねられると、琥珀は再度高嶺を捉える。 じっと見上げて、短い沈黙の後。]
――――…虎鉄。
[静かにそれだけ告げ、琥珀を伏せるとたおやかに頭を下げた。 再度開かれた瞳は、真っ直ぐに高嶺を射抜く。]
(@62) 2010/08/05(Thu) 00時頃
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明はもっと自由に舞うべきだと思っているからな。
[そして、そんなことを言いながらもその小さな頭を撫でたくなったけど、 そんなこと、元の子もなくなる。
なので触らず、 酷い顔だろうが、笑おうとした。]
(671) 2010/08/05(Thu) 00時頃
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若者 テッドは、メモを貼った。
2010/08/05(Thu) 00時頃
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元ある場所。 それは誰かに聞けばわかるのか。 …まあ、解らねば解るものに任せることにする。
[弦は緩めなくていいのだろうか。 弓もどこを触ったものか考えつつ答えた。
見上げる視線と揺れる指先に、男はただ首を傾げる]
私が何処へ行くかは、お前の詮索するべきことではない。 勿論行き先をお前に言う理由も、ないはずだ。
…まだ、何かあるか?
[見下ろす鉄色は夏を忘れるほどに冷たく、 肌を貫くほどにまっすぐと向けられる]
(672) 2010/08/05(Thu) 00時頃
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[鈴の音が聞こえ、鵠の姿を見たのは遅く。 目が合っても黒檀は鵠を見るだけで何も言わない。 今までのように煽る瞳を向けることも無く、 その変化を白鳥の名はどう受け取るか。]
――…そうだな、
[黒檀を細めて。 言わなければ含まなかったのだが、 華月が口にしたので威勢がいい中に取り込んだ。 訊ねには一つ、頷く。思う言葉は今は飲み込み]
――…冷めた茶はあまり好まん。 待つにしても、頃合いを見て来るといい。
[承諾と共に少々の無茶を言った。]
(673) 2010/08/05(Thu) 00時頃
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ケースがそのまま、開いていますから 見れば解るものですよ。 手入れは、後で私が向かいます。
[問い掛けの答えを渡されて 冬の色をした瞳を冷たい鉄色からそらす。 伸ばした指は、宙を彷徨い落ちる]
少し…………寂しい それだけ、です
[まだ何か。 一言返し、口元に笑みを浮かべた]
(674) 2010/08/05(Thu) 00時頃
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……ん。そっか。 [悲しそうに微笑んで] ……いいなあ、その、イアンの前の花主さんは。 ……きっと立派な人だったんだろうね。
俺も、……いつかそういう花主になれるといいんだけど。 ……人と深く接するのは……俺には……おっと。 はは、秘密秘密。聞かなかったことにしといて?
さて、そろそろ大広間のほうに……
[立ち上がろうとすれば少し息苦しさを感じて。首を傾げる]
……ん……?あれ……?
(675) 2010/08/05(Thu) 00時頃
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懐刀 朧は、虎鉄からの視線には、同じように花を見返して。
2010/08/05(Thu) 00時頃
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[礼儀がなっていないわけではないようだ。 射抜くような瞳、同じように返す黒檀は 面白いものを見る時の形で]
―――…、…如何した。
[此方を射抜く花の名は、未だ呼ばない。]
(676) 2010/08/05(Thu) 00時頃
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―本邸廊下―
[高嶺の興を引いたのは知らぬまま。 華月の手の動きには伝わったことが知れた。
鵠の視線が動くのを追いかける。 自分が向かおうとしていた場所と同じ方向。 華月との会話のあとでは尚更気になって]
高嶺様、失礼を。 私は椿の間の方に用向きがありまして。
[挨拶のみで辞去する許しを願った]
(677) 2010/08/05(Thu) 00時頃
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[主のことに言葉が及べば嬉しそうに笑い頷いて]
……花も人で有るとわかっていれば 邦夜殿の花も必ずや…… と……秘密、ですか……わかりました。
[言葉にコクリと頷きながら 途中で途切れた言葉には深く追求はせず 秘密を約束して] [ただ、何か様子がおかしい?零れる言葉に 青年も首を傾げる]
……どうか、いたしましたか? 邦夜殿……?
[ゆるり、先程邦夜がいた場所に手を伸ばして 何が起きたのか確認しようと]
(678) 2010/08/05(Thu) 00時頃
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[よい花だ、と―― その言葉に深まりかけた笑みが凍る]
主様……どうして、 どうしてそのようなことを仰るの……
[続いた言葉に、袴を皺が寄るほどにぎゅっと握る。 黒紅色は再び、割れんばかりに見開き、主が表情の崩れるを見る、笑うようには見えない。首を振って子供のように駄々をこねた]
いや、いやです――……主様、 私はいらぬ花なのですか?
また、手離されることになるのですか……
[無意識に零れる また との言葉。 握った手は伸び、震えて“主”が上衣の裾を掴み、 屑折れる膝元に白椿はくしゃりと憐れにつぶれた]
(@63) 2010/08/05(Thu) 00時半頃
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そうか。 ならばその通りにしよう。
[宙に軌跡を描いて落ちていく指先を余所に 男は首を傾げるのみ]
共寝を望むなら、私以外の誰かに頼むんだな。 生憎とそういう気分ではない。
[それ以上の答えはないとばかりに簡単なものだった。 軽く息を吐き出すと、手伝いの侍従に 花の湯浴みの手伝いをするように促す]
(679) 2010/08/05(Thu) 00時半頃
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―本邸・廊下―
[威勢のいいのに含められても、笑みが崩れることはない。 聴いたはいいが、どちらでも本当は構わなかったと云う態。]
希望に添えれるよにしますよって。 ……虎鉄?
[若干の無茶な注文にもカラリと笑うものの、挑むような虎鉄の視線に笑みは潜まり、瞬く苔色。 彼がそういう性質であるのは、知ってはいれども。 心配の色を滲ませる眼差しは、辞去の言を聴き、次に明之進の元へと向かうのだろう夜光に向けられる。
先程の手の動きをまねるよう。 眼差しで伝えるのは、華月も明之進のことを気にかけていると伝えるものであった。]
(680) 2010/08/05(Thu) 00時半頃
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