25 花祭 ― 夢と現の狭間で ―
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―庭―
……何、 …
[雪白の手には、確かな体温。 戸惑いがちに視線に従い見れば、 流麗な曲線持つ楽器らしきもの。]
…さっきの音は、…おまえか。
[どういう風の吹き回しかと、 紫苑色は怪訝そうに。]
殊勝なことだな。 ……
[じ、と冬色を見ていたが、やがてひとつ息を吐き]
……どうしたらいい。
(573) 2010/08/04(Wed) 19時半頃
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― 椿の間 ―
[椿の間の障子をガラリと開ける。 だけど、やはり誰もいない。
床の間にいけてあるのは、一輪の紅椿。**]
(574) 2010/08/04(Wed) 19時半頃
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…ああ。
[上手い返事が思いつかず、男はただ息を吐き出すのみに留めた。 寝てくるといいながら、その足は自分を追い越して行かないことを 不思議に思えば自然と首を傾げる。 男が先日、彼の白拍子を何処へ運んだかは知らなかった故]
…本当に眠る気があるのだか。
[遠くなっていく背中に聞こえぬ程度の声量が一つ。 呆れたように呟いて、それから思い出したように庭へと出た]
(575) 2010/08/04(Wed) 19時半頃
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― 庭 ― ……鳴らぬはずの音は、届いたかい [小首を傾ぐ]
花であれと、高嶺さまが仰るから かの人が 若しやと思ったんだ
それも、選定を終えたと聞けば 無駄だと知っているけど
[交えた瞳の色を翳らせ、つと視線を流す。 眉を下げ 薄くにじむ、目元の朱 握った手、引く力僅か強めて]
足を痛めていて……立ち上がるに これを持ったまま片手では難しくてね
(576) 2010/08/04(Wed) 19時半頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2010/08/04(Wed) 19時半頃
手妻師 華月斎は、メモを貼った。
2010/08/04(Wed) 20時頃
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― 雛菊の間 ―
……んお…?
[そよ風が頬を撫でると、虎鉄はゆっくりと瞼を上げた。 むくりと起き上がると、そこは机。 どうやらいつの間にか突っ伏して寝ていたらしい。 うー、と伸びをして己がまだ衣装のままな事に気がついた。]
…風呂でも行くか。
[整髪料がついたままの髪、寝汗をかいていたのか、微かに服がしっとりと身体に吸い付く気がして。 何よりも先にさっぱりしたい気分だった。 風呂から上がったら華月を探すかと思いならが、虎鉄は湯殿へと向かった。*]
(@52) 2010/08/04(Wed) 20時頃
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若者 テッドは、メモを貼った。
2010/08/04(Wed) 20時頃
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−表庭− [パチリ、パチリと。 音を重ねながら、歩みは進む。 草を踏み、木々の間を抜けて池に沿って進む。
そのなかで、ふと。 先程のあの二人はどうしたのかと思いながら向かっていけば 幾らか遠く、鈴の花の後姿と思しきもの。 少しだけ足を止めた]
(577) 2010/08/04(Wed) 20時頃
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―庭― ……届いた。 聞いたことのない、音だった。
[冬色を紫苑色はじ、と見た。翳る、雪空のいろ。] ……花であれ? 己(おれ)も…おまえも、“花”だろう。 どうして今―――――
[鵠は眦の赤を見てか口をつぐむ。 選定――剪定の話は、 もうすっかり広まっているようだ。 少し眉を寄せたまま、腕を支え]
…祭だというのに迂闊だな。 ―――手を滑らせるな。
[咎めながらも結局は手を貸して、くいと強く引いた]
(578) 2010/08/04(Wed) 20時頃
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―宛がわれた部屋―
[手妻師の朝の支度は、割と時間がかかるものである。 なぜならば、手妻には種も仕掛けもあるのだから。 準備の最中、廊下に鈴の音を聴いた。 その時ばかりは眼差しを、扉越し廊下に向けた。
彼はどう、答えをだしたのか、と。 もう、答えをだしたのか、と。
しかし、かける言葉はなく。 やがて遠のく音に、支度の手を再開させた。]
こんなもんやろか。
[目元には薄く紅をひき、常と変わらぬ着物を着こみ、廊下へと出る。]
(579) 2010/08/04(Wed) 20時半頃
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―花達の棟・廊下―
ヴァイオリン……?
[部屋に居るうちから聴こえていた、聴きなれぬ楽器の音に一つ呟く。誰がと思いながら、結局、音源を確かめなかったとこに、廊下に出てから気がついた。
と、確かめようかと思った時には、夏の音を奏でず、その音は止んだ。
小さく肩を竦めて、華月が足を運ぶのは食堂の方角。]
(580) 2010/08/04(Wed) 20時半頃
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― 庭 ― それは、そうだろう……ね まだこちらでは珍しい異国の楽器だ ロビンが習ったのは、舞も歌も
[言葉を紡ぐ所々に間が空く]
どうして? ……その答えは、彼だけが知っているよ。 迂闊と謂うけれど、お陰で私は目覚める事が――
[支えて引かれる 膝にあった楽器が滑り落ちそうになるのを空いた手が止めた]
あ、っ
[弾みがついた。 軸足で止められなかった様子で、体重はそのまま目前の相手へ 冬色に映ったのは、テラスにあったその人の影]
(581) 2010/08/04(Wed) 20時半頃
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―A棟―
[昨夜、割り当てられた棟に戻るまではどうにか良かった。 よろけるように室に入り、そこで記憶は途絶えている]
酔った後みたいだ。
[扉に凭れて座り込んでいたのを夜明け前に気付いて休み直し。 それでも残る頭痛に蟀谷を押さえながら、部屋を出た]
しゃんとしないと。
[汗も掻いたのにそのままとなっていた身を清める。 浅縹の袴を手に取る身体は、衣服着けた時より細かった。 廊下に出ると不思議な弦の音に暫し耳を奪われて。 音が消え歩き出すと、人の背が見えた]
おはようございます、華月殿。
[挨拶の声を掛ける]
(582) 2010/08/04(Wed) 20時半頃
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門下生 一平太は、メモを貼った。
2010/08/04(Wed) 20時半頃
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―A棟廊下―
[食堂へと向かう途中、背にかかる声に振り変える。]
夜光か。おはようさん。 昨晩は、ろくすっぽ別れ際挨拶せんと悪かったなぁ。 よう寝れたん?
[挨拶を返し、相手が隣につくまで、足を止めた。]
(583) 2010/08/04(Wed) 21時頃
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―庭― 異国のものか…それで。 ……、…?
[“ロビンは”と“ロビンが”謂う。 怪訝そうな色は深まる。] ――――…、 目覚める、とはどういうことか。
[違和感。 “見聞き能わず”は確か自分のことを“ボク”と。]
―――っ、
[咄嗟に支えるために動く。 りん、と大きく鈴が鳴った。]
(584) 2010/08/04(Wed) 21時頃
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―A棟廊下―
お気になさらず。 僕が花主様方の退出まで保たなかっただけなので。 はい、身体の疲れは取れました。
どちらまで?
[止められた足に、歩を早めて隣へと]
(585) 2010/08/04(Wed) 21時頃
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…?
[足を止めたまではよかった。 何をしているのだろうと思って見ていれば]
おい…?
[派手な鈴の音、傾ぐ姿。 思わず、呆気に取られ]
(586) 2010/08/04(Wed) 21時頃
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―庭の隅― [どこからか聞こえてきた聞いたことのない、おそらく楽器であるだろう調べ。聞いたことの無い音ではあったけれど、それは美しいと感じた]
……。 ……ん?
[背後に、人の気配。ふりかえればまんまるの]
……あ、シュレーゲルさ………
[真っ赤なまんまる。赤い月のようだ、とは思ったが口に出せる筈もない。その赤い月がなにやら分けの分からぬことをわめきながら近づいてくる]
し、失礼ですが酔っていらっしゃいます……? いや、待ってください……俺、花じゃないで、っぶ、げほ!
[どうやら酔っ払って花と間違えられたらしい。――口付けられた。なにやらわめきちらしながら来た方へ引き返していってしまったが不快にもほどがある。]
(587) 2010/08/04(Wed) 21時頃
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― 庭 ― [ぐらりと傾いだ身は白鳥の傍に 片手で支えた楽器は落とさない。 一際大きく鳴った鈴 僅かに眉を顰める]
あぁ……思ったより力があるんだ? 目測を誤った
[見上げ、間近で囁く]
めが覚める……言葉どおりさ 態度を改めねばと、そう思った 噂の「ロビン」のままでは駄目なんだろう
実践中なんだよ。 もう遅いと、哂うかい?
[はにかむような笑みを浮かべ、心境の変化を告げる 視線は一度交えてから庭先へ]
(588) 2010/08/04(Wed) 21時頃
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お恥ずかしい所を……本郷、さま?
[身を預けたまま、視線の先の声に顔を向けた 名を確かめるように語尾があがる]
(589) 2010/08/04(Wed) 21時頃
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―A棟廊下―
そりゃよかったなぁ。 花祭、後2日あるんやさかい、体調管理は大切やから。
[相手の応えに、ほぅっと安堵したような微笑を向ける。 夜光が隣に辿り着けば、気易くその肩をポンポンと叩こうと。]
ん。わては、ちぃと食堂に茶貰いにいくんよ。 高嶺様の御所望やから。
夜光は何処行くつもりなん?
[行く方角を確かめて動き出そうと、そのまま立ち話の形を取る。]
(590) 2010/08/04(Wed) 21時頃
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― 表座敷 ― [久しぶりの人の温度は青年に遅い目覚めを与える] [ゆるり、寝乱れた着物の襟も合わせぬまま 一人口元に手をあて考えこむ。] [眠りの間、夢見たいくつか 触れられ花の習性で微か鼻にかかる声をこぼした 気になる言葉もあった。 何か口にくわえられた。]
[口元に触れていた指が米粒に気づけば 平で顔面を覆った。]
童花は……
[伏せた顔面を上げ真剣に考えたが 当人がいぬなら、下手な考え休むににたり また、会えたら聞こうと。]
[昼の陽射しは明る過ぎて見えすぎて。 一息つくと、袂から包帯を取りだし目を覆った。]
(591) 2010/08/04(Wed) 21時頃
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―庭―
…伊達に白き鳥を 舞っているわけではない
[多少は傾いだが受け止めはできた。 あれは動の舞。ひ弱ではいられない。 間近の冬色、紫苑色は幾度か瞬いて]
――“見聞き能わず”ではなく、か…? 嗚呼、……
其方のほうが、己には余程面白い。 噂などより見聞きできるほうが余程。
[少々ぶっきらぼうなのは食堂の会話の印象が残っている所為だろう。 人の声に振り向けば、今度は静かに鈴が歌った。]
(592) 2010/08/04(Wed) 21時頃
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―A棟廊下―
[僅かな頭痛も動くうちには消えるだろうと微笑を返す。 ポンポンと肩を叩かれ、子供扱いされてるみたいだと苦笑した]
高嶺様の御所望? …そうですか。
[花主に直接呼ばれた。そのことに微かな羨望を覚える。 小さな吐息を落として]
僕は湯場から戻った所で。 許可が得られそうなら明之進に会いたいのですが。
[主の所なのだろうと、本邸の方を見た]
(593) 2010/08/04(Wed) 21時半頃
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本郷様。
[向き直れば丁寧に頭を下げる。 呆気に取られた様子には緩やかに眼を細め]
驚かせてしまいましたでしょうか。 失礼を。 少々足元覚束なかったようで。
(594) 2010/08/04(Wed) 21時半頃
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−表庭−
…私の事を、知っているのか。
[騒ぎ、と言うほどのものでもないのだが、 その二人の前に鵠の後ろから男は姿を見せた。 眠っている花はどうやら今も眠っているらしい。 なのでそれはそれで放置しておくこととする。 蹴り起こしても、別にかまわないのだが]
何事だ、鵠。 じゃれあうにしては、あまり明るい仲には見えんのだが。
[ちらりと視線を鵠へと向ける。 手元でパチリと扇が鳴った]
(595) 2010/08/04(Wed) 21時半頃
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驚くほどではないが、珍しいものを見た感はある。
[鵠からかえってきた答えに肩を竦めたが、 足元がおぼつかないと聞いて首を傾げる]
…足に、何か問題でもあるのか?
[冬の色の花へと視線を落とす]
(596) 2010/08/04(Wed) 21時半頃
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―表座敷― [それから、暫く座して考えるは仕事の段取り そうすれば、なんの柵もなくあれの琵琶とあわせられるは 次の宴までかと。 新たな太刀を舞試ししたいこともあり、 屋敷の者に、霞の様子を見てきて欲しい もし、手透きなら琵琶と舞、どこぞで合わせぬかと 場所はまかせると言付けて欲しいと]
(597) 2010/08/04(Wed) 21時半頃
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― 庭 ―
瀕死の白鳥ならば、習った記憶があるな。 あの舞は、特殊な床と靴が入用なんだけど
……白き鳥の舞 昨夜の……見ていられなかった、あれか
[遠い目をして、やがて首を振る]
嗚呼、もう問題無いよ 離してくれないか、少し汗臭いだろう 昨夜は高嶺さまに無理矢理床に押し付けられてしまったから
[つ、と片手で胸を押す際 指先がなぞる]
(598) 2010/08/04(Wed) 21時半頃
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記者 イアンは、メモを貼った。
2010/08/04(Wed) 21時半頃
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― 庭 ―
……知っているも何も 色々な方が呼んでいたのは、聞き覚えて
います。
[語尾を迷う風に間が空いた]
足裏をぱっくりと切りまして 昨夜は臥せっていたんです 宴の最中に情け無いことですけども。
[首を傾いだ本郷に説明する。 不注意を恥じるように、眉を下げて笑んだ]
(599) 2010/08/04(Wed) 21時半頃
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―A棟廊下―
[高嶺に呼ばれたと、自慢するでない調子で告げたのは、どの道黙っていても廻る噂だと、昨夜の刷衛の一件で悟っているからだ。 小さな吐息に、夜光の裡を垣間見た気がして、困ったように唇の端を微かに上げた。 けれど、それについてはそれ以上告げず]
そういや、明之進と仲よさげ、やったな? 刷衛様とも、なんや、縁がありそやったけど……。
[昨晩の花祭で垣間見た仲を、自信なく尋ねた。 どういう仲なのかと、小首を傾げることで問いを重ねる。]
本邸の方に居るんか。 ほな、途中まで一緒にいこか。
[ただ、彼の人が本邸に居るらしいことは夜光の眼差しで知れて、ゆっくりと歩を進め始めた。]
(600) 2010/08/04(Wed) 21時半頃
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――……あぁ、酷い目にあった……
[涙目で口を袖で拭う。]
気持ちわる……
[ふらふらと本邸へと戻る]
(601) 2010/08/04(Wed) 21時半頃
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