192 革命の嵐
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無知は罪だ。
[青年は吐き捨てるように呟く。 けれどイワンを見ていると、なにか怒る気にもならずに。]
イワン…。 君が、人が死ぬのが嫌と思うなら、皆に伝えて。 皇帝や貴族の建物に近づくなとね。
[岸部が近づいてきて、青年が立ち上がると小舟は大きく揺れる。]
そうだった。僕も名乗ろう。 僕はシメオン。革命家にして…あのフネの艦長さ。 それも皆に伝えるといい。
(22) 2014/09/07(Sun) 21時頃
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ドンッドンッ
[耳を塞ぎ縮こまっていると、何やら音がしてびくりと体が震えた。]
『………………けろぉ!』『やっちまえ……!』
ドンッドンッドカッ、バキッ
[何かが壊される音とともに、人が雪崩れこんできた。*]
(23) 2014/09/07(Sun) 21時頃
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[ 流れる銀閃、肉を穿つ感触と怒号――鮮血。
ソーフィヤが己の使命を果たしたことを確信した刹那。
右頬に激しい衝撃を受け、視界が白く染まった。
堅い甲板に背を打ちつけて、肺腑から息が零れる。
苦痛に呻く娘の横で、イワノフは右手から流れる血にも構うことなく、水兵たちに矢継ぎ早に指示を出していた]
――……。
[嗚呼、――我が謀り事、成らざり。
失意と痛みに打ちのめされ、意識を手放しそうになるソーフィヤを水兵が蹴りつける。
お前たちのせいで市街が砲撃されたのだ、と。
市民でもある水兵の怒り(――それは必ずしも間違いではない)が暴力に形を変え、娘の上に降り注いだ]
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ムチは罪? なんだが、よぐわがんねだが、 知らないことはよぐないごどっていうのが?
[吐き捨てるようにいう男に首をかしげる。]
人が死ぬのがいやなら、建物に近づくなって、 あんたはいったい、何をする気だ?
攻撃をやめればええだよ。 殴ったって、痛いだけなんだがら。
[イワンはそれでも必死にそう訴える。]
撃つのはやめるだよ。 人を殺したら、 その人は死んでしまうんだよ!!
(24) 2014/09/07(Sun) 21時半頃
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人はいろんな人がいっぱいいるだ。 でも、生きてるだ。
生きている人を殺すのは、いけないごどだべ。
っでいうが、殺すのが好きな人なんで、きっといないだ。 なにか腹立つごどがあったら、まずは話をしてみるだべ!!
巨体はそんなことをいって 次には、すっくと立ち上がり、シメオンに訴えようとして…]
あ、あで・・・・・・
(25) 2014/09/07(Sun) 21時半頃
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どばしょーーーん!!!
[男はバランスを失い、また落ちた。]
(26) 2014/09/07(Sun) 21時半頃
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許婚 ニコラスは、メモを貼った。
2014/09/07(Sun) 21時半頃
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−川岸・港−
おい…。
[小舟が大きく揺れて転覆しそうなり、青年は桟橋に飛び移る。 大した深さもない川岸で溺れるイワンを呆れたように見下ろし。]
おい……立て!イワン!!
(27) 2014/09/07(Sun) 22時頃
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イワンは、わあわあ、おぼれる!と大騒ぎしたあと
2014/09/07(Sun) 22時頃
イワンは、あで?と立ち上がった。
2014/09/07(Sun) 22時頃
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おお!俺、溺れてないだよ! 生きているだ!!
[じんわり、感動]
(28) 2014/09/07(Sun) 22時頃
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[――間も無く騒乱は鎮圧された。
女たちの殆どは集められただけの事情を知らない商売女だったし、数人いた革命党の女たちも水兵に抗うには非力すぎた。
ソーフィヤの元にイワノフが歩み寄ると、彼女を取り押さえる水兵が前髪を掴み、乱暴に顔を上げさせる]
『何故、こんな愚かな真似をした?――勝算などあるまいに』
[首謀者と目的を問われても頑なに口を噤み、睨みつけるだけの娘にそう問うたのは、イワノフだったか他の士官だったか]
貴方たちには聞こえないの?
革命の喇叭の音は、今も高らかに鳴り響いているわ。
もうすぐ圧制は終わり、私たち市民の時代がやって来るのよ。
だから貴方たちも旧き帝国に従う犬であることを止めて、私たちの隣に立って、共に戦い――
[堰を切ったかのように、放言を吐き散らすソーフィヤを、たまりかねた士官の一人が殴りつけた。
うんざりした様子でイワノフは部下を手で制し、女たちを船倉に閉じ込めるよう命じる]
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よし、俺、 宮殿にいってくるだ。 砲撃したの、謝ってくるだよ。
だがら、砲撃はもう、やめるだ。
[そして、次の瞬間にはそんなとんでもないことを言って、水から、這い上がろうと、岸辺に向かう。 そのとき、海岸にも幾人か人の姿はあっただろう。 そして、革命家の男と一緒に巨漢の兵隊がいるという情報は、おそらくゆるり、とだけど、確実に、人の耳口を渡っていくことになる。*]
(29) 2014/09/07(Sun) 22時頃
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馬鹿 イワンは、メモを貼った。
2014/09/07(Sun) 22時頃
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─ 寒中水泳中 ─
[初冬とはいえすっかり冷えてきた水の中 ───とかそんなことは全く持ってどうでもよく ともかく水だった。水、水水、なんてったって水。
必死の形相で水を掻くも、毛皮はたっぷり水を含んで重い。 あわやひっくり返って流されようかというところ、 真下から巨大な物体がぬっと現れる。]
(30) 2014/09/07(Sun) 22時頃
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[それがイワンという馬番の頭、などということは知る由も興味もなく、ただもうこれを放せば死ぬと言わんばかりにがっつりと爪を立ててしがみついた。
浮き沈みする頭の上で震えていたら、名を呼ぶ声がする。 飼い主の顔を見つけて、彼がちゃんと乾いた場所に立っているのを見て、足場をおもいっきり蹴って小舟に飛び移った。]
(31) 2014/09/07(Sun) 22時半頃
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─ 小舟 ─
[ちゃんとした足場を確保したら、ぶるぶると身震いひとつ。 盛大に水は飛び散ったが、その程度で毛皮が乾くはずもなく、べっしょりと毛が張り付いて目ばかり大きい細っこい怪生物の風情で船底に座り込む。
あとはもう、一心不乱に毛づくろいを始めた。 人間たちがなにやら言い争いをしていることなど、もはや関心の遙か先にある。]
(32) 2014/09/07(Sun) 22時半頃
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[女たちの末路を告げるイワノフの脅しの言葉を耳にして、ソーフィヤはけらけらと笑い出した]
……嗚呼、何て可哀想な人たち!!
貴方たちはそうやって、暴力と脅しを使わないと、小娘一人黙らせることさえ出来ないのね。
でも、”私”を黙らせることが出来てたって、戦列に続く幾千幾万の”私”を止められやしない。
いつの日か立ち上がり、貴方たち旧き時代を葬り去るわ!
[水兵たちに船倉まで引き摺られていっても、ソーフィヤは狂ったように嗤い続けていた*]
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馬鹿には勝てない…
[青年は苦笑気味にイワンを見送った。 行く先は同じだったけれど、同行する気にもなれなくて。]
アーチ。 君も宿に帰れ。風邪をひくぞ。
[そんなことを言っても、 この猫がそうそう何度も、青年の言うことを聞くとも思えなかった。 青年はまた苦笑する。**]
(33) 2014/09/07(Sun) 22時半頃
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−食糧倉庫近くの川辺ー [民衆が暴徒となり、一つの大きな熱となって>>2からしばらくして、エリアスはその場所にたどり着く。 彼は河ごしにそれを見る。既に食糧庫の門は開け放たれ、怒れる群衆によって備蓄の物資は運び出され始めていた。 武装した何十人もの警備兵が殺到しているものの、一つの濁流と化した群衆を止めるには全く足りず。 放っておけば、食糧庫の備蓄は根こそぎ彼等に奪い取られるのは時間の問題だった。 そうなれば、中流以上の市民階級から、彼等が敵視されるのは必至だ。自分が記事を書こうが書くまいがそれは変わるまいし、革命家を擁護するような文章をかいてしまえば、自分もまた爪弾きとなるだろう。 響く怒号や快哉の声。
その光景を見て、エリアスは最初はただ言葉を失い立ち尽くした。
数十秒もすれば、この状況を理想に近づけるためにどのような行動を取れるか考え始めるが。 彼がこの状況を好転させるには、権力や勢力、金銭力、どれもが足りないことは、考えるまでもなくわかっていたことだった]
(34) 2014/09/07(Sun) 22時半頃
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[毛づくろいに精を出していたら、不意に小舟が大きく揺れて盛大な水飛沫が上がった。 派手に散った水を浴びて、せっかくの毛づくろいの成果が一部台無しになる。
もう一度体を震わせて水滴を弾き飛ばしたあと、恨めし気な顔で水の中の大男と飼い主とを見た。
ひょいと桟橋に飛び移り、放置されている箱の影にするりと入り込む。 そうして頭から毛づくろいを再開した。]
(35) 2014/09/07(Sun) 22時半頃
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[飼い主に名を呼ばれれば、荷物の影からしっぽだけがちらりと覗く。
背中にはだいぶ哀愁が漂っていた。]
(36) 2014/09/07(Sun) 22時半頃
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―ヴィーゾフ号・船内―
[船倉に連れて行かれる最中、足元に何かが触れた
無意識に視線を向けると、三毛猫が足に頭を擦り付けていた。
……アレク、サンドル?
[こんな所にいるはずのない、シメオンの猫の名を呼んだ。
きっとこれは暴力を受け、苦痛と発熱に苛まれた身体が見せる幻覚に違いない。
水兵に引き摺られながら三毛猫のすることをぼうと見ていると、破れたスカートがひらめくのが気に入ったのだろうか。
猫はじゃれつき、布を引きちぎってしまう。
猫の琥珀色の瞳に見詰めらた娘の、血に塗れた唇が小さく動いた]
貴方が本当にサーシャなら、あのひとに……ごめんなさいって、
そう、伝えて……。
[ソーフィヤの譫言を理解したわけでもあるまいが、三毛猫は尻尾をはたと揺らすとスカートの切れ端を咥えたまま、いずこかへと駆け去った*]
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きっと大丈夫だよ。 ソーニャはあの艦のどこかに居るんだろう?
[青年は片膝をついて。 残してきた彼女の無事が気になるけれど。 青年は飼い猫に語りかけて、持っていたハンカチーフで猫を撫でてやった。それでも、まだどこか恨めし気な視線に苦笑する。]
ありがとう。アーチ。**
(37) 2014/09/07(Sun) 23時頃
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― どこぞの宮殿 ―
[さて、それがどこの宮殿なのか。 ともかく、男は、戦艦に乗り込んだときと同じように、 手をぶんぶか振って、扉をどんどん叩いだ。]
ごきげんようーごきげんようー 俺は、イワンっていいますだ。
偉い人はいますだかー?いますだがー? あの船の砲撃は、間違いですだ。違うんですだ。 でも、迷惑かけたのは確かだけんど、
とにかく謝りますだ。 だがら、もう、街の人をいじめないでつかぁさいい。
[そんなことを繰り返す喚きながら、 宮殿の門を叩いている。
たぶん、おそらくそろそ門兵にひっとらえられるだろう。**]
(38) 2014/09/07(Sun) 23時頃
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馬鹿 イワンは、メモを貼った。
2014/09/07(Sun) 23時頃
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[戦艦の全砲門は、今や宮城に向けられていると聞いた。 それは、畏れ多くも皇帝陛下の喉元に剣を突きつけ脅迫する行為、とニコライは反乱者の浅薄さに目も眩む思いだった。
これでこの反乱は、どう解決しても皇帝の威信を傷つけ、元々保守的な皇帝は自由主義思想への嫌悪を強め、反動で規制をより強化するだろう。 それは、ニコライたちの計画に長期的な影響を及ぼす。
勿論、治安維持のために革命運動の弾圧は必要だ。 だが、保守的で頭の固い貴族や権益に阿る官僚が重用されればどうなるか。 近代化は進まず、工業化は滞り、諸外国から後進国と見做されるようになるだろう。
万が一反乱が長期化して、帝都が戦場となれば、最悪のコースを辿る。 その行きつく先は、内乱による国土の荒廃と諸外国の介入、帝国の瓦解だ。]
(39) 2014/09/07(Sun) 23時頃
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[近づいてきた飼い主の顔を見上げ、 撫でられるがままにおとなしくしている。 しっぽだけは、びたんびたんと不機嫌に地面を叩いていたが、ふーと鼻から息を吐き出すと、撫でるその手をざらりと舐めた。
黄色い目でシメオンを見上げ、声を立てずに口だけを鳴く形に開き、額を飼い主の手にごつりと擦り付ける。]
(40) 2014/09/07(Sun) 23時頃
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[そうしてどうにか猫っぽさを取り戻した姿で適当な荷物の上に駆け上がり、人間の視線より高い位置を確保する。]
なぁお。
[低い声で鳴いて、しっぽをぴんと立てた姿は、 どことなく、幸運を祈るとでも言っている風情だった。]
(41) 2014/09/07(Sun) 23時半頃
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− 流刑地 −
こりゃ寒いわい。 うう、傷にしみる。
飲まんとやってられん!
[持つべき者は同好の友。
なんだかんだとツテを使って送り届けさせたウォッカをグビリ。]
しかし、夜が長げぇって暇だな。
わしが帝都で仕入れた話でもしてやろうか。
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[奴らは自由を叫ぶが、世界で初めて市民革命の起きた国がどうなったか、まるで学んではいない。 国王を処刑した後は、全土で粛清の嵐が吹き荒れた。 少しでも反革命分子と見做された者は投獄され、次々にギロチン台に送られた。 次に、革命政府を作った指導者たちは互いに争い、暗殺と処刑を繰り返した。 それら全てが「自由と平等」の美名のために行われたのだ。 狂信者どもは、それが地上に善美をもたらす正義の行いと信じて疑わなかった。
最終的には恐怖政治は打倒され、革命家たちは全員処刑された。 自由と平等を得た愚かな民衆は、自分たちを支配してくれる強い指導者を欲し、若い英雄を選び皇帝とした。 自由は無に帰し、王制が復古した。
民衆は完全なる自由など欲していない。 欲しいのは腹いっぱい食う自由、自分だけが傷つけられない自由だ。 食わせ、保護を与えてくれる者になら誰にでも尻尾を振り、自ら軛に繋がれる。 それが真理だと、ニコライは考えていた。*]
(42) 2014/09/07(Sun) 23時半頃
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妻「どんな夫婦でも、意見があうってことは、あまりないのよね」
夫「いや、そんなことはない」
[自分がここに送り込まれた経緯は語らず、そんなジョークとウォッカばかりを口にするのであった。**]
許婚 ニコラスは、メモを貼った。
2014/09/07(Sun) 23時半頃
病人 エリアスは、メモを貼った。
2014/09/07(Sun) 23時半頃
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[じき、フランシスカが到着し。同志からの非難>>3:34と忠告>>3:53を聞き。
「裏切り者」と聞けば、一瞬驚いたような表情を浮かべるが。 二秒ほどして、口元を真剣なものに戻して。その時の表情を問う。悲しそうな笑みだったとでも答えるならば。表情がごく僅かに、困ったような、不敵に笑んだかのような、複雑な表情に変わる]
裏切り者と、そう言ったんだな。彼が。しかし明確な非難ではなかったと。 ………そうか。
[エリアスは、同志の言葉をこう解釈する。 「僕たちは君を助けない。だから好きにしろ。異論があるなら生きて伝えに来い」 ……こんなところだろうと。]
………いや困った。僕があれを何とかするとして、しかも僕は生き延びねばならないのだな……そうしなくては、弁明もできない。 [熱が一刻一刻と高まって行く中、彼の言葉はそれでもなお文学の作法に則ったものだった。作家魂がそうさせるのか、まだ余裕があるのか、その判別は難しいだろうが。
忠告に関しては、] ……裏切り者に忠告するには、随分と丁寧じゃないか。
[軽く、冗談交じりのような軽く感想を述べておいてから]
(43) 2014/09/07(Sun) 23時半頃
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確かにそうだな……ともすれば、これは何者か……下手をすれば、貴族筋からの介入の可能性もあるか。……もしそうなら、下手は踏めないな。 無茶をせずとも、利用できるところだけ利用すればいいとでも言いたいのだろうが…… ……何もかもを綯い交ぜにして、連中と同志を一緒くたに悪党とされることを。僕は望まない。
[可能性はあると言いつつも、その推測が的中している可能性は考えもせず。 「すまないな、同志シーマ」と小さく呟いて。 どうするべきなのか思案の表情を浮かべ、30秒ほどそうして。 フランシスカの方に向き直り、問う]
……フランシスカさん。情報屋と見込んで、あなたの意見を聞きたい。
(44) 2014/09/07(Sun) 23時半頃
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