208 【突発誰歓】ーClan de Sangー【R18薔薇】
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あ、や、すまん。
[顔色は些か悪い。 ざばっと湯船から上がると、白雪の方を一度見て。]
敬う、敬うよ。 じゃけ下っぱは出てくわ。
[フラりとした足取りで、何事かの呟きを落として。]
(198) 2014/12/25(Thu) 20時半頃
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─大浴場→図書室─
[バスタオルをひっつかみ、体を乱暴に拭く間も 脳を打つような痛みは引かず。 聞き覚えのない声や、見覚えのない映像が ノイズ混じりで繰り返されている。
腹部に傷痕があったことも、つい今初めて知った。 自分の体であるにも関わらず、だ。
変えなど持ってきていない、シワだらけの服を着て。 髪が濡れっぱなしなのも気にしている余裕はない。 記憶を追うように、その場から逃げるように。 足は図書室へと向かった。]
(200) 2014/12/25(Thu) 21時頃
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石工 ボリスは、メモを貼った。
2014/12/25(Thu) 21時頃
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─図書室─
[本の山、童話の柱、何もかもが昨日のままだった。 肩で息を繰り返す。 見覚えがある、けれどここではない場所で、]
『俺』は…何をしていた…?
[同じように本を積み上げて。 ずきずきと頭痛がして、その場に座り込んだ。 息は荒い。 薬を飲めば少しは落ち着くのだろうが、主の命令は『今晩』。 薬を配布されるのも、晩餐の前。
独り、蹲って。]
(205) 2014/12/25(Thu) 21時半頃
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石工 ボリスは、メモを貼った。
2014/12/25(Thu) 21時半頃
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[────バサバサバサッ!!]
ふ、はっ、ははっ。 誰じゃ…『お前』は、誰じゃ。
───ッ!!!
[童話の柱を手で払えば、物音を立てて柱は崩れる。 頭痛と、訳のわからない記憶を追い払うように 本棚に頭を数度打ち付けた。 衝撃に切れた皮膚から、一筋の紅が落ちる。 死にはしまい、それ程度の傷だ。
ずるりと座り込んだ男の息は荒く、暫く立ち上がるつもりも失せて。 ふと、傍に落ちた童話を手繰り寄せる。 『誰にも』触れるなとの命令は背けない。 けれど童話の本なら許されるだろう。
指先が辿る表題は─────]
(209) 2014/12/25(Thu) 22時半頃
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石工 ボリスは、メモを貼った。
2014/12/25(Thu) 23時頃
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─図書室─
[ずきずきとする頭、ぼんやりと声が聞こえた。 この館の主だ。 表題をなぞる手は、その本を愛しげに抱えた。]
誰もおらん、失せぇ。
[命令ではないが、誰も居ないと告げるのは ここに探しに来た『誰か』に自分を当て嵌めなかったからだ。 主ならば断りもなく入ればいいだろうに。 わからない、無駄に苛々とする。 何故、ここにいる他者は彼を慕うのか。 男は理解できずにいる。]
(226) 2014/12/26(Fri) 00時頃
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おらんじゃろ、誰も。
[それでも尚頑なに、己を認識するのを拒む。 例えその声が心配を滲ませようと、安堵を織り混ぜようと。]
体調より、気分が悪いわい。
[知らぬ記憶が駆け巡る。 けれど忘れてはいけない記憶だったはず。 しかし追うなと強制的にノイズが溢れる。]
いらん。 いらんけ、はよ飯でも作りに行き。 手持ちできるモンにしてや、いつもみたいに外で食うけ。
[母の愛で包みながら、強制を敷く。 彼が歪んでいるのだとすればまた、その子である男も同じ。
歪にゆがんだ、子羊。]
(235) 2014/12/26(Fri) 01時頃
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薬は、飲む。 『命令』通り、晩に……の。
[ふらりと立ち上がる。 吸血鬼の主の手は借りない。 差し出して来るようなら、払い退けてやった。
同時に、抱えていた本も床に落としてしまう。 紅色の表紙にポタリと、血が落ちて滲んだ。 拾い上げる体力も今はない。 ずるりと図書室からも抜け出して。]
(242) 2014/12/26(Fri) 02時頃
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─自室─
[絵の具と本とが埋め尽くす、ごちゃごちゃした部屋。 中央には染みひとつない真っ白なカンバス一枚。
辿り着いて、カンバスに向かう。 何も描けないなら筆を動かしてみればいいと、上位のものに謂われたのを思い出した。 好きなものを描けと謂われた。
手を伸ばし、筆も握らぬ手でカンバスに触れる。 ざらついた表面に掠れる紅色。 放っておけば、鈍い黒に変わる彩。]
(243) 2014/12/26(Fri) 02時頃
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[結局何も描けぬまま。 カンバスに頭を凭れ、目を閉じた。
どうせ夕食の鈴が、嫌でも男を起こすだろう。]
…………、…。
[今は少し、眠りたい**]
(244) 2014/12/26(Fri) 02時頃
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石工 ボリスは、メモを貼った。
2014/12/26(Fri) 02時半頃
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─食堂─
[夢のひとつも見なかった。 お陰でか、少し頭は冷静になったようだ。 不思議な鈴の音が意識を揺らして、意識は浮上する。 血を垂らしたままでいくわけにもいかないと、大雑把に拭って、食堂まで歩き出した。]
……、ブッシュドノエルのぉ。 つうことは、もう年末かなんかか。
[机にならんだそれらを見て、そんな呟きを落とし。 他には誰がいただろうか。 食堂をちらりと眺めた後。 薬を飲むか見張っているのであろう主に、視線を戻した。]
(249) 2014/12/26(Fri) 13時頃
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[吐き捨てながらリクエストした通り、手持ちのしやすいガレットが出来上がっていた。 何もそんなばか正直に、聞く必要もなかろうに。 従順に従う他の吸血鬼達相手にならまだしも、反抗的なこの男の謂うことなんて。
並べられた錠剤は固めた血のような色。 つまむと葡萄酒で飲み下す。 結局、ガレットに手をつけることはなく。]
置いといて。
[そう一言残して、男は裏庭へと向かった。]
(250) 2014/12/26(Fri) 13時半頃
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─裏庭─
[見慣れぬ洗濯物がはためいている。 中庭の芝生の上にでも転がって、暗くなり始めた空をただただ眺めていた。 赤から群青へ変わり行くまで、ずっと。
窓から切り取った星空より遥かに広い。
掴めないだろうかと手を伸ばして**]
(251) 2014/12/26(Fri) 13時半頃
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石工 ボリスは、メモを貼った。
2014/12/26(Fri) 13時半頃
石工 ボリスは、メモを貼った。
2014/12/27(Sat) 00時半頃
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[見つめた星は白い色を煌めかせている。 彷彿としたのは、傷口を塞ぐ、白。 そして、紅色の髪。
不安定な思考とはかくも単純なもの。 薬を飲むまで誰にも触れるなというジリヤの命令は、夕食に用意された薬を飲んだことで打ち消されただろう。 シュロからの命令も従順に従った。 ならば、と。
簡単だ。 ただ、顔が見たい。 出来るなら、触れたい。 包帯を換えると言い訳でもつけて。
記憶にはないが、きっと今までそんなことしたこともなかっただろう。 立ち上がると、緩やかに足はひとつの色を探して。]
(274) 2014/12/27(Sat) 00時半頃
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─ヒューの部屋前─
[普段、図書室でばかり会う気がする。 食堂に男は赴かない、朝や昼は図書室にばかりこもり 夜は眠る前まで庭にいることが多い。 定かでない記憶をたどっても、明確に思い出せるのは 昨夜、彼を『愛した』記憶だけ。
ふらりとしていたはずの足は、急いて歩調を早め。 靴音は廊下に響き、表情は微かに緩くなる。 驚くだろう表情を、勝手な妄想に繰り広げ。]
……、ヒュ
[扉のすぐ傍に、足音は止まる。 呼ぼうとした声と共に。]
(280) 2014/12/27(Sat) 01時半頃
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[息を止め、息を吐き出し。
薄ぼんやりと、こんなことがまえにもあったように思う。 “愛している”人が、誰かと体を重ねていて。
その時は、何を思ったんだったか。 今はもう何一つ、覚えていない。]
(284) 2014/12/27(Sat) 02時頃
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[一歩、離れ。 二歩、離れ。 立ち止まり。
息なのか、唾液なのか、なにかを飲み込んで。
今度は立ち止まらずにその場を去った。
思い出した。 『また今度』なんて言葉は ここでは、忘れ去られてしまうこと**]
(285) 2014/12/27(Sat) 02時半頃
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石工 ボリスは、メモを貼った。
2014/12/27(Sat) 02時半頃
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