95 File.2:Do you Love me?
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ころ、すの…
[暴れるオスカーを見下ろす瞳は焦点が僅かにずれていた。 生気も薄れ、ガラス玉のよう。 ゆるゆるとオスカーの首を絞める手に爪を立てられても、 締める力が僅かに緩みこそすれ、表情は揺らがない。]
なに、いってるの… おすかー、あなたじゃない…。
[喘ぐオスカーの声にかくん、と首を傾げてガラス玉を向ける。]
くるし、い? そうよね。くるしめてるのだもの。
[泪を浮かべるオスカーの顔をガラス玉はそのまま映すだけ。 爪を立てていた手が離れて、手を軽く叩くのにもまたかくんと首を傾げた。]
(84) 2012/07/03(Tue) 22時頃
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どんな結末を向かえるンでしょうね。
――結果が楽しみです。
[プロジェクトの結果までは予測できず
志木にならうように画面に視線を向けた]
素敵な志木さんと二人っきりで
緊張していたのかも知れませんよぉ。
[自己主張の少ない理由をそんな風に言って笑う]
私も、環境と経験次第では
あのクローンのような性格になっていたかもしれないと思うと
何だか複雑な気分になります、ね。
抱えている案件があるなら
会いに行くのは控えた方がいいかもしれませんね。
忙しい時にお邪魔して邪険にされたらぁ
私、暫く、立ち直れないかもしれません。
[志木の忠告に心のうちで同意しながらも
しなを作り悩ましげな吐息を零してみせた]
― Side:OFFICE FLOOR ―
[喫煙室から戻ると、メールが戻ってきていた。返事を打つ]
=============
To: 志木
From: 米斗
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Title: Re:Re:Re:管制室入構許可
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Subject:
お疲れ様です。米斗です。
この組合わせだとそれ以外が考えられなかったもので。
回答ありがとうございます。
=============
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[爛れた皮膚が滑って、何度も首を絞めなおす。 首を傾げて投げた問いの答えは返ってこず、 かわりに、何かキラッとしたものが手に深く突きたてられた。]
…ぎぁっ……ううっ……
[それにはさすがに手を離し、腕を押さえて倒れこむ。]
あ、ああ…だめ…ころせ、なくなって…
[刃を引き抜いたなら、傷口から鮮血がどくどくと流れ出す。 それは既にあった血溜まりに新たな色を添え、混ざってゆく。]
(89) 2012/07/03(Tue) 22時頃
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わかって、る。 わたし、おすかー…ころ、す。
[だめだ、と聞こえた声にかくんとガラス玉を向け、かくんと頷いた。]
(90) 2012/07/03(Tue) 22時頃
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― Side:OFFICE FLOOR ―
…予想通りか。やれやれ。
あのお嬢さんはクローンでも私に迷惑をかけるらしいな。
[そのまま流れでいくつかメールを返したり送信したり。
どこかに電話をかけたり――忙しそうであった**]
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でも、ちから、はいらな。
[爛れた右手。 刺されたのはどちらだったか。 いずれにしても、片手だけでオスカーの息の根を止めるのは難しい。
それに。 流れる血を止める術がなければ―…。
ガラス玉が、くるりとあたりを見回し…最後にオスカーを見つめて止まった。]
(93) 2012/07/03(Tue) 22時半頃
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[フィリップの声>>92に、ガラス玉を一度瞬かせる。]
だめ、だよ。 だって、わたしに、聞こえたんだもの。
だから。
[鮮血でワンピースを染めて、落ちたメスに手を伸ばす。 体を丸めたオスカーをじろりと見据えて、]
ちゃんと、できるか…みて、て。
[かくん、と首を傾げてから、 床に落ち、鮮血にまみれたメスを握った。]
(95) 2012/07/03(Tue) 22時半頃
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この記録――…
分析するのも楽しみです。
[記録をデータとして処理し分析する。
成果という志木にこくりと頷く仕草はクローンと似る]
ふふ、素敵な異性が傍に居れば
緊張するものですから、ね。
[徹底した制限はデータとしてしか知らず
志木の言葉にゆるく頷き、微か安堵の色を見せた]
[上役からの覚え目出度い鉄面皮、米斗・Pierre・理人。
一目置いている相手であるが
当の本人は彼に迷惑を掛けたという意識はなかった。
なればこそ、先のような台詞が出てくるわけであるが]
邪険に、されなければ、良いンですけど。
――…ん、そう、ですね。
米斗くんは心を読ませて呉れないので
すこぉし、難しいです。
[どう思うか。
志木に分からぬなら女にも分からずとも当然か。
零された彼の笑みに、困ったような表情を浮かべる]
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…っ。
[握ったメスを、ちゃんと握ろうとして、痛みに顔を歪めた。 手から滑り落ちたメスが、再び床へと転がってゆく。]
その声、キライ。
[オスカーをガラス玉で捕らえて、吐き捨てる。
血で濡れた鞄に片手を入れて、キッチンから持ってきたアイスピックを握った。 こちらの方が柄が太いからまだ握ることができそうだ、と。]
(97) 2012/07/03(Tue) 22時半頃
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だって、きらいなものは、きらい。
[感情のない声で返してアイスピックを両手で握る。 体の重さをかければ刺せるだろうと思ったとき、 オスカーの方から飛び込んできて、ガラス玉をくるりとさせた。]
いそがなくて、も、いいのに。
[かくんと首をかしげ、飛び込むオスカーに向けてアイスピックを突き出した。]
(105) 2012/07/03(Tue) 23時頃
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このデータが次への糧となるなら――…
分析も苦ではありません。
[何か思う志木にゆると目を細め
甘さを残しながらも落ち着いた声を紡ぐ]
おじいちゃんだなんて、そんな。
志木さんはまだまだ現役なんですから。
[流す空気を感じ、軽く言葉添えるのみに留める]
[志木のフォローに目を瞠り
それから、仄かな笑みを刷く]
それなら、良いンですけど。
[嫌われているのではという懸念を抱きながら
其れは口にせず、顔にも出さずに再びモニタへと目を向けた]
決着が、つきそう、かしら。
[痙攣するオスカーの肢体が見える。
感情らしきものは表に出さぬまま涅色が其れを見詰めた]
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握ったアイスピックがオスカーの体にめり込むと同時、 足元を掬われて床に派手に倒れこんだ。
べちゃりと金の髪を自らの血に染め、ひとつ、ふたつ喘ぐように息をして。 打ち付けられた衝撃で、意識がふわりと遠のいてゆく。]
…ちゃ、んと、で……きた、か、な…。
[ガラス玉に、僅かに感情が戻る。 むせる様に咳き込めば、吸い込んでしまった硫酸が体の中を傷つけて、 けほ、と血を吐いた。]
(113) 2012/07/03(Tue) 23時頃
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[流の呟きが聞こえればことと首を傾げて]
流くん、如何かしたのぉ?
[尋ねを向けて流へと歩み寄る。
手元の飲み物を認めれば、ゆるく弧を描く涅色]
おいしそうね。
一口、ちょうだい ?
[ねだる声はカフェオレ同様甘かった]
[誉が姿を現し手を上げるを見てゆるく腰を折る。
頭を下げた拍子に長い涅色の髪が胸元へと流れた]
誉さんもお疲れさまです。
お疲れさまはクローンの方ですねぇ。
[くすくすと笑み声を漏らす]
―廊下:自販機横―
[飲み物を買いに出る前、
入り口付近ですれ違った筌瀬に手を振った後。
自販機の横で、アップルティーのペットボトルに口をつけている歌田の姿があった。]
ふぁーあ。
[誰もいないと思って、大口で欠伸を一つ。]
[オスカーの眸がチョコレート色に向くのがチラと見える。
何か思うように一度目を伏せてから淡い笑みを湛えた。
その一瞬、婀娜な色は薄れる]
――…オスカーとパティ、のようですねぇ。
[ぽつ、と結果を呟いてくちびるの弧を指先でなぞりゆく]
あとはまあ、3VS3で、強い方の勝ち、ってとこかなー。
[あれから先は、死に物狂いで戦うチーム戦、
という所だろうか。きっちりチームが分かれての殺し合い。
それは、小さな戦争のようなものに思える。]
結局は、弱肉強食だろうねえ。
あら、そんな事を思ってたのね。
なえたならぁ、くすぐってみようかしらぁ。
[流に悪戯な双眸を向け軽口を紡いだ]
――…ほんとぉに冗談?
そう、ねぇ。盛り上がりに欠ける、かぁ。
裏切りで言うならぁ、アイリスは隣人を裏切ってるからぁ。
[あまり気にした風でもなく、ゆるゆる言葉紡ぎ
差し出されたカフェオレを受け取り、一口含む。
こく、と嚥下すれば零れるは笑み]
相変わらず甘党なのねぇ。
ふふ、ご馳走さま。
[紅の跡を指の腹で拭い取り、
流の右手へとカフェオレを差し出す]
[ならば、結末を見るのは最後の4人、
あるいは3人になってからでもいいか、と考える。]
雑用してから戻ろっと。
[冷えたアップルティーを煽りながら、自身の研究室へと向かった*]
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