44 【game〜ドコカノ町】
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え、あ、えと。
うん、そう、ポプラやってたの。
[ナユタの確認するような呼びかけにこくりと頷いて。
涙が滲む様子にあわてた]
え、ええ?!
いや、その、がんばれなくて、ごめん?
ていうか、ナユタは十分守ってくれてたよ!
ポーションうまくつかえなくて、こっちこそごめん。
[苦しそうな顔をするのにあわあわとしつつ。
大丈夫だから、と、言葉を重ねた]
ッ!!?
[声を掛けられ、ばっと振り向いた。
その様はまだ臨戦態勢に見えただろう。
幾度か瞬きをして、相手の顔が解ると、懐剣を納める]
あ、あぁ……みんと様。 ご無事でしたか?
[お志乃ちゃん? どうやら呼び名が決まったらしい。]
うん、眼が痛くなっちゃったから、いったん戦略的転進だったの。
[人はそれを、逃げたといいます。
目薬がしみしみで、おめめはまだうさぎさんみたいに真っ赤。]
さっきの、見た?
[おしるここあの缶を両手に、見上げる。]
ドナルド なにを…
[声を掛けようとして 目の前が赤くなる]
ガヅッ ガヅッ
[なにかが激しく体にぶつかる音がする]
ああ、目がこんなに真っ赤になってしまって……
[はたと気付いた。ここは眼科だそうです。
半凶[[omikuji]]な具合の目薬があるかも知れませんよ]
はい。
恐らくは、同じものを見たのではないかと。
[おしるこ こあ? 甘そうな事だけは解った。]
何も出て来ない!?
[ヤニクの言葉を聞いて彼女は驚きの声をあげた。]
じゃあ、あの時に私が見た姿は一体何だっていうの――…
それに、確かにあの時、ヤニクは志乃の呼び名を訂正して…
どういう事なの…?
プレゼントを贈られた人だけが、ナニカに支配されてるわけじゃないって…事……?
くっ
[ポプラが慰めモードになる。それがまた、こみ上げるものがきて…。]
オレは……どうにかするッ
[気合いれのようにそう叫ぶと、和図とポプラに行くぞ、と声をかけてエレベーターに乗り込んだ。]
19階……。
[そう呟いたのに、機動装甲の手はつい16を押した。]
―16階・院内遊戯室・キッズランド―
[和図とポプラは一緒に来ただろうか。
ともかく、一人ででも、今やらねばならないこと、それはセシルと会うこと、と思い、エレベーターで19階を押したつもりが開いたのは16階。]
まちがえた。
[そして、すぐに閉ボタンを押そうとして、小さな手に阻まれる。]
――……?
[小さな、赤い服、青い服、白い服…の子供たち…。
だけど、その顔は、そろって、
白い、一つ目……。]
ふえ? ど、どうにかって?
この状態を?
[ナユタの言葉に首をかしげる。
ナユタがエレベーターに乗り込むのならそれに続いて。
一緒に乗り込んだ和図が誰かわからないから、
小さく会釈だけしておいた]
――起きる直前になんかへんなのみたけど、
ナユタがなんとかするのは、あれも?
[首をかしげて問いかけた。
16Fでエレベーターの扉が開けば。
子供たちが騒ぐ声が、した]
やめるんじゃ…
なんで
そんな苦しそうな顔をする
痛そうな顔をするな
…はぁあ
[溜息をつく]
ひっ!
[白い顔。
一つしかない目がそろってエレベーターに向く。
それにおびえたようにナユタの後ろに隠れた]
……うわあん、これ、どこまでつづくの?!
[泣き言が零れ落ちる。
ナユタが子供と戦うのに、
手伝えることはあるのかと、
装備を確認すれば。
なぜか薔薇の杖も持っていたり]
――ポプラの技、つかえるのかな……
[不安げに呟いた]
ヤニク――…
[彼女はヤニクの傍に。
あと2、3歩のところで立ち止まる。
あぁ―――…多分、今はヤニクのような気が、した。]
[目薬を差したけれど、なんかちがうのだったみたい。]
うー、なんかちょっとへんー。
[おめめをぱちぱち。こしこしこすってて、
なんかねむくなりました。*]
おや…… そうですね。気の張る事ばかりでしたからね。
[みんとが長椅子にぽてりしたのを見て、羽織を掛ける]
―16Fエレベーター―
[技がつかえるかはわからないし。
なによりあんな恐いのを前にして、
冷静で居られるかもわからない。
ナユタが戦いはじめても、しばらくは迷っていて。
おろおろと見ているしか出来ないだろう**]
[ るの
に…うるさ]
[どれくらいの違いがあるのか…と]
[ 殺した
けど わからない]
[傷つけることしか]
[さっきまでの仲間で取り合うのか]
[ずっと会いたいと、思っていた]
[楽しんで。
好きなことやって。
殺しあったって。]
[カッコいいと思ってるよ?]
[ほんと…ふしぎ。]
[代われ。]
[……Somewhere battle Area64
そう、このゲーム。]
[何それ超格好良いね。]
[見捨てないから。]
[死ね。死ね、死ねぇえ!!]
[ごめん。
消えたくないって、]
い、や …… どうして
笑ってる の。
[両手できつく頭を抱えた。]
[頭を押さえたまま、ふらふらとエレベータへ向かう。
どのボタンを押したか覚えていないが、
ベルの音が鳴ったら足は歩き出していて、
扉を開けたら真っ白なシーツが翻った。
屋上だ。]
―16階・院内遊戯室・キッズランド―
[見えた子供たち、
それは、笑い声をたてながらも、一つ目をこちらにそろって向けて。]
――……あ
[無邪気な手が、遊戯を舞ったように動けば、
さくり、]
――…ッ
[その刃は、頬を切って…。
赤い点々がぱっと散った。]
ヤニクの傍に寄り、頬に手をあてるがそれは擦り抜け―――…
―屋上―
[ライトニングと、向かい合うヤニクの姿。
それから、ヤニクの傍にはヨーランダがいたか。
その光景にまた、頭を押さえた。
まるであの時のようじゃないか――
足はそのまま彼らの許に向かう。]
[またみれば、おもちゃの剣、おもちゃの銃、おもちゃの刀……を手にする子供たち、
だけどそれは、確かに怪しく光る、武器で……。]
――……うるせぇ
お前ら、子供なふりするなぁ!!
[それは本当に子どもだったのかもしれない。
だけど、
きっと、それはリアルに、
とても、
歪んで見えたのだ。]
――……あるべきところに戻れ!!
[サーベルを引き抜くと、襲ってくる子どもを迎え撃つ。]
……ヨーランダ様。
[ヤニクの頬に手を伸ばすのが目に入った。]
サークルエッジ改!!
[腕だけでも、エネルギー高まる機動装甲。
そのゲージが満ちたと同時に、その3人を同時にぐるりと攻撃した。]
赤い服の子に37のダメージ!
青い服の子に22のダメージ!
白い服の子に5のダメージ!
[赤い服の子がぱぁっと霧になる。
残るは青い服の子と白い服の子]
ポプラ!和図!!
[名を呼べば彼らは加勢してくれただろうか。
もし、それがひるんだとしても、]
オレは!セシルを、みんなを、助けるんだ!
[サーベルを一閃させて、子どもたちを撃破しただろう。]
名前の無いカルテ 流れ込んでくる痛み
…お母さん、痛い。
お注射嫌だ もうきつい…
でも 帰りたいから、我慢する
ねぇ 先生 いつ 帰れるかな?
帰ったら 学校いきたいの
帰ったら 妹と遊びたいの
[キッズルームは一時、地獄絵にも化しただろうか。
髪を乱して、息もあがっただろうが、
それでもギラリ、周りをみて、
そして、子どもたちがいた場所にキラリ、光るものをみた。]
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