172 ねむたい村
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きみは自らの正体を知った。さあ、村人なら敵である人狼を退治しよう。人狼なら……狡猾に振る舞って人間たちを確実に仕留めていくのだ。
どうやらこの中には、村人が2人、占い師が3人、人狼が1人いるようだ。
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逃げろ。逃げろ!おまえらだけでも逃げろ。
(0) 2014/04/06(Sun) 19時頃
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にげ おれは、もう……
[う。の発音はすでに消え入るようだった。
「もうだめだ」と、最後までを言葉にしきれず、
塩西 歳文(しおにし としふみ)はもったりと忍び寄る睡魔の足音に負けた。
床の硬さが伝わる程度に毛足の短いピンク色の絨緞の上で、正座していた身体を折った。]
(#0) 2014/04/06(Sun) 19時半頃
………… ……
[言葉が半端に途切れ、呼吸音が続く。すうぅ、はあぁ。
微かな音のみ残す深い呼吸。
このまま呼吸することに集中したら気持ちいいだろうな。と塩西は思った。
単純な反復行動が一層眠気を誘う。]
にげきれ……
[何から逃げろというのか。すでに主語と言葉を繋げる程度の思考すらできていないようだった。背中を丸めて、息を吐き出しながら平手で頬を摺る。額に手を添えて瞼を引き上げる。抵抗してはいるようだったが、そのうち何を話しかけても、ふがふがと声にならない音を発するだけの生き物になってしまった**。]
(#1) 2014/04/06(Sun) 19時半頃
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…………………………………くぁ
[欠伸を噛み殺せば、喉が奥小さく変な声が出た] [眠気から来る涙で視界が滲んだまま、窓の外を見る。 この部屋に来る頃にはあったはずの日は暮れて、とうにもう外は暗くなっていた]
[今日一日、何をしたんだったか。 思い返そうにも、先程から眠気を訴え続けている頭は働く気など全く無いらしく、ものの十分前の事すらあいまいにしか覚えていなかった。 そもそも時間感覚などはとうに狂っていて、最後に時計を見た記憶から既に40分は経過していた]
(1) 2014/04/06(Sun) 22時頃
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[示村教太郎(しめむら きょうたろう)は、ついに思い出す事を放棄した。代わりに身体を折り、うわ言のように呟く塩西へ声をかける]
………塩西さぁん… ちょっとぉ… まだ決まってないす…
…あれ決めないと……………
ほら、あれ…………あ―――…
[言葉の尻を濁すように、しばらく唸り続けたり眉間を揉み続けるも、結果は芳しくなかったのか。教太郎はこう続けた]
………すんません 何の話でしたっけ…
(2) 2014/04/06(Sun) 22時頃
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あ"―……
[年期入りのやや茶色に黄ばんだ元白い壁紙壁を背中に胡坐をかいて座っていた男が、掠れた低い声を上げる。背を丸めてしまった塩西と、どうにか会話を続けようとする示村の声に反応したようだった。]
あれだろ……
[組んだ足の右側、すっかり灰皿にされて飲み口の回りに灰をのせたビールの缶に、だいぶ前に消したくせに持ったままでいた煙草を惰性で押しつけた。]
(3) 2014/04/06(Sun) 23時半頃
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[彼の名はゴロウ。
苗字はない。
ないはずはないが、誰も知らない。もしくは覚えていない。 大家さんは知っているらしい。
漢字ではない。 五郎なのかもしれないし吾郎なのかもしれないし悟朗なのかもしれないし、このいずれでもないのかもしれない。
近頃流行りのキラキラネームをもじり、旧来のセンスに先祖返りしてカタカナゴロウというアクロバティックな由来なのかもしれない。
みなはゴロウだとか、ゴローだとかゴロさんだとか、好きに呼ぶ。
それでいいのだ。それで回っているのだから]
(4) 2014/04/06(Sun) 23時半頃
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……、……。
[狭い反対側の薄い壁に骨太の身体を寄せ、暫く。 どれほどの時間が経ったろう、そろそろ床に根を張りそうだ。 男はあぐらをかき、腕を組んだまま難しい顔をしている。 あまりよろしくない目を更に細め、人でも殺しそうなほどにいかめしい目つきも、シャッターが降りる頻度が比例関数的に上昇している。 時折重々しく相槌を打つさまは、話を聞いている、という主張だろうか]
…………
……うん。
(5) 2014/04/07(Mon) 00時頃
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[あれだろ。と、言ったはいいが、それより先に言葉が続かない。 不動 千夏(ふどう ちなつ)は、前かがみになると、雑に左右に流している黒髪が眼鏡に落ちかかった。]
……
[面倒げに黒ぶちの眼鏡の真ん中をつまみ片手に持ち、 ごわついた手を額にあてる。 ぼさついた黒髪をそのまま上にずりあげた。]
………大家の
[だろ。とでもいうように顔をあげ回りを見たが、 眼鏡を外していたせいで、視界がぼやけて眉根がよった。]
(6) 2014/04/07(Mon) 00時半頃
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だから
[なにがだから。なのかはさっぱりだが、そう続けてぼやけた視界に顔をしかめる。頷いているのは誰だ。ゴロウだったか。体格でぐらいしか判断がつかなかった。]
……
[顔を片手で擦る。横着にテンプルをもったまま耳に眼鏡をかけようとして二度、算を謝り眉毛にぶつけてしまい耳にかける部分が曲がった。]
(7) 2014/04/07(Mon) 01時頃
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[のろのろと曲がってしまったつるをなおす。結局、両側をもって眼鏡をかけなおした。]
……いねえから……
[先を続けるのは、黙ると寝そうだからだ。頭が起きていれば、 もう少しは丁寧に話せるが、今はだいぶ愛想も抜けて地が出てしまっていた。]
(8) 2014/04/07(Mon) 01時頃
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[ああ、と、自分でも薄ら言葉づかいにに気づいて不動は息を吐いた。が、きちんとしておくほどの気力がない。]
……
[瞼が厚みを増している。頭の重みを支えているのがだるくて、膝に肘をついて額に手首を押し当てた。会話相手に頭のてっぺんを向けるような姿勢のまま、動きを止めた。眠い。]
(9) 2014/04/07(Mon) 01時頃
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[狭苦しい部屋が男臭い湿気とヤニの煙で淀んでいる。 しかし、誰も窓を開けようとは言い出さなかった。 テーブルの上にはガラで山になった灰皿にビールの空き缶、食べかけのつまみ。 誰が作ったのかもわからないシーフードヌードルが箸で重石をされたまま伸びきっていく。
男の顎ががくりと落ちる。 面をあげて目を瞬かせた。 生えかけの髭を掻き撫でると、欠伸を噛み殺す。 耳から空気が通りぬけ、目が潤んだ。 自然と眉根がよった形になる]
……。
……それで、なんだっけ?
[譫言を言う不動にあてるでもなく、こもった言葉が宙に浮いた]
(10) 2014/04/07(Mon) 01時頃
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あー…そう、大家さん…
[眉間の奥。目の後ろ辺りにもやもやした感覚がじわりと広がっている。いくら眉間を揉んでもそれが取り払われることは無く。 むしろ揉むことで頭が俯きがちになり、眠気はじわじわと広がる一方だった。 些細な抵抗の為に、揉むのを諦めて上を向く。上を向くことで喉が開いたのか、間抜けなうめき声が出た。 頭の重みで首の奥の骨がこきっと鳴る]
[とぼけたようなゴローの言葉に、上を向いてかすれ気味になった声のままで返す]
……いや、だから。 …なんか、あそこ決めるんすよね あそこの… ……あ―――…あれ。
(11) 2014/04/07(Mon) 01時半頃
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[眠い。どこまで話したのだったかを思い起こそうとするが、一度目を閉じてしまうとなかなかあけられない。首横に当てた手首がだらんとしている。]
……
[ゴロウの声が聞こえたが、顔もあげないままに首を左右に動かした。思い出すから待てなのか、ギブアップなのか、なんなのかは傍からみても、当人にもよくわからない。]
庭のやつ…… ……仕事あるから。 見舞いと、
(12) 2014/04/07(Mon) 01時半頃
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もってくやつ ……
[単語単語で主張するが、不動の顔はあがらないままだ。]
……
[「好物が、」とまで口にしたところで、考えるのが面倒になったようだった。大家の好きなものなどは知らず、推測など高度な事をするには、頭の回転数がまったく足りていない。]
(13) 2014/04/07(Mon) 01時半頃
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(―――眠すぎる!)
(14) 2014/04/07(Mon) 02時頃
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[薬師寺柊介(やくしじ しゅうすけ)は、瞼を眠気に抗わせる事に意識を集中し、渾身の力で眼を開いた。 つまり、それまで、完全に目を閉じていた。 瞼を開いて顔をあげてみれば、視界には、古臭いピンクの絨毯の上に、こぼれた酒でべとつくテーブルがあり、そのさらに上にはビールの空き缶と、山盛りの灰皿、ツマミ、シーフードヌードル。それを囲んで、男たちが点々と座り込み、大体が下を向いている。]
いいか…… ……もう一回いう
[一思いに喋ってしまおうという覚悟を決め、口を動かす。]
(15) 2014/04/07(Mon) 02時頃
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だから…… おれが……やるっつってんのに お前らがさあ
あー
[幾つかの分担の中で楽なものに希望が集まるのは当然で、逆もまた然り。 はじめはきっと、真面目に会議をしようとしたに……したに したならきっと、もう決まっていたに違いなかった。
そういう題目で集まって騒いで飲んで沈下してごろ寝してまた明日解散……そうだそういえば何で集まったんだっけなにか決めたっけいや何も
そんな取り留めもない思考その間コンマ2秒に囚われながら、男は首の骨と、くぐもった音を鳴らした。 やたら深い息をついてひとつ**]
だから おれは見舞い以外で
(16) 2014/04/07(Mon) 02時頃
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大家さんが、階段から、アレしたろ 救急車とか、あー、あの、どうとかって……騒いでたあれだ…… そこまではいいな……
だから……決めることがあって……あーいや、
あっちとかそことかの掃除をな 代われってことになったろ…… で、俺は掃除は、やる意味がわからんから、 やらんでいいと思っているし、 大家さんのせいだろ、だいたいが 雑草だって生きてんだから、 ほっといたって、だからなんだって話で、 で……
……?
[あぐらをかき、片膝に肘をおき、手に顎をのせた姿勢のまま、視線を絨毯へ向け、ぴたりと動作を止めた。何を話そうとしていたんだったろうか。]
(17) 2014/04/07(Mon) 02時頃
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…あ―――…それす。…庭のやつ…
[不動の声に上ずった声を返す。 顔を顰めたのは、言葉を出そうとしない頭のせいか、重すぎる頭を支えきれそうになく弱音を上げた首のせいか。 教太郎は30秒も無いうちに、上を向いていた顔を再び降ろした。 次の視線の先は近場にあるシーフードヌードルのようで、実際はどこも見ていない]
好物…
[不動の言葉を反復する。知らねえと呻く内心の代わりに、長く息を吐いた。 何がいいか、と考え始めるも頭が回るわけも無く]
…………カップラーメン
[それが果たして見舞いの品に相応しいのかも考えないまま、ほぼ無意識に適当に視界に入ったものの名前を上げた]
(18) 2014/04/07(Mon) 02時頃
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薬屋 サイラスは、メモを貼った。
2014/04/07(Mon) 02時半頃
薬屋 サイラスは、メモを貼った。
2014/04/07(Mon) 02時半頃
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や―――――…だからぁぁ…二か月も長ぇすよ… 俺だってガッコあるし… なんかあの、あれ…持ち回り…?にしないとでしょおよ…
雑草ほっとくと…アレ、虫沸くし… …あ―――も――…ほどよく自滅しろよ雑草ー…
[眠い頭に捲し立てるような言葉はキャパオーバーだったのか。薬師寺の言葉に眉を寄せながら、教太郎は眠気で上ずった間抜け声を上げた]
[長い溜息をつきながら、ゴロウの意見に続くように、教太郎も頭を掻きながら言った**]
俺、庭と…あれ…ゴミ置くとこ… あそこ嫌すから。
(19) 2014/04/07(Mon) 02時半頃
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[薬師寺が何か言っている。何か言っているのはわかるが早過ぎて聞き取れない。いや、ここまで眠くなければなんとかなったのだろうが、今は完全にBGMか何かのようで、そこに意識が集中できず、右から左に音が流れていった。]
…
… 年寄りに塩分とらせすぎんなよ……
[カップラーメンはないだろ。と、示村の提案に、 首の裏をだるそうに撫でながらぼやいた。]
(20) 2014/04/07(Mon) 02時半頃
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[手に顎を載せたまま、見開いた眼で絨毯の目を見つめていた。 見ている、という自覚にも乏しい。そこに視線が向いているから、ただ見つめているに過ぎなかった。 ふと顔をあげる。]
それ…… めっちゃ日持ちするな
[カップラーメンへの感想を述べる。]
(21) 2014/04/07(Mon) 02時半頃
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あー……
[日持ちする。という感想に顔を上げないまま頷いた。]
だめなんじゃなかったか。なんか 鉢植えだめだろ
(22) 2014/04/07(Mon) 02時半頃
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……あ? ……
……鉢植え……? なに……?
[意味不明さに、また、固まる。 訪れかけている沈黙が瞼を重くしている。もう横になりたいという欲求と闘いながら、座り直し、脚を伸ばした。]
(23) 2014/04/07(Mon) 03時頃
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…… あーー…そーすね…
[否定されたカップラーメンから視線を逸らす。 次に見えたのはビールの空き缶だ。 考える事を放棄した教太郎は視界に入るものを無意識に提案していたが、そもそも、机の上にあるものが健康とは無縁そうな品ばかりだった] [ビール、と言い出だす前に不動の言葉に思考が逸れた]
………鉢植えダメすね……… あとなんか…あれ…あれがダメす。 なんか…赤いのダメとか……親父が言ってたような…
[実家が花屋の為、当たり前に知っていた筈の知識だったが、 頭がぼんやりしてまともに答えられない。 ここが店じゃなくてよかったと、思考の遠いところでぼんやりと思う。 欠伸混じりになった答えは、聞き取れるか聞き取れないか、よくわからないものになっていただろう**]
(24) 2014/04/07(Mon) 03時頃
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…… ……
[示村と不動の話を聞きながら、口を半開きにしたまま、固まり続けている。どんなに考えても、カップラーメンの食べ終えたカップを鉢にする図と、緑の狸ならOK、という所までしか、思考は届かない。]
(25) 2014/04/07(Mon) 03時頃
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