237 【リアル人狼RP村】蜉蝣の村【半身内】
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人
狼
墓
少
霊
全
ー回想ー
[男はとても幸せだった。妻を亡くし稼ぎも少ないが娘の健やかな成長が何よりの幸せだった。世間から見れば男の幸せなど取るに足らないものだったのかもしれない。それでも男は十分幸せだった。それでも男は娘には申し訳なかった。せめて自分が確りとした職につけていたら。もっと収入があれば。妻の病気に気付いてやれれば。もっと同じ時間を過ごせたら。だから男は娘の幸せを奪う事だけはしたくなかった。嫁入りに百万もたせてやって式だってもっと思い通りにできたかもしれない少なくとも新生活の糧になるだろうに。でも一番いけなかったのはここに参加したことで、更にここで殺人者になるワケにもいかず生き残ったところで残酷な世間に呑み込まれる事が予想できるばかり。これでは、娘の幸せまで奪いかねないそれは嫌だ、嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ]
(春江、不甲斐ない父さんですまないお前だけはお前だけは、どうか、幸せに)
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[廊下にてうずくまり始めてどのくらい経っただろう。 何よりも不安だったのは、イアンの一件から……リーの姿も、フィリップの姿も見ていない。
ただ漠然とした、不安。
唇を噛み締める力が強過ぎて、鉄の味が口内にじんわりと広がっていく。それでも、その力を緩めることはなく 立ち上がった。とにかく、誰か探さなければ。]
……大丈夫、大丈夫。…きっと、大丈夫…
[何が大丈夫なのか、こうまでして生き残る意味も価値もあるのか分からずにただ譫言のように呟いては自身に言い聞かせて。 恐怖に震える唇は、噛み締めたことによってその震えを止めていた。
ネルとは自ら別れたとはいえ、一人になるのは得策ではなかっただろう。
廊下を辿っていれば、当初探していたあの緑髪の姿>>1を見つけることは叶っただろうか?それならば、少し迷った後、声をかけてみようか]
……っ、あの、フィリップさん……
[聞くことなど、決まっている。彼の悲鳴を聞いたというネルの言葉の真偽と、それと…]
……あの後、…イアンさんの、後、何をしていましたか?
(2) 2015/08/27(Thu) 17時頃
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[曖昧な言葉の問いは理解してもらえたようだ。僅かに揺れる肩>>3には少しだけ疑問を。何かあったのか……と考えて 浮かぶ邪推には打ち消すように首を振った。]
……ッ、…僕も、見ました…。
[彼の告げようとした言葉には 短く返して、それ以上は言わなくて良いとばかりに目を伏せて首を振る。ヨアヒムの無残に食い散らかされた姿が脳裏を掠めれば、またそれを打ち消そうと首を横に。
続く言葉には、驚いたように顔を上げただろう。]
……っ、なん、で……!!
["リーを殺した"と、その口が動く。
ころした? どうして、
なんで。
思考が混濁して、上手く言葉が出てこない。自分が震えている時間で、また人が一人死んだのだ。
(5) 2015/08/27(Thu) 18時半頃
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同じ苦しみを分かり合える仲間だというのに。せっかく、この苦痛も、飢餓も、あの味さえも共感してくれる仲間に、あえたというのに。……恐怖に震える自分の背を…ある意味押してくれた人物だというのに。 そうして思考はただ一つにまとまる。
……自分も、同じように殺されるのでは、と。]
……っ、…!
[気付けば震えは止まらないまま、言葉は声にならない。それでもその怯えが大きくなったことくらいは、彼に伝わるだろうか。 ……尤も、自分は彼がなぜリーを殺したのかを知らない。その理由が諍いならばどんなに良いか、と心の中で祈りながら。]
(6) 2015/08/27(Thu) 19時頃
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……いき、るため……?生きるために…殺した…?
[続く回答>>8には、目を見開く。…ああ、リーは彼を襲おうとでもしたのだろうか。それで反撃を……それならば全て合点が行くとばかりに。
ああ、でもその行為を咎める権利など自分にはないだろう。そう思えばそれ以上言葉を続けることもできず。返ってきた自嘲にはただ、その深緑を見つめることしかできない。]
……死にたくない…。俺だって……
[こうまでして生き残ったのだから、という言葉は続けずに。
視線がピタリと合えば、その深緑に吸い込まれるようで……ふと、恐怖で抑えつつあった空腹感がまた蘇る。
(20) 2015/08/27(Thu) 20時半頃
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(……ッ、だめだ……!)
ギリッ、とまた唇を強く噛んで口内に血を滲ませる。そう、これは飢餓を誤魔化す行為。もう誰も殺したくなかった。それでも、死にたくなぞない。]
……もしかしたら、もう、副作用も治ってて……本当に、出られないだけなのかもしれませんね。
[なんて、懇願めいた視線と言葉に返す。…それには切実な願いが含んでいて、本当にそうならどんなに良かったかと。]
……っ、すみません、そんなの、希望論、ですよね……
(21) 2015/08/27(Thu) 20時半頃
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……、……はは。
[鎌をかけるような問い>>25には、驚き身を竦ませた後に……乾いた笑いを。
今更言い訳など口にできるわけもない。
だって、自分は……望んで彼らを手に掛けたのだから。 浮かぶのは後悔ばかりだったが……それでも、自ら"生きるために""空腹を満たすために"人を襲ったのは紛れも無い事実なのだ。
ならば、償いをするのは当然なのだろう。ポケットにしまったメスがじわりと熱くなった気がした。]
……さあ、他の人に聞いてみないと……
(29) 2015/08/27(Thu) 22時頃
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[声は震え、それでも…ああ、ここに来てから久しぶりに作り笑いを浮かべられた気がする。にこり、と笑ってみせれば……自らの血が滲む唇が弧を描いたろう。
「お気持ちは、わかります」という言葉は先ほども聞いたような気がする。その時とは随分状況も、その意味も変わってしまっていたが。]
そう、ですね。……いや、皆の手を煩わせるわけにも、いかない、か。
[最後の呟きは、彼に聞こえてなければいい。
そう返すと、広間へと歩き進めただろう。…彼はどうするのだろうか。他の場所に向かうのなら止めることはせずに。]*
(30) 2015/08/27(Thu) 22時頃
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レティーシャは、フィリップに話の続きを促した。
2015/08/27(Thu) 22時頃
─回想─
[懐からナイフを取り出し握り締めた
レティが手にしているメスを見れば]
あっちのがいいなァ
[などと。しかし食事用のナイフでも
充分に役割は果たすだろう
レティに抉られた脚
なんて魅了的な色、匂いをしている
間近のテカリ頭は汗が走っていたか
更には粗相の臭いもしたか
けれども何時ぞや覚えた嫌悪感などはなく
ただただ 喰べたい]
[彼は脚で自らは腕
また同じ振り分けになったと薄ぼんやり
床に押さえつけた一本にナイフを突き刺し
骨に沿わせるように走らせる
専用には出来ていないから
ギ、ギ、と止まってスムーズに行かない
其れでも力任せに抉れば血が垂れ
肉を削ぎ取ること叶った]
……美味いなァ
[人間の食事はあんなに不味いのに
まるで細胞から書き換えられてしまったよう
コレを喰べる為に産まれてきたみたいだ]
[レティから差し出された腹肉も>>*11
有難く受け取り口に運び味わった
腹が膨れて行くにつれて
飢餓を乗り越え楽になるにつれて
昏い気持ちになっていく
どうしてこんなことをしているんだ
仲間だった筈のいきものを餌に
そう迄して生きて何になる
脳裏に浮かぶは一人の尊い存在
彼に知られてしまったら、己は──…*]
―某出版社の一室―
[人々が忙しなく出入りしたり、パソコンを打ったり、打ち合わせをしていたり。
様々な音で賑やかな部屋の中で二人の男が話していた。]
『おい、今日高杉は?』
「あ、なんかいいネタが掴めそうだからって出張扱いてどっか行ってます。」
『はあ?……でもここにスマホあるぞ?』
「……ああ、なんか潜入取材するからうっかり素性バレて追い出されないように置いてったみたいです。」
『これがここにあるんじゃ連絡もとれないじゃないか!
それに、潜入取材って……ヤバイとこに首突っ込んでないだろうな……?』
「さあ…、おれも聞いたんですけどにやにやするだけで教えなくて。」
『あいつ、変なとこ抜けてるからなー。』
「まずいことになってないといいですけどね……。」
[その会話がなされていたとき。すでに話題の人物はこの世から旅立った後だということを二人は知らなかった。]*
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[広間に着けば、先に誰かいただろうか?そうだとしても、会釈もすることなく通り過ぎて……まっすぐ 奥の扉へと歩みを進めるだろう。
誰かと話したら、決心が鈍ってしまいそうで。
……いや、誰と話さなくても決心など紙切れのように脆かった。だから、精一杯の強がり。
そのまま奥の扉へと向かえば、青山が寄越した箱があったろう。その箱から一つ、真新しいメスを取り出す。
"自殺"の方法にしては大仰で、そしてあまりにも無謀過ぎるだろう。分かっていた。そんなこと、この男にも十分すぎるほど理解できていた。
それでも、それを選んだのは……きっと、罪悪感と後悔。]
(39) 2015/08/27(Thu) 23時頃
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……っ、……
[手が震える。死にたくない。ああ、でも生きていたところで、もうどうにもならないのかもしれない。もう誰も殺したくないのに、腹が減ってシカタガナイ。
手にしたメスをしっかり握って、喉元へと当てがう。
手が、酷く震える。
震えてうまく体を支えられない足がぺたりと地面に着いた。]
……っ、しな、なきゃ……!
(40) 2015/08/27(Thu) 23時頃
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[広間にいたグレッグには>>42気付くことがなかった。いや気づかないふりをして。声を掛けられても、そちらに意識を向けて仕舞えば……きっとまたあの空腹感から彼がオイシソウに見えてしまう。
そうしてまっすぐ奥の扉へと向かったのに。]
……ッ痛……!
[強く手首を叩かれれば、金属的な軽い音ともに手の中のメスが落ちる。ああ、だめだ。これじゃあ死ねないじゃないか。
咄嗟に拾おうとしゃがんで手を伸ばせば……それさえも止められてしまうのだろうか。]
……っ、も、これ以上は……嫌だ……ッ、死ななきゃ……!
[譫言めいた呟きは彼には聞こえたか。]
(43) 2015/08/27(Thu) 23時頃
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[流れる赤>>45が目に入れば、ああ激しい空腹感から唾をごくりと飲んで、それに魅入られそうになり……途中でその思考を断ち切る。 美味しそうな、赤。きっとその赤に口付けたら、今度こそ本当に戻れない。いや、もう戻れないのだろう。必死に目を瞑りそれから意識を遠ざける。]
……っ!離せ……ッ
[腕を掴まれればその手から逃げるように振る。ああ、でも空腹のままでは大した力も入らないか。それならば、と。落ち着くように呼吸を一つ、そして……作り笑いを浮かべては言葉を紡ごうか。]
…僕が、死ねばきっと終わるんです。あのね、だから離してください…。も、誰も、…食べないように……ッ、死ななきゃ…いけない……。
[震えて、それでも口元は弧を描いたまま紡ぐ。ああ、瞳からは雫が溢れたか。]
(46) 2015/08/27(Thu) 23時半頃
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ねえ、カフカの本、読んだことあります……?毒虫になる話、があるんです。…今まで、食べてたものも…食べれなく、なって…!……あれね、最後主人公は死ぬんです……ッ、でも……まわり、は笑ってて……幸せに、なれる……ッ!!
……この場合、僕が、毒虫……ッ
[だから離してください、と。涙に濡れる瞳で懇願すれば離してもらえたか。ああ、それでも自分で自分を殺せる確証も自信もないのだが。]
僕、が食べたんです……僕が、サイモンさんや、ヨアヒムさんを……ッ……お腹すいておなかすいて、おいしくて、あのステーキはこの世のものと思えないほどまずくて、あれ吐いたんです…ッ!……それで、今、君も……美味しそうに見えて、仕方がない、なんて。
(47) 2015/08/27(Thu) 23時半頃
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……ッ、な、れるよ……。だって、ほら、皆……無事に、帰れる、から……!これ、以上誰を疑う必要もないんだ……ッ
[そう言って笑うことはできたか。頬が嫌に痙攣していて、出来たとしてもぎこちない。…やはり死にたくなどなかったから。それでも、掴んでいた手が緩んだ隙>>51に、急いで落ちたメスを拾い上げる。]
……、大丈夫、ちゃんと、死ぬから……死ぬ、から……ごめん、なさい…
[声はやはり震えていたが、ああ、でも先程より少し軽く思えたのは、罪の意識を全て彼に吐き出したからだろうか。彼に重い荷を背負わせてしまったことだけが、後悔として残る。
彼に赤が飛んでしまわぬように、その場から少し離れることはできただろうか。きっと先程のように震える手では一度に押し込むことができないだろうから、壁にそのメスを突き立てて。]
……ッ、…
[死にたくない、など言う権利はない。そのまま恐怖で目をぎゅっと瞑ると、突き立てたメスに向かって自らの喉元を勢いよく押し当てようと、]
(54) 2015/08/28(Fri) 00時半頃
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─死に際─
[喉元を圧迫され視界が暗まる最中
彼の事が思い浮かんだか
メスを握り屠り無邪気に笑っていた彼
しかし脳裏に描けるのは悲しげな顔
腹を空かせて大喰らいで残酷でそれでも
ひとりでは踏み切る事の出来なかった
唯一の 仲間]
(独りにしてごめんな)
[置き去りにする道を選んでしまった事
自分だけ解放へと進みながら悔やみ
彼にも安らぎが訪れる事を
彼方から 心から 願う*]
|
[喉元に冷たい感触、と同時に広がる熱。熱い熱い熱い。ああ、でも、それでも死ななければ。早く、死なないと、。 ずるりと引き抜けば、赤が舞う。そのまま無意識のうちにもう一度振り下ろす。脳内麻薬が分泌されているからなのか、痛みはあまり感じない。]
……ッ、グ……ぁ……げほっ……
[舞う、赤。
赤は綺麗に弧を描く。
と同時に涙が頬を伝う。
喉元に空いた傷穴から血がコポコポと音を立てて溢れ、流れ出る。そのまま一度も汚さないように気をつけていた白い服を赤く染める。]
……ッ、あ……ぐ、ゥ……
(61) 2015/08/28(Fri) 01時頃
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[カラン、と軽い音を立てて赤く染まったメスが落ちる。
ああ、痛い。
脳内麻薬が切れたのか。痛い痛い。
それでももう、空腹感も感じなくて……誰も殺さなくて済むのだと思えば、充分で。
……口内に広がる鉄の味は、相変わらず美味。]
……ぉッ、う…ざ……
[声にならない叫びの後、べしゃり、と自らの血の海へ……身を任せた。]*
(62) 2015/08/28(Fri) 01時頃
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