239 名探偵の館
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……つまりこれはメルヤさんじゃない、ただのマネキンか何かさ。
[足を置いているそれは、今もメルヤの姿をしている。 いかに精巧に作ったマネキンでもこうはいかないだろう。 探偵は胸ポケットからハンカチを取り出すと、それをメルヤの顔に被せた。 そしてハンカチは、まるで消失したかのように消える。 それを見て探偵は、少し声を潜めて語りだす]
私の友達に、ある……専門家というか……そう、フリークがいてね。 その彼はとある現実世界に居ない人物を追いかけているんだが、つい最近こんなことを言ってきたんだよ。
「ついにキタアアアア! 二次元がこっちに来たんだああああ! 最高のライブでござった!」とかなんとか。
さてはついに狂ったかと思ったんだが、話を聞くとそうじゃあない。
現実世界には存在しないはずのものが、はっきりと肉眼で確認できるようになる。
皆、聞いたことはあるだろう。『AR技術』というものはそのレベルにまで発展しているらしいね。
(96) 2015/10/31(Sat) 20時頃
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技術力さえあれば、そこに存在しないものを投影出来るとしたら? 人間の五感は視覚に頼る部分が多い。 そして今は、触った感触だけなら殆ど人間と同じ人形が作れる……そんな技術がある。
確か……オリなんとか工業と言ったかな。失礼、少し失念してしまったが、有名な企業が医療分野にも協力しているらしい。 しかも私でも買えるぐらいの値段だ。ん? いや、持っていないよ。知ってるだけさ。うん。
とにかく、その二つの技術を合わせれば、『あるはずのない死体』が作り出せるんだ。場所は、限定されるがね。
ではなぜこんなことをしたのか?
ここに犯人のミスがあった。恐らく本当は『死体は完全に消えるはずだった』んだろう。
しかし、私たちの目にはメルヤさんの遺体は見えていた。
だが――
(97) 2015/10/31(Sat) 20時頃
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ジョージ君、君は『見えなかった』らしいね?
そしてもう一人……いや一匹、猫もそうだ。
私は無学なので猫の眼の事には詳しくないが、ジョージ君。君だけは他の人物と違う『眼』をしている。
そう、その眼鏡だ。
恐らくレンズを通してメルヤさんの遺体を見ると、それは完全に消失するように見えたはずだ。
周りと同じような風景を上被せして投影してしまえば、それは成る。
だからあの時、メルヤさんに異変が起こり、自然に反応しようとして――咄嗟に本当のことを言ってしまった。
急遽、見えない物が見える振りをするよりはその方が自然だからだ。 第一の事件からおかしな状況が作られていることだしね。
(98) 2015/10/31(Sat) 20時半頃
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そして、本当の事件現場は中庭だ。 地面に痕跡があったよ。薄らと、人の形をした染みが……ね。
[その光景を思い出したのか、少し呼吸を整える]
……同じように、『中庭の天井』にも痕跡があった。これは別の手段で確認したものだけどね。
あの中庭は、それ自体が大掛かりなトラップルームになっているのさ。とんでもない館だよ。
まさか――中庭全体が大きな部屋になっていて、天井が迫ってくる仕組みになっているなんてね。
そう。天井も……壁も。上手く投影された映像だったんだ。
(99) 2015/10/31(Sat) 20時半頃
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ジョージは、眼鏡に手を掛けつつ、外さず聞いている。
2015/10/31(Sat) 20時半頃
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メルヤさんは……中庭に何かを見て、怯えていた。
そしてオーレリアさんが眼を離し、礼拝堂に向かった後。 彼女は中庭に向かった。どうしても気になったんだろうね。
ああ、そうだ。 オーレリアさんがヘルズエンジェルの話をしに戻ってきたとき、彼女はジョージ君と何か話しているところだったと思う。
だが……その時にはもう、メルヤさんは死んでいたんだよ。
中庭の天井に押しつぶされて、【圧死】したんだ。
(100) 2015/10/31(Sat) 20時半頃
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もちろん、死体が話すわけはない。幽霊なんてものも存在しない。
だが、場所はホール。そして話していたのはジョージ君と。
……そう、彼女はメルヤさんじゃない。メルヤさんの外見を投影した『セレストさん』だったんだ。
そうだね、セレストさん?
あの時、メルヤさんの死体が『発見』された時。
あなたはどこからか現れた。そしてメルヤさんはいつの間にか死んでいた。二人は背格好も似ている。
メルヤさんはどこか怯えていて、声が小さかった。 ……見た目さえ『何とかして』しまえば、他人の成りすましは簡単だ。
そう、AR技術さ。動かなければメルヤさんの静的な外見データを作成することは可能だっただろう。
つまりこの事件は、ジョージ君、そしてセレストさん。 あなたたち二人が共謀して起こした事件だったんだよ!
(101) 2015/10/31(Sat) 20時半頃
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思えば、ジョージ君はセレストさんにばかり疑いを向けていて、どこか私たちに情報を与えているような節もあった。
館に対して盗聴器をあっさり見つけたり、セレストさんの目の事もそうだ。 豆腐の話だってそうかもしれない。
実際は盗聴器もセレストさんの目も真実とは異なる――簡単なミスディレクションを幾つも散りばめていたんだろう。
セレストさんが共犯であれば仕込みも後始末も簡単に行える。
(102) 2015/10/31(Sat) 20時半頃
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キルロイは、シメオンの言葉を静かに聴く。
2015/10/31(Sat) 20時半頃
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君たちは、名探偵の館側の人間だった。 そして――中庭に何かを見てしまったメルヤさんは、それを確認しに再度中庭に向かった。
メルヤさんが秘密に気付いたと思い、その時に仕掛けを動かして殺害したんだ。
[メルヤさんは何か、別の物が見えていたようだったけどね―― そう口の中で呟き、疲れたように天を見上げる。 ふう、と一息。苦い表情でジョージを真っ直ぐに見つめた]
(103) 2015/10/31(Sat) 20時半頃
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死体消失の仕掛けはもともと用意してあったものだろう。
どう使う予定だったのかは分からないが、それを利用したんだ。
もともと誰かを殺すつもりで、死体を単純に隠したかったのか、 もしくは一人一人名探偵が消えていき、後は拉致するなり脳を取り出すなりしたかったのか……。
……いや、それはもういいことだ。
これで私の推理は終わり――後は、ゆっくりと話を聞かせてもらおう。
まだ、名探偵の話は終わっていないからね。
[そう言って、どこか憑き物が落ちたような表情になり、ナナオやオーレリアの方を見た]
(104) 2015/10/31(Sat) 20時半頃
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ジョージは、セレストの方に笑顔を向ける。
2015/10/31(Sat) 20時半頃
ジョージは、それからシメオンを見て……**
2015/10/31(Sat) 20時半頃
シメオンは、先ほどまでの余裕はなく、ジョージを見て僅かに震えている**
2015/10/31(Sat) 21時頃
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だって、さ、セレストさん。 どう思う?
[>>95 にも顔色一つ変えず。 反論も無く、眼鏡を弄びながらゆっくりと話を聞き終えると、笑顔そう万能メイドに話しかける。 返事を待たずにシメオンに向き直る]
あれ? 名探偵になるためにここに来たのに、どうして震えてるのかな? ここは演技力の見せ所だと思うんだけど。
[>>1:9を思い出しながら、ゆっくりとそう告げる]
(105) 2015/10/31(Sat) 22時半頃
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決闘開始《デュエル・スタート》……。
[誰の耳にも届かないほど小さな声でそう呟くと、奈々緒は薄く閉じていた目を開いた]
――すべての謎が解けた。
(106) 2015/10/31(Sat) 22時半頃
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メーちゃん……メルヤはあたしたちの見ている目の前で死んだ。
一体誰が。何故、どのようにして? それを明らかにするためには、まずこの館の成り立ちについて知っておく必要がある。 山の中腹にある、広大な森の中に建てられた洋館である人狼館だが…… 実は“別館”が存在する。
否、この言い方も正確ではない。 正しくは、あたし達が今いるこの場所。 通称『人狼館』こそが、とある建物の別館だったんだ。
本館にあたる建物は、ここより標高にして500mほどの高さに位置している。 "WEREWOLF HOSPITAL"――人狼病院。 そう、かの有名な大病院だ。
(107) 2015/10/31(Sat) 22時半頃
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山の上にある人狼病院とこの人狼館は、長い一本の階段で繋がっている ……いや、繋がっていた。 今ではそのルートは閉ざされてしまっている。
館はかつて、病院に勤める医師や看護師のために、居住スペースとして開放されていた。 しかし、経営状況や利便性の面から、とある大富豪の手にに売り渡されることになったわけだ。
言うなれば、この館それ自体が、かつて巨大なひとつの【踊り場】のようなものだった。 人狼病院と、山のふもと。そのちょうど中間地帯としての。
書斎には、こうした館の沿革が記された本が置かれている。
(108) 2015/10/31(Sat) 22時半頃
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そのこととメルヤの死にどのような関係があるのか。 彼女の様子と照らし合わせて考えれば、ひとつの仮説が浮かび上がってくる。
第一に。 彼女は、何かにひどく怯えているようだった。
そして、第二に。 彼女は、どこからどうみても――“入院患者の格好”をしていた。
あまりに自然すぎて誰も触れなかったが……。 メルヤは身体のあちこちに包帯を巻いていたし、それより何より。
常に、点滴スタンドと一緒に行動していた。
(109) 2015/10/31(Sat) 22時半頃
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AR──仮想は、ハロウィンだけにしてくださいって言うべきなのかな……。
あー。そういうのは、仮想とかはそこのオーレリアおにーさん? ──雌豚って言うか雄豚なんじゃないかな──が詳しいんじゃないかと思うけど。女装に満ち溢れているらしいし。
[アーサーにぺちぺちされているオーレリアの方を見なようにして続ける]
さあ、君に選択肢をあげよう。 この眼鏡を掛けてみるかい? 真実がそれで明らかになる。
[眼鏡に手を掛けて、ゆっくりとシメオンに近づいていく]
(110) 2015/10/31(Sat) 22時半頃
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ジョージは、ナナオの声が聞こえたので、手を止めてそちらを見る。
2015/10/31(Sat) 22時半頃
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メルヤは、彼女は招かれた名探偵なんかじゃない。 山の頂上にある人狼病院の患者だったんだ。
怪我か、あるいは皮膚や内臓の病気か。 それとも、もっと別の何かなのか。 彼女の詳しい症状については、わからない。 わざわざ病院から抜け出して、こんなところへやってきた理由もわからない。
だが、一見すると自然死のようにも見える、不可解な死の原因についてははっきりしている。 点滴の逆流による失血死だ。
スタンドにぶらさがった複数の点滴パックの中を調べてみるといい。 そこには、大量の血液が残されている。
(111) 2015/10/31(Sat) 23時頃
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そんな死に方は単なる事故ではありえない。 何者かの殺意が介在していたのは確かだ。
ではメルヤは何故、殺されねばならなかったのか。 ヒントはこの【携帯ゲーム機】に隠されていた。 彼女の遺体から、発見されたものだ。
[言って、奈々緒は手にしたゲーム機の丸いボタンに手をやった。 機体はスリープモードに入っていたらしく、すぐにパッと画面が点灯する]
ああ見えてゲーマーらしい。入院していて暇だったのかもしれないな。 最新のタイトルがずらりと並んでいる。
(112) 2015/10/31(Sat) 23時頃
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だが、注目すべきはそこではない。 ……このゲーム機、“ネットワークに接続されている”んだ。
携帯電話を使ってみた人ならわかるだろうけど、この館に電波は入っていない。 あたしのスマホは、フリーのアクセスポイントを見つけたら勝手に接続する設定になっているが、この館にアクセスポイントは見つからない。
にも関わらず、メルヤのゲーム機はオンライン状態だ。 さっき試してみたが、きちんとネットに繋がるようになっている。 つまりこの館には、フリーではないアクセスポイントが存在するということだ。
問題は、なぜ彼女のゲーム機がそれを利用できるのか。
(113) 2015/10/31(Sat) 23時頃
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彼女は、その理由に思い当たってしまったから殺されたんだろう。 表向きは大富豪の手に渡ったことになっているこの館は――ある大国の軍事施設として、秘密裏に買い取られた場所だったんだ。
メルヤはその軍事国家と、なんらかの形で関わりがあった。 あるいは、入院する事になった理由にも関係があるのかもしれない。 彼女は大胆にも、職務で使われるネットワークを私的に……きわめて私的な目的に利用していた。
メルヤが携帯ゲーム機によって盗用していた回線。 この館のアクセスポイントは、それと共通のネットワーク設定がされていた。 メルヤはそのことに気づき――あんなにも、恐怖することになったというわけだ。
(114) 2015/10/31(Sat) 23時頃
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館の秘密を知られてまずい立場にある者といえば、誰か。 当然、この館の真の持ち主だということになる。
しかし、妙な話だとは思わないか。
そもそも何故、知られてはまずい秘密のある館にわざわざ名探偵を集める必要がある? それだけじゃない。館の持ち主が“国家”であるならば。 我々をここへ招いた“館主”とはいったい何者だ?
(115) 2015/10/31(Sat) 23時頃
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あたし達をここ、人狼館へ招いた“館主”。 その真の正体まではわからない。
だが先ほどまでの話でいけば、“館主”と、館の持ち主である連中の目論見が重なり合っているようには、どうしても思えない。 ちぐはぐで、矛盾した状況――これを解消するには、どうすればいいか。
複雑な話は、単純に考えるのが一番の近道だ。
つまり、“館主”はこの館の主なんかじゃない。 館に隠された秘密を、暴露するために――名探偵であるあたし達はここへ集められた。 館主を名乗った、軍事国家に敵対する何者かによって。
(116) 2015/10/31(Sat) 23時頃
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だが、そんな名探偵の中に、計算外の存在が混じっていた。
使用人――いや。 【使用人探偵・セレスト】。お前だ。
(117) 2015/10/31(Sat) 23時頃
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お前もまた、館主に招待された名探偵のうちの一人だったんだ。 だが同時に――館主にとってはきわめて不幸なことに――軍事国家の機密保持に関わるエージェントでもあった。
お前は、館主に対しては“名探偵として招待されたゲスト”として振舞い。 あたし達探偵に対しては“館主によって雇われたホスト”として振舞った。
しかしその実態は、二重スパイ。 館の秘密に迫る者を消すべく送り込まれた刺客だったというわけだ。
(118) 2015/10/31(Sat) 23時半頃
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メルヤが館の秘密に気づいたと見るや否や、お前は彼女を音もなく殺害した。
殺害方法はいたって単純。点滴スタンドの連結管を外すことで、血液を逆流させたわけだ。 つまりさっきも言ったように、メルヤの死因は【失血死】。 証拠はまだ、パックの中に残されている。
いくらお前が特殊な訓練をうけていようとも――この人数を前にして、大立ち回りともいかないだろう。 既に、このゲーム機を使って救援の要請は済んでいる。
さあ……お前の罪を数えろ。
(119) 2015/10/31(Sat) 23時半頃
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[黙って推理を聞き終えると、小さく拍手してうんうんと頷いた。 ナナオの言うことは理路整然としていて、セレストを犯人としたいという目的が同じなので『僕もそう思います!』で良かったんじゃないかとこっそり思った。さすがに口にはしなかったが]
んー……。 その連絡先はホントに外部と繋がっていたのかな。 よしんば、つながっていたとしても、崖崩れとかで来なかったりしてね──ここは名探偵の過密地帯のようだから。
(120) 2015/11/01(Sun) 00時頃
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……それに。通報して何とかなるんなら。 とっくに所長さんがしてるような気もするんだよねー。
[いつの間にやらNINJAのように姿を消した、所長と同じ声をした男。 あれが所長だったのだろうか。
(よく考えたら、閉鎖空間で見知らぬ人を見たら、犯人扱いするべきだったんじゃないかな)
そんなことをこっそりと反省**]
(121) 2015/11/01(Sun) 00時半頃
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『警察は呼んでも来ないよ。』
[所長――こと探偵の声が捕捉する。]
『名探偵の行くところ事件あり。物騒なもんだ。
ならば、名探偵を集めてしまえば事件が起こる。 名探偵が死ぬ。』
[オーレリアの頭から、スタッと猫が降りた。]
『その警察の手先が、オーレリア……キミだと睨んでいたのだがね?』
[まだその推理を見せてはいない最後の探偵。 オーレリア。 彼女?が何を言うのか。 探偵は興味深そうに、彼女?が話をするのを待っていた。**]
(122) 2015/11/01(Sun) 01時頃
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[眼鏡を持ってこちらに近付くジョージを手で制する]
誰が上手いこと……いや、別に上手くはないか。
そうじゃなく、その眼鏡を掛ける必要はない。
蛇足……屋下に屋を架す……五番目の車輪……なんでもいいが、もう僕の結論は変わらない。 たとえ、その眼鏡を掛けた結果がどうであろうとね。
[背中に流れる汗が目の前の少年――否、そんなありきたりな存在ではない、『もっとおぞましい何か』に伝わらないよう、自分が持てる限りの能力を発揮して虚勢を張った**]
(123) 2015/11/01(Sun) 01時半頃
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[>>104>>105シメオンとジョージの遣り取りを見守る。 >>118セレストも探偵である、と云うナナオの言には、 なるほど、その可能性は十分に在るのか、と。 なればパルックも“シェフ探偵”だった可能性。 いや、デュエリスト探偵の方が近しいのだろうか。 ちらりと視線をホールに奔らせてみたが、 透けたぱるっく(故人)の姿はもう此処には見得なかった]
(124) 2015/11/01(Sun) 04時頃
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[>>101幽霊なんて存在しない、と云う言葉には目を眇めるだけ。 メルヤも見得ない。パルックももう居ない。
どこか雰囲気の変わったシメオンに首を傾けつつ。 >>122アーサーの言葉に促される様にオーレリアへ視線を向けた**]
(125) 2015/11/01(Sun) 04時頃
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